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本読みの日々つらつら https://blog.goo.ne.jp/rinakko_may/

好きな作家は、小川洋子さん、村上春樹さん、恩田陸さん、古川日出男さん、三島、安部・・・。

りなっこ
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2006/04/18

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  • 6月4日

    長野まゆみ『ゴッホの犬と耳とひまわり』を読んだ。堪能して大満足。事の始まりは19世紀のフランスで印刷された販促用の家計簿。余白に厖大な書き込みがあり、ゴッホの署名入りだった。語り手はその翻訳を恩師の河島から依頼されるが、依頼主曰く「真筆の可能性はひくい」。と、ここから先の展開は予想外な広がりを見せ、話がどこまで逸れるのかと思うとまたゴッホ周辺に戻る。宮沢賢治、初版『月に吠える』の装幀、メアリー・シェリー…縦横無尽な蘊蓄(主に河島)と、登場人物たちの関係とが綾に結ぼれていく様は流石の見事さだった。語り手の記憶から掬いだされた絵本『森のなかのお城』も忘れがたい。“だが〔燃えるが如き〕というのはゴッホの作品の実態からも、書簡で示される心理からも、遠いのではなかろうか。愛しい夫のもとへ義兄からとどいた数百通の書簡...6月4日

  • 6月2日

    マーガレット・アトウッド/鴻巣友季子訳『ペネロピアド女たちのオデュッセイア』を読んだ。いかに貞節であったかと、そこばかりを誉め称えられてきたオデュッセウスの妻ペネロペイア。20年(半分は戦争、半分は冒険という態の寄り道と不貞w)も帰らない夫を、妻はただ賢明に耐えて待つしかないなんてどういうことよ…と思わずにはいられない。なので、ペネロペイアが己を語る声を聞けてよかった(それから12人の女中たちのこと!)。仲の悪い従姉へレネの造形も面白いし、“文化人類学講義”の内容には膝を打った。小川公代さんの解説も素晴らしい。6月2日

  • 5月31日

    昼ビール部です。冷奴と軟骨唐揚げ。お昼ごめん。新天地にて、担々冷麺。まだ暑過ぎない今日にぴったりだった。5月31日

  • 5月30日

    ドロシー・L・セイヤーズ/浅羽莢子訳『死体をどうぞ』を読んだわ。こちらも面白かった。昔の名作海外ミステリって、なんか落ち着くんだよな…(殺人事件なのにw)。型があることで安心して読めてるのかも知れない。イギリス黄金時代の探偵小説なら尚の事よろし。5月30日

  • 5月27日

    アルンダティ・ロイ/パロミタ友美訳『至上の幸福をつかさどる家』を読んだ。素晴らしい読み応え。ヒジュラ―で娼婦のアンジュムを始め、風変わりな魅力を持つティローや、ティローの恋人兼元恋人で物静かなムーサーといった、其々のきつい境遇を抱えた人物たちが、力強く生き生きと描かれている。ここであらためて知らされる現代インドの複雑さ(マイノリティを切り捨てる大国主義、カシミール紛争をダシにする印パ両国、ナクサライトの内乱、カースト間の争い…)には胸が痛い。5月27日

  • 5月24日

    おはすこ。朝ごはん。ちょっと欲張ったw昼ビール部です。実家に寄る用事、終わた。お疲れ。5月24日

  • 5月23日

    お昼ごめん。名駅のチャオにて、懐かしのあんかけパスタ。私はボンゴレ、夫はミラカン。目玉焼きトッピングと迷って、鉄板の玉子敷きにした。おいじかったよう。明日も食びたいよう。ホテルの近く、角打ちにてクラフトビール。おいし。夫と別行動でホテルに一人泊なんだけど、おうちが恋しい。5月23日

  • 5月19日

    シェイクスピア/松岡和子訳『ジョン王』を再読した。イングランド史上最悪の王と、散々な言われようなジョン王。優柔不断で判断力に欠けたためにフランス領をすべて失い、臣民からの突き上げを食らってマグナカルタを認め、甥の命を奪い、教皇から破門された後に許しを請う…となると、一人でそんなにか凄いなと感心するw(しないw)そこが面白いのじゃが。カリスマ性のない王と、その王を見捨てず言葉を武器にのし上がっていく「私生児」の組み合わせが妙。“狂った世界、狂った王たち、狂った妥協!”5月19日

  • 5月17日

    シェイクスピア/松岡和子訳『ロミオとジュリエット』を再々読。松岡訳のジュリエットは可愛いなぁ…としみじみ。出会った日のうちに自分から結婚のことを切り出す芯の強さと真面目さ、一途で率直で勇敢なところも、本当に素敵な女の子だ。一方のロミオには「ちょっと頭冷やせ」と言いたくもなるけれど、思春期の衝動から死へ向かう危うさを体現する人物ではある。ふたりが一目惚れの恋に突っ走り死に飛び込んでしまう結末は、俗な世界に老いた身内を置き去りにして、彼らには届き得ない高みへ翔け上っていってしまったようにも思える。この結末しかないことに嘆息。材源になった話は、ふたりに対して批判的な内容だったらしい。シェイクスピアはこの作品で、幼い恋人たちに寄りそう。5月17日

  • 5月15日

    ドロシー・L・セイヤーズ/浅羽莢子訳『五匹の赤い鰊(にしん)』を読んだ。こちらも面白かった。釣りと絵画を愛好する人々(セミプロかプロか)の共同体カークーブリーで嫌われ者の画家の死体が見つかり、他殺とわかった時点で容疑者は画家に絞られる。それは画家にしか出来ない犯行だった。“ギャロウェイに住む者は、釣りをするか絵を描くかのどちらかだ。〈どちらか〉といっては語弊があるかもしれない、というのも、画家の大部分は余暇には釣師となるからだ。”…という冒頭の一文、本当にその通りだったw5月15日

  • 5月15日

    おはすこ。冷食のレモンパスタ🍋5月15日

  • 5月12日

    シェイクスピア/松岡和子訳『恋の骨折り損』を再々読した。初期の喜劇。すべての登場人物による“言葉の大宴会”にて、丁々発止が繰り広げられる。ナヴァール国王と3人の貴族、フランス王女と3人の侍女らは、すんなり4組になって恋に戯れる。それも言葉遊び三昧な恋愛遊戯だが、相手の実像を見ていない男たちに対して、それを知っている上で対抗する優位の女たち…という図はあらためて面白い。王と王女ら8人以外の登場人物の場面も割と長くて、言葉遊びのパレードは楽しかった。5月12日

