イキイキとした晩年を過ごしている人たちは、どこかで与えることを知っている人たちです。 与えることを知っている限り、その人は何歳であろうと、どんなに体が不自由であろうと老年ではありません。 ごく些細なことでも、人に与えようとする気力に欠けている人は何歳であろうと老年です。 寝たきり老人でも感謝を忘れなければ、感謝は人に喜びを「与える」ため、やはりそういう人は老年ではなく…
健康・シニア・老いのことについて話して参ります。
後半生を豊かに快適に暮らすためのヒントとなるような話をしてまいります。
<span style="font-size:large;">与えることを知っている限り(as long as you know how to give)</span>
イキイキとした晩年を過ごしている人たちは、どこかで与えることを知っている人たちです。 与えることを知っている限り、その人は何歳であろうと、どんなに体が不自由であろうと老年ではありません。 ごく些細なことでも、人に与えようとする気力に欠けている人は何歳であろうと老年です。 寝たきり老人でも感謝を忘れなければ、感謝は人に喜びを「与える」ため、やはりそういう人は老年ではなく…
自立はまず経済から始まると言っていいでしょう。 歳を取ってきて自分が一人で出来ないことには、人を頼んでお金を払わなければならないという原則を認めることです。 それが出来ない時には、やりたくても我慢して諦めて平然としていることが大切です。 英訳(English translation) It can be said that independence starts with the economy. As you get older, you need to accept the p…
<span style="font-size:large;">高齢者の勘違い(Misconceptions of the elderly)</span>
人は誰でも多かれ少なかれ、歳を取ると偉そうにしていることを許されます。 別にいいことをしていなくても日本的美風が残っていればの話ですが、年齢が一番上になるほど上座に据えられます。 お茶も最初に供されます。 「お寒くないですか?」と気にされ、階段を昇り降りする時には荷物も持ってもらえます。 こういう習慣は日本的美風としても続けて欲しいものです。 しかし、高齢者がそれによっ…
<span style="font-size:large;">不透明な面白さ(opaque fun)</span>
歳を取るに従って人は重層的に、表や裏や斜めから物事を見られるようになります。 それが年と共に開発された才能です。 この才能がかなり遅れて開花し、かなり歳を取ってもまだ伸びるものです。 若い時には希望通りにならなかったら、人生は失敗だという明快過ぎる論理が適用されます。 しかし、中年以降は人生どうなっても良くない面があり、どうなってもそれなりに良い面があるものである、と…
<span style="font-size:large;">健康管理は蓄積(Health management is cumulative)</span><br />
健康管理は蓄積です。 それは宝くじを狙う人よりも、毎日毎日貯金箱に小銭を入れる人の方がお金が貯まるのと同じで、毎日暴飲暴食をしないでバランスの良い食事を何十年とし続けて、手に入れるより仕方がないものなのです。ジャンクフードや超加工食品はできるだけ食べないようにし、若いうちから食品添加物の勉強もよくしておきましょう。 英訳(English translation) Health management i…
<span style="font-size:large;">魂は中年に成熟する(he soul matures in middle age)</span>
醜いこと、惨めなことにも手応えのある人生を見出せるのが中年です。 男性も女性もその人を評価するとすれば、外見ではなくどこかで輝いている魂、あるいは存在感そのものだということを無理なく認められるのが中年です。 魂というものは例外を除いて中年になって初めて成熟する面があります。 英訳(English translation) Middle age is when you can find a rewarding life even in the…
<span style="font-size:large;">病気が魂を完成に向かわせる(Illness drives the soul toward perfection.)</span>
中年以後は誰でもどこか五体満足ではなくなります。 一見健康そうに見えても「糖尿だ」、「高血圧だ」、「緑内障だ」、「痛風だ」、「神経痛だ」という人はいくらでもいます。 病気が治りにくくなることは悲しいことだが、誰の上にも一様に見舞う公平な運命です。 しかし、その時初めて私たちは分かるのです。 歩けることは何と素晴らしいことか。 自分で食べ、排泄できるというのは何と偉大なこ…
<span style="font-size:large;">中高年になったら胸を張って生きよ(When you reach middle age, live with pride)</span>
「年相応に・・・」という考え方は全くの敗北主義です。 歳を取って体力が衰えるのを心配するのではなく、気持ちが衰えないよう自戒する必要があります。 中高年になったら、若さに媚びることなく「凛」とした生き方をしたいものです。 自分自身が「歳を取った」と、自覚できる年齢まで生き延びてきたこと自体が人生では一つの成功です。 そのことに自信を持ちましょう。 英訳(English transla…
「どんなものを食べたら長生きするんだろう」と誰もが考えます。 本当は好きなものを食べればよいのです。 何かを食べたいという時は体がそれを欲しているのです。 「いや、塩の摂り過ぎはいけないのではないか、甘いものは太るし糖尿病の原因になるのではないか」と心配する方もおられるでしょう。 しかし、構わないのです。 一般に思われているほど塩は健康の敵ではなく、砂糖も人の体にとって…
<span style="font-size:large;">他人のストレスを受け取らない(Don't take on other people's stress)</span>
他人の不平やストレスなどを長い時間聞いていると、こちらの気持ちまで重くなったような気がすることはありませんか? それは気のせいではなく、本当に相手のマイナスの意識を背負っているからなのです。 まるで自分のストレスのように感じているのです。 本当に大切な人のためや相手に本気で相談された時などは別ですが、日常的にある他人のストレスを自分のものとして受け取らないようにするこ…
<span style="font-size:large;">批判し過ぎてはいけない(Don't be too critical)</span>
批判は発展を生むので多少は必要です。 しかし、批判のし過ぎは何も生みません。 他人に対しては、ある程度見て見ぬ振りをするという態度が必要です。 他人を厳しく批判する人には人が寄ってこなくなります。 お釈迦様も「相手を傷付けるような言葉を発すれば、相手もこちらの心を傷つけるような言葉で言い返す。その結果、必ず悪いことが起こる。」と云われています。 特に人間関係ではあまり潔…
「あるがままに」・・・坂村真民 才なき人は才なきままに 処するのがよい 花にたとえるなら侘助(わびすけ)のように 鳥にたとえるならみそさざいのように おのれの花を咲かせ おのれの歌をうたい 嘆かず訴えず なにごともあるがままに 生きるのが一番よい 多くの人は自分の欠点や煩悩をできるだけ減らすことが大切で、その努力をすることが最も重要だと思っています。 しかし、…
<span style="font-size:large;">人生が好転し始める秘訣(The secret to starting to improve your life)</span>
言葉にはそれ自体に現実を変える力があります。 「困ったことは起こらない」、「他人からの評価は神に任せる」、「済んだことは神に任せる」と口ずさんでみてください。 すると不思議に気分が楽になるはずです。 そうして、過去の心配事を思い出さない、現在の人間関係の揉め事について心配しない、将来の不安も想像しない・・・。 そういう心掛けを持ち続けていると次第に気持ちが明るくなり、…
子は親の背を見て育ちます。 私たちが両親に対してどのように接してきたかを子供たちは見ています。 そして、子供たちが今度は私たちの世話をしてくれるのですが、私たちが親にしていたのと同じような接し方をしてくれるようです。 不思議なことですが、家庭内の雰囲気というのは親から子へと伝わっていきます。 皆さんがご両親をどのように見送ったかを思い出してください。 同じように子供たち…
死後の世界が楽しいものであれば、死ぬことがそれほど恐ろしいものではなくなり、必死で避けることもなくなります。 あの世が素晴らしいものになるかどうかは、私たちの心のあり方で決まります。 日頃の生活が嬉しくて楽しいという人は、あの世ではもっと嬉しくて楽しいはずです。 この世の生活が辛くて面白くないということであれば、あの世も期待できないかもしれません。 あの世へ行くのは自…
<span style="font-size:large;">手抜きを認めましょう(Admit to cutting corners)</span>
