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宝島のチュー太郎 https://blog.goo.ne.jp/shiroikyoto/

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

チュー太郎
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2006/02/12

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  • オニキス 黒瑪瑙 天然石 パワーストーン

    こういうことらしい。以下引用オニキスには「成功・厄除け・夫婦の幸福」などの宝石言葉があります。災いや誘惑、周囲からのネガティブな影響から身を守ってくれる「自己防衛の石」とも呼ばれています。心に落ち着きを与え、意志の強さをもたらすことで、対人関係を良好に保ったり、悪縁を断ち、新しい出会いへと導いてくれる効果が期待できるでしょう。新規巻き直し、ニューディール政策的決心にはうってつけ?[GOLDSTONE]ブレスレットメンズレディースオニキス黒瑪瑙天然石パワーストーン8mm内周約15cm■サイズ粒直径8mm(±0.5mm)内周約15.5cmGOLDSTONEオニキス黒瑪瑙天然石パワーストーン

  • 吐き気がやまぬ

    朝一番で配達一軒、その足で集金を済ませた帰り、突然眩暈がした。その直後に吐き気も。クラクラして、暫くカブに乗るのも危うい。何とか帰宅したが、まだ吐き気がうっすらと残っている。一体全体、なんなんだ・・・*吐き気がやまぬ

  • 大江健三郎全小説 第1巻

    大学生時代の復習&復讐。5年前に図書館の蔵書になったようだ。まだ真っさら。買えば6千円余りする(税別5800円)。ありがたや。しかし、こんなんがあと14巻あるという。どんだけ~~~大学時代に頑張って取り組んだ。バイト前のTBS前、不二家のあるビルの二階【ヘンリーアフリカ】で。はたまた高円寺のジャズ喫茶【アウトバック】で、等々。常に携行して、暇さえあれば読んだ時期があった。でも、理解できたのは『セブンティーン』のみ。あとのは『一体何が言いたいんだか・・・』というのが正直な感想。40数年経った今、それはハルキくんのそれにも感じている。折しも、こいつをそろそろ読了する段階に差し掛かっているが、やはり『?』。その辺りが『大江健三郎に再トライ』という気にさせた。四十数年ぶりの挑戦で何を感じるのか、得るのか。その結論...大江健三郎全小説第1巻

  • ベンチマーク

    ふたりの目の前に突然出現した頑丈そうな扉逡巡したのちにふたりはそこから出ていったひとりは随分前に残ったひとりも今日そして扉は静かに閉まった果たしてふたりはそこに戻ることがあるのだろうか少なくとも、後に出ていったひとりはベンチマークを残した戻る為なのかそれともずっとのちに俯瞰する為なのかそれは恐らく、当の本人にもわかってない・・・*ベンチマーク

  • 底惚れ (文芸書)

    本売る日々がとても良かったので、またまた図書館で借りた本。最初のうちは、『何言ってんだかよくわからない』感じで、中ほど、岡場処を探索する件(くだり)までは、正直苦痛だった。『そんなに事細かく岡場処の説明をされても』とか、『もう読むの止めようかな』とか思ってるところで、銀次の登場。ここから俄然面白くなってきた。元々、著者の得意技は、時代物の経済小説めいたところがあって、それに惹かれてたから、『いよ、待ってました!』という感じ。そこから一転、銀次が『酒乱の武士』で・・・という内容は、身につまされて、食い入るように読んだ。そして、信の想い。ここら辺りは想像の域だったけど、そいつを上回る佳境さ具合。唸ったね。そしてこの本は、【今の私への、大いなる何かが与えてくれたしっぺであって、諭しなんだ】と、素直に思っている。...底惚れ(文芸書)

  • 巡る季節に救われてみたりする

    店の脇のドアを開け放った空間から流れ込む涼風けふから明らかに季節は秋へそれでも、Tシャツの中の背中はうっすらと汗をかいているそれは晩夏の最後の抵抗か僕はこのところずっと、寂寥感と自己嫌悪に苛まれている独り取り残された寂寥感それを招いた自己欺瞞しかし、そいつにピリオドを打とうと決めたもうこれ以上自己を責めるのはやめようそして、新たな原野へ踏み出そう秋が来て、秋が終わり、そして冬が来る冬が去り、やがて春の訪れどうだろうその頃になれば、少しは救われているだろうか兎にも角にも、前を向いて歩いて行くだけ先のことは先にまかせて今ここを噛み締めながら*巡る季節に救われてみたりする