  • 5月12日

    お昼ごめん。和佳にて、特製白ラーメン。豆乳入りのスープ。玉蜀黍たんもり。夫の整形外科受診、付いてきて欲しそうだったので付き合った帰り。5月12日

  • 5月11日

    お昼ごぱん。ホットサンドのお店でテイクアウト。目玉焼きの黄身の真ん中で切りたかったw5月11日

  • 5月10日

    「あの本、読みました?生誕100周年三島由紀夫スペシャル」を見た。そして懐かしさで胸がちくちく。(三島が一番気に入っていた作品が『鏡子の家』というのは、私には有名な話だったけど。読み返したくなってしまったw)昔々、私の初三島は『沈める滝』で(なぜw)、それから『音楽』『午後の曳航』…と、目に付いたものから読んでいた。当時はまだ10代の後半、代表作を後の楽しみに態と残しておくという読み方をしていた。今はもう、そんな悠長なことは出来ない。贅沢なことしてたんだなぁ…と。5月10日

  • 5月9日

    夫と宵呑み。人参の冷製ポタージュと生牡蠣。昨夜の続き。燻製の前菜(蓋を開けたら煙けむけむ)とか魚介のフラン。昨夜の続き2。鱧とか。八朔のデザートとか。おいじかった!土日は予約満席のお店なのに貸し切り状態で、初めてシェフとお話ししたり。折角歩いて行けるお店にしたのに雨降りだったり。5月9日

  • 5月8日

    レオノーラ・キャリントン/野中雅代訳『石の扉キャリントン中・短篇集』を読んだ。キャリントンの描いた世界や人の姿を思い浮かべて読むと、どの物語もしっくりきて一層魅かれる。表題作である中篇と、まちまちな長さの短篇が19篇。神秘へ分け入ろうとする思考、救済手段としての魔術や占星術への傾倒、夢の領域での交感…など。死者の国にいる女性が、石の扉を開けて欲しいと生者の国にいる相手(魂の片割れのような)に呼びかける表題作は、著者自身の再生神話として書かれたそうだが、鮮烈なイメージがめくるめいて感嘆した。とりわけ好きな短篇は「彼らが丘の斜面を駆けたとき」「鳩よ、飛べ!」「エト・イン・ベリクス・ルナルム・メディアリス。」あと、充実した解説が素晴らしい。5月8日

  • 5月8日

    おはすこ。農心の海鮮安城湯麺(青い方)。海鮮スープに海鮮合うー。5月8日

  • 5月5日

    お昼ごめん。一善にて、魚介醤油とんこつらぁ麺(味玉付)。とろとろスープだった。5月5日

  • 5月3日

    お昼ごぱん。先週行ったばかりのパン屋さんを再訪した。スモークチキンサンドと、新玉ねぎとアンチョビのフォカッチャ。おいじかった。5月3日

  • 5月2日

    シェイクスピア/松岡和子訳『夏の夜の夢・間違いの喜劇』を再々読した。執筆順を意識しながら読み返しているのだが、このふたつの作品が書かれた時期は少し離れていて、「間違いの喜劇」がフリー時代で「夏の夜の夢」は大臣一座時代のもの。互いの存在を知らない二組の双子が巻き起こす混乱からの、長い別離を経た家族が再会を果たす「間違いの喜劇」。アイデンティティが揺らぎ狂気と夢の境界をさ迷うようなワルプルギスの夜(五月祭)の恋人たちが、愛を取り戻す顛末「夏の夜の夢」。後者は脂が乗り始めてきた頃の傑作であることがよくわかるし、私は前者のわちゃわちゃ感も好きだ(まさに“ややこしや!”)。5月2日

  • 4月に読んだ本

    4月の読書メーター読んだ本の数:14読んだページ数:3902バベルオックスフォード翻訳家革命秘史下(海外文学セレクション)の感想素晴らしい読み応え。オックスフォードの翻訳研究所で同期として出会ったロビンたちが、急速に親密になり互いにしがみつくように信頼し合っていた日々を振り返ると、何故この四人だったのか…と胸が痛い。所々に挟まれたロビンの回想の言葉から、何か哀しいことを予想してはいたけれど。“暴力の必要性”という重い問題提起がある一方で、様々な言語の成り立ちや背景、そしてその言語間における翻訳行為の奥深さにも思いを馳せる物語だった。完璧な翻訳の不可能性は、あらゆる言語が尊く美しいということの証左になる。読了日:04月30日著者:R・F・クァンバベルオックスフォード翻訳家革命秘史上(海外文学セレクション)の...4月に読んだ本

  • 4月30日

    R・F・クァン/吉沢嘉通訳『バベルオックスフォード翻訳家革命秘史』を読んだ。素晴らしい読み応え。ファンタジーではありつつ、19世紀前半の英国が世界を支配した仕組みを暴く側面は歴史小説でもある。タイトルから想像してしまう事が気になって、主人公たちは一体どうなっていくのか目が離せなかった。オックスフォードの翻訳研究所で同期として出会ったロビンたちが、急速に親密になり互いにしがみつくように信頼し合っていた日々を振り返ると、何故この四人だったのか…と胸が痛い。所々に挟まれたロビンの回想の言葉から、何か哀しいことを予想してはいたけれど。“暴力の必要性”という重い問題提起がある一方で、様々な言語の成り立ちや背景、そしてその言語間における翻訳行為の奥深さにも思いを馳せる物語だった。完璧な翻訳の不可能性は、あらゆる言語が...4月30日

  • 4月30日

    おはすこ。朝ごぱん。フォカッチャと雑穀パンでサンドウィッチ。パンを食べてしまわねば…と思って作ったけど、多くて食べ切れなかったw#青空ごはん部#青空春のパン祭り4月30日

  • 4月26日

    お昼ごめん。「がら」にて、ちーゆ塩らーめん。おいじかった。帰りに、初めて訪れるパン屋さんでパンを買った。ショーケースに並んだパンを選んで、お店の人に取ってもらうスタイルの小さいお店だった。パンを買うのは楽しいな。4月26日