近所の家庭を見ると夫婦仲良しで子供たちもしっかり見えて、「うちは子供の教育を間違ったのか、どうすればあのような家庭ができるのか」と自ら顧みて反省することがあるかもしれません。 しかし、それは見かけだけの話です。 現実には「理想の家庭など存在しない」と思って間違いありません。 家族というのはそれぞれが適当にいい加減さや手抜きをやっており、お互いがそれを容認しているから平…
自分の体の回復力を信じること。 心の偉大な力を信じ、それに自分を委ねることは大切です。 病気を無暗に恐れたり不安になったり絶望したりしないことが大事です。 無理をしないで大いなる力に自分を委ねれば、次第に自分と自分の体の異常との間に折り合いがつき、苦しみが軽減されて不自由が少なくなります。 「自分はもうダメだ」、「この苦しみはもはや消え去らない」と思い込むのはやめまし…
良いと言われる物もやり過ぎないこと。 悪いと言われる物も減らし過ぎないこと。 運動も肉も油脂も食塩も紫外線も、そして日々の暮らしも・・・、「もっとよくあろう」、「少しでも長生きしよう」と無理をしてはいけません。 抗加齢(アンチ・エイジング)の作用があるとされるビタミンCやビタミンE、コエンザイムQ10などの抗酸化物質も摂り過ぎないことです。 私たちは「もっと良くあろう」、…
立派な人間になろうとしたり、努力して心を鍛えようとしなくていいのです。 幸福になろうと思うことが不幸の始まりなのです。 自分を他人と比較して「これではいけない、もっと頑張らなくては」と考えたり、「もっと上の地位につかなければ」と思って苦しむことはやめましょう。 自分の良さは自分の持つ煩悩を含めてのことです。 煩悩を減らすと自分が自分でなくなります。 立派な人間になろうと…
原理主義というのは宗教などでその教典や教義を絶対視する態度をいいます。 ところで、心を磨くことが大事だからという理由で、「心の原理主義」に陥ってしまっている人が意外に多いものです。 つまり、「人間は心さえ磨いていればよい」、「人間は精神面が何よりも大事であって日常生活や仕事は二の次でよい」とする考えです。 「この方針が絶対だ。この生き方しかない。これ以外の全ては間違え…
<span style="font-size:large;">周りに期待しない(Don't expect anything from those around you)</span>
ストレスの少ない暮らし方をしたいと思うのであれば自分の周りにいる人に対して、あまり多くのことを期待しなければいいのです。 他人が自分の思う通りに動いてくれない時に生まれるのがストレスだからです。 英訳(English translation) If you want to live a life with less stress, you should not expect too much from the people around you. This is because stress occurs when ot…
結構お金を持って定年を迎える人たちには、「子どもにお金を残すよりも夫婦で海外旅行や国内旅行に行った方がいい」、「家さえ残してやればお金まで残す必要はない」という考えの人が多いようです。 西郷隆盛は「児孫のために美田を買わず」と言ったそうですが、その通りでしょう。 自分たちが稼いだお金なのだから、死ぬまでにきれいさっぱりと使ってしまった方が絶対にいいでしょう。 英訳…
<span style="font-size:large;">心持ちまでそんなに早く老いさせないこと(Don't let your heart grow old so quickly)</span>
人はいくつになっても心持ちは変わりません。 肉体は歳を取っても心が歳を取ることはありません。 もし、自分のことを「おじいさん」、「おばあさん」だと言う人がいれば、その人は心でそう思っているだけのことです。 どうぞ思いを今すぐ変えてください。 「私は若い」と。 それでも少しずつ肉体は衰えてくるでしょうが、その時は老いを自然に受け入れて慣れることが愉しく生きるコツです。 …
<span style="font-size:large;">良い気持ちだけ伝染させる(Contagious only good feelings)</span>
結局のところ、人間同士の付き合いは心の伝染、心の反射が全てです。 何を好んで不幸な気持ちの伝染、不幸な気持ちの反射を願う者がありましょう。 幸福は幸福を呼び込みます。 幸福は自分の心にも反射しますが、また多くの人々の心にも反射します。 心を清らかに明るくいつも優しい気持ちで、見返りは期待しないで人に接していきましょう。 英訳(English translation) In the end, rela…
<span style="font-size:large;">心を調えて高めて生きる(Live by adjusting your heart and raising it up.)</span>
「恐れるな、恐れることは恐れることを引き寄せる」とキリストは云いました。 人間の心はその波長に合ったものを引き寄せるようにできています。 恐れは恐れを、不安は不安を、怒りは怒りを引き付けます。 人を妬み恨む心、驕り慢心する心はそれにふさわしい事象を引き寄せます。 逆もまた真なりであり、常に心を善意で満たしている人は善意を引き寄せ、人に親切にしている人には親切が、感謝し…
<span style="font-size:large;">辛苦を味に(Taste the bitterness)</span>
「日陰がなく日向だけの男は暴力である」と、ある文芸評論家が云っています。 病気を知らず逆境に悩んだこともなく挫折に苦しんだこともない。 人生の陰影に乏しく、ただ明るいだけの男は存在そのものが耐え難いというのです。 ところで、人間は辛苦に耐えればそれでいいのでしょうか。 辛苦を味わうことで人の痛みが分かり、思いやりに溢れた滋味を身につける人がいます。 しかし、辛苦…
<span style="font-size:large;">心を清らかに過ごす(keep your mind pure)</span>
心の安定を図る、心を磨くということに定年後の生きる道を見出すことができます。 もし、心を磨いて雑念、妄念を排し、嫉妬や憎しみの心を捨てることを人生の目標にすれば、すべての営みは意味を持ちます。 絵を描くこともスポーツに時間を使うことも、それが心の平安を保つ鍛錬だと思えば生きがいになります。 昔の日本人がそうでした。 隠居した後で謡をやり、囲碁・将棋で仲間を作り、盆栽の…
「不陰徳をした人の晩年は必ず良くない」と多くの仏教の指導者が云っています。 若い時から慈悲の心を持たずに生きていると、そのツケは晩年になって必ず来るのです。 それでは晩年のツケはいつ来るのでしょうか。 それは最晩年に来て、また来世に来るのです。 死に様や死に際といいますが、死に面してその人がどのような状況で亡くなっていくかは、その人の今までの総決算として表れるのです。 …
<span style="font-size:large;">人生のどこかで幸せになる(be happy somewhere in your life)</span>
ある時期にあらゆる点で幸運でうまくいっているという人や、若い時から常に幸運という人もほとんどいません。 もしそうなら、いつ、どのような幸運をもって良しとするかということになります。 全てがうまくいかないのであれば、いくつかが幸運ならば良しとするしかありません。 どのような人にも長所があり欠点があるということと同じように、どのような人の人生も全てうまくいくことはなく、い…
この世には分かっているのに言わないだけという場合が多くあります。 それをわざわざ言うと、この人はいつも告げ口をする人だという印象を持たれます。 この世ではこちらは二つの目で社会を見ているに過ぎませんが、世間は何千、何万の目でこちらを見ています。 あなたの行動、言葉は多くの人に聞かれていると言ってもよいでしょう。 そのため、敵と思われる人のことを何か言うことは、何千人の…
<span style="font-size:large;">みっともないことはしない(I won't do anything obscene)</span><br />
「みっともないことはしない」 「卑しいことはしない」 「浅ましいことはしない」 「はしたないことはしない」 「人様に顔向けできないようなことはしない」 「お天道様に顔向けができないことはしない」 かつて日本人はそうしたもので利己心を厚く包み込んでいたものです。 そうゆう心の厚みが世界でもずば抜けていました。 今の日本人は野心や虚栄心をむき出しにしてお金や地位を求めて狂奔し…
<span style="font-size:large;">お金、モノ、時間を粗末にしないこと(Don't waste money, things, and time)</span><br />
お金もモノも時間もたくさんあると価値が下がって、ついつい粗末にするようになってしまいます。 そして、お金やモノや時間を粗末にする人は人まで粗末にするものです。 人を粗末にするということはどういうことかというと、人の骨折りや労働を正当に評価しないということに繋がっていきます。 お金でもモノでも時間でも少ないと価値が高くなるものです。 いずれも大事にすることが大切です。 …
<span style="font-size:large;">条件を付けずに前に進む(move forward without any conditions)</span><br />
明るく幸福な人生を生きるために自分で勝手に条件を付けてはなりません。 「こういう条件が揃えば自分は幸福になる」といった条件を付けてはならないのです。 「お金が一千万円あれば幸福になる」、「良いところに就職できれば幸福になる」、「良い人と結婚したら幸福になれる」、「良い学校を卒業したら幸福になれる」。 そのような条件を付ける心は卑怯な心であることを知ってください。 その…
