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銀の太陽 https://the-silversun.jugem.jp/

自作小説「銀の太陽」をマイペース連載中です。月と太陽、星―三つの人と二つの大地で交錯する想いと性。

姫宮一文
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2007/02/13

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  • ☆更新履歴★

    2007年6月26日沈む10を公開しました。一ヶ月以上放置気味でごめんなさい。6月末までに修正部分も含めて一端整理し直そうと画策中です。有言実行するぞい!φ(`д´)

  • 沈む10

    紫紺のじゅうたんが敷き詰められた長い長い廊下。窓からさす光でスクエアやひし形の模様が描かれたその上を、オレはルパートと先導役の執事・ルドルフと共にゆっくりと歩く。向かう先は天月の応接間だ。じじ様とばば様が今か今かと到着を待っているはずで、そ

  • 沈む9

    オレたちの乗った車は首都高の渋滞を抜け、20分ほどでサクゲツ市屈指の高級住宅街「三つ足丘」へと至った。街を一望できる小高い丘に立ち並ぶ大邸宅群。その中でもひときわ大きくて目立つお屋敷“黒曜館”—アシュレイの分家、俺の育った場所だ。黒石ででき

  • 沈む8

    それで仕方なくシートにふんぞりかえり、ムカムカと眉間に皺を寄せ、そっぽを向く。横目でチラリとあいつを見やったら、ほらね、まだ笑っているんだ。他愛の掛け合いは幼馴染ならではの時間だろうさ。でもさ「ルパートって・・・昔っから底意地が悪いよね」オ

  • 沈む7

    オレはかけられたあらぬ嫌疑に猛然と抗議すべく、近くにあったレースのテッシュケース(多分、ばば様御手製)を思いっきり投げつけてやった。ルパートは片腕でそれをガードしながら、こらえきれずにふきだした。なーにが気持ちにはこたえられないだ!そんな殊

  • 沈む6

    視線の先には何の意味もないけれどルパートがいる。それにひどく安心している自分に気が付いて、思わず苦笑いだ。ああ、窮屈だったアシュレイ家の日々を抜け出したくて、この街を離れた。なのに、オレの帰りたい場所ってやっぱりここなのかなぁ・・・「そんな

  • 沈む5

    街は動力炉から放射状に広がっている。そこに網目のごとくはりめぐらされた交通網は、都市全体をまるで精緻な機械の設計図のように訪問者に感じさせるのだった。そして、眼前では種種雑多なお店が軒を連ね、数え切れない人間が道を縫うように歩いていた。・・

  • 沈む4

    「お久しぶりです」にこやかにオレに会釈しながら、車の扉をあけたのはアシュレイ家のお抱え運転手。なじみの笑顔だけど、今は久しぶりの再会だ。そこでお土産を渡そうとバッグをがさごそしていると、ルパートが怖い顔して、ぐいっと強引にオレの襟首つかんだ

  • 沈む3

    30分・・・せめて、火あぶりくらいで・・・なーんてガタガタぶるぶる。一瞬の沈黙の後、小さなため息一つ上からふってきた。それははあいつなりの「許す」の合図・・・なんだけど・・・そのあっさりさに正直びっくりしてしまった。「え?・・・ルパート、性

  • 沈む2

    青ざめながらサクゲツ駅の人ごみを必死でかきわけ、オレは待ち合わせ場所へとひた走った。駅ビルのふもとからは、街の中心スポットの一つ・「月の海広場」が広がっている。構内からそこに続くだだっぴろい通路は一面ガラスばり。春先の陽光がさんさんと降り注

  • 沈む1

    『サクゲツ〜、サクゲツ〜』電車内のアナウンスでオレはハッと目が覚めた。どうやら眠っていたらしい。はおっていた群青色のパーカーの襟元から中の白シャツ、そしてジーンズに至るまでヨダレがべっとりとついている。ちょっぴり赤面しつつ、尻ポケットにつっ

  • 銀の太陽〜序文〜

    月は血に濡れていた。硬質な機械を連想させる銀の瞳がオレをとらえてずっと離さない。感情がまったく欠如したようなそれにオレの心はいよいよ恐怖と憎悪で高揚する。どうしてそんな瞳でオレを見つめるんだろう。どうしてそんな瞳でオレは見つめられているの

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