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徒然なか話 https://blog.goo.ne.jp/np4626/

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話の書き綴りです!

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2009/09/19

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  • 百貫港とハーンの夢

    玉名に行った帰り道は河内から河内川沿いに登って山越えすることが多いのだが、たまに海の景色が見たくて海沿いの国道501号線を帰ることがある。この道を通る愉しみは、百貫港灯台の近くに車を停め、海を眺めながら休憩をすることだ。ボンヤリと景色を眺めているといつも思い出すのはここから船で長崎を目指したラフカディオ・ハーンのことである。1893年7月、ハーンは百貫港から小舟で沖へ出、散々待たされた蒸気船に乗り換えて長崎へ渡る。ところが長崎のあまりの暑さにほうほうの体で帰ってくる途中、三角港のホテルで「夏の日の夢(THEDREAMOFASUMMERDAY)」を見ることになる。この時の経緯を友人の東京帝大教授バジル・ホール・チェンバレン宛の手紙で次のように書き送っている。三角には、西洋式に建築され、内装された浦島屋という...百貫港とハーンの夢

  • 春は名のみの

    今日は久しぶりの快晴。風は冷たかったが日差しに誘われて散歩に出た。目的地は市民会館裏の山崎天神。京町から県道303号(旧国道3号線)を歩く。不開門(あかずのもん)の下あたりへ来た時、石垣下の無粋な補強が目に入った。10数年前、この補強工事に違和感を感じ市当局に問い合わせたことがあった。昭和初期に城壁下部が膨らんできて崩壊の危険性があったため、当時の陸軍が応急的に補強した跡である。熊本地震前はここを通る度に気になって仕方なかったが、熊本地震で不開門が倒壊、一部の石垣も崩れたままの現状では目立たなくなってしまった。市民会館の前には熊本市のシェアサイクルが10台、手持無沙汰に佇んでいた。土・日などにはどのくらい利用されているのだろうか。「イチハラヒロコ恋みくじ」で若い女性に人気のこの神社も月曜日とあって参拝者は...春は名のみの

  • 50回目の結婚記念日

    今日は50回目の結婚記念日。あっという間だったような、長かったような。振り返ればいろんなことがあったが、結果的には妻と歩んだこの50年間は必然だった気がする。今日は、百歳の母が目を離せないこともあって特別なことは何もやらず、いつも通りの妻の手料理でささやかに祝った。結婚した1973年のヒット曲、高橋真梨子の「五番街のマリーへ」を久しぶりに聴いてみた。2009年に熊本市民会館で行なわれた高橋真梨子のコンサートに二人で行ったことを思い出した。50回目の結婚記念日

  • 自転車をめぐるエトセトラ

    今日、BSプレミアムシネマで「明日に向かって撃て!」を放送していた。1969年の公開時、劇場で見て以来もう何度見たことだろう。中でもバート・バカラックの名曲「雨にぬれても(RaindropsKeepFallingOnMyHead)」に乗せてブッチ(ポール・ニューマン)とエッタ(キャサリン・ロス)の自転車乗りのシーンは忘れられない。以前、時代背景がこの映画と近い夏目漱石の「自転車日記」と大河ドラマ「いだてん」の自転車揺籃時代の話題をブログに取り上げたことがあった。今日もそのシーンを見ながらブログ記事のことを思い出したので、時系列に整理してみた。1899年ブッチ&サンダンスがユニオン・パシフィック鉄道を襲撃1899年当時、アメリカも自転車ブームで映画「明日に向かって撃て!」の1エピソードとなる。1900年夏目...自転車をめぐるエトセトラ

  • 雪道の出来事

    テレビ各局では、10年に一度という大寒波の襲来と大雪による国内各地での大混乱の様子を映し出している。そんな映像を見ていると、かつて雪道で遭遇した出来事を思い出す。40年近くも前のある年の冬、那須高原にあった会社保養所へ同僚の建築担当者を伴って改修の打ち合わせに行った。雪道だったが当時はスパイクタイヤ全盛の頃、何の苦も無く那須高原に登った。その帰り道、雪の坂道で車を停め、困り果てている様子の親子4人連れに出会った。父親と大学生か高校生の男の子二人が、車の脇にチェーンを拡げたものの、どうしていいのか全く分からずお手上げの状態だった。聞けば、横浜から那須高原へ観光にやって来たが、夏タイヤのままなので、もうこれ以上登るのは無理だと、チェーンの装着を始めたのだという。それはさぞお困りでしょうと、僕と同僚の二人で代わ...雪道の出来事

