ぎょうせいから、今年の5月に出版された「Q&Aカスタマーハラスメント対策ハンドブック」です。 ここ数年、カスハラが取り上げられることは増えました。 とはいえ、現時点では確たる定義がある...
愛媛県今治市にある弁護士法人に所属する弁護士によるブログです。
債務整理、離婚、遺産分割、交通事故をメインとして取り扱っています。また、顧問先の大半が中小企業であることから、中小企業向けの企業法務を扱っています。さらに、銀行も、顧問先であることから、少しだけ金融法務の勉強もしています。
【行政】 普通地方公共団体が締結した支出負担行為たる契約が違法であっても、私法上無効ではない場合において、当該契約に基づく債務の履行としてされた支出命令の適法性 最高裁平成25年3月21日判決
昨日の続きです。それでは、最高裁平成25年3月21日判決をみていきたいと思います。 判決は以下のとおりです。「第1 事案の概要 本件は,築上町(以下「町」という。)が町有地上の建物の取壊しに伴...
ぎょうせいから出版されている「実務住民訴訟」P115以下の記述です。自治法232条の4第1項の「支出命令」の解説となっております。 「支出命令とは、その権限を有する長又はその委任等(通常は「専決...
ここ数年なぜか裁判所から大型の管財事件の打診はないために、田舎弁護士の破産法の知見は干乾びているような状態です ところで、破産事件の申立をサポートする際に、申立てや受任通知...
最高裁のサイトに、最高裁判所判事が紹介されているリンクがあります。 弁護士出身の最高裁判事を見てみました。 まずは、草野幸一氏です。西村あさひ法律事務所の代表パートナーです。 次に、渡邊恵理...
【法律・その他】 近隣に居住する私人間の騒音や振動についてのご相談
近隣に居住する私人間の騒音や振動についてのご相談を受けることがあります。 被害者と称する方は、加害者とされる方に対して、慰謝料の請求や、騒音や振動を差し止めるという形で、争われることがほとんどの...
公立小学校の教員が、悪ふざけをした2年生の男子Xを追い掛けて捕まえ、その胸元を右手でつかんで壁に押し当て、大声で「もう、すんなよ」と叱った行為は、 上記男子が、休み時間に、通り掛かった女子数人を...
銀行法務21・6月号が届きました。 銀行法務に特化した専門誌であるため、地方の田舎弁護士にとってはなかなか読み応えがある内容のものとなっております 関心を示した掲載として...
【離婚】婚姻費用の分担額に係る手続外の合意の存在を否定し、相手方が分担すべき婚姻費用の額を改定標準算定方式に従って算定した事例 東京高裁令和5年6月21日決定
家庭の法と裁判第50号が届きました。 原審は、Aが、Bによる月額5万円の支払の提案に対し、何ら留保を付することなく、「5万円で承諾しました。ありがとうございます。」と応じていることを重視して、本...
先月、民事法研究会から、全訂六版書式借地非訟・民事非訟の実務が出版されました。非訟事件に属する事件としては、非訟事件手続法に規定される民事非訟事件、公示催告事件、過料事件、会社法に規定される会社に...
【離婚】 住宅ローン付き不動産を財産分与で名義変更できますか?というご相談
離婚のご相談の際に、住宅ローン付きの不動産を、財産分与で名義変更できますか?というご相談は、時折受けますが、回答は非常に難しいものです。 当事者が合意すれば可能じゃないかということですが、確かに...
【弁護士考】 次から次へと起こる弁護士の不祥事をどう考えたらいいのだろうか😖
田舎弁護士が登録した大昔は、弁護士の不祥事は全国的にも年に数える程しかありませんでした。ところが、弁護士の数が増えるにつれて、必然的に、弁護士の不祥事も多発し、報道等を賑わせるようなことが多くなっ...
平成25年11月から令和5年7月末にかけて、自賠責保険会社・共済組合への請求時に提出されていない新しい資料が紛争処理の申請者から提出された場合には、申請者に対して、新資料は審査の対象にならない旨の...
【金融・企業法務】 会社が作成する災害時の緊急連絡網に、ご本人の家族の連絡先を入れることができるでしょうか!?
多くの会社や団体では、災害時に、従業員に連絡をとるための緊急連絡網を作成していると思われますが、従業員本人であればともかく緊急連絡先として従業員の家族の氏名(奥様)や電話番号の情報を入手することは...
【労働・労災】 有期契約社員の業務災害による休業中の雇止めはできるの⁉
例えば、X社の有期契約社員のYさんが、仕事中に高所から転落して入院することになりました。Yさんの入院中に契約期間が満了となるような場合、X社は、Yさんが休業中であっても予定どおりに期間満了として、...