<span style="font-size:large;">あげる時には「ただ」であげる(When giving something, give it “free”)</span>
優しさや気遣いなど、人への愛は与えきりであり一方通行だと思っていましょう。 もし、愛が返ってきたならば「得をした」と思えばよいのです。 「他人にしてあげたことを覚えている人ほど、自分が他人からしてもらったことを忘れやすい」という傾向があります。 大切なのは「他人に何かしてあげる時には与えきりにしてそれを忘れる。逆に、してもらったことは長く覚えておき感謝していく。」とい…
亡くなった人は至福の世界にいるから悲しむことはありません。 むしろ亡くなった人のために喜びましょう。 悲しむ必要は一つもありません。 しかし、若い人が亡くなると、「この世にいたらやりたいことがいっぱいあったに違いない、心残りだったろうな」と私たちは思います。 ところが亡くなった人は、この地上の満足とは比較にならないほど大きな満足の中に入っています。 「この地上にいたらや…
<span style="font-size:large;">損して笑える人になれ(Become a person who can laugh at losses)</span><br />
どんな場合も決して損をしないというような人間は、いつまでも器量が小さいままです。 笑って相手に譲れる人、損をしても笑っていられるような人こそ大きくなれるのです。 英訳(English translation) A person who never loses in any situation will always remain incompetent. Those who can smile and yield to others, those who can continue to laugh even when they suffer loss…
<span style="font-size:large;">常に善人であること(always be a good person)</span>
私たちは皆、謂わば観光客としてこの惑星、地球にいます。 誰一人として永遠にここで生きて暮らすことはできません。 長く生きられてもせいぜい百年です。 だから、ここにいる間に善き心を持つように努め、人生がプラスで有益になるように努めなければなりません。 わずか数年しか生きられないかもしれませんし、一世紀まるまる生きることになるかもしれません。 しかし、その限られた時間を生き…
大きな幸せは稀にしかやってきませんが小さな喜びは毎日起こるものです。 この小さな喜びをしっかりと心に留めて日々を過ごせば、毎日が気持ち良く感じてやること成すことが全部楽しくなります。 小さな喜びの繋がりが確かで揺るぎない人生の大きな幸せを生み出す原動力です。 ところで、お金やモノなどで結果がついてくる喜びだけが本当の幸せではありません。 それは「幸せを数量で計る」とい…
あなたの人生における満足の究極的な責任者はあなた自身です。 自分の現状を他人や状況のせいにしている人は、結局それらに翻弄される存在に自分を貶めているのです。 自分の人生の質を上げるのも下げるのも自分次第ということに気付かなければなりません。 「人生がもう少し楽ならもっと頑張るのに・・・」という態度は禁物です。 人生は今ある通りであり、こうあるべきだという姿にはなりませ…
<span style="font-size:large;">良い種を蒔いておきましょう(Let's sow good seeds)</span>
私たちは日常生活の中で良いものがあるとつい自分のものにしたくなります。 それが満足感に繋がっていきます。 しかし、あまり欲を出すと際限がありません。 人の幸せというのは八分くらい満たされて、「もう少しあれがあればいいな」、「もう少しお金があったらいいな」、「もう少しうちの子がこうなればいいな」というくらいが一番幸せだといわれます。 宇宙は循環しています。 私たち…
充実した老後のためには子供のような資質を持ち続けることが大事ですが、自由時間の楽しみは年を取るにつれて、外の世界より内の世界に向かうべきでしょう。 ただ、若さを保つことが大事なのではありません。 どれほど鍛えていても歳を取ると身体は徐々に衰えます。 しかし、精神の方は成長を続け、歳を取るにつれて調子が良くなる場合もあります。 歳と共に知恵と知性を蓄えていけば、私たちは…
人生を変えるのは大きなことではなく、小さなほんの少しのことを変えることで状況は変わっていきます。 何を変えるかは一人ひとり違います。 ほんの少し変えるだけで、不思議と人生は全く新しいものに変わっていきます。 内面が穏やかで平和であれば外の人間関係は全て良くなっていきます。 だから、自分の内面を整えて自分の内に秩序と穏やかな調和をもたらすことが大切です。 世界の平和とは、…
<span style="font-size:large;">楽しい心で過ごす(spend time with a happy heart)</span>
「最上のわざ」 この世の最上のわざは何か 楽しい心で年をとり 働きたいけれども休み しゃべりたいけれども黙り 失望しそうな時に希望し 従順に平静に おのれの十字架をになう.・・・ これはイエズス会のホイベルス神父の詩です。 「最上のわざ」とは何でしょうか? 自分は一体何をしたらいいのでしょうか。 何をすれば心が満たされ、充実して生き甲斐を感じるのでしょうか。 「楽しい心で年をと…
<span style="font-size:large;">人に迷惑を掛けてもいい(It's okay to cause trouble to people)</span><br />
病気になれば家族や会社の人に迷惑を掛けるかもしれません。 また、失業すれば家族に迷惑を掛けるかもしれません。 さらには思わぬ事故を起こせば他人様に迷惑を掛けるかもしれません。 人生で周りの人に迷惑を掛けるかもしれないことは、生きている限り誰にでも起こることです。 例えば、病気になって自分の体が自分で思うようにならなければ心が苛立ち、その結果自分を責めたりすることで、人…
元気で健康なこと、歩いたり走ったりできること、おいしく食事が取れること、目が見えて耳が聞こえること、笑ったり悲しんだりできること、学校や会社に行ったりすること、友達と雑談できること、本を読んだり映画を観たり音楽を聴いたりできること。 数え上げればキリがないくらいあるはずです。 どんな人にも必ず共通する幸せは、実はこんな些細な当たり前の日常生活の中にあるのです。 これら…
死にゆく人たちが望んでいることは、残されて生きている人が幸せになることです。 それゆえにこそ死者は至福の世界から、生きている私たちに愛を送り届けていると感じることが何より大事です。 残された人が死は終わりではなく新たな始まりだと考えることができるならば、亡くなった人と残された人には強い絆が生まれるということに気付くでしょう。 「あなたが死んでも、私が生きている限り、あ…
<span style="font-size:large;">失敗は豊かな人生の喜びになる(Failure becomes the joy of a rich life)</span>
人は誰もが失敗からその人に応じた幸せを掴んでいます。 人は自分に都合の良くなったことを成功とみなし、都合の悪くなったことを失敗と捉える習慣がありますが、実は成功・失敗という区切りは曖昧で個々の人生の成長は全て体験から学んでいます。 その中でも取り分け大切なのが失敗という体験です。 「危機こそチャンス」とはよく聞く言葉ですが、「あなたがあなたらしくいるためには、失敗体験…
幸せに生きるためには大きな不幸や災難を小さく受け止め、小さな喜びを大きく膨らませることです。 「有り余る幸せを与えられているにも関わらず満足していない」。 「取るに足らない小さな苦労を自分自身で勝手に大きくしている」。 こんな人はいつまでも幸福を感じられません。 ないものばかり失ったものばかり悪い方ばかりに目を向けるのではなく、今あるもの既に与えられているもの、良い方…
<span style="font-size:large;">「知っている」と頑なに思わないこと(Don't stubbornly think "I know")</span>
「私は知っている」と思っている人は愚か者です。 「私は知らない」と言う人は愚か者ではありません。 「私は正しい」という思いに包まれていたら他人の言葉に耳を貸しません。 自己の振舞いを直そうとは思いません。 「私は知っている」という人には、教えてくれる人や協力してくれる人は現れません。 そういう人はいつか必ず失敗してしまいます。 「私は知らない」、「私は正しいわけではない…
<span style="font-size:large;">味のある人間になるには(To become a person with taste)</span><br />
同じ時代に生きて天地の差が出てくるのはなぜか。 味のある人間になるにはどうしたらいいのでしょうか。 それは世の中の流行を追いかけていくような人間ではなく、世の流行を注視しつつも時々立ち止まって「これでいいのか」、「本筋を外れていないか」と自問自答し、頑固に本物を目指すような無骨さを失わないことです。 そういう生き方をすれば味のある人間になれるのではないでしょうか。 時…
<span style="font-size:large;">人生は思い通り(life is as you want it to be)</span>
