私は箱を積んだ。 私達のいた木陰の隣に。 毎日、私は仕事が終わるなり箱を積んで、 そこへと運んだ。 下段は...
箱の一段目を積む私を、キヨミは不思議そうに見ていた。 「花火がよく見えるようになるから」 と言った言葉は言い訳だっ...
あれほど畏れていた夏が、いつの間にか来ている。 いつの間にかこの空気に、 馴染んでいる自分の身体の方が異物だ。 夏を畏れ...
キヨミは私が箱を盗むことを知らない。 キヨミが指を差す。 「あの山の向こうから、花火が上がる」 ...
私は箱を盗む。 私が手を滑らせてもいいように、 箱の中には300個に1個の割合で余剰が含まれており、 私はそれを盗む。 ...
キヨミの指が私を裏返す。 私は私の内側に入り込み、 キヨミのことを見ている。 私は私の入口につけた耳で、 キヨミの声を...
私は箱を運ぶ仕事をする。 箱は正確に40cm×40cmの正方体をしていて、 中身と色は様々だ。 私はそれを表示に従い、部...
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