【建築・不動産】 サンドエロージョン現象でガス会社に生じた損害 横浜地裁平成15年9月12日判決
サンドエロージョン現象でガス会社に生じた損害については、判例時報1851号で掲載された横浜地裁平成15年9月12日判決が参考になります。Ⅰ ガス会社 (ア)外注工事費等(緊急修理分) 9...
【金融・企業法務】 銀行法務21 発注・受注企業の関係性と価格転嫁交渉における留意点
銀行法務21・5月号で掲載されたTOPIC 知っておきたい取引先企業の価格転嫁へのアプローチサポート(1)発注・受注企業の関係性と価格転嫁交渉における留意点です。 令和5年11月29日に公正取引...
裁判員裁判制度の導入、被疑者国選弁護制度の勾留事件全件への拡大、被疑者・被告人に対する福祉的支援の要請等により、量的にも質的にも弁護士人に求められる役割は拡大される一方で、個々の弁護士が被疑者、被...
【建築・不動産】 サンドエロージョン現象にまつわる案件 福島地裁令和2年2月18日判決
サンドエロージョン現象についてのお話です。ネット検索の文献調査が中心となりますが、意外とみあたらないものです。 サンドエロージョン現象とは、水道管から漏水して噴出した水に付近の土砂が混ざり、他企...
【建築・不動産】 サンドエロジョーン現象にまつわる案件 東京高裁平成16年12月22日判決
横浜地裁平成15年9月12日判決の控訴審判決です。裁判例については、「東京平河法律事務所」の最近の判例から引用させていただきました。 横浜地裁は、本件給水管が「公の営造物」(国賠法2条1項)に該...
【建築・不動産】 サンドエロジョーン現象にまつわる案件 横浜地裁平成15年9月12日判決
サンドエロージョン現象とは、耳慣れない言葉です。 サンドエロージョン現象とは、水道管から漏水した水が水圧とともに付近の土砂と混ざり合い、近接した部材(ガス管)の一点に集中的に当たることにより、研...
田舎弁護士も所属している「日本賠償科学会」から、賠償科学No50が送られてきました。 第76回から第78回までの研究会が収録されています 第76回研究会・シンポジウムは、...
判例時報No2588号で紹介された熊本地裁令和5年2月10日判決です。 本件は、原告が、当時通っていた被告が設置する小学校において、原告のクラスの担任であったA教諭(以下「A教諭」という。)から...
判タ第1519号に掲載された最高裁令和5年11月27日判決です。 本件は、建物の根抵当権者であり、物上代位権を行使して賃料債権を差し押さえたxが、賃借人であるYに対して、当該賃料債権のうち未払い...
【離婚】 東京地裁及び大阪地裁における令和5年改正DV防止法に基づく保護命令手続の運用
離婚事件を取り扱っていると、DV防止法に基づく保護命令について、ご相談を受けることがあります。DV防止法も複数回改正を経ており、勉強しておかないと、取り残される案件の1つです。 令和6年4月1日...
今治市玉川にある楢原山(1041㍍)に登ってきました。蒼社川本流とその支流の木地川に挟まれています。山頂には、1300年前に創建された奈良原神社跡があります。 ...
北三方ケ森は、標高977㍍の山で、いわゆる水源の森山です。北西側に降った雨は、立岩川となって北条方面に流れ下り、北東側は蒼社川となって玉川ダムを満たし、今治方面へ、南側は石手川となって石手川ダムを...
【弁護士考】 弁護士会照会に応じたことが、不法行為又は債務不履行を構成することはないとされた事例 東京地裁令和4年12月26日判決
判例時報No2587号で掲載された東京地裁令和4年12月26日判決です。 (三崎稲荷神社) 病院を経営する法人が、弁護士法23条の2第2項に基づく照会に応じて患者の診療録等を開示したことが...
新日本法規から、令和6年4月に、休職・休業・復職の実務と書式が出ました。先日、新日本法規の担当者が持参されたので、早速、購入しました 私傷病休職制度の運用として、①休職要件...
【労働・労災】 ケース別懲戒処分通知書作成の実務とモデル文例
新日本法規から、令和6年2月に、ケース別懲戒処分通知書作成の実務とモデル文例が出版されていましたので、先日、田舎弁護士の事務所を訪ねられた新日本法規の担当者から数冊書籍を購入しました。 ...
【相続】 非典型財産の相続実務 ー金融商品、デジタル財産、知的財産、地位、権利、特殊な不動産・動産等ー
新日本法規から、令和6年4月に出版された「非典型財産の相続実務」です。先日、新日本法規の方が来られましたので、いつものように数冊の専門書を購入いたしました ...