  • 4月25日

    おはすこ。朝ごぱん。ベーグル2種、チーズほうれん草サーモンと胡桃シナモン。蒸したベーグル、ふかほわ。4月25日

  • 4月23日

    ドロシー・L・セイヤーズ/浅羽莢子訳『毒を食らわば』を読んだ。面白かった!そしてドロシー・L・セイヤーズを読むのは3冊目にして、ピーター卿とハリエットの馴れ初めを知ったよ…w〈猫舎〉の有能なクリンプスン嬢やマーチスン嬢の寸劇みたいな活躍ぶり、はらはらして楽しくて好ましかった。4月23日

  • 4月22日

    おはすこ。朝ごぱん。林檎のせチーズトースト。シナモンがないので胡桃と蜂蜜で。食パン耳のトースト、沢山噛めていいかもw4月22日

  • 4月21日

    ウィリアム・シェイクスピア/河合祥一郎訳『エドワード三世』を読んだ。初期の歴史劇で、シェイクスピアの作品として認められたのがここ数十年のこと、共同執筆説と単独執筆説があるらしい。エドワード三世はイングランドにおける偉大な王のひとり(ガーター勲章の創始者)だが、いま一つ名君という描き方はされていなくて、当時のチューダー朝への配慮だったのかも知れない。前半における伯爵夫人への強引な求愛は如何なものか。黒太子は流石に凛々しくて、訳者による“ハムレットと全く同じ死生観”という指摘にもなるほど…と。4月21日

  • 4月20日

    昼ごぱん。タルティーヌなど。パンを食べたかったはずなのに、つい惣菜もりもりパンを選んでしまって、パンを食べてるのか惣菜を食べてるのかわからなくなる。…ということを幾度も繰り返す。#青空ごはん部#青空春のパン祭り4月20日

  • 4月19日

    夕ビール部です。焼き肉食びにきた。厚切りタン〜たみ家にて焼き肉。赤身盛(ロース・カルビ・ハラミ)、ヤオギモ、ヤゲン軟骨、コウネ。おいじかった。焼き肉は好きだけど、2人ともあれこれ頼まなくなった。さっと呑んでさっと食べてさっと〆る。もうそれで満足なお年頃w4月19日

  • 4月18日

    シェイクスピア/松岡和子訳『タイタス・アンドロニカス』を再々読した。再々読。最も初期に書かれた悲劇。ローマの将軍タイタスが凱旋する場面から始まるが、その後の展開はただただ酸鼻。残虐な暴力がこれでもかと続き、夥しい血が流される。繰り返す殺害と復讐の連鎖は、訳者あとがきでラヴェルの『ボレロ』のあの長い高揚に準えられていて、正にそれはぴったりだ。声も言葉も発することなく殺されていく登場人物たち、とりわけラヴィニアの扱いは凄まじい。彼らの憎しみを煽るムーア人の存在も相当にグロテスクだった。ぞっとして引き込まれる。エリザベス朝には人気が高かったらしい。めも)テレウスとプロクネとピロメラ4月18日

  • 4月16日

    石沢麻依『饒舌な名画たち西洋絵画を読み解く11の視点』を読んだ。とてもよかった。著者の透徹した文章に惹かれてやまないので、絵画についてのこの本も読みたくなった。11の其々の章は、ある絵画へと導かれていく経緯や情景から始まり、絵画の中の物語を潜り抜けて戻ってきたときの現実のふとした揺らぎで締めくくられ、そこだけ小説のような絵画の旅になる。キリスト教や神話に基づく決まり事、聖なるものを「見る」ことの意味。かつて画家は、失われゆくもの、移ろうものを留めることが出来る唯一の表現者だった。美と妖艶さで女性たちが飾り立てられ、その行為の背景を奪われたことについて。4月16日

  • 4月11日

    シェイクスピア/松岡和子訳『ヴェローナの二紳士』を再々読した。初期(フリー作家時代)のドタバタ喜劇。宮廷恋愛もののパロディとしても読める。恋人の心変わり、親友のあっ気ない裏切り、突拍子もない主人公の転身、シェイクスピアお得意令嬢の男装…と、突っ込みどころも満載な展開を経て、二組の男女が結婚へ漕ぎつける。のだが、「え、本当にそれでいいの?」と読む度に新鮮に唖然とする(だってプローティアスってただのク…)。いよいよ大団円の場面での大顰蹙ずっこけ名台詞に持っていかれるけれど、つまり“やっぱり恋より友情だ”と言いたい訳か(それにしても極端な)。めも)手紙と縄梯子と犬4月11日

  • 4月10日

    井辻朱美『クラウド』を再読(本整理の寄り道)した。〈円形の図書館の中に立ちながらわれはファウスト四方を呼ばう〉〈風通り三番地に住むドラゴンは窯から出されたままの素裸〉〈アルチンボルドの頬骨あるいは緑が丘だまし絵ばかりの夏は来にけり〉〈かぼちゃ族の真摯な愛はうたがえぬ陽の色をしたどくろとなるまで〉〈フォーリナーとしてこの惑星を行く風はかつて散らした文明を見ている〉〈宇宙にはバオバブの根がみなぎって幾度も生まれてくるゆめの蝉〉〈ごまだれにそばを浸して茶屋にいる浪人の髭も光ったであろう〉〈鐘を撞こうとおいい空に首里新羅シレジアすべて鞘走る子音〉4月10日

  • 4月9日

    桑原茂夫『図説不思議の国のアリス』を読んだ。『詳注アリス』の余韻でこちらも。図版やイラストが多くてよかった。コラムを読んだら未読の『スナーク狩り』にも俄然興味が湧いた。4月9日

  • 4月8日

    マーティン・ガードナー/ルイス・キャロル/高山宏訳『詳注アリス完全決定版』を読んだ。久しぶしにアリスを読み返したくなり、未読のこちらにしたら大満足の読み応えだった。アリスの詳注本を出すと、無数の研究熱心な読者から新しい注の提案や訂正が届き、それらによって「詳注アリス」はパリンプセストだった…という話も好きだ。そうして膨大になった注の中には、敢えてミニ・エッセーのように少しく逸脱して書かれたものもあり、注釈者の思い入れや拘りも伝わってくる。(とりわけ白のナイトの件はぐっときた)リドゥル姉妹やテニエルのエピソード、私的ジョーク、ヴィクトリア朝の習俗について、チェスの展開に合わせた解釈…などなど、たっぷり詰まっていて頗る楽しかった。4月8日

