46年間生きてきた人生の、独り言の小説です。ほんとの本当の小説。
事実99%、推測1%の小説。そこには、親の愛と、自分のふがいなさが見えます。覚えている2歳から46歳までの人生を振り返ります。
病院への取材は終わっていない。48年前の事実が残っているとは到底思えないけど、それでも、自分の出生の瞬間のことが分かれば。ただそれだけだ。 おばも、妻も、い…
昭和37年7月。 僕が生まれた年月だが、日にちは定かではない。病院の出生記録も、改ざんされたから、残るのは記憶だけしかない。 そして、僕が生まれた日にちは、…
目を閉じて、思い出したのは、僕はまだ清水町の家にいた。 起きると、12月24日だった、そう、クリスマスイブだ。でも、まだこのときの僕は8歳の僕だった。 僕ら…
僕が目覚めたのは、その時だった。 父との釣りの思い出を、夢に見ていた。遥かに遠い、昔の思い出だ。そんなことを、細かく、細部に渡って僕の記憶に残り、こんなとき…
そういえば、僕とヒトシを連れて、リョウゾウが釣堀に連れて行ってくれたことがあった。 リョウゾウの趣味は、盆栽(この頃から少しずつだが、松や菊を集め始めていた…
白浜海岸への夏の旅行で思い出したが、山梨のリンドウが咲く頃に、なぜか父の知り合いの家に泊まりにいったことがある。理由は覚えていない。 山梨のたぶん上野原だっ…
僕らが着いた先の白浜海岸はとても、とてもきれいな海だった、 宿泊したのは確か、大きな蜘蛛の巣が張っているような旅館だったが、海はきれいだったのだ。 リョウゾ…
その週末、リョウゾウは約束通り、僕らを伊豆の白浜海水浴場まで連れて行ってくれた。 「電車に乗ったらおとなしくしてるんだぞ」 4人で並んで座ると、リョウゾ…
少し時間が入れ違うが、夏休みといえばうちは父親が大工だったこともあり、盆休みは必ずあった。しかし帰る田舎は父親は秋田だったため、たいていは東京の家にいて、帰省…
トウチのひと言から、クラスが僕を注目してくれるようになった。 「じゃあ、タカハシ君は、そうだなあ、ネモトさんの席の横に座ってくれる?」 ヒルマ先生が僕の席を…
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