心の持ち方が人生の色模様を決めます。 人生は楽と考えるか。 あるいは人生は辛いと考えるか。 どちらにしても考えた通りの人生を送ることになります。 大志を抱く必要はありませんが、少なくとも自分の頭で考える習慣を身につけましょう。 自分の頭でものを考えない人間は、意味のない社会通念やしきたりの奴隷になってしまいます。 人生は全て自分の思い通りになると想像しましょう。 問題はな…
周囲の人たちの言葉を鵜呑みにするのはやめましょう。 世間の流れに身を任せるのは愚かなことです。 その先には大きな失望と幻滅が待ち受けています。 他人の真似をしても個人としての幸せや充実感は得られません。 世間と足並みを揃えなければならないという思い込みから離れることが大事です。 英訳(English translation) Don't just take the word of those around you at face value. …
<span style="font-size:large;">控えめに生きる(live modestly)</span><br />
控えめに生きましょう。 控えめに笑いましょう。 控えめに愛しましょう。 そうすれば幸せが両手を広げてやってきます。 「あれも欲しい、これも欲しい、もっともっと欲しい」と欲張らず、自分にとって本当に大切なものは何かが理解できたら、そして今既にあるものに感謝して生きていれば、例え90歳や100歳まで長生きできなくても、「幸せで充実した人生だった」と満足してこの世を去ってい…
<span style="font-size:large;">「生」を美しく(Make life beautiful)</span>
死はいつ、どんな形でやってくるか分かりません。 美しく死にたいとは誰しも望みます。 しかし、善徳の人さえ必ずしも美しく死ぬとは限りません。 達磨は毒殺されました。 イエスは十字架で息絶えました。 だから評価は「生」にあります。 「生」を美しくすることにあります。 英訳(English translation) We don't know when or in what form death will come. Everyone wants to die beau…
<span style="font-size:large;">子どもは大人を見て育つ(Children grow up watching adults)</span>
もし、自分よりも徳の劣った人といつも接していると堕落していくことでしょう。 自分と同じレベルの徳を持った人といれば今のレベルに停滞するでしょう。 また、自分よりも徳の高い人といつも接し見習えば、自然に気高い人格になることができるでしょう。 高徳の人物になるようにいつも優れた人物、優れた書物などに親しみ、できれば他の模範となるように心掛けたいものです。 「この町の子供は…
<span style="font-size:large;">手抜きを認める懐の深さを持つ(Have the depth to accept cutting corners)</span>
現実的には「理想の家庭など存在しない」と思って間違いありません。 家族というものはそれぞれが適当にいい加減だったり手抜きをやっており、お互いがそれを容認しているから平和な家庭が成り立っているものです。 特に中高年になった夫婦は、お互いを追いつめないようにしなければなりません。 多少の手抜きは心のガス抜きには格好のものです。 お互い手抜きを認めてストレスをためないことが…
<span style="font-size:large;">心配しない(o not worry)</span>
心配の九割は決して起きないことに、残る一割は取るに足らないことに向けられています。 将来降りかかる問題に思い悩むのは愚かなことです。 未来を悩むことに力を使って何になるでしょう。 起きてから心配した方がましです。 心配することの大部分は起きず、それ以外は予想より軽いかたちで起きます。 問題を解決する助けになる他の事柄も起きてきます。 未来は克服すべき問題だけではなく、問…
<span style="font-size:large;">妻の存在をしっかり頭に入れておこう(Keep your wife in mind)</span>
愛妻家と呼ばれる男たちは「妻こそ命」と忠誠を尽くしているかというと、そうでないことが多いようです。むしろ事情は逆で、適当に遊んでいる人間のほうに愛妻家が多いのです。 ただ、彼らは妻の存在を認め、感謝し、妻の機嫌を損ねない努力を日頃からきちんとしています。結婚記念日は忘れないし、夫婦二人の外食やデートもします。年に一度くらいは旅行もします。 いい子にしていればほめられ…
<span style="font-size:large;">好奇心にも有効期限がある(Even curiosity has an expiration date.)</span>
何でも使わないものは朽ちていくのが早いものです。 腕でも足でも骨折して一ヶ月も包帯を巻いて使わないでいると、情けないくらい細くなってしまいます。 頭も使わないと衰えてきます。 好奇心も同じでいつも発揮していないとなくなってしまうようです。 長寿になった人生を最後までイキイキ、ワクワクと生きるためには好奇心をなくさないようにしなければなりません。 幾多の歴史的な事実を見て…
<span style="font-size:large;">美しい心を持って生きる(live with a beautiful heart)</span>
物質的にいかに恵まれていようとも、際限のない欲望を追い続けていれば決して幸せを感じることはできません。 一方、物質的に恵まれず赤貧洗うが如し状態であっても、満ち足りた心があれば幸せになれます。 仏の教えに「足るを知る」ということがあるように、膨れ上がる欲望を満たそうとしている限り幸福感は得られないでしょう。 反省ある日々を送ることで際限のない欲望を抑制し、今あることに…
<span style="font-size:large;">長寿を生かし切る(make the most of longevity)</span>
「寿命というものは基本的には人知を超えたもの、いわゆる天命であり天寿である。そして、その天寿を生き切ることはお互いに課せられた責務ではないか。」と松下幸之助さんは考えていました。 「それでは長生きの秘訣は何でしょうか?」という問いに、松下幸之助さんは「毎日うまいものを食べ、何の心配もなくのんびりと生活していても長生きできるとは限らないらしい。むしろ、適当に心身を使う…
<span style="font-size:large;">「答えのない問題」には悩まない(Don't worry about "unanswered questions")</span>
悩みの中にはどうしても答えの出ないものがあります。 例えばせっかく家を建てたのに、たった三ヶ月で地震に遭って家が倒壊してしまったとします。 確かに絶望的でがっかりするでしょう。 けれどもそういうことは悩んでも仕方のないことなのです。 答えのない問題に対して理性のある人は悩みません。 しかし、人間というのは答えがないことに対してあえて悩むものです。 それで悪循環に陥ってし…
「権力にしろ、お金にしろ、名誉にしろ、手に入れた途端に不安の種に変わるものは所詮、運という偶然の産物でしかないのだから、そんなものに一喜一憂するよりも運に支配されない生き方をしなさい。」と、古代ローマの哲学者セネカは云います。 自分の精神の力で何とかできることだけを拠り所とする。 それが重要であると彼は考えたのです。 セネカはまた、「哲学する人間だけが過去から未来まで…
<span style="font-size:large;">穏やかに過ごすために(to stay calm)</span><br />
心の平安を最大限に得るには慈愛と慈悲を育てることが必要でしょう。 他の人の幸せを思いやれば思いやるほど、自分の幸福感も大きくなります。 他の人に対して、親愛の情のこもった優しい気持ちを持てば自ずから心が楽になります。 それが人生を穏やかに成功裏に終わらせる秘訣です。 英訳(English translation) To achieve maximum peace of mind, it is necessary to cultivate compassi…
<span style="font-size:large;">無理に巧まない(Don't try too hard)</span><br />
人生の行路も樹木の枝の曲がりのように紆余曲折しているものです。 紆余曲折しているままで美しいのです。 そのまま、その自然の歪みに任せていけば美しく豊富な結果が得られるものです。 そのまま、自然の歪みに任せていこうとしないで我を出して一直線に引こうとしたり、また無理に巧んで美しい曲線に曲げていこうとしたりするから、美しい結果が得られないで苦しまなければならないのです。 …
未来に確実なものは何もありません。 今、ここを生きましょう。 生きるのを最も妨げているのは、明日をよすがとしながら今日を台無しにしている、この期待というものです。 英訳(English translation) Nothing is certain about the future. Let's live here now. The biggest obstacle to living is this expectation, which ruins today while promising tomorrow.