  • 犬王の天女舞

    先日、アニメ映画「犬王」をレンタルビデオで見た。今年のゴールデングローブ賞にノミネートされて話題になったあの映画である。古沢日出男さんの原作小説を読んでいたので、それがどのように映像化されているのか興味があった。結論的に、ぼくとしては期待外れだった。僕の最大の興味は、誰も見たことがない失われた芸能である犬王の天女舞をどういう風に再現しているのかだったが、犬王の舞はまるでアクロバットというか器械体操といった感じに表現されていた。また友魚の弾く琵琶楽も70年代か80年代のロックミュージックに変えられていた。近年、若手の能楽師には現代的なセンスを持った方もおられるし、琵琶楽も気鋭の若手奏者が何人もおられるのでそういう人材の発想と能力を引き出すような舞や琵琶楽で物語を創り上げてほしかった。海外向けという意味でもロ...犬王の天女舞

  • 玉名女子吹部卒業生のその後

    昨日、熊本県立劇場コンサートホールで玉名女子高等学校吹奏楽部のニューイヤーコンサートが開かれた。残念ながら今回は会場に行くことが出来なかったが、卒業生たちのバンド「玉名女子ウインドアンサンブル」によるウェルカム演奏のインスタライブ配信を見て雰囲気だけでも味わった。ニューイヤーコンサートは過去2回見に行ったが、3年生にとっては最後の晴舞台。感極まる子たちの涙を見ながらいつも思うのは、彼女らはこれからどんな人生を歩んで行くのだろうかということだ。「玉名女子ウインドアンサンブル」で現役時代と同じように演奏する姿を見るとなぜかホッとする。上の画像をクリックすると「玉名女子ウインドアンサンブル」のインスタグラムへ玉名女子吹部卒業生のその後

  • 名優の微笑ましいエピソード

    今日は冷たい雨が断続的に降るという陰鬱な日曜日、家から一歩も出ずに過ごした。そんな中、TKUテレビ熊本で郷土の偉人シリーズとして名優笠智衆さんの人生を描いたドラマが放送された。笠智衆さんに扮したのは小日向文世さん、その奥様を松下由樹さんが演じた。これからTverなどでご覧になる方にネタバレとなってはいけないので内容については省略する。ドラマを見ながら、12年前、笠智衆さんの生家である玉名市天水町の来照寺へ母を連れて訪問した時のことを思い出した。その時、ご住職の奥様からお聞きした笠智衆さんのエピソードを再掲したい。それは笠智衆さんが亡くなる少し前、「おじいさん笠智衆写真集」の撮影のため、この生家、来照寺へ帰って来られた時の話。余計な気を使わせまいと何の連絡もせず来照寺へ帰って来た笠さん。ところが、たまたまこ...名優の微笑ましいエピソード

  • 神話の里・高千穂

    今日のブラタモリは「神話の里・高千穂」編。僕は隣町の五ヶ瀬町には仕事で何度も行ったが、高千穂町には足を踏み入れたことがない。10年ほど前、懇意にしていただいている松田真美さんが、アメノウズメを祀った荒立宮で奉納舞をされた映像を拝見したりして、ぜひ一度高千穂神社と荒立宮にはお詣りしたいと思っているがいまだ実現しない。今日のブラタモリについてはまとめるには時間が足りなかったので、キーワードを羅列しておき、後日まとめてみたい。天安河原、アマテラス、スサノオ、天の岩戸、岩戸隠れ高千穂峡、柱状節理、エンタブラチュア、真名井の滝、玉垂の滝阿蘇大噴火、火砕流、ASO4、ASO3高千穂大橋、観光地百選、554社の水神、天保の大飢饉、高千穂版お遍路山腹用水路、棚田アメノウズメに始まる岩戸神楽を題材にした創作舞踊神話の里・高千穂