  • 破れ星、流れた

    今朝はメッキリ秋めいた。カブで走れば、湿度の低さと爽やかな風に癒された。ぼんやりと小学生の頃の運動会を思い出す。そいつが、荒んだ心を少しだけ慰めてくれる。やはり、自然はありがたい。お陰で、いつもの定位置でPCをいじれるようになった。店のスピーカーからは【オフコース】の曲たちが。こうして昔とシンクロしながらの朝。寂寥と自己欺瞞の最中(さなか)、それでも生きてゆく。もう、多くを語るまい。全ては身から出た錆。自分を責め続けても得られるものは無い。反省すべきところは反省して、そこんところを遣り直す。いつだって、人は変わることが出来る、そうだろ?これからは、足場をしっかり固めて、孤高を目指そう。さて、本題。先に投稿した破れ星、燃えたと対を為す本。順番的には逆なんだが。半分強は戦争体験、そして後半分弱は大学からニッポ...破れ星、流れた

  • 創作の極意と掟

    これは、読後感ならぬ読前感である。筒井康隆と言えば、真っ先に思い出すのがこれ。笑うな(新潮文庫)筒井康隆新潮社屋根裏からピーピングする男の心の中の独白で構成された短編。もう40年くらい前になるかなあ。まだ昭和通りにあった明屋本店で求めて、その近く、大丸の東、昭和通りの北側にあった喫茶店にしけこんで読み始めた。これが、なんともツボにはまって、笑いが止まらなくなった。つい、声が出る。近くのテーブル席のお客さんが不思議そうに見ている(気がする)。後にも先にも、小節を読んで笑いが止まらなくなったのは初めて。俗物図鑑(新潮文庫)筒井康隆新潮社この俗物をテーマにした短編集の中でも「痰壺」というハナシが強烈。昔、駅の構内のそここにあった痰壺。そう、それは通りかかった人たちが、痰を吐き捨てる壺ののことで、直径30cm?高...創作の極意と掟

  • 創作の極意と掟

    これは、読後感ならぬ読前感である。筒井康隆と言えば、真っ先に思い出すのがこれ。笑うな(新潮文庫)筒井康隆新潮社屋根裏からピーピングする男の心の中の独白で構成された短編。もう40年くらい前になるかなあ。まだ昭和通りにあった明屋本店で求めて、その近く、大丸の東、昭和通りの北側にあった喫茶店にしけこんで読み始めた。これが、なんともツボにはまって、笑いが止まらなくなった。つい、声が出る。近くのテーブル席のお客さんが不思議そうに見ている(気がする)。後にも先にも、小説を読んで笑いが止まらなくなったのは初めて。俗物図鑑(新潮文庫)筒井康隆新潮社この俗物をテーマにした短編集の中でも「痰壺」というハナシが強烈。昔、駅の構内のそここにあった痰壺。そう、それは通りかかった人たちが、痰を吐き捨てる壺ののことで、直径30cm?高...創作の極意と掟

  • 状況は八方塞がり、気分はどん底

    昨日、業務初めに【酒の宝島】に入ると、留守番電話の留守ボタンが点灯していた。伝言は二つ入っていて、一件目は三島の義姉、二件目は松山在住の叔母からのものだった。その内容は、亡父の兄の長男が亡くなった報せ、そしてそれにまつわる香典のハナシだった。その晩、通夜に出向いた。従兄は私より8歳年長で、若い頃の交通事故以来、仕事をせずにここまで過ごしてきた人。その上で、時々問題を起こすので、私が高校生の頃だったかと思うが『新聞沙汰にだけはなってほしくない』と父がこぼしていたことを覚えている。また父は、実家の面倒を一手に引き受けて処理してきた人で、酔うと時々『ワシはなんでこう苦労させられるんやろのぉ』と泣いた。当時、まだ若かった私は内心『泣かんでもええやろ』と思っていた。でも、私自身が当時の父よりずっと歳を重ねて漸く、あ...状況は八方塞がり、気分はどん底

  • 商う狼―江戸商人 杉本茂十郎―

    巻末の参考文献を見ると、この杉本茂十郎という人物は実在したようだ。最後の盛り上がりはワクワクしながら読めた。なんだけど、今一つ?な感じ。弥三郎が拷問落ちして悔しがるが、それは茂十郎が粽(ちまき)に託した、望むべき証言をしたのだから、問題ない筈。そこんとこが腑に落ちない。余談だが、その前に【峠最後のサムライ】を観ていたので、薩摩藩の悪事が気になった。薩摩藩は大政奉還の折りにも、何だか横暴な印象が残る。まあ、物事は一つの方向から見るだけでは本当のところが分からないね。本当のところがいくつもあるんだろうし・・・商う狼―江戸商人杉本茂十郎―(新潮文庫)永井紗耶子新潮社商う狼―江戸商人杉本茂十郎―

