『電気蚯蚓は宇宙を夢見る』は、村松恒平責任編集のブログ文芸誌です。
面白い小説が読みたい人、小説家になりたい人、エッセイや文章が書きたい人、プロの編集者に編集してもらいたい人。 そういう人々のための必殺ブログ雑誌。
2008年1月
泰司は岩に腰を下ろし、見るとも無く縦穴を見下ろしていた。 縦穴へは大洞窟内の空気が吹き込み、医療軍の制帽からわずかに出ていた前髪を なびかせている。 また、大洞窟のひび割れた天井からは、弱い光が線となって泰司の近くに 差し込んでいた。 それは、まるで泰司を空間ごと切り取り時間の流れを止めてしまったかのようで、 泰司の想いは過去に向かっている。 スローモーションで三名の少年が穴の中を転落していく…
2008年1月
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