  • 新世界の復活

    昨日、熊日デジタルニュースで次のような記事を目にした。熊本市中央区手取本町の熊本パルコ跡地で進められてきた新ビルの建設工事が20日、完了する。名称は「Shinsekai(シンセカイ)下通GATE(ゲート)」。3~11階は星野リゾート(長野県軽井沢町)の都市型ホテルが入居。地下1階~地上2階にはパルコ(東京)が新業態の商業施設をオープンさせる予定で、春の開業に向けて内装工事を進める。僕が映画少年だった頃、あの場所には洋画の映画館「新世界」があった。下通入口を挟んで市役所側には同じく洋画の「大劇」があり、新作映画の公開で張合っていた。大劇の経営者が僕の母の知り合いだったこともあって大劇に行くことが多かったが、それは当時の洋画配給会社のメジャーどころが大劇がワーナー・ブラザース、パラマウント、MGM、20世紀フ...新世界の復活

  • 夏目漱石内坪井旧居 公開再開

    2016年4月の熊本地震で被災し、以来ずっと閉館が続いていた「夏目漱石内坪井旧居」(熊本市中央区内坪井町)の復旧工事が完了し、いよいよ来月2月9日(夏目漱石の誕生日)に公開が再開される予定です。これまで県内外から訪れる旅行者が館外から覗き見る場面に何度も遭遇することがあり、何か申しわけないような気がしていましたのでホッとしました。庭園から正門から映画「うつくしいひと」の1シーン。漱石内坪井旧居の玄関前で(石田えりと橋本愛)夏目漱石内坪井旧居公開再開

  • 今年の能・狂言は…

    昨年はとうとう能を見る機会がなかった。仕舞や舞囃子は何度か見たのだが、装束を着けた正式な能は見ることができなかった。今年も正月の松囃子は藤崎八旛宮の初詣の時に見たのだがどうなることやら。今月は大江幸若舞や久留米座能など見たい催しが続くのだが、百歳の母が目を離せない状態なので行けそうもない。今思えば、2021年3月に水前寺成趣園能楽殿で行われた「翁プロジェクト」は、コロナ禍の中、よくやってくれたなと思う。「翁」は前から最も見たかった演目で、これまで一度も見たことがなく、生きているうちに見るチャンスはあるだろうかと思っていたので「翁プロジェクト」が予定通り開催されたことは何よりも嬉しかった。コロナ禍もいまだ油断できない状態が続いているし、先の見とおしも予断を許さないが、せめて1年に一番でも能を見ることができれ...今年の能・狂言は…

  • 西の魔女が死んだ-サチ・パーカー(再掲)

    今夜、BSプレミアムで映画「西の魔女が死んだ」が放送された。この映画を見たのは15年前になるが、ブログ記事にした憶えがあった。懐かしくなってその記事を再掲してみた。▼初掲(2008年11月18日)さて今夜は映画「西の魔女が死んだ」の上映会が電気館で行なわれる。数ヶ月前、この映画が公開された時はそれほど興味はなかった。主役のサチ・パーカーという名前に、どこかで聞いた覚えがあるなとは思いながら、それっきり忘れていた。ところが先日、あるサイトで彼女がシャーリー・マクレーンの娘だと書いてあるのを見て一瞬で記憶が甦った。何としても今回の上映会に行きたいと思った。僕が中学生だった1960年頃、ハリウッドの大スターだったママ、シャーリーは映画情報誌「スクリーン」に度々登場した。そして愛娘サチと一緒に写ったスナップも何度...西の魔女が死んだ-サチ・パーカー(再掲)

  • 草の芽の 便りきいたか

    春の便りを聞きに、井芹川沿いへ行ってみた。咲きそろい始めた草花を見ながら、天才少女詩人と謳われた海達公子が幼い頃に詠んだ「すみれ」と題する詩を思い出した。あしもとのすみれふまんでよかつた少女の純真で可愛らしい心情が表現されている。平成29年に他界された規工川佑輔先生は、海達公子を愛し、生涯をかけて顕彰し続け、最後の最後まで公子のことを忘れることはなかった。先生の遺作はまるで公子の詩に応えるかのような歌だった。県道を渡れる脚を持たざれば春野にはこべら踏むこともなし最晩年は自らの足で歩くことが出来なくなった自分を客観視しながら、公子の詩に対するオマージュが込められていると思う。草の芽の便りきいたか