  • 例えばこんな 全体像 その5

    【22】ケイの実家では、一応の平安が訪れたようで、その後ケイには遠出が許された。そして、月に一度は仕入れの為に上京できるようになって、数か月。7月に出てきたケイは、また岩手に帰らなかった。あれからちょうど1年。魔の7月、熱い7月、狂おしい7月・・・僕も覚悟を決めて受け入れた。それからは電話が鳴る度に座布団で塞ぐ日々。やってることは子供と変わらない。嫌なことからは逃げて、思いのままに行動する。でも、それだけに?愉しい日々。また日曜は二人でそぞろ歩く日々。ずっとそんな生活が続いてくれれば。或る日ケイがバイトを決めてきたと言う。訊けば、そこは【アーバン】と国鉄中央線を挟んだ反対側にある喫茶店だと言う。その行動力に脱帽。でも、そのお陰で愉しかった。僕が早番の日は一緒に出掛けて、帰りは神田駅で待ち合わせて一緒に帰る...例えばこんな全体像その5

  • 例えばこんな【エピローグ】

    【エピローグ】2023.9.15.現在あれからそろそろ44年が経とうとしている。もう【僕】というのには無理があるだろうから、【私】と変えさせていただこう。結局、私はあれ以来、ケイとは一切の関係を断った。なので、彼女が健在なのか、はたまたもう既に鬼籍に入ってるのか、それはわからない。また、仮に現在元気だとしても、それはもうかつて私の愛したケイではない。だから、いずれにしても同じことだと思っている。未練はないのか?ない筈がない。ただ、今更、老いさらばえたこの姿をケイに見せたくはない。多分ケイだってそうだろう。だから、終わったことなのだ。私はその5年後、タイプは違うが、やはり美しい人と巡り会い、結婚した。彼女はスラっと背が高く、均整のとれたそのスタイルが素敵だった。子供たちがまだ幼い頃、市民プールに家族で出かけ...例えばこんな【エピローグ】

  • 決めた

    けふからラストステージ。腹を据えて、生き方を変える。取り敢えず、明日はチュー太郎の植栽の剪定。その前に自室の庭の、道にはみ出してる蔓刈りから。この前やってからまだ2週間しか経ってないのに。夏の庭草との戦いは、目が離せない・・・決めた

  • 例えばこんな【24】

    【24】仙台駅での別れからひと月が経とうとしていた或る日、ケイから手紙が届く。あれ以降、こちらもキチンと受け入れて、仕事に専念する毎日だったから、それは意外で、そして嬉しかった。それにはこう書いてあった。『12月24日に手術を受けることになりました。だからと言って、今更シュンにどうこうして欲しい訳ではないの。独りで持て余してしまい、ただ、こうしてシュンに打ち明けたかった。とても怖いって。ただそれだけなの』ケイが、死の影に怯えてる。『死ぬかも知れない』なんて思えば、怖くて当たり前。僕が最初に死を意識したのは、幼稚園かそれに上がる前かの時期、まだ死の何たるかすら実感できてない年頃だった。ただ、夜寝ながら見上げた天井のシミが気になって、それからはそのシミがどんどん渦を巻いてゆく幻覚を見て、ただただ怖いと思った記...例えばこんな【24】

  • 破れ星、燃えた

    この人の作品はほとんど観ているので、その背景や経緯、人間模様が垣間見えて、興味深く、そして愉しく読んだ。そして、どんどん彼岸へ旅立つ人たち。人は必ず死ぬ。生前の輝きが強烈だった人の末路は、その延長線上かというと、そうでもなかったりする。改めて、残された日々の生き方を考えさせられた・・・破れ星、燃えた倉本聰幻冬舎破れ星、燃えた

  • 例えばこんな【23】

    【23】それからはまた文通の再開だが、電話の方は回数が減ってきた。そして、手紙の内容も段々と諦観の様相を呈してくる。どうやら、ケイがいよいよこの恋にけじめをつけようと考え始めたようだ。僕は?情けないことに、そいつをひっくり返す気力も胆力も無かった。我ながら実に情けない。ケイも、そんな僕に愛想を尽かしたのかも知れない。冷静にお互いの立場と今後を擦り合わせれば、自ずと一つのベクトルに向かってゆく。『今度、妹と、盛岡に来るオフコースのコンサートに行くよ』明るいニュースはそれが最後だった。そして、いよいよ、ついに、ケイの覚悟が。『シュンが好き。シュンといたい、ずっと。でもね、私の病気はどんどん深刻になってゆくの。このままじゃあシュンに迷惑をかける。だから、私はもうシュンと逢っちゃいけない。そう思うの』ここでこの僕...例えばこんな【23】

