夢の中、私は壮年の武士だった。丑三つ時に大勢の僧侶に誘われ、大道場へ通される。私が入ると僧侶達は黒子が舞台下に消えるように、そそと姿を消す。私は入り口の側で帯刀したまま立っている。いつでも抜刀出来る体勢でいた。道場は暗くいつまで経っても目が慣れない。右上座から気配がする。何者が現れるのかと思うと、比叡山で千日回峰を二度なしえた酒井大阿闍梨が、作務衣のまま、共も連れずに現れる。私は帯刀して身構...
今日、60歳を迎えた。本当は数えで行くから来年だが、今のご時世、今年で還暦で良いのだろう。 こんな情けなく侘しい60歳を迎えるとは思ってもいなかった。 未だ、助力をいただいた、友人・親戚には一片の報いも出来ず、生活保護まで頂き、国のお世話で生きている。 その悔しさ、切なさは筆舌しがたい。 この60年が泥、芥にまみれているように感じる。 還暦とは人生の再スタートの意味もあるという。 ならば、...
愛猫の琴美が2日より、吐き続けているので、獣医へ行った。 良性の胃潰瘍だと言う。猫にも癌があるのかと思った。 原因は心因性では無く、何か変なものを食べたのだろうと言うことだった。 手術した方が良いので、予約を入れて欲しいと言われて、金策をするので、答えは待って欲しいと告げて帰宅した。 何しろ、検査だけで1万5千円かかり、財布が空になっている。手術は5万円程度かかるらしい。 金策しように...
開けた台地に向けて山道を進んでいる。簀巻きにした大男を太い紐で引きずっている。自分の部下の前では、平然と断首を一族郎党の命を守る条件で受け入れた男だが、山道に入ったとたん、歩くのを止めて道に転がり、必死の命乞いをして、駄々っ子の様に道に転がった。 かの両面宿禰でも、最後に至れば,素直なものだと思いながら、私は両面宿禰を引きずっていた。 大和朝廷を最後まで苦しめた両面宿禰だが、ついに特別派遣され...
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