<span style="font-size:large;">人生は短くなどない(life is not short)</span>
人生は短くなどありません。 与えられた時間の大半を私たちが無駄遣いしているに過ぎないのです。 私たちは時間を何の役にも立てず湯水の如く浪費した挙句、土壇場になってようやく気付くのです。 いつの間にか人生は過ぎ去ってしまったと。 つまり、人は短い人生を与えられるのではなく、むしろ自分で短くしている。 足りないのではなく浪費しているということです。 どんなに莫大な富でも使い…
<span style="font-size:large;">愛の三原則(three principles of love)</span><br />
一、ありがとうをためらわずに言おう。 二、ごめんなさいを恐れずに言おう。 三、愛してるを照れずに言おう。 これは、全国亭主関白協会の憲法ともいえる「愛の三原則」だそうです。 「愛の三原則」は妻が一番聞きたい言葉であり、亭主が言わなくても分かっているはずという、家庭内からいつの間にか消えてしまった言葉です。 「愛の三原則」こそ、二十一世紀の夫婦円満の新方程式と信じて実行あ…
<span style="font-size:large;">積み重ねてきた年月こそが信頼できる(We can trust the years we have accumulated)</span>
どうして夫婦喧嘩になるのでしょうか? それは相手の行動や言葉が気に食わないからでしょう。 どうして気に食わないのでしょうか? それは相手に何かを期待しているからです。 「女房とはこういうもの」、「亭主ならばこうあって欲しい」と、互いに勝手に作った理想像を思い描いています。 自分のことはさておき、相手にこうあって欲しいとばかり望みます。 ほとんどのケンカはそれが原因です。 …
<span style="font-size:large;">足るを知る者は富む(Those who know sufficiency will be rich)</span>
「金銭欲や物質欲は生まれつき具わっている以上、仕方ないさ」、「そういう欲があるからこそ、やる気も出てくる」という見方もあるでしょう。 しかし、欲望の本質を成す「際限のなさ」は終局には人を悩まし苦しめるものです。 光武帝も「人は足るを知らざるに苦しむ」と喝破しております。 苦しむという点に注目し、このことに深く思いを致すことが肝要でしょう。 壮年期、働き盛りの時期であれ…
「ラジオやテレビ、インターネットでどんな良いことを聴いたり見たりしても聴きっぱなし、見っぱなしでは何にもなりません。高齢者になったらボケーッと漫然と聞き流し、見流しではいけません。自然の姿、昇る朝日、夕焼け空、四季の移ろい、世の中の変わり方、人の話、出来事をよく聞き、よく見て、よく読み、感動をもって受け取ること。これが高齢者の健康法となるのです。」 百年近く元気ハツ…
歳を取ってくると老人特有の鬱症状を呈する人がいます。 それほどではなくても心配性、取り越し苦労の傾向を帯びる人が少なくありません。 一人で十人分くらいの憂いを背負い込むのはやめましょう。 考えてもどうにもならないこと、埒が明かないことは考えない。 考えるのはしばらくお休みとする。 取るに足りないこと、どう転んでも大事でないことはパッと放念する。 成り行き任せでも済むこと…
<span style="font-size:large;">「一日暮らし」("One day life")</span>
「一日暮らし」は「その日暮らし」と似ていますが少し意味合いが違います。 「その日暮らし」は何の蓄えもなく、その日一日をどうにか暮らしていく乏しい生活のことです。 「一日暮らし」とは、自分にとって今日の一日はかけがえのない大切な一日であるということです。 どんなに辛いことも今日一日と思えば我慢できます。 どんなに楽しいことでも今日一日限りと思えば歓楽にふけることもないで…
将来の不安ばかりを気にしたり、過去の失敗や過ちばかりを引きずったりしていたのでは、決して幸せな老後は得られません。 将来や過去は一旦横に置いて今日をいかにして充実させるかを考えて実行しましょう。 また、人生の目標を明らかにしてそちらの方向へ向って歩み出しましょう。 老いというものは避けることができません。 それならば、いかに受け入れるか、どのように考えるか。 それが問わ…
<span style="font-size:large;">瞬間、瞬間を無駄にしない(Don't waste a moment)</span>
人間が生きているということは、この「瞬間」を生きていることであり、それ以外にはありません。 瞬間である現在に自己の全てが現れています。 人の一生は一瞬、一瞬の連なりです。 だから、自分の人生を大切に思うのであれば、瞬間ごとの現在を大切にする以外にはないのです。 何よりも移りゆく時を虚しく無駄に過ごさないと決心して、無用なことをして無駄に時間を過ごさないで、有益なやりが…
<span style="font-size:large;">上機嫌を保つように努力すること(try to stay in a good mood)</span>
人間にとって最善とはできるだけ上機嫌で人生を送ることです。 上機嫌は幸福の秘訣です。 これとは反対に、不機嫌は自分自身にも周りの人々にも害になる罪悪です。 不機嫌は怠惰から来るものであり、気分というものは成るがままに放置していると不機嫌に傾きます。 そのため、私たちはいつも自分の気分に関心を払い怠惰を退け、上機嫌を保つように努力することが肝要です。 英訳(English tra…
<span style="font-size:large;">饒舌の弊害(Harmful effects of talkativeness)</span>
沈黙の弊害よりも饒舌の弊害の方が大きいものです。 喋るほど味が薄くなり危険が増してきます。 話の効果は時間に反比例します。 必要な時に必要なことを必要なだけ、そして必要な方法でというのが原則です。 喋る量で相手を圧倒しようとするのは愚かなことです。 喋り過ぎると締まりがなくなります。 もっと危険なのは、黙っていれば事を起こさないで済むものをいらないことまで口走るから、「…
<span style="font-size:large;">あるものを活用する暮らし上手に(Living well by using what you have)</span>
自分が持っているモノを大切にする人は、他人が持っているモノのことで心を乱したり悩ませたりはしません。 人生、思い通りにいかないのが世の習いです。 そんな場合には自分が思いどおりにできること。 例えば話すこと、黙ること、外出すること、在宅すること、食べること、寝ることなど、日常の卑近なことについて、もしこれができなかったらと想像すると、できてありがたいと気持ちが明るくな…
<span style="font-size:large;">何を残すか(what to leave behind)</span>
あの人、この人の訃報が目につきます。 肉体は消えても心に残してくれた余韻は決して消え去ることはありません。 「人は死を約束された動物である」と聖路加病院の日野原重明先生は仰いました。 人は一人で生まれ、やがて一人で黄泉の旅に出ます。 生の帰結は死です。 その前に一切は無力です。 学歴も名誉も地位も財産も形のあるものは全て壊れます。 しかし、その人が残してくれた無形の教訓は…
「空の巣症候群」も「燃え尽き症候群」も誘因は様々ですが、根本の原因は「目的の固着化」にあります。 ある目的・目標を唯一最善と信じてひたすら打ち込み、それが達成された時かまたは消失した時に、その次の目的・目標が見当たらないことにあります。 そのため、男女を問わず自分の加齢や家族構成・地位・役割・環境などの変化に応じて、目的・目標を改変していくならばこれらの症候を避ける…
<span style="font-size:large;">どんな人生にも必ず意味がある(Every life has a meaning)</span>
経済的に困窮している人、挫折して再起できずにいる人、難病あるいは不治の病に臥している人、極度の鬱状態で自殺を念慮している人、心身のいずれかまたは両方に重い障害を負っている人、身体の不断の痛みに呻吟している人、心の痛みや苦しみや悲しみに懊悩している人、人間関係や家族の中で疎外され孤独感に陥ってる人、その他の様々な不条理、不運、逆境によって生きがいを喪失している人は少…
<span style="font-size:large;">生きている間に「生」を楽しむ(Enjoy life while you are alive)</span>
春夏秋冬の移り変わりは速いものですが順序を踏んでいます。 しかし、生老病死の変遷はそれ以上に速いものです。 そのうえ、さらに順序通りではありません。 老人となり、そのうちに病に臥し、おしまいに死が来るとは限りません。 「死」は順番を飛び越えて襲ってくるかもしれません。 人は皆、いずれは死はくるものと観念的には知っています。 しかし、自分自身の死についての覚悟が切実になっ…