  • 例えばこんな【22】

    【22】ケイの実家では、一応の平安が訪れたようで、その後ケイには遠出が許された。そして、月に一度は仕入れの為に上京できるようになって、数か月。7月に出てきたケイは、また岩手に帰らなかった。あれからちょうど1年。魔の7月、熱い7月、狂おしい7月・・・僕も覚悟を決めて受け入れた。それからは電話が鳴る度に座布団で塞ぐ日々。やってることは子供と変わらない。嫌なことからは逃げて、思いのままに行動する。でも、それだけに?愉しい日々。また日曜は二人でそぞろ歩く日々。ずっとそんな生活が続いてくれれば。或る日ケイがバイトを決めてきたと言う。訊けば、そこは【アーバン】と国鉄中央線を挟んだ反対側にある喫茶店だと言う。その行動力に脱帽。でも、そのお陰で愉しかった。僕が早番の日は一緒に出掛けて、帰りは神田駅で待ち合わせて一緒に帰る...例えばこんな【22】

  • 例えばこんな 全体像 その4

    【19】それからの二人は週に二通は手紙のやりとりをした。そして時々、ケイは近影を同封してきた。一月末の手紙に、『来月、名古屋にいる白百合の友達のところへ旅行に出ることになりました。東京駅で逢えない?』と書いてよこした。勿論僕は、万難を排して逢いにいくと返した。そして、待ち合わせ場所を八重洲中央改札口の外側にしようと、電話で話した。実は、ケイが東京を引き上げるときに、それまでケイが使ってた電話を譲ってもらったんだ。1万円ずつの月賦払いで。でも、こちらからケイの実家には掛けられない。ケイも実家の電話を使う訳にはいかないから、いつも外の公衆電話から掛けてきた。だから、電話があっても、かなり窮屈なやりとりだった。その日、バイトを終えたその足で東京駅へ向かう。改札口の向こうが見渡せる場所の大きな柱にもたれかかって、...例えばこんな全体像その4

  • 例えばこんな 全体像 その3

    例えばこんな【13】ケイにフラれたから、リコとは、それはなかったことにして継続。そんな訳にはいかないだろう。いくら【都合のいい女】でも、そういう訳にはいかない。なので、リコにも事情を明らかに。それが、僕という男のせめてもの矜持だ。すると、「わかった。でも、最後にお願いがあるの。その人に会わせてほしい」「え?でももうオレ、フラれてるんだよ」「いいじゃない、そのフラれた人に私、もう一回フラれるんでしょ」「・・・」「西村さんにはそうする義務があるんじゃない?」「だって、相手がどういうか」「そこを知りたいの。でなきゃ、私は許さない」リコは、セックス上手だけでなく、突っ込み上手にもなっていた。しかし、フラれてるとは言え、恋敵同士を会わせるなんて、アリか?でも、実を言うと内心【きっかけ】が出来たと思った。「・・・とい...例えばこんな全体像その3

  • 例えばこんな【21】

    【21】それからまた、二人の文通と、ケイが公衆電話を使って時々掛けてくるときの会話という二つの手段での毎日が再開する。肝心の二人の今後のスタンスについてだが、結局は、僕が養子として岩手に行かなければ二人の結婚はないという暗黙の了解のようなものが出来上がってしまっていた。ケイは『既成事実を作っちゃおうか!?』という過激なことも書いて来たりしたが・・・やがて卒業式。明治のそれはいつも武道館、まあ、他の大学も大体そうだろう(多分)。仲の良い学友たちが、明治大学本館裏の錦華公園に集合して、そこから皆で歩いて武道館に向かう。何故なら、我々にとって錦華公園に勝るとも劣らない馴染みの場所が北の丸公園。武道館はその一角にある。明治の文系は、2年までは和泉校舎で学び、いよいよ専門課程に入る3年からはお茶の水に移る。それから...例えばこんな【21】

  • エピローグも

    ついにエピローグも書き終えた。設計通りにタイトルとも結びついた。軽く達成感を楽しんでいる。これで、死ぬまでの課題をひとつ、果たせた。そして、心の中のケイとも、またgoodbyeつきあってくれてありがとう、ケイ。あと五日で全てをアップし終える・・・エピローグも