  • 4月6日

    スピン/spin第11号を読んだわ。先ず嬉しく読んだのは、大滝和子の短歌「ジャングルジム」と皆川博子の俳句「忘れ蛍」。続きが気になっていた一穂ミチ「ハイランド美星ヶ丘」や、恩田陸「そして金魚鉢の溢れ出す午後に、」は今回も面白かった。[表紙の紙]フレンチマーブルと[目次の紙]江戸小紋かすみは、見ても触っても心地よい素敵な紙だった。4月6日

  • 4月5日

    昼ビール部です。シンハービール。お昼ごはん。パーパイタイにて、激辛ランチ(そこまで辛くなかったwいい辛さ)。辛い焼きそばとグリーンカレーチャーハン、トムヤムクン。おいじかった。#青空ごはん部4月5日

  • 4月2日

    ペーター・マーギンター/垂野創一郎訳『男爵と魚』を読んだ。頗る好みで面白かった!野党の陰謀で国を追われ、一族の地スコットランドに逃亡した魚類学者の男爵は、気球戦団でウィーン攻めを試みるも、嵐でピレネー山麓に不時着する。そしてそこで歌う魚の噂を聞きつけ、矢も楯も堪らなくなり…。気球が経路を失ったみたく、話もどんどん思わぬ方へと傾れていく。なんて風変わりな物語だろう…と嬉しくなった。男爵と秘書ジーモン其々のメタモルフォーゼ、そこに関わる千里眼の女予言者と錬金術師たち。天人の存在、セイウチ交響曲とは何ぞや…などなど、オーストリアらしさ“ゴシックの軽さ”を堪能した。4月2日

  • 3月31日

    おはすこ。農心カムジャ麺(牡蠣・わかめのせ)であったまり。冬に戻ったような寒さ…#青空ごはん部#ラーメン部3月31日

  • 3月29日

    昼ビール部です。お寿司🍣、全然廻ってないけど回転寿司wのどぐろ、むまい。#青空ごはん部3月29日

  • 3月27日

    近藤滋『エッシャー完全解読』を読んだ。頗る面白かった!だまし絵は不自然に見えてはならない(それでは騙してないw)。線遠近法を厳守したエッシャーが、一見存在するようで絶対にあり得ない「不可能建築」三部作を描けたのは何故か。そこには巧妙に隠蔽されたトリックの存在があった。秩序と論理を重視し、遠近法に拘り続けることでその弱点まで知り尽くしたエッシャーだからこそ描けた、見事な作品の数々(と、その謎の数々)。エッシャーは名声を得た後も、自分の作品が理解されていないと感じていたそうだ。こんな風に誰かに踏み入って欲しかったのだろうか、彼の《孤独の庭園》に。3月27日

  • 3月24日

    鶴岡真弓『ケルト再生の思想』を再読した。ケルトの暦は、ハロウィンの始原となった「冬の朔日=サウィン」から始まる。何故なら死者の季節である冬の入り口(闇の半年の始まり)こそが、光の季節へ向かうサイクルのスタート(死からの再生)だから。そしてその生命循環は円に戻る繰り返しではなく、螺旋状を成すのがケルトの思想である…と。めも)季節祭における異教とキリスト教の境界と連続性。春の朔日インボルク(聖ブリギッドの祝日)に表象されるのは、日常の中の聖性。夏の始まるベルティネは五月祭のルーツ、労働から解放される秋のルーナサは収穫祭だった。シェイクスピアの『夏の夜の夢』はワルプルギスの夜で、ジュリエットの誕生日が収穫祭のイヴである意味について、小説家ジョイスが『ケルズの書』に深く心酔した理由(終わりのない無限循環へ入るスパ...3月24日

  • 3月23日

    小原奈実『声影記』を読んだ。〈抱き来し本に移れる身の熱を贄(にへ)のごとくに書庫へ返せり〉〈脳に思惟ともるごとくに藍さしてふかみて褪せしのちもあぢさゐ〉〈星を聴く器官をたれももたざるに解剖なれば脳切りつくす〉〈あやまちを卵のごとくならべゐる卓よ夜ふけて傾ぎはじめぬ〉〈にはたづみまぶしく澄めり風に身を消さむなどとふゆめあきらめよ〉〈眠りなさいかくばかり世を見つめては眼から椿になつてしまふよ〉〈駿足のごとくレモンの香りたち闇のふかみへ闇退(すさ)りたり〉〈みづからを送らむ舟を彫りいだす鑿(のみ)ありて鋭(と)く時を彫らむよ〉3月23日

  • 3月22日

    お昼ごめん。アオババにて、ブンダウマムトム(米麺に豚ホルモン、揚げ豆腐)。夫はカリーガー。発酵海老のタレがかなり癖強な匂い(食べやすく調整済みとは言え)で、そういうの好きなのでおいじかった。#青空ごはん部#外食班3月22日

  • 3月21日

    お昼ごめん。半日休みの夫と久しぶしの泡系ラーメン。鶏泡サーモン。洋風のスープでトッピングも全部よかった(パンも入ってたりして)。平打ちの中太麺も美味。#青空ごはん部#ラーメン部3月21日

  • 3月20日

    疋田隆康『ケルトの世界──神話と歴史のあいだ』を読んだ。20世紀終わり頃から従来のケルト像を疑念する声が研究者の内で高まり、擁護派と否定派による論争があることについて、もう少し詳しく知りたいと以前から思っていた。この本の著者はどちらに肩入れするでもなく、中立の立場から論証している。ケルト人の実相を探る取っ掛かりがアイルランドの神話なので、私には入り易くてよかった(神話の比較分析とか凄く面白い!)。そもそも〈島のケルト〉はあったのか。ケルト人は本当にブリテン諸島にやって来たのか。やって来たんだよぅ…と勝手に思いつつ。3月20日