やりたいことというのはドンドン変わるものです。 仕事より趣味、恋愛よりも仕事、仕事よりも幸せな家庭を築くこと。 目標や夢が変わることは当たり前のことなのです。 人生には分岐点がたくさんあります。 そのうちのひとつの道を選んで進んだら新しい景色が目の前に広がる。 そして、また分岐点にぶつかる。 その連続です。 むしろ「やりたいこと」が変わったというのは、自分が新たなステージ…
<span style="font-size:large;">取り越し苦労はしないこと(Don't worry about overcoming it)</span>
先のことを心配して待つか、安心して待つか。 同じ待つのであれば安心して気持ち良く待つのがお勧めです。 しかし、心配性の人は安心していて裏切られた時のショックが大きいのでしょう。 そのため、ショックを和らげるように前もって心配しているのでしょう。 思いはそれを現実に引き寄せてしまいます。 心配は人生が好転する可能性を減らしてしまいます。 心が痛みます。 まだ来ぬ将来のことを…
私たちにとって執着の種はとてもたくさんあります。 しかし、それらはいつかは切り捨てなければなりません。 切り捨てなくても良いものは希望で切り捨てるべきものは欲望です。 最終的にあの世に持っていけるものは自分の心だけです。 だから、心を美しくするもの、心を磨くようにするものを探し、それを実行することが大事です。 この世を去る時はほとんど全てのものは捨てていかなければなりま…
<span style="font-size:large;">酷なようでもなるべく自分で・・・(Even if it seems cruel, do it yourself...)</span>
お年寄の身の回りのお世話をするのは悪いことではありませんが、できるだけ自分のことは自分でしていただくようにして、あまり世話を焼き過ぎないということが必要です。 身の回りの自分でできることまで取り上げて世話を焼き過ぎると、物忘れがひどくなったり認知症を発生させる原因になるからです。 生きるための食事にしても自分で食べることができる間は問題ありませんが、自分の力で食べる…
悩みや苦しみというのは言ってみれば自分が足りないものを挙げ連ねて、「足りないものをよこせ。」と言っているだけのようです。 夢と希望とは、ないものを欲しがること。 ないものを欲しがるのではなく自分が持っているものを喜ぶと、自分がどれほど恵まれているかに気が付きます。 ないものをねだるのではなく、自分に与えられて既に恵まれているものに目を向けたら、人間はどれほど恵まれてい…
「将来こうなったらどうしよう?」、「ああなったらどうしよう?」、「過去に違う選択をすれば良かった。」・・・そんな風に思い煩う人は多いようです。 それは全く無意味なことです。 私たちができることはたった一つ。 目の前にいる人、目の前にあることを大事にすること。 目の前にあることを一生懸命することです。 「過去を追うな。終わってしまったことに縛られるな。まだ来てもいない未来…
<span style="font-size:large;">「死なないようにすること」は誰にもできない(No one can "prevent death")</span>
世間を見渡してみると死ぬということはごくありふれたことです。 近所のおじさんも亡くなった、おばさんも亡くなった、祖父も祖母、父や母も亡くなった。 そろそろ自分の番かなという感覚は必要だと考えます。 死ぬということはどういうことかについて学んでみるのも大事なことです。 人間は知ることで安心をします。 知らないと不安になります。 知ることで対策を考えることができます。 知らな…
<span style="font-size:large;">深める(deepen)</span>
人が行き詰まるのはいつも同じことを同じやり方でしているからです。 人と同じことをするのは何も考える必要がない分、楽ではありますが必ず行き詰まります。 行き詰まらないためには広げるのではなく深めることです。 深めると自然に広がるようになります。 良い物と深く接し、良い人と深く交わる。 心すべき生き方であると考えます。 英訳(English translation) People get stuck beca…
人は表面だけを見て人を判断してしまいます。 周りの自分への対応が変わると自分が偉くなったような気がします。 それ相応に扱ってくれと言い出したりもします。 そうなると驕りが出てきて自分の心を磨かなくなります。 現実に今、囚われている世界だけで勝負しようとしてしまうから表面ばかりが気になりますが、人生は見えている世界だけではありません。 自分のことは自分が一番よく分かってい…
40歳、50歳と人生を生きてくると、誰でも多少の経験を通して見聞きしたものが蓄積され知恵もついてくるものです。 これまでに受けた恩返しが、世間に対してできるようになるのもこの頃からかもしれません。 受け取ってばかりで自分一人の知識にして、そのまま世を去っていくのは何とも「もったいない」ことです。 与えれば与えられる。 愛すれば愛される。 これまで受けた恩を返すチャンスが…
人間の物の見方や心のありようは色々なものでどうにでも左右されてしまいます。 だから、自分から見てどんなに正しいと思えることでも、もしかしたら色々なことに囚われてそう見えているのかもしれません。 自分がどんな立場でそれを見ているのか、ということをいつも確かめなければいけません。 英訳(English translation) A person's way of seeing things and their state of mind can …
<span style="font-size:large;">全てのものに感謝(thank you for everything)</span>
例えば、自分に与えられた生活が自分の希望とかけ離れた30点のものだとした時、残りの70点を求めて「もっと欲しい。もっとこうなりたい。どうして自分は不幸なんだ。」と、苦しみの中に自分自身を追いやってしまうと卑屈になってしまいます。 しかし、これが今の自分に授けられた最高のものなのだと思い、「30点ももらってありがたい。0点よりいい。何にもないよりありがたい。」と、感謝…
息子が気に入らない相手と結婚すると言い出し、その娘は結婚の条件として自分抜きの生活を主張したとしても、「私が生んで育ててやったのにこんな酷い目に遭わせて」と怒り狂うことはありません。 子供は自分のものという気持ちさえ捨てれば子供の自由を認め、「こんな相手しか見つけられない息子なのだ」と諦めることができるでしょう。 老後を見てくれなくても、一時の預かりものだと思えば頼…
<span style="font-size:large;">どんな目に遭ったとしても(No matter what happens)</span>
どんな酷い目に遭っても時間が経てば、必ず色々なことがあったなと思える時がきます。 後になってからその時の意味が分かることもあります。 無駄だと思ったことが無駄ではない。 その時は気付かなくても結果的には良かったという時がきます。 だから、焦ることも自分はダメだということもありません。 目の前のことをただ一生懸命やるだけです。 人生はその時だけではありません。 英訳(E…
<span style="font-size:large;">今日を自分の最高に生きる(live your best today)</span><br /><br />
同じ一日でも一月から十二月まで同じ一日はありません。 同じ一日でも同じ気候の一日はありません。 同じ一日でも同じ体調の一日はありません。 だから、同じことをするにしても一日一日の工夫が必要です。 熱のある日は熱のあるように、体調の良い日には体調の良いように、一日一日を最高に生きることです。 英訳(English translation) No two days are the same from January to Decembe…
<span style="font-size:large;">他の人は自分の合わせ鏡(Other people are my mirrors)</span>
人運は人の役に立つことから生まれるものです。 積極的に参加しましょう。 待ち人間になってはなりません。 人の長所が見える人は必ず成長することができます。 嫌な人を生かすことは自分の器を大きくします。 人に尽くすことを知らない人は子孫を駄目にします。 損得よりも「縁」を大切にする人が本物です。 他の人は自分の合わせ鏡なのです。 英訳(English translation) Luck comes from…
<span style="font-size:large;">石川洋の言葉・・・「自戒」(YOU Ishikawa's words..."self-discipline")</span>
「自戒」・・・・石川洋 つらいことが多いのは感謝をしないからだ 苦しいことが多いのは自分に甘えがあるからだ 悲しいことが多いのは自分のことしかわからないからだ 心配する事が多いのは今をけんめいに生きていないからだ 行きづまりが多いのは自分が裸になれないからだ 以上 人生の試練や苦しみを味わうことは不幸や不運なのではありません。 心豊かな人生、穏やかな老後のための貯蓄のよう…