  • 例えばこんな【20】

    【20】時はあたかも後期試験の真っ最中。殊勝にもケイは大人しくしていた。「明日で試験は終わるよ」「頑張ったね」「ま、やっつけだけどね。なんとかなったわ」「じゃあ、明日からは一緒に遊べるね」「うん、まかせなさい」「たのしみ~」翌日、試験を終えて、ケイと飲みに出るつもりで帰宅してみると、ケイが居ない。見れば、こたつの上に書き置きが。『両親が突然やってきたので一旦帰ります。また連絡します。』なんと、親に連れ去られた後だった。そうか、恐らくは手紙の差出人住所を見て訪ねてきたんだね。その翌日、千葉在住のケイの叔父という人から電話が入って、次の日曜日に、指定された西船橋の喫茶店で会った。ケイの父親の弟であるその人は、代理で話をしてみてくれと依頼されたとのこと。それは勿論、僕たち二人の今後のこと。君は一体どうしたいのか...例えばこんな【20】

  • ついに書き終えた

    昨晩、本文をついに書き終えた。調べてみると、何となく書き始めたのが、2008.8.30.とあるから。15年経ったことになる。その間、何度か挫折して、放置して、の繰り返しだった。現在67歳。人生の残り時間はそう残ってない。『せめてこのくらい、死ぬまでに書き上げなければ』との思いで一念発起。ようやく課題を果たせそうだ。後は、エピローグをじっくり練って仕上げる。次はようつべ再開の課題が待っている。多分私は死ぬまで退屈しない・・・ついに書き終えた

  • 【例えばこんな】全体像その2

    例えばこんな【8】楽しい時間は、あっという間に過ぎる。そして、どんどん終電の時刻が迫ってくる。僕は少なからず焦っていた。このまま別れたら、もう次はないんじゃないか?ケイは、変な男のペースに巻き込まれておかしなことになったなんて、後悔するんじゃないか?そもそも、夏の夜の夢のような出来事なんだから、幻のようなもの?事実、当の本人である僕自身が、まだ夢の中を彷徨ってる気分なんだから。でも、いずれは帰らなきゃならないし、ずっとこのまま一緒にいる訳にはいかない。う~ん、どうすりゃいいんだ。ええい、ままよ。サムタイムを出て、吉祥寺駅に向かう途中で、僕はこう切り出した。「送るよ」「でも、遠回りになるから」「いいんだ、だって、元々遠回りの続きなんだから」「ホントだ。私、送ってもらう途中だったんだ」ケイはそう言うと、如何に...【例えばこんな】全体像その2

  • 【例えばこんな】全体像その1

    例えばこんなどうだろう、残部で30話くらいにはなるのかな。毎日1話ずつアップしてるので、追跡が面倒なことが想像できる。そこで一計を案じた。ここに全体をまとめて、新たな話をアップするごとに更新する、っつうのはどうだろう?ま、やってみよ!若い頃、それも色々ある。例えば、なんとかビギナーの位置は越えたが、男としてまだまだ初心者と呼ばれても仕方ない頃に出逢った異性のこと。そうさなあ、例えば愛媛の田舎から東京に出てきた六大学の学生の生活の中で、偶然が重なった出逢いから親密に至る過程の断面図。そんな瞬間を文章化してみたらどうだろう?恥ずかしながら、もう10年余り、【小説のようなもの】を書きたいと思ってきた。実力の有無は別として、意欲はあるんだなぁ、これが。まあ、老後の趣味と思って貰ってもいい。一人称か三人称か。ここは...【例えばこんな】全体像その1

  • 例えばこんな【19】

    【19】それからの二人は週に二通は手紙のやりとりをした。そして時々、ケイは近影を同封してきた。一月末の手紙に、『来月、名古屋にいる白百合の友達のところへ旅行に出ることになりました。東京駅で逢えない?』と書いてよこした。勿論僕は、万難を排して逢いにいくと返した。そして、待ち合わせ場所を八重洲中央改札口の外側にしようと、電話で話した。実は、ケイが引き上げるときに、それまでケイが使ってた電話を譲ってもらったんだ。1万円ずつの月賦払いで。でも、こちらからケイの実家には掛けられない。ケイも実家の電話を使う訳にはいかないから、いつも外の公衆電話から掛けてきた。だから、電話があっても、かなり窮屈なやりとりだった。その日、バイトを終えたその足で東京駅へ向かう。改札口の向こうが見渡せる場所の大きな柱にもたれかかって、僕はケ...例えばこんな【19】