  • 3月19日

    おはすこ。朝ごぱん。ベーグル2種(胡桃チーズとダブルベリー)。ベーグルを蒸したら、ふわもち。#青空ごはん部#青空春のパン祭り3月19日

  • 3月19日

    井村君江『ケルトの神話女神と英雄と妖精と』を再読した。1983年の刊行とあり、古くなってしまった箇所もあるかも知れないが、ケルトの神々について纏まった内容なので愛着のある一冊。今回は偶々、アーサー王ロマンス→マギノビオン→古代アイルランドと、時間を遡りつつ読めたのはよかった。ケルトの世界でも女性は父親や夫の所有物として扱われている一方、戦いの女神モリグー(モーガン・ル・フェに近い)を始め、女戦士スカサハや女王メイヴといった勇ましく激烈な女たちが戦場で活躍する姿や、気に入った男にぐいぐい迫っていく美女たちの存在も忘れがたく、あらためて彼女らに魅了された。3月19日

  • 3月18日

    おはすこ。朝ごぱん。ピーカンナッツのチャバタでポケットサンド。最近、以前より朝食を多めにしてるんだ。#青空ごはん部#青空春のパン祭り3月18日

  • 3月17日

    フィオナ・マクラウド/松村みね子訳『かなしき女王ケルト幻想作品集』を再読した。素晴らしかった。ケルトの神話や伝承に根差した創作であり、それらの変奏でもある。遠からず滅びゆく小昏いケルトの世界、その美と不思議と神秘の輝きを惜しみ、幻となる民への深い哀憐と愛着の眼差しが注がれている。伝説の男女は眩いほどの美貌に生まれ、狂気の如き恋情に捕らわれて全てを焼き滅ぼさんとする。キリストを讃えながらも異教の夢から醒めることもなく、彼らの矛盾の瑕は時に儚く時に禍々しく美しい。とりわけ好きなのは表題作や「精」「約束」、「琴」、戯曲「ウスナの家」。3月17日

  • 3月14日

    昼ビール部です。むふ。お昼ごめん。ERBAにて、ブロッコリーのパスタ。夫はカレッティエラ。有名店だけど、予約なしでありつけた。おいじかったよう。(ブロッコリーのパスタ、昔読んだ小説に出てきたんよ…)3月14日

  • 3月13日

    ロベール・ド・ボロン/横山安由美訳『西洋中世奇譚集成魔術師マーリン』を再読した。ケルト祭り5冊目。12世紀前半の古仏語作品で、ラテン語史書に断片的に登場していたマーリンを通時的に纏め描いた作品である。マーリンの誕生(父親は夢魔)からその神童時代、アーサー王の前に既に2代の王に指南役として仕えていたこと、そしてアーサー王の戴冠までの長い導きを果たしたことまで。誰もが“マーリン以上の賢者はこの世にいない”と崇め称賛した予言者マーリンの最盛期を知ることが出来るし、物語として面白い。3月13日

  • 3月12日

    森野聡子編・訳『ウェールズ語原典訳マビノギオン』を読んだ。先日『ケルトの神話・伝説』で再話(9編)を読み返したばかりだが、原典ならではの読み応えは素晴らしかった(みちっと濃ゆい!)。そして解説にかなりの頁が割かれているのは有難い。其々の話の成立時期や作者についての見解、作品は今日においてどのように研究され読み解かれているのか…など。めも)ウェールズの民族的記憶を形成するアーカイブ。『キルフーフ』のカタログ的趣向は耳には楽しそう。『マビノギ』は誇張を抑えた明快な語り口で、心理描写が緻密。多彩で陰影に富む。『三つのロマンス』は騎士道ロマンスからの影響を受けた。3月12日

  • 3月10日

    ジェーン・ギフォード文・写真/井村君江監訳倉嶋雅人訳『ケルトの木の知恵神秘・魔法、癒し』を再読した。最古のオガム文字(ケルトの木のアルファベット)と木の暦の順に、其々の特定の木について、その性質、神話や伝説との関係、象徴的な知恵…等が美しい写真を添えて記されている。自然界に依存するケルトの暮らしにおいて、木はあらゆる恵みを与えてくれる存在だった。アーサー王の円卓はオークであり、トリスタンとイゾルデの墓から生えるのはイチイの木である理由にも、あらためて得心する。めも)最も神聖な木はリンゴとハシバミ、それからオーク。ニワトコの木に住む老婆の姿をした女神。3月10日

  • 3月9日

    お昼ごぱん。パストラミサンドと、きのこデニッシュ🍄‍🟫ちょっと欲張った…。#青空ごはん部#青空春のパン祭り3月9日

  • 3月8日

    お昼ごはん。魚博にて刺身定食。刺身、たんもり。普段、刺身=酒の肴(数切れあればよい)という感じなので、食べても食べても刺身がまだあるのが不思議だったwおいじかった。#青空ごはん部3月8日

  • 3月7日

    フランク・ディレイニー/鶴岡真弓訳『ケルトの神話・伝説』を再読した。再読。ケルトの様々なイメージ(繰り返す螺旋的な再生、色鮮やかな外貌、知的ゲーム、騎士道や粋な武者、誇り高さ、そしてその其々が大仰…)を堪能できる、よく纏まった一冊である(抜けているエピソードが割とあるらしいけれど読み易い)。「来寇の書」から読めるのも嬉しい。とりわけ好きな話は、美しい紫の蝶からの転生を繰り返すエーダインと王の悲恋を描く「エーダインへの求婚」、生まれる前から悲劇的な行く末を予言された美女デルドレをめぐる「デルドレとウシュネの息子たち」。「クアルンゲの牛捕り」は流石の面白さ。3月7日

  • 3月5日

    井村君江『アーサー王ロマンス』を再読した。久しぶしにケルト関連の本を読みたくなり、先ずは手始めにこちらを。アーサー王伝説の伝播の歴史や形成過程についての説明があり、トマス・マロリー『アーサー王の死』を踏まえながらも、他の文献との違いに触れたり補足しているところが有難い。にしても、アーサー王がローマ皇帝に即位する件には、何度読んでも驚く。3月5日