『「陽気は美徳、陰気は罪悪」というのが私が作った格言です。』と宇野千代さんが云われてました。 美徳も罪悪もそのままの姿では留まりません。 すぐそこで隣の人にうつるものなのです。 どんなに大きな美徳もどんなに小さな美徳も、すぐそばの人にうつる大きな力を持っています。 一方、陰気はどんなに小さな陰気であっても、すべての人にうつるものですから夢にも陰気の気持ちを持ってはなり…
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イキイキとした晩年を過ごしている人たちは、どこかで与えることを知っている人たちです。 与えることを知っている限り、その人は何歳であろうと、どんなに体が不自由であろうと老年ではありません。 ごく些細なことでも、人に与えようとする気力に欠けている人は何歳であろうと老年です。 寝たきり老人でも感謝を忘れなければ、感謝は人に喜びを「与える」ため、やはりそういう人は老年ではなく…
自立はまず経済から始まると言っていいでしょう。 歳を取ってきて自分が一人で出来ないことには、人を頼んでお金を払わなければならないという原則を認めることです。 それが出来ない時には、やりたくても我慢して諦めて平然としていることが大切です。 英訳(English translation) It can be said that independence starts with the economy. As you get older, you need to accept the p…
人は誰でも多かれ少なかれ、歳を取ると偉そうにしていることを許されます。 別にいいことをしていなくても日本的美風が残っていればの話ですが、年齢が一番上になるほど上座に据えられます。 お茶も最初に供されます。 「お寒くないですか?」と気にされ、階段を昇り降りする時には荷物も持ってもらえます。 こういう習慣は日本的美風としても続けて欲しいものです。 しかし、高齢者がそれによっ…
歳を取るに従って人は重層的に、表や裏や斜めから物事を見られるようになります。 それが年と共に開発された才能です。 この才能がかなり遅れて開花し、かなり歳を取ってもまだ伸びるものです。 若い時には希望通りにならなかったら、人生は失敗だという明快過ぎる論理が適用されます。 しかし、中年以降は人生どうなっても良くない面があり、どうなってもそれなりに良い面があるものである、と…
健康管理は蓄積です。 それは宝くじを狙う人よりも、毎日毎日貯金箱に小銭を入れる人の方がお金が貯まるのと同じで、毎日暴飲暴食をしないでバランスの良い食事を何十年とし続けて、手に入れるより仕方がないものなのです。ジャンクフードや超加工食品はできるだけ食べないようにし、若いうちから食品添加物の勉強もよくしておきましょう。 英訳(English translation) Health management i…
醜いこと、惨めなことにも手応えのある人生を見出せるのが中年です。 男性も女性もその人を評価するとすれば、外見ではなくどこかで輝いている魂、あるいは存在感そのものだということを無理なく認められるのが中年です。 魂というものは例外を除いて中年になって初めて成熟する面があります。 英訳(English translation) Middle age is when you can find a rewarding life even in the…
中年以後は誰でもどこか五体満足ではなくなります。 一見健康そうに見えても「糖尿だ」、「高血圧だ」、「緑内障だ」、「痛風だ」、「神経痛だ」という人はいくらでもいます。 病気が治りにくくなることは悲しいことだが、誰の上にも一様に見舞う公平な運命です。 しかし、その時初めて私たちは分かるのです。 歩けることは何と素晴らしいことか。 自分で食べ、排泄できるというのは何と偉大なこ…
「年相応に・・・」という考え方は全くの敗北主義です。 歳を取って体力が衰えるのを心配するのではなく、気持ちが衰えないよう自戒する必要があります。 中高年になったら、若さに媚びることなく「凛」とした生き方をしたいものです。 自分自身が「歳を取った」と、自覚できる年齢まで生き延びてきたこと自体が人生では一つの成功です。 そのことに自信を持ちましょう。 英訳(English transla…
「どんなものを食べたら長生きするんだろう」と誰もが考えます。 本当は好きなものを食べればよいのです。 何かを食べたいという時は体がそれを欲しているのです。 「いや、塩の摂り過ぎはいけないのではないか、甘いものは太るし糖尿病の原因になるのではないか」と心配する方もおられるでしょう。 しかし、構わないのです。 一般に思われているほど塩は健康の敵ではなく、砂糖も人の体にとって…
他人の不平やストレスなどを長い時間聞いていると、こちらの気持ちまで重くなったような気がすることはありませんか? それは気のせいではなく、本当に相手のマイナスの意識を背負っているからなのです。 まるで自分のストレスのように感じているのです。 本当に大切な人のためや相手に本気で相談された時などは別ですが、日常的にある他人のストレスを自分のものとして受け取らないようにするこ…
批判は発展を生むので多少は必要です。 しかし、批判のし過ぎは何も生みません。 他人に対しては、ある程度見て見ぬ振りをするという態度が必要です。 他人を厳しく批判する人には人が寄ってこなくなります。 お釈迦様も「相手を傷付けるような言葉を発すれば、相手もこちらの心を傷つけるような言葉で言い返す。その結果、必ず悪いことが起こる。」と云われています。 特に人間関係ではあまり潔…
「あるがままに」・・・坂村真民 才なき人は才なきままに 処するのがよい 花にたとえるなら侘助(わびすけ)のように 鳥にたとえるならみそさざいのように おのれの花を咲かせ おのれの歌をうたい 嘆かず訴えず なにごともあるがままに 生きるのが一番よい 多くの人は自分の欠点や煩悩をできるだけ減らすことが大切で、その努力をすることが最も重要だと思っています。 しかし、…
言葉にはそれ自体に現実を変える力があります。 「困ったことは起こらない」、「他人からの評価は神に任せる」、「済んだことは神に任せる」と口ずさんでみてください。 すると不思議に気分が楽になるはずです。 そうして、過去の心配事を思い出さない、現在の人間関係の揉め事について心配しない、将来の不安も想像しない・・・。 そういう心掛けを持ち続けていると次第に気持ちが明るくなり、…
子は親の背を見て育ちます。 私たちが両親に対してどのように接してきたかを子供たちは見ています。 そして、子供たちが今度は私たちの世話をしてくれるのですが、私たちが親にしていたのと同じような接し方をしてくれるようです。 不思議なことですが、家庭内の雰囲気というのは親から子へと伝わっていきます。 皆さんがご両親をどのように見送ったかを思い出してください。 同じように子供たち…
死後の世界が楽しいものであれば、死ぬことがそれほど恐ろしいものではなくなり、必死で避けることもなくなります。 あの世が素晴らしいものになるかどうかは、私たちの心のあり方で決まります。 日頃の生活が嬉しくて楽しいという人は、あの世ではもっと嬉しくて楽しいはずです。 この世の生活が辛くて面白くないということであれば、あの世も期待できないかもしれません。 あの世へ行くのは自…
近所の家庭を見ると夫婦仲良しで子供たちもしっかり見えて、「うちは子供の教育を間違ったのか、どうすればあのような家庭ができるのか」と自ら顧みて反省することがあるかもしれません。 しかし、それは見かけだけの話です。 現実には「理想の家庭など存在しない」と思って間違いありません。 家族というのはそれぞれが適当にいい加減さや手抜きをやっており、お互いがそれを容認しているから平…
自分の体の回復力を信じること。 心の偉大な力を信じ、それに自分を委ねることは大切です。 病気を無暗に恐れたり不安になったり絶望したりしないことが大事です。 無理をしないで大いなる力に自分を委ねれば、次第に自分と自分の体の異常との間に折り合いがつき、苦しみが軽減されて不自由が少なくなります。 「自分はもうダメだ」、「この苦しみはもはや消え去らない」と思い込むのはやめまし…
良いと言われる物もやり過ぎないこと。 悪いと言われる物も減らし過ぎないこと。 運動も肉も油脂も食塩も紫外線も、そして日々の暮らしも・・・、「もっとよくあろう」、「少しでも長生きしよう」と無理をしてはいけません。 抗加齢(アンチ・エイジング)の作用があるとされるビタミンCやビタミンE、コエンザイムQ10などの抗酸化物質も摂り過ぎないことです。 私たちは「もっと良くあろう」、…
立派な人間になろうとしたり、努力して心を鍛えようとしなくていいのです。 幸福になろうと思うことが不幸の始まりなのです。 自分を他人と比較して「これではいけない、もっと頑張らなくては」と考えたり、「もっと上の地位につかなければ」と思って苦しむことはやめましょう。 自分の良さは自分の持つ煩悩を含めてのことです。 煩悩を減らすと自分が自分でなくなります。 立派な人間になろうと…