【建築・不動産】 Q&Aとケースでみる 休眠担保権等の抹消登記
新日本法規から、令和6年2月に出版された「Q&Aとケースでみる 休眠担保権等の抹消登記」を購入しました。 ほとんど使うことはないと思いますが、稀に休眠担保権の相談を受けることがあるために、その時...
「ブログリーダー」を活用して、田舎弁護士さんをフォローしませんか?
ぎょうせいから、今年の5月に出版された「Q&Aカスタマーハラスメント対策ハンドブック」です。 ここ数年、カスハラが取り上げられることは増えました。 とはいえ、現時点では確たる定義がある...
今年の3月に出版された「弁護士が解説 いじめ学校調査ガイドブック」です。 まず、「いじめ」といっても、民事の世界、刑事の世界、いじめ防止法の世界で、いじめの要件は異なっているということを前提にし...
四国生産性本部の労基署対応実務セミナーに参加しました。講師の先生は、床田知志社会保険労務士です。 大変勉強になりました (東京・日比谷公園) 1 はじめに ※目...
月刊監査役No777号で掲載された改正公益通報者保護法の概要と監査役等の留意点です。 今回の法改正は、4項目です。 2025年6月4日から1年6月以内で政令で定める日に施行が予定されています。...
ジアース教育新社から出版された杉野剛著の「国立大学法人の誕生」を購入しました。 朝日新聞のネット配信記事によれば、昨年6月7日に国立大学協会の永田恭介会長が記者会見を開き、国立大学の財務状況が危...
旬刊商事法務No2394に、柴田堅太郎弁護士による同意な買収における特別委員会答申作成実務の課題と在り方という論文が掲載されていました。 答申書の構成については、経済産業省が2019年6月に公表...
弁護士専門研修講座・改正相続法の実務に収録された「遺産分割に関する改正」です。 第1は、持戻し免除の意思表示の推定(民法903条4項)です。同法903条4項は、「婚姻期間が20年以上の夫婦の一方...
上場会社等の役員に就任しているとしばしば「新リース会計基準」について、監査法人や監査役、経理担当スタッフ等との間で話がでてくることが最近増えています。 ただ、法務中心の弁護士の場合は、会計につい...
ぎょうせいから出版された「弁護士専門研修講座」改正相続法の実務を、東京出張の行き帰りの時間帯で斜め読みしました ①配偶者居住権・配偶者短期居住権、②遺産分割に関する改正、③...
リーガル・フロンティア 取締役の辞任と解任の「解任」です。 (日弁連会館) 取締役の解任事案って、田舎弁護士の取り扱う案件でも、数年に1件あるかないかですね。株主総会が必要になりますので...
商事法務から2025年5月に出版された「リーガル・フロンティア 取締役の辞任と解任」です。田舎弁護士は企業法務を中心とした業務を行っていることから、実務上、取締役の辞任や解任というテーマで執筆され...
令和7年2月に新日本法規から出版された「最新事例にみる婚姻関係の破綻原因」です。著者は高裁の部総括判事であった赤西芳文弁護士です。 第1例から、なかなか強烈なケースでした。 【1】 妻が「犬は...
"(-""-)" ぎょうせいから令和2年に出版された「リフォーム・改修工事トラブルの解決ポイント」です。 先日、日本弁護士連合会の住宅紛争処理機関検討委員会の全体会議が日弁連会館で開催されましたの...
信山社の「情報公開・個人情報保護」(自治体審査実務編)を購読しました。 請求手続の実務、審査請求・審理手続の実務、答申案の作成実務ごとに、わかりやすく説明がされています。 請求手続の実務では、...
判例タイムズNo1532号の新類型別会社訴訟35で掲載された論文です。 競業取引・利益相反取引ですが、田舎弁護士が受験した平成8年の商法の口述試験で質問を受けた分野になりますが、途中で頭が混乱し...
ぎょうせいから出版された「遺留分の法律と実務」(第3次改訂版)を購読しました。 遺留分ですが、田舎弁護士の事務所では、年に数件相談があり、数年に1,2つご依頼があるようなイメージですね。 遺留...
民事法研究会から令和7年7月6日発行の「水産業法務のすべて」を購読しました。 普段あまり意識していないことがわかりやすく解説されています。 例えば、「漁業権」とは、「漁業を営む権利」について、...
判例時報No2621号で掲載された大阪高裁令和5年4月14日判決です。 Yは、従業員Xに対して、80万円を貸し付けました。その際に強制執行受諾文言付きの公正証書を作成しました。 Xの労災事故に...
判例時報No2621号に掲載された東京高裁令和6年9月26日判決です。 第1審は、保育所勝訴、第2審は、保育所敗訴となった事案です。 第2審は、①X1(児童)に提供された本件ホットドックについ...