  • 3月3日

    シルビナ・オカンポ/アドルフォ・ビオイ・カサーレス『愛する者は憎む』を読んだ。3月3日

  • 2月に読んだ本

    2月の読書メーター読んだ本の数:13読んだページ数:3478[増補]お砂糖とスパイスと爆発的な何か――不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門(ちくま文庫き-44-1)の感想頗る面白くて、引き込まれてぐいぐい読めた。フェミニスト批評は好きなので、以前から気になっていた本だ。男性にもプリンセスへの憧れはある(女の子だけのものじゃない!)という件や、サロメをワイルドの分身とみなす解釈には、言われてみれば本当にそうだ…と膝を打った。BL的な読解技術で読めば『嵐が丘』はとてもセクシーな小説であるという件や、人魚姫の痛みは自分のアイデンティティを隠して生きなければならない人の痛みであるという指摘には、目鱗が落ちた。大好きなミス・マープルやシェイクスピアのクレオパトラの件も楽しかった読了日:02月28日著者:北村紗...2月に読んだ本

  • 3月1日

    お昼ごめん。ラーメン匠にて煮干し塩らぁめん。#青空ごはん部#ラーメン部3月1日

  • 2月28日

    北村紗衣『[増補]お砂糖とスパイスと爆発的な何か』を読んだ。頗る面白くて、引き込まれてぐいぐい読めた。フェミニスト批評は好きなので、以前から気になっていた本だ。男性にもプリンセスへの憧れはある(女の子だけのものじゃない!)という件や、サロメをワイルドの分身とみなす解釈には、言われてみれば本当にそうだ…と膝を打った。BL的な読解技術で読めば『嵐が丘』はとてもセクシーな小説であるという件や、人魚姫の痛みは自分のアイデンティティを隠して生きなければならない人の痛みであるという指摘には、目鱗が落ちた。大好きなミス・マープルやクレオパトラの件も楽しかった。めも)「興味深い嫌い」2月28日

  • 2月26日

    谷川多佳子『メランコリーの文化史』を再読した。古代ギリシャに始まる、鬱・メランコリーをめぐる芸術上の表現、医学の進展、哲学者たちの言及をたどる。アリストテレスの肯定的なメランコリー論。メランコリーと土星の結びつきはどこから来たのか。本人も憂鬱質だったデューラー以降、メランコリーと幾何学や知性が結びついていった流れと、その宗教的な背景(宗教改革、悪魔を信じるメンタリティの後退など)について。モンテーニュの自己省察やフロイトの精神分析、ジャコメッティの頭部の件が面白かった。2月26日

  • 2月22日

    お昼ごめん。蔵一にて、塩角煮そば。おいじかった。#青空ごはん部#ラーメン部2月22日

  • 2月21日

    ポール・サン・ブリス/吉田洋之訳『モナ・リザのニスを剥ぐ』を読んだ。頗る面白かった。ルーヴル美術館が舞台の、《ラ・ジョコンド》の修復をめぐる物語。美とは何なのか。そして現代において、混雑する美術館の催しに態々押しかける人々は何を求めているのか。そこに美との対峙はあり得るのか…。原題に「自由になる」「解放される」という語感があると知り、嬉しくなった。全く予想のつかない展開の先、究極の願いをこんな風に叶えることが出来るなんて…と、強い羨望が胸に広がる読後感だった。“傑作は今日のような世界で鑑賞されることを想定されていなかったはずだ。”2月21日

  • 2月20日

    おはすこ。農心オルクンジャンカルグクス(牡蠣のせ)であったまり。#青空ごはん部#辛党部2月20日

  • 2月18日

    パーシヴァル・ワイルド/越前敏弥訳『検死審問ふたたび』を再読した。こちらも面白かったー。いい按配に忘れてた。ミス・メイザー(菌類学者・菌類耽嗜者マイコファジスト)のキノコ蘊蓄も堪能した(そこはまだ序盤w)。🍄‍🟫🍄🍄‍🟫🍄🍄🍄‍🟫🍄2月18日

  • 2月17日

    パーシヴァル・ワイルド/越前敏弥訳『検死審問─インクエスト─』を再読した。面白かったー(いい按配に忘れていてw)。続編も読み返すわー🍄‍🟫🍄🍄‍🟫🍄🍄🍄‍🟫🍄2月17日

  • 2月15日

    お昼ごめん。AnhBaにて、ブンボーフエと春巻き(生・揚2種)。夫は豚の角煮と揚げ卵ご飯。おいじかった。2月15日

  • 2月14日

    ダニロ・キシュ/奥彩子訳『ボリス・ダヴィドヴィチのための墓』を読んだ。濃ゆい短篇集だった。重苦しい内容でも摑まれてしまう。“ボルヘスの『汚辱の世界史』への対本”とのことで、ううむなるほど…と。歴史の表舞台には名の挙がらない裏のヒーロー(アンチヒーロー)たちの話であり、概ね史実の再話であるらしいところで擦っている。主人公たちは、手持ちの才覚や運しか頼みにならない状況で、己の意志を曲げずに暴力的な時代を生き抜こうとする。“いま、世界で起きていることとしても読みうる”という訳者あとがきの言葉に、はっと胸を衝かれた。とりわけ表題作や「機械仕掛けのライオン」「めぐる魔術のカード」に引き込まれた。2月14日

  • 2月13日

    トーマス・ベルンハルト/飯島雄太郎訳『石灰工場』を再読した。新訳にて10年ぶりに読み返し、あらためて凄まじい読み応えだった。ぐねぐね絡みついてくる呪詛節が堪らない。人里離れた場所にある元石灰工場に引き籠り、障害のある妻と暮らしながら聴力についての論文の執筆をしていたという主人公が、その妻を殺害するにいたった経緯を本人の言説からたどっていく。妄想にとり憑かれ明らかにどうかしているコンラートのことが、ふっといじらしくなったり、身に摘まされるような気分になったり、空回り続ける理屈と口実に笑ったり。あと、独学の素人の悲哀も感じた。(ノヴァーリスの『青い花』は酷だったのでは…)2月13日

  • 2月11日

    片岡一竹『ゼロから始めるジャック・ラカン』を読んだわ。難しいかな…とも思いつつ、引き込まれる内容で面白かった。こういう本を時々読みたくなるのは、何かしら必要としているからなのか。最近、“母殺し”の本(三宅香帆『娘が母を殺すには?』)を読んだばかりだけど、こちらはまだまだ“エディプス・コンプレクス”の話が深いのだった。2月11日

