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大阪の歓楽街で出会った、一人の男との物語です。

主人公は三十四歳で仕事が上手く行かないさえない男。 特に趣味が無く、時々、スナックに通うのが唯一の楽しみだった。 そこで、かつて小学校の同級生だった一人の男と出会い、波乱万丈の人生と帯同する。

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2009/01/13

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  • 金策

    七月の下旬。久徳から毎日のように電話がかかって来て、毎日のようにたわいもない話をするのが日課みたいなものだったが、ある日、久徳からの電話に出てみると、いつもと違って久徳の声が異様に暗く、今にも死にそうな声だった。まるで、地獄の底から助けを求めて電話を掛

  • 人望

    七月になり、久徳が毎日のように夕食を食べに通う寿司屋みよしの大将の三好さんと、僕はたまたま仲良くなった。回転すしがせいぜいな生活レベルの僕は、今までは久徳に誘われなければ、みよしの敷居が高くてなかなか入れなかったけれど、僕は一人でもこの寿司屋に入るよう

  • 困窮

    五月のゴールデンウイークが明けた頃から、久徳は再び僕に競馬のノミ屋の投資話を持ちかけて来た。競馬のノミ屋という非合法な話。四ヶ月で四割という異様に高い配当金。また、久徳にノミ屋との間柄を詳しく追及すると、この質問を浴びせた時だけ口調がしどろもどろになり

  • 豪遊

    四月になり、僕は知人に紹介された町工場で働くことにした。そして、その月給でマーメイドに通っていた。町工場は、ほとんどエンドレスで働かされる美原運送とは違って、午前九時に仕事が始まり、午後六時にはキッチリと仕事が終わるので、夜はゆっくりと飲みに行けたのが

  • 激務

    マーメイドに通ってさくらと楽しい時間を過ごすために、美原運送の運転手として働いていた僕だが、その労働条件は非常に過酷なものだった。朝は午前六時に出勤し、トラックに乗って美原運送を出発してからは、昼食、夕食などの休憩時間を一切与えてもらえず、午後九時に仕

  • 麻雀

    十月になり、麻雀が大好きな久徳に、三人打ち麻雀を打つように勧められた。レートは『ツー』と呼ばれるハコ一万円の少々高額な賭け麻雀で、フリー雀荘などで一般的に『ピン』と呼ばれて行われるレートの約二倍であった。 僕は、麻雀はコンピューターゲームで少し遊んだこ

  • 転職

    マーメイドは、僕がよく行く歓楽街に二百軒以上あるスナックの中でも上位を争う人気店だった。その大きな要因となっているのが同伴制度であった。ホステスが客と食事に行ってマーメイドに同伴出勤すれば、ホステスの時給がアップするシステムを採用していた。地元の飲み屋

  • 出資

    久徳と出会ってから二ヵ月後の暑い夏。とある日曜日に、久徳に焼肉を食べに行こうと誘われた。僕は暇だったのでそれに応じると、『ロース290円』『ハラミ290円』などと安さだけをアピールする看板が大きく掲げられた大衆向け焼肉店に案内された。テーブル席に腰を下

  • 出会い

    雨がしとしと降る梅雨の時期、僕はアパートの一室にある会社の事務所でコンピューター関係の仕事をしていた。パソコンのキーボードひたすら叩き、文字を入力する単調な仕事である。この職業に就いて三ヶ月になるのだが、とくに仕事に興味がある訳でもなく、また職場の人間

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