旬刊商事法務No2393号に掲載された「特別委員会の設置に係る実務対応」です。 経済産業省が公表した「公正なM&Aの在り方に関する指針」(2019年6月28日 公正M&A指針)及び「企業買収にお...
県議会の議員派遣決定を前提としてされた議員に対する旅費支出に関する財務会計上の行為の違法性についての裁判例として、平成15年1月17日付最高裁判決を挙げることができます。 判例解説から説明を概ね...
銀行法務21・7月号が届きました。 法務時評は、池田眞朗先生の「太陽光発電とESG融資の展望 行動立法学からみたFITの弊害」です。池田先生は田舎弁護士がまだ司法試験受験生だった時に民法の口述試...
判例時報2591号で掲載された金沢地裁令和4年12月9日判決です。 本件の主な争点は、①ボールの回収を中止させるべき注意義務違反又はその回収に関する指導等をすべき注意義務の有無及び②過失相殺の可...
実務住民訴訟P174以下です。 「違法な先行行為(原因行為)と財務会計行為との関係についての判例の流れ」について、複数の最高裁判例が紹介されていました。 その中で、「道路の開設が道路法上の路線...
1日校長事件という事件名で有名な平成4年12月15日付最高裁判決です。 事案の概要は以下のとおりです。 東京都教育委員会は、退職勧奨に応じた都内公立学校の教頭職にある者29名について、昭和5...
令和3年に少年法が改正されて、令和4年4月1日から施行されています。 まず、少年法の仕組みについてのおさらいです。 第1に、罪を犯した少年の処分についてです。 ①少年事件は、全件が家庭裁判所...
本日、国立大学法人愛媛大学本部において、愛媛大学基金冠事業「フジ×社会共創学部 人財育成プログラム連携事業」贈呈式に出席しました。 愛媛大学社会共創学部において、選抜学生による学科横断的な実践プ...
判例時報No2590号で掲載された令和5年1月18日大阪高裁判決です。 労働判例1285号にも、前記判決についての解説が掲載されていましたので、引用します。 ...
第一法規から出版された自治体財務Q&AP155です。先日、東京の弁護士会館をお邪魔した際に購入しました 随意契約ができる場合として、同書では、以下のとおりの説明がされていま...
随意契約の制限に違反した契約の私法上の効力については、最判解説において、以下のとおり、問題提起をされています。 地方自治法2条15項前段が「地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはなら...
判タN01520号で掲載された千葉地裁令和5年7月19日判決です。 原告は、被告(市)の設置管理に係るサイクリングコースをロードバイク(前輪の幅約2.3センチ)で走行していた時に、本件コースの舗...
昭和25年10月11日、尊属殺事件に対する穂高先生の少数意見が話題になっています。 被告人が尊属に当たる者を死亡させてしまった場合、通常の傷害致死よりも格段の重罰を以て処断されていました。 この...
昨日の続きです。 「(4)原因行為が行政処分である場合において、当該処分に重大かつ明白な瑕疵はないが、これが違法にされたものであることから、当該職員が当該行政処分について職権取消権(自庁取消権)...
判例タイムズNo1435号で掲載された大藤敏元東京高裁判事の論文です。 最終章の「5 違法性の承継に関する判例法理の要約」がわかりやすく整理されていますので、引用したいと思います。 「以上のよ...
判例時報2589号で掲載された最高裁令和5年10月26日判決です。 本件は、A株式会社の株主であるXが、利害関係参加人であるB株式会社を吸収合併存続株式会社、A社を吸収合併消滅株式会社とする吸収...
先日、東京新橋で開催された(公財)日弁連交通事故相談センター主催の2024年度高次脳機能障害相談研修会に参加しました。 講演は、2つでした。 1つめが、自賠責保険(共済)における高次脳障害審査...
日本最大のお菓子の商社である株式会社山星屋様(売上高3347億円)主催のアリスタフェア2024に参加させていただきました。2024年のテーマは、「菓子PRIDE~お菓子が創る笑顔と商機~」です。...
昨日の続きです。それでは、最高裁平成25年3月21日判決をみていきたいと思います。 判決は以下のとおりです。「第1 事案の概要 本件は,築上町(以下「町」という。)が町有地上の建物の取壊しに伴...
ぎょうせいから出版されている「実務住民訴訟」P115以下の記述です。自治法232条の4第1項の「支出命令」の解説となっております。 「支出命令とは、その権限を有する長又はその委任等(通常は「専決...
ここ数年なぜか裁判所から大型の管財事件の打診はないために、田舎弁護士の破産法の知見は干乾びているような状態です ところで、破産事件の申立をサポートする際に、申立てや受任通知...