chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • オヤジのあくび712

    池上彰「伝える力」を読む。 まず「自分は何も知らない」ことを知り、他者から謙虚に学ぶ。この姿勢さえ持ち続けていれば、コミュニケーション能力は確実に向上していくと池上さんは説きます。 ボクは68歳になるまで教育に関わらせていただいたのですが、黒板を背にして知識の切り売りで済ませていた時代はとうの昔に終わっていて、主体的対話的なアクティブラーニングをどうプロデュースできるかが、現在の教員に求められているのでしょう。 日々学び続けている先生と何年か前に賞味期限の切れた知識のままで止まっている先生は、生徒の目からも見分けがつくはずです。 知らないことと言えば、カタカナ語の氾濫について警鐘を鳴らしている…

  • オヤジのあくび711

    平野啓一郎「私とは何か」を読む。 分人とは、個人を1とした時に分人は1を構成する分数だと言う。分母や分子の数は人によって違うが、分人の合計は1になる。そして分人は、その人を取り巻く人間関係によって築かれていく。 人格が他者との関わりの中で形成されていくという話は、至極ごもっともに響くが、長い間一人っきりで他者との関わりがないまま、暮らしてきた人がいる。 例えば旧日本兵で密林の中を生き抜いてきた横田さんや小野田さん。軍隊の中で形成された分人のまま、生き抜いてこられたのですね。 また現在引きこもり状態の方々の中にも他者との関わりが極めて希薄な人はいるでしょう。引きこもりになる前に接していた他者との…

  • オヤジのあくび710

    近衛龍春「九十三歳の関ヶ原-弓大将 大島光義」を読む 鉄砲伝来後、弓という武器の威力は少々不安定であります。ニ町先も射抜く光義の弓は、火縄銃が火薬と弾の詰め替えにかかる20秒間が勝負で、その隙を狙って矢を射なければならない。また接近戦に使う武器ではないので、実際に敵将の首を取るのは、歩兵の働きになってしまい、合戦場での評価が鑓(やり)の名手ほど高まらない。 小説の中で最初の大きな合戦は、斎藤龍興の稲葉山城攻防戦で、斎藤・長井側の光義は奮戦するも負け戦。その後信長に仕えることになり、将軍を奉じての京都上洛。木下藤吉郎のもとでの六角氏と戦いや金ヶ崎の退き口、姉川の戦いの様子が描かれている。 弓の実…

  • オヤジのあくび709

    磯田道史「天災から日本史を読み直す」を読む 昔の地震の記録は、現在に比べればかなり曖昧であります。まず時刻が秒単位でわかる現在に比べて、江戸時代以前は1日が12等分されているだけなので、かなり大雑把です。今はあっという間に震源地やマグニチュードが計算され、各地の震度もわかりますが、昔はそれぞれの地域の文書記録があるだけです。 本書は秀吉が権勢を奮っていた頃、天正地震けら始まります。山内一豊の所領長浜では、城が崩れて愛娘が亡くなった。山内夫妻は震災孤児を引き取るが、その子が後に名僧となり会津や土佐の学問に影響を与えたとのこと。また当時秀吉は家康を傘下に引き入れたく、小牧長久手の戦いの第二幕が切っ…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、ほいほいさんをフォローしませんか?

ハンドル名
ほいほいさん
ブログタイトル
ほいほいの気ままに音楽エッセイ
フォロー
ほいほいの気ままに音楽エッセイ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用