  • 例えばこんな【18】

    【18】ケイは女の子なのに、どちらかと言えば男装が多かった。ジーンズは勿論のこと、タイトなパンツ、そしてボタウンダウンシャツにアスコットタイを合わせてみたり。いわゆるアイビールックを好んで着た。それがまたよく似合った。コロンにしても、タクティクスやアラミスといった男物を好んでつけた。後の僕がトラッド派になったのには、ケイの影響が大きい。そして、以来コロンはずっとその二つを真似ている。やがて冬を迎え、エドウィンのウィンドブレーカーを色違いのペアで買った二人は、休みの度にそれを羽織って街を闊歩した。そういうときはいつも、ケイが僕の左腕につかまって、右手を僕の左のポッケに入れてきた。そして、抱き合うようにして二人は歩いた。こうした二人の毎日が穏やかで楽しければ愉しいほど、残された日々が愛おしい。やがて、嫌が応も...例えばこんな【18】

  • 例えばこんな【17】

    【17】夏休み、お互いの実家に帰省して、半月ほど離れ離れになったことが二人のわだかまりを吹き飛ばした。ケイの部屋での再会。「お帰り!」「ただいま」「許してくれるのか」「許す」「良かった」「だって、シュンがいないと寂しくて」「オレも寂しかった。もう離さないから」「うん」こうして始まった蜜月の中で、時間を掛けて、恐る恐る天野とのその後を訊いてみた。「天野とはその後どう?」「勿論、ちゃんと報告したよ」「会ったのか?」「ううん、電話で話した」「なんて?」「私は、やっぱりシュンが好きって」「天野は?」「なんだよそれって」「怒らなかったのか?」「うん、元々相談に乗ってもらうだけの感じだったから」「え?だって『した』って・・・言ったじゃん」「あ、あれ?口からでまかせよ」「ええ?」「だって悔しかったんだもん、そうでも言わ...例えばこんな【17】

  • 例えばこんな【16】

    例えばこんな【16】9月に入ってから、ケイは新たなバイトに通い出す。それは、銀座のしゃぶしゃぶ専門店の中居だと聞いた。一度、その制服のまま僕の部屋に帰ってきたことがあった。その時僕は【ザ・ベストテン】を観ていた。階下でドアが開く音がしたので、ケイだと思い部屋のドアを開けてみると、そこには浅葱色の着物姿のケイ。「それ、制服?」「そう、そのまま帰ってきちゃった」「いいじゃない」「だって、着こなしはプロですから」そうなんだ。ケイの実家は呉服店で、ケイは白百合女子短期大学を卒業後、渋谷の着物専門学校に通っている。そして、ゆくゆくは実家の家業を継ぐ予定になっている。そのタイムリミットが迫っていた。あと4か月。年内には、専門学校を卒業し、実家に帰らなければならない。この頃になってようやく僕たちは【後回し】にしていた現...例えばこんな【16】

  • 加筆訂正

    昨晩は【22話】まで書いた。頭の中に思い描いてるプロットを俯瞰すれば、あと1/3といったところか。まずはどんどん書いてゆく。そして、ここにアップする前に加筆訂正する。その際『ストーリーだけを追い掛けてるなあ』という反省が入る。なので、敢えて風景描写などを加筆する。最終的には全体を通してさうするべきなんだろうな・・・加筆訂正

  • 例えばこんな【15】

    【15】帰省したはいいが、ケイのことが気になって仕方ない。一応実家の電話番号は交換したが、電話を掛けるのは流石に気がひける。海の夕日を眺めながらケイのことを思う日々。『このずっと先にはケイの住む町が』いやいや、ここは瀬戸内海だし。それを言うなら【この空の下には・・・】なんだろうけど。兎に角、いつもケイと繋がってるという意識が欲しかった。半月も経ったろうか、夜、母が「電話かかっとるよ」と。「誰?」「女の子で西山さんとか」ケイからだった。「ごめん、電話しちゃった」「いいんだよ、全然。どうした?」「私、東京に帰ってきてるんだ」「え、もう?」「うん、田舎にいてもすることないし」「そうだな」「逢いたい。シュンに逢いたい」「俺もケイに逢いたい」「ねえ、帰ってこれない?」「帰るよ、明日」「嬉しい、待ってる」親には就職活...例えばこんな【15】