  • 2月10日

    おはすこ。スガキヤ味噌煮込みうどん(牡蠣のせ)であったまり。#青空ごはん部2月10日

  • 2月8日

    お昼ごはん。月下老にて一汁三菜。ウガンダのスープ(ピーナッツと白身魚)、ピリ辛でおいじかった。病み上がりにありがたい滋味が沁みるランチでした…#青空ごはん部2月8日

  • 2月5日

    山中千瀬『死なない猫を継ぐ』を読んだ。〈きみはきみにやつらの語彙で語ることを生涯かけて許さなかった〉〈枝分かれした運命のいくつかのピーマンだけが具のナポリタン〉〈書くことでやっとあたしは出会わせる少女のあなたと少女のあたしを〉〈おうどんに舌を焼かれて復讐のうどん博士は海原をゆく〉〈いつかあなたがつくった句集そのなかで永遠に羽をやすめる蝶よ〉〈どうせこれも抜け出すためのパーティーだフリルに銀のナイフ隠して〉〈骨を拾う記憶がとけてまざりあい誰の骨だかわからなくても〉〈あたしたちは死なない猫を継ぐ種族本棚の本まじらせながら〉〈(雨は?)雨は、降ってた。/(傘は?)ささんかった。この世の語彙で言えばそれだけ。〉2月5日

  • 1月に読んだ本

    1月の読書メーター読んだ本の数:12読んだページ数:3457地下室の殺人(創元推理文庫)の感想こちらも面白かった。最後は唖然としたけれど(まあシェリンガムだから…w)。読了日:01月24日著者:アントニイ・バークリー最上階の殺人(創元推理文庫)の感想久しぶしのアントニイ・バークリー。今回もちょっと期待値を上げすぎてた感はあるが、楽しめた。(ただ、シェリンガムのルッキズムな口調は辛いw)読了日:01月23日著者:アントニイ・バークリー娘が母を殺すには?読了日:01月21日著者:三宅香帆紺青のわかれ(河出文庫)の感想再読。久しぶしに塚本作品を読んだら短篇も読み返したくなった。華麗な文章で語られる10篇は更に凄惨さを増していき、濃ゆい毒気にくらくらする。そして、綺羅をまとった男女は概ね人でなしな仕打ちを誰かにし...1月に読んだ本

  • 1月25日

    お昼ごはん。俵家にてBランチ。呑みながらゆったり。全部おいじかった。1月25日

  • 1月24日

    こちらも面白かった。最後は唖然としたけれど(まあ、シェリンガムだから…w)。アントニイ・バークリー/佐藤弓生訳『地下室の殺人』1月24日

  • 1月23日

    アントニイ・バークリー/藤村裕美訳『最上階の殺人』を読んだ。久しぶしのアントニイ・バークリー。今回もちょっと期待値を上げすぎてた感はあるが、楽しめた。(ただ、シェリンガムのルッキズムな口調は辛いw)1月23日

  • 1月20日

    塚本邦雄『紺青のわかれ』を再読した。久しぶしに塚本作品を読んだら短篇も読み返したくなった。華麗な文章で語られる10篇は更に凄惨さを増していき、濃ゆい毒気にくらくらする。登場する綺羅をまとった男女は概ね、人でなしな仕打ちを誰かにしているのに、何故か美しい男たちは赦されているところが流石だ。そんな中で「与那国蚕は秋の贐」の美貌のモデル鳥奈の悪への振り切りっぷりが、まさに毒蛾でいっそ見事だった。他、美しい迷宮を見出してしまった主人公の痛切さを描く「冥府燦爛」は、短い作品だけれど、儚い夢の切なさ(と、ルビw)が溢れていて好きだった。1月20日

  • 1月19日

    お昼ごぱん。多いと思ったけれど、2つ食びた。フィグログとブルーチーズのサンドウィッチが久しぶしでおいじかった。#青空ごはん部1月19日

  • 1月18日

    お昼ごめん。幸楽ラーメンの辛め。昔だったら激辛を選んでたな…と、遠い目になりつつ。#青空ごはん部#ラーメン部1月18日

  • 1月16日

    柳瀬尚紀『フィネガン辛航記』を読んだ。『フィネガンズ・ウェイク』を読みだしたら予想以上に大変(3頁ほどで朦朧としてくる)で、副読本のつもりでこちらを借りてみた。励みにはなった、かなぁ…。対談の中に、“ジョイスの翻訳というのは、日本語の幅広さをどれくらい使いこなせて、日本語の深さをどれくらいつくり得たかということ”(四方田犬彦)という内容の言葉があって、なるほど…と。『フィネガンズ・ウェイク』はどこから読んでもいいそうなので(それは分かる)、途切れることを気にせずぽつぽつ読むよ。1月16日

  • 1月15日

    塚本邦雄『十二神将変』を再読した。妖しく絢爛な文章を追う快感は格別で、堪能した。ルビを振られた言葉たちは麗しく、魔方陣を象った花苑に隠密の罌粟栽培、因縁めいて錯綜する人間関係…という小昏い設定も堪らない。とは言え、癖強めな登場人物たちの中でも特に女性の扱いがきつくて、魔女や巫女に準えたかと思えば“魔そのもの”とまでいう始末。そして男たちは男同士にしかわからない超俗な世界に耽る…(ミソジニー辛いw)。わかっていても読み返したくなってしまうところは、まさに麻薬なのかもしれない。そんな中、ヒロイン沙果子が賢明で清々しく描かれているのにほっとした1月15日

  • 1月13日

    エカ・クルニアワン/太田りべか訳『美は傷』を読んだ。素晴らしい読み応え。マジックリアリズムの魅力に溢れ、頗る面白くて最初の一文で即引き込まれた。インドネシアの架空の港町を舞台に、オランダ植民地時代から日本軍による占領、独立戦争と大規模な虐殺…という暴力の歴史や古い王朝の伝説、美貌の娼婦デヴィ・アユとその一族三代にわたる悲劇的かつ闘争に満ちた物語とが、絡み合わされ語られる。時に人を突き放すような振る舞いをするどこか達観したところと、愛情深さとをあわせ持つ主人公デヴィ・アユの人となりが好きだった(そして、冒頭の出来事の意味がわかったときにもっと惚れたw)。1月13日