  • 稲穂のかんざし

    日本では古代から神に仕える巫女の冠の巾子(こじ)を止める髻華(うず)は後に簪(かんざし)となって、女性が髪を結う時に使う伝統的な装身具となった。京都の花街では正月に芸舞妓さんたちが稲穂のかんざしで髪を飾る習慣がある。これは関西で松の内とされる15日までの間だそうだ。なぜ正月に稲穂のかんざしを使うかというと、年の初めに当たり、その年の五穀豊穣ひいては商売繁盛を祈る意味と、実るほど頭を垂れる稲穂の謙虚さを失わないという意味もあるという。一般的に舞妓さんが髷の右側、芸妓さんが左側に付けるそうで、こうした風習が全国の花街にも伝わっていったといわれる。舞踊団花童は主宰する中村花誠先生が京都生活が長かったこともあり、基本的に京都方式のようで、花童の子たちは右側に、名取りを許された卒業生は左側に付けているようだ。ちなみ...稲穂のかんざし

  • 国史跡「熊本藩高瀬米蔵跡」

    昨年11月、「熊本藩高瀬米蔵跡」が国史跡として指定された。この史跡は、高瀬御蔵跡・高瀬船着場跡・晒船着場跡の3つの文化財で構成されている。このニュースを聞いてとても残念なことがあった。それは史跡の中に大浜の名前がないことである。菊池川流域で獲れた米は、藩政時代は年貢として平田舟で高瀬に集められた。いったん高瀬御蔵に収められた後、再び船着場から積み出され、菊池川河口で大きな五百石船に積み替えられ大坂へ運ばれた。「高瀬米」とよばれた上質な肥後米は、全国の基準米としてその年の米相場を左右したといわれる。高瀬港は、熊本藩で最大の蔵米積出し港で、取り扱われた米は25万俵にも達した年もあったという。しかし、江戸中期以降、河川の堆積などのため、高瀬は港としての機能を徐々に失い、3キロ下流の大浜がその役割を担うようになっ...国史跡「熊本藩高瀬米蔵跡」

  • 今日は「鏡開き」

    今日1月11日は「鏡開き」。昨日放送されたNHK熊本放送局のローカルニュース情報番組「クマロク!」では「みんなでことば塾」というコーナーで、可愛らしい女学生姿の佐藤茉那アナが「鏡開き」について解説していた。その要点は「鏡開き」とは、正月に飾っていた「鏡餅」を下げること。「鏡餅」は神様に供えるもの。「鏡開き」することで運気や力を体に取り入れ無病息災を願う。なぜ「鏡」餅なのかというと、昔の金属製の鏡と丸く平たい形が似ているから。なぜ鏡「開き」なのかというと、「切る」とか「割る」は忌み言葉だから「開き」という。まとめると「鏡開き」とは「正月に神様が宿っていた鏡餅を食べ一年の無病息災を願う行事。わが家では昔から「鏡開き」のことを「猪の爪鹿の爪(いのつめかのつめ)」と呼ぶ。なぜそう呼ぶかというと、「鏡開き」の「ぜん...今日は「鏡開き」

  • 2022年度動画視聴ベスト10

    YouTubeマイチャンネルの「2022年度動画視聴ベスト10」は次のとおりでした。2021年、2022年と連続して「幸若舞敦盛」が最多試聴動画となりましたが、この勢いが今年も続くのかどうか注目です。また、これらの動画はいずれもアップしてからだいぶ年数が経過しており、年々全体の視聴数が低下傾向にありますので、今年は新作も積極的にアップしていきたいと思っています。サムネイル画像をクリックしていただきますと動画を視聴いただけます。1.幸若舞「敦盛」(34,247回)2.熊本民謡おてもやん(31,024回)3.伊勢音頭(30,109回)4.おてもやん(26,856回)5.かっぽれ(20,428回)6.南部俵積み唄(19,631回)7.ひえつき節(17,929回)8.だいこんの花(10,137回)9.2022藤崎...2022年度動画視聴ベスト10

