出向いた現場は、住宅と商店が入り混じるエリアに建つアパート。徒歩圏内にはなく、最寄りの駅に行くにはバスを乗り継ぐしかないエリア。建物は築古で、三回建の鉄筋構造ながら「マンション」とは呼びにくい雰囲気。家賃が割安なのは、物件情報を調べなくてもわかった。目的の部屋は二階の一室、間取りは広めの1DK。そこで居住者の男性が孤独死。故人は、ベッドマットだけが敷かれた寝床で息絶えていたそう。発見はやや遅れたが、季節の低温低湿のお陰もあって、深刻なまでの腐敗は回避。身体をカタチがわかる程ではないくらいの体液跡が薄っすらとあった。ただ、最大の問題は、そこではなかった。重症のゴミ部屋・汚部屋になっていたのだ。もちろん、「こんな汚部屋には遭ったことない」という程ではなかったけど、とりわけ、水廻りの汚損具合には閉口。まずは、キ...いたみわけ