  • 1月11日

    お昼ごめん。GAVI(ガーヴィ)にて、パスタランチ。牡蠣、春菊、ドライトマトのアーリオ・オーリオ。牡蠣が濃ゆくておいじかった(๑˃̵ᴗ˂̵)1月11日

  • 1月7日

    川野芽生『幻象録』を読んだ。素晴らしかった。「批評」でこんなところにまで行けるのか…という思い。書籍化してくれてありがとう…。“わたしが文学のどういうところに惹かれるかといえば、(略)。現実を追認しない力。それは、〈現実〉と呼ばれているものが現実であることを疑う力であり、現状がこうなっているからと後をついていくのではなく、まちがった現実を変容させていく力でもある。ちゃちな「人生で経験すべきことリスト」にチェックを付けるようにして現実なるものを体験するのではなく、幻想によって現実よりも深いところを経験することである。”1月7日

  • 12月に読んだ本

    12月の読書メーター読んだ本の数:14読んだページ数:3880NHK2024年大河ドラマ光る君へARTBOOK(TVガイドMOOK)読了日:12月31日著者:廃墟建築家(オーストリア綺想小説コレクション1)の感想素晴らしい。頗る好みで隅々まで堪能した。不思議な物語が幾つも詰まったこの奇妙な“物語”は、列車のコンパートメントでのひょんな出会いから始まる(チェスタトン好きに嬉しい導入部)。のだが、あれよあれよと場面も状況も変わり、浅い夢の連なりを潜ってより深い夢へと墜ちてゆく眩暈感に包まれっぱなしだった(悪夢の如き展開にも魅入られていた)。終始音楽に溢れているのも楽しくて、オーストリアらしさと“バロックの軽さ”を味わえて大変満足だ。廃墟建築顧問官と機械仕掛けの侏儒、巨大葉巻シェルター、引退したカストラートと七...12月に読んだ本

  • 1月1日

    あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。1月1日

  • 12月30日

    お昼ごめん。「ばり嗎」にて、期間限定の“柚子香る味噌”。#青空ごはん部#ラーメン部12月30日

  • 12月29日

    お昼ごめん。「手作りめん処生房」にて天ざるそば(十割)。袖口が入ってしまった…天然の車海老、おいじかった(๑˃̵ᴗ˂̵)『鎌倉殿の13人』の2周目、お次は第29回「ままならぬ玉」(縄のようなものはないが縄があったぞ、の回)まできてから、第30回「全成の確率」が辛くてみれなくて止まっていた(メンタルの不調もあり)。やっと覚悟して観たのであった。初っ端から辛かった。12月29日

  • 12月27日

    ヘルベルト・ローゼンドルファー/垂野創一郎訳『廃墟建築家』を読んだ。素晴らしい。頗る好みな幻想小説、隅々まで堪能した。不思議な物語が幾つも詰まったこの奇妙な“物語”は、列車のコンパートメントでのひょんな出会いから始まる(いきなりチェスタトン好きに嬉しい導入部)。のだが、あれよあれよと場面も状況も変わり、浅い夢の連なりを潜ってより深い夢へと墜ちてゆく眩暈感に包まれっぱなしだった(悪夢の如き展開にも魅入られていた)。終始音楽に溢れているのも楽しくて、オーストリアらしさと“バロックの軽さ”を味わえて大変満足だ。廃墟建築顧問官、機械仕掛けの侏儒、巨大葉巻シェルター、引退したカストラートと七人の姪、消えない夢の記憶…。12月27日

  • 12月18日

    石沢麻依『かりそめの星巡り』を読んだ。石沢さんの小説にも繋がっていくような内容、透徹した文章で素晴らしかった。えんがわの刺身の味を思い出したい時に森茉莉『貧乏サヴァラン』の描写を繰り返し読むという件にふふっと笑ったり、ウクライナやガザの現状に向ける眼差しにはっとしたり。〈Ⅲ小説を巡り歩いて〉では、ゼーバルトの作品に触れている箇所が多くてとても嬉しかった。12月18日

  • 12月16日

    マーサ・ウェルズ/中原尚哉訳『システム・クラッシュ:マーダーボット・ダイアリー』を読んだ。頗る面白かった。幣機が可愛くて好ましくて、あっという間に最新刊に追いついてしまったよ。次作が楽しみ。12月16日

  • 12月14日

    夫と焼肉で夕呑み〜。コウネ、牛タン、ミスジ、カルビ。ハラミ(奥)、韓国冷麺…。おいじかった。12月14日

  • 12月13日

    mynewgear…犬様遮光器土偶“ドッグゥ”をお迎えした。12月13日

  • 12月12日

    ニコラ・グリフィス/市田泉訳『折れざる槍』を読んだ。とてもよかった。円卓の騎士パーシヴァルの物語が、ペレティル(中世初期の設定に合わせた呼び方とのこと)という名の少女を主人公に語り直される。荒野の洞穴で母親から“贈り物”と呼ばれ、トゥアハ・デー(妖精神たち)の四つの偉大な宝をめぐる物語を聞かされ、外の世界を知らずに少女は育つ。読み始めて暫し、母娘の呪いの辛い話になるかと思いきや、一つ所に立ち止まらないペレティルが己の道を切り開いていく姿が頼もしくて、そんな懸念は消えてしまった。著者あとがきとその原注がぴりっとした内容で素敵だったので、他の作品も読んでみたい。“約束のごとき湖”“湖の木霊”“湖の香り”…と、ペレティルを呼ぶ湖のイメージが美しくて好きだった。12月12日

  • 12月10日

    紀野恵『楽天生活』を読んだ。白居易の翻訳と白猫短歌。「長恨歌」に痺れた。〈ちひさくて霓裳羽衣の曲と言ひくるりと回つてみるをんなのこ〉〈世は浮かれ始む/牡丹(ぼうたん)ひらかれていく朝が来るかなしんでゐても(ハク・白)〉〈月の人だつたか/月の猫だつたかいづれこの世のいのちであつた(ハク・白)〉〈うつくしい日がうつくしいものが好きわたくしこそが判断基準(玉環「長恨歌」)〉〈うつくしいと言はるるそれは自らが判断されてゐるつてことで〉〈宦官に殺さるる(せめてあなたせめてあなた)見るべきだらう扉開いて(玉環)〉〈しんと眠る全ての声を手放して宙(そら)のめぐりの一部分として〉12月10日

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