  • 付いてきたアンリミテッド

    ナイルのセールに釣られてついポチっと。どうせカバーも必要だからと、専用キーボードと一緒に。後悔しとるかって?してないっすね。快適にキンドルライフを楽しんでますよ。FireHD10Plusタブレット10.1インチHDディスプレイ32GBスレート【10.1インチの大画面】1080pフルHD、224ppi解像度の鮮やかなディスプレイAmazon特筆すべきは、それに付帯してきたアンリミテッドが向こう3か月無料だということ。私はそれを過去幾度となく登録してきたが、お金を出したのは1回のみ、あとはいずれも無料使用期間だった。これから12月の頭まで、徹底して読もうと考えてるカテゴリーの本を軒並みダウンロード。アンリミテッドにはこのフィールドの本が多い。なので、どんどん読み飛ばしが出来る。そんな中で【じっくり読むべき】と...付いてきたアンリミテッド

  • 例えばこんな【14】

    【14】国立駅前の公衆電話でケイに電話を掛ける。「ケイ、これから行ってもいいか」「送り届けたの?」「うん」「遅かったわね、何してたの?」「最後だから飲ませろって言われたもので、一緒に飲んだ」「彼女のその気持ちはわかる。でも、私の気持ちは?」「え、だからこれからそっちに」「来なくていい」「なんで」「どうしても」「許してくれたんだろ」「まだ許してない」「え」「当分来ないで」「・・・」またまた堂々巡りループだ。ま、悪いのは僕なんだから、忍耐強く待とう。期末試験に没頭することで、ケイの気持ちが和むのを待った。数日後、なんとか試験も無事終わり、帰省する前夜ケイに電話を掛ける。「明日愛媛に帰る」「え、そうなの?」「うん、あっちでケイが許してくれるのを待つよ」「・・・」「でさ、もし、構わないならこれからそっちへ行っても...例えばこんな【14】

  • 復活する?

    『こんなやり方じゃあ』と思い、何か新たな取り組み方を模索しなおそうと、配信を止めてから4か月。Gメールには月1回のリポートが届く。今朝届いた先月のそれによれば、チャンネルアナリティクス現在のチャンネル登録者数397過去28日間で13増加概要過去28日間視聴回数6,266総再生時間(時間)221.1それでも、少しずつは増えてるようだ。ホントに少しずつだけど。まあ、積み重ねだからね。休止の原因は、自分を撮るのがめんどくさくなったこと。こんなオジイでも、一応服装のことも考えなくては、これが結構手間。なので、Vログでいこうかなと、薄っすら考えてきた。VはVでも、ビデオではなく声の方。声だけ録音して、画面は静止画でもいいんじゃないか?出来れば、動画がいいんだろうけど。そこ行っちゃうと、省こうとした手間がまた戻ってく...復活する?

  • 例えばこんな【13】

    例えばこんな【13】ケイにフラれたから、リコとは、それはなかったことにして継続。そんな訳にはいかないだろう。いくら【都合のいい女】でも、そういう訳にはいかない。なので、リコにも事情を明らかに。それが、僕という男のせめてもの矜持だ。すると、「わかった。でも、最後にお願いがあるの。その人に会わせてほしい」「え?でももうオレ、フラれてるんだよ」「いいじゃない、そのフラれた人に私、もう一回フラれるんでしょ」「・・・」「西村さんにはそうする義務があるんじゃない?」「だって、相手がどういうか」「そこを知りたいの。でなきゃ、私は許さない」リコは、セックス上手だけでなく、突っ込み上手にもなっていた。しかし、フラれてるとは言え、恋敵同士を会わせるなんて、アリか?でも、実を言うと内心【きっかけ】が出来たと思った。「・・・とい...例えばこんな【13】

  • 例えばこんな【12】

    例えばこんな【12】それから、再び二人のオールナイトバトルが始まった。「もう帰って、出掛けるから」「ちょっと待て、このまま行かせるわけにはいかない」「なに勝手なこと言ってるの、自分はどうなの」「それは、ケイと出会う前のハナシだ。それからはやましいことは何もない」「フン、どうだかね」「信じてくれ」「信じられるわけないでしょ!」「どうしても行くのか?」「行く」「じゃあ、途中までついてゆく」「なにバカなこと言ってるの」そんなやりとりをしながら、僕はケイの後を追う。「ついてこないで」「ケイ、落ち着け」「落ち着いてるわよ」「いや、ヤケになってる」「なんで私がヤケなの」「オレのせいだ」「しょってるわねえ、シュン、自分がそんなにいい男だと思ってるの」「・・・」それから夜の新大久保界隈を二人で徘徊。結局【あずさ】というラ...例えばこんな【12】

