先週見た「室町無類」が「動」とすれば、今回の映画は「静」といえます。どちらの映画も、歴史上実在の人物であるということ、時代は違うが、当時の社会的な問題を多くの反対や抵抗にあいながらも成し遂げてゆくという共通点がある。そして、違うところは、その目標に達するやり方が、その時代に即した行動をしたのでしょうか!でも、やはり時代劇には日本の四季やなつかしい風景が似合います。今回の映画でも美しい風景を見てなにかホッとしました。江戸時代の末期、死に至るとして恐れられた疱瘡(天然痘)が猛威を振るい、多くの命を奪っていた。その中、福井藩の町医者で漢方医の笠原良策(松阪桃李)は、患者を救いたくとも何もすることが出来ない自分に無力感を抱いていた。自らを責め、落ち込む良策を、妻の千穂(芳根京子)は明るく励まし続けます。どうにかし...映画「雪の花」