  • それ青陽の春になれば

    今日は地元壺川校区の恒例行事「どんどや」が京陵中学校のグラウンドで行われた。今年は50回目の節目の回だそうである。青竹で組み上げられた櫓に火が入るとたちまち炎が駆け上り、門松や注連飾りによって出迎えた歳神が炎とともに雲一つない青空へと登って行く様を見送っていると、なぜかこみ上げるものがあった。どんどやからの帰路、青空を眺めながら、ふと「それ青陽の春になれば」という長唄「鶴亀」の冒頭の一節が口をついて出た。2019.1.20熊本市国際交流会館7Fホール第54回熊本県邦楽協会演奏会より三味線:杵屋五司郎・杵屋五司雄・杵屋五司幸・杵屋五司起久・杵屋五司美幸唄:杵屋六花登・宇野民子・木庭順子・今村梨江子・山口嘉子笛:藤舎仁鳳小鼓:上村心寧・花童すず・花童ゆうあ大鼓:花童かな太鼓:今村孝明それ青陽の春になれば

  • 二上り甚句とおてもやん

    昨日放送された「民謡魂ふるさとの唄」(NHK-G)は宮城県名取市から。その中で、江戸の昔から今日まで民謡の普及に活躍した「民謡インフルエンサー」についてクイズ形式で紹介するというコーナーがあった。今回は「江戸の流行歌を民謡として全国に広めたのは?」という問題で、解答は「歌舞伎役者」「火消し」「相撲取り」の三択。正解は「相撲取り」なのだが、その具体例として紹介されたのが江戸で流行った「二上り甚句」が、全国を巡業した相撲取りによって各地に酒田甚句(山形)名古屋甚句(愛知)日高川甚句(和歌山)男なら(山口)おてもやん(熊本)などの民謡となって今日に伝わっているというものだった。これらの民謡が源流を同じくする系統であることは以前から聞いていたが、相撲取りが唄ったのは「相撲甚句」。花柳界で三味線伴奏で唄われて初めて...二上り甚句とおてもやん

  • 熊本城の10年後

    昨年暮れ、熊本地震からの復旧が続く「熊本城」の復旧計画について、熊本市の大西市長は当初予定の2037年度に工事完了を15年延ばし、2052年度とする方針を示した。熊本城には、宇土櫓など築造当時からその姿をとどめ、国がその歴史的価値を認めた重要文化財13棟と天守閣、本丸御殿大広間など、昭和から平成にかけて復元された再建・復元建造物20棟がある。熊本地震ではその全てが被災。現在、復旧工事が完了しているのは天守閣と長塀だけだ。示された計画案では、2027年度までに十四間櫓、源之進櫓などを、2032年度までに飯田丸五階櫓、宇土櫓、本丸御殿大広間などを復旧するという。今からちょうど10年後、元の姿に戻った宇土櫓や本丸御殿を本当に見られるのだろうか。はたして僕はそれまで生きていられるだろうか。10年後、宇土櫓は再びこ...熊本城の10年後

  • 氏神様 藤崎八旛宮

    昨日は藤崎八旛宮へ初詣へ。何といっても藤崎宮はわが家の氏神様。それは46年前に他界した祖母の言い伝え。祖父はさらにその60年も前に他界しているので祖母方、祖父方あるいはその両方とも藤崎宮を氏神と崇めていたのかどうかわからない。祖母の実家は一番被分町(現水道町)にあったので、明治11年に目と鼻の先の井川淵町に遷座してきた藤崎宮を氏神と崇めるのはよくわかる。今でも例大祭の飾馬奉納は鳥居基に次ぎ水道町親和会が二番を務める。一方、祖父方はどうだったのだろうか。わが家の発祥の地である黒髪町下立田は明治時代、長岡(細川刑部)家があった泰勝寺跡を中心として10数軒の集落で、一軒の農家を除いてすべてかつて細川家に仕えていた家だったそうである。おそらく旧藩時代の名残が極めて強かったと考えられ、熊本城の鎮守社、あるいは熊本城...氏神様藤崎八旛宮