原理主義というのは宗教などでその教典や教義を絶対視する態度をいいます。 ところで、心を磨くことが大事だからという理由で、「心の原理主義」に陥ってしまっている人が意外に多いものです。 つまり、「人間は心さえ磨いていればよい」、「人間は精神面が何よりも大事であって日常生活や仕事は二の次でよい」とする考えです。 「この方針が絶対だ。この生き方しかない。これ以外の全ては間違え…
学ぶということは教わることです。 若い人から教わり、学ぶことができる人はもうそのことだけで幸せです。 老人に教えることができる人は、老人から教わることもうまいと思っていいでしょう。 若い人から真摯に学びながら、この若い人に何事かを伝えることができれば、嬉しさも倍加するに違いありません。 自分の学んだものを他者に少しでも伝えることができたら、再生産であり、望外の喜…
日々を生きるように、あなたは一生を生きるのです。 この先、何日もあるのだから、今日はどうでもいいだろうというのは私たちが陥りやすい罠です。 素晴らしい人生とは満足して送れた日々の連続に過ぎません。 毎日が重要で最終結果の質に影響を与えます。 過去はもはや存在せず、未来は想像の産物に過ぎないのですから、今日という日しかないのです。 失われた機会はめったに戻ってきま…
新たな希望や夢は、いつ何時、人の心に湧いてくるか分かりません。 ちょっとしたきっかけで、それまで無関心であったものに、急に興味が湧いてくるというケースは決して珍しいことではありません。 ところが、人はそこで余計なことを考えてしまいます。 それは、周囲の自分に向けられた目であったり、時間であったりします。 例えば、もう一度大学で勉強したいと思っても、中々実際に大学…
存分に生きてきた人は、生まれてきたことへの感謝で人生を締めくくることができます。 残される者たちは、その時、大きな贈り物を手にします。 その贈り物とは、人との出会いの喜びと、今こうして生きているということの喜びを、以前にも増して深く感じ取れるようになったことへの気付きです。 年老いてから迎える死は、まるで古木がゆっくりと立ち枯れていくように無理がなく、苦痛も伴わ…
人は未練があると、すべてのことの解決がつかなくなります。 未練を断ち切る最良の方法は忘れることです。 思い出さないことです。 世の中のあらゆることは「忘れる」、「思い出さない」ということで、解決されることが多いのではないでしょうか。 英訳(English translation) When people have regrets, they can't solve everything. The best way to let go is to forget. Don'…
多くの人々は、あまりに心が窮屈で、固くなったり、尖ったり、構える心で用心したり、心の柔軟性が欠けていることが多いものです。 もっと人生を幸福にするためには心を柔らかくすることが必要です。 多くの人は、自己批判や、自己反省が強すぎて、常に自分自身を批判しすぎ、自分をまるで悪人のように思って、自分自身を苦しめています。 これは決して良いことではありません。 自己批判…
感謝の気持ちを表すことは重要です。 「そのうちに」などと思っていてはいけません。 何かをしてもらったら家族でも誰でも、その瞬間に「ありがとう」と言いましょう。 言いそびれると、もう機会を失い、自分の気持ちを伝えることができません。 その瞬間を逃してはならないのです。 知り合いから好意を受けた時、何かを贈ってもらった時には、すぐお礼の返事を書きましょう。 後になっ…
どのような人も欠点だらけです。 それは、あなたに欠点があるのと同じです。 社会の上の方で活躍する人、人を指導する立場にある人でも同じです。 もし、あの人にはあんな嫌なところがある、あんな欠点があるといって、その人を排除していったら付き合う人はいなくなります。 他人の欠点を認めましょう。 他人が自分と異なることを受け入れましょう。 それは、他人が私たちと顔も姿も違…
仏教では、私たちの生命は現世のみではなく、来世、再来世と続くと説いています。 私たちの運は、私たちの思うこと、話すこと、行うことが慈悲に基づいていれば好転し、無慈悲に基づけば運は悪くなります。 そのため、来世の運は現世の最後の生き方で決まると言ってよいのです。 つまり、定年後や晩年は来世の準備期間だとも言えるのです。 龍沢寺の山本玄峰老師も仰る通り、「七十歳より…
小才は縁に出あっても縁に気づかず 中才は縁に気づいても縁を生かさず 大才は袖すりあった縁をも生かす。 これは、柳生流の元祖・柳生石舟斎の言葉です。 剣の達人というばかりでなく、人間学にも達していた石舟斎の含蓄がうかがえます。 人生の行路には自分の師と仰ぐ人は至る所にいます。 心を謙虚にして周囲の言葉に耳を傾け、袖すりあったほどの小さな縁をも活かして大切にしてい…
「老化」というのは一種の心理的な病に過ぎません。 確かに歳をとれば、体の一部が弱くなる「加齢」という現象は存在します。 しかし、「老いる」、「おじいさんになる」、「おばあさんになる」というのは、単なる私たちの思い込みに過ぎないのです。 では、どうして現実に、人は「自分が老いた」と思うのでしょうか? それはまさに、「歳をとったなぁ」という一言が原因です。 自分で…
毎日の生活が真剣で「ふやけて」いなかったら、老後の心配などない筈である。 老後の心配というものは、充実した生活の消滅した瞬間が「死」というものであるとしたら、私たちの生活には老後というものの存在する隙間はない。 ・・・というようなことを、宇野千代さんが仰っていました。 英訳(English translation) If my daily life was serious and not "soggy", I wouldn't have …
健康法というのは、体操をする、歩く、あれを食べる、これを食べないなどのことではありません。 いつでも、何かを追いかけて行く目的があって、張り切っている状態でいることでしょうか。 人間は心の存在です。 気の持ちようで生き方まで変わってしまいます。 心の満たされた生活には老後というものの存在する隙間もありません。 英訳(English translation) Being healthy is…
長生きしたい人は心の持ち方が大事であると肝に銘じましょう。 では、どんな心の持ち方をしたらよいのでしょうか? それは、いつでも平常心でいることです。 平常心とは常に平らかな心でいるということです。 ヒステリーや癇癪を起こさない、怒りやイライラに囚われない、悩みや心配事を抱え込まない、いつでも静かで平らかな気持ちで暮らしてくことです。 執着から解き放たれることです…
二度とない人生なのですから、楽しく生きていきましょう。 楽しいというのは楽をして、という意味ではありません。 楽しく人と話し、楽しくご飯を食べ、楽しく明日のことを思う。 これだけのことで、体の細胞が生き生きとし、健康になれるのです。 だから、楽しみに溢れた人生とは、楽しく考え、楽しく行動する人生なのです。 ただそれだけなのです。 英訳(English translation)…
人は相手によって気分や話し方、態度が変わってくるものです。 いつも笑顔を絶やさず、明るい人と接すれば、こちらの気持ちも明るくなり、始終不機嫌で批判的な人と接すれば、こちらも身構えてしまいます。 「目には目」で、一方の接し方や人柄は他方にも反映します。 他人のアラを突いたり、批判的に接してばかりいる人は、やがて孤立していきます。 世の中に完璧なものなどないように、…
友達と会った時、いつもと変わらなくても、「あれ、今日のあなた、何となくいい感じじゃない。」と、とりあえずこう言います。 「あれっ、髪切ったの?似合うわね。」、「今日の洋服、いいね、似合ってる。」など、外見で気付いたことを言えばいいのです。 褒めるのは簡単なことです。 「こんにちは」と挨拶したら、まず目に入ったものを褒めること。 ここからスタートしてみてください。 …
「環境だけで人間の幸不幸が決まるのではないことは明らかだ。幸福だとか不幸だという気持ちのあり方は、こうした環境をどのように受け止めるかによって決定される。キリストは、天国は心の中にある、と言った。地獄もこれと同じだ。」と、アメリカの社会評論家デール・カーネギーは言いました。 自分を卑下したり、悩まなくてもいいことまで悩んでも、何のメリットもありません。 ストレス…
人は誰と会う場合でも常に謙虚な心で接しなければなりません。 会う人によって態度を変えたり、相手を見下すような気持ちで接したりしてはならないのです。 よく分かっているつもりでも実行できないという人が多いものです。 最初のうちは謙虚でも、成功を積み重ねていくに従って、人の心は次第に変化していきます。 無意識に相手を見下してしまうのです。 こうなってしまったら、もう人…
人に好感を持って欲しいと思ってる人は多いでしょう。 周りの人には、いい奴だと言われたいという気持ちです。 このような気持ちは、ごく自然なことです。 しかし、この気持ちが強すぎると、自分を良く見せようと、功績や長所を並べるようになってしまいます。 相手に好感を持ってもらおうと、このような態度に出るのでしょうが、相手には伝わりません。 自分を飾れば飾るほど、人は拒絶…