  • ハゲの長髪

    私の髪が一番長かったのは1976年の秋。さっき、この本を読んでて急におりてきた。『そうだ、次の夏まで髪を伸ばしてみよう』勿論、小説の中にはそんな糸口すらない。なのに突然、そう思った。まるで、私の中のもう一人が呟いたかのように。ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編(新潮文庫)春樹,村上新潮社夏は洗髪が手間なので、来年6月までの10か月。どのくらい伸びるもんだろうか。キョーミシンシン・・・*ハゲの長髪

  • 例えばこんな【11】

    例えばこんな【11】それから僕たちは冷戦状態に入った。いや、僕の方は大いにケイが必要だったし、実のところヤキモキ、いや、ヒヤヒヤしていた。このまま永久に逢えなくなることだってあり得る。じゃあ、何のために告白したんだ、そんなことになるなら、いっそのこと騙し続けた方が良かったじゃないか、いや、それは違うだろ・・・そんな葛藤を繰り返しつつも、暫くの冷却期間がケイには必要だろうと判断した。だから、ぐっと我慢した。といっても、たったの二日だったけど。告白から三日目の夜、身勝手な僕にしては、精一杯の辛抱の挙げ句に、満を持して電話を掛けた。ドキドキしながら・・・「もしもし」「・・・」「ケイ?」「・・・」「まだ怒ってる?」「・・・」「何か言ってくれ」「・・・」「会いたい」「・・・」「これからそっちへ行く」「・・・」「ケイ...例えばこんな【11】

  • ワンリピで

    バスストップを流しながら書いている。けふは定休日。ホントなら【チュー太郎】の植え込み剪定をするべき筈だった。そいつを、明け方の雨模様の空を言い訳にしてオミットし、朝から山のサウナに行った。その頃には晴れてたんだけど・・・帰途、ハローズでハマチの柵を求めて【チュー太郎】にしけこみ、昼酒。久しぶりに砥石で研いだ牛刀の切れ味がよくて楽しかった。バスストップのイントロ、なんだろうこの懐かしい感じの音。私のようなオジイには、この60年代の特徴ある音がグっとくる。さうさう、山のサウナで体重計に乗ったら60kgを少し超えてた。先週と比べるとほぼ2kgオーバーだ。油断したな。なので、明日からまた締めようと思ってる。酔いを醒ましたら、作文に取り組む。さすれば、懐かしいケイにまた逢える・・・ワンリピで

  • 例えばこんな【10】

    例えばこんな【10】ケイに対する思いが深まれば深まるほど、言いようのない罪悪感が僕の心を支配し始めた。勿論、それはリコに対しても同じことだった。ただ、決定的に違うのは、今、僕の隣にいるのはケイで、その上心底好きになってしまっていた。本当に身勝手な男だと思う。でも、それが本音なんだから、どうしようもない。ならば、思いに忠実に動く外はない。『正直に打ち明けよう』そう決心した。その頃の僕たちは、お互いにバイトを辞めたばかり(同じところを同じ日に)で、夜ともなれば、どちらかの部屋に泊まって過ごしていた。出会ってから半月足らず、季節はいよいよ夏本番を迎えるところ。お互いに、目の前の日々を過ごすことに精一杯で、その先の約束など何も交わしてはいない。ただ、暗黙の了解のようなところはあった。だからこそ、それを殊更に言葉に...例えばこんな【10】

  • ケイの亡霊

    ケイの亡霊に憑りつかれている。45年前の記憶の亡霊。あの頃のケイはもう何処にもいない。と同時に、その頃の僕ももういない。お互いに存在しない亡霊同士。いや、正確にはお互いというのは不適格だ。だって、これは僕の一方的な思い。そんなことから閃いた、というか、理解を深めたことがある。そいつを先にエピローグとして書き始めた。ずっと懸案事項だった、真のテーマがそれで顕在化した。意図せず産まれた言葉、これぞ深層心理だと思う。それもこれも、壊れながら書き進めたことによるご褒美だとかんじている。そして、今宵も酔っている・・・ケイの亡霊

  • 熱い

    けふが一等暑い気がするんだけど、それは気のせい?最近の秋の気配に気が緩んだせい?それとも歳のせい?熱い

  • 何曜日に生まれたの

    かの野島伸司の脚本だと知って、先週録画してみた。そしてそれを毎週録画に変えた。昨日は第4話。唸ったね。主演の飯豊まりえについては、なんとなく見覚えがある程度だった。それが