  • 小鍛冶のはなし。

    元日の早朝、Eテレで「新春能狂言能『小鍛冶白頭』~喜多流~」が放送された。起きる自信がなかったので録画しておき今日になって見た。「小鍛冶」を全編通して見たのは初めて。前シテ童子、後シテ稲荷明神を香川靖嗣さん、ワキ宗近を演じるのが飯冨雅介さん。実は、僕が能を見始めて10数年になるが、その間、最も多く見ているのがワキ方高安流の飯冨雅介さんだ。この方が登場すると何だか安心感が湧く。物語は平安時代の刀匠として名高い三条宗近は帝の霊夢により新たな剣を作ることを命じられるが、しかるべき相槌を打つ者がいないことに困り、氏神の稲荷明神に祈願する。現れた稲荷明神の化身である狐の力を借り名刀・小狐丸を作り上げる。稲荷明神の化身を白髪・白装束にし、「狐足」という独特の足運びを見せるという小書き(特殊演出)。非常にシンプルなお話...小鍛冶のはなし。

  • 正月三日の風景

    正月三日目にしてやっと初詣に加藤神社へ出かける。ところが元日はともかく三日としては今まで見たことがないような混みよう。拝殿到達までには小1時間くらい並ばなければいけないような行列に、コロナでもうつされたら大変と、いつでも来られる僕は早々にあきらめ、古札納めだけ済ませ、遠くから拝礼して失礼した。その後、錦坂を下ってスーパーで買い物をした後、夏目漱石内坪井旧居の前を歩いて通る。ひっそりと静まり返っているが、今年度中(3月まで)には再公開される予定と聞くので楽しみだ。歩いて新坂を上っていると東の彼方に阿蘇中岳の噴煙がきれいに見えた。昨年暮れから火山活動が活発化しているようで、気象台はさらに活動が活発化すれば噴火警戒レベルを「2」に引き上げる可能性があるという。今後の情報に注意が必要だ。初詣の人出で混雑する加藤神...正月三日の風景

  • 扇屋花扇の逸話

    昨夜の「ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯新春スペシャル2023~江の島でブラブラ乾杯」(NHKG)放送後、このブログへのアクセスが急増した。予想外のことに驚き、アクセス解析を見てみると、どうやら番組内のタモリと鶴瓶のエピソードトークで語られた「扇屋花扇」への反応のようだ。江の島入口の鳥居には寄進者である吉原遊郭の旦那衆の名前が刻まれているが、その中に扇屋宇右衛門の名前を見つけたタモリが扇屋の花魁花扇の逸話を思い出した。11年前に放送されたブラタモリの「江戸の盛り場~吉原編~」のロケの時、タモリが現地で仕入れた話を鶴瓶に持ち掛け、7年前に鶴瓶が新作落語「山名屋浦里」として発表した。さらにそれがが評判となり、新作歌舞伎「廓噺山名屋浦里」として歌舞伎座で上演されたというもの。僕はこれまで「山名屋浦里」の原話である扇...扇屋花扇の逸話

  • 新年のご挨拶

    あけましておめでとうございます本年もどうぞよろしくお願いいたします今年の元日も、3年続けて初詣に行くこともなく、わが家を訪ねてくる人もなく、家族でささやかな正月の膳を囲みました。毎年当たり前のように膳の上にすえられた「にらみイワシ」を見ながら、そもそもこれって何だろうと気になり、「熊本県大百科事典」で調べてみました。【にらみイワシ】(熊本県大百科事典より)元日に雑煮を食べるときのお膳に並べられるイワシ。別名の拝みイワシやすえイワシも、イワシが並べられるだけで、食べられないことからきた名称。県北に多く見られる習俗で、まだ家庭によっては続けられている。各家で異なるが、ツルの葉やウラジロを敷いた上に一匹または二匹のイワシをのせて一人分として出される。これは、その食事が晴のものであることを表し、イワシは頭付きの魚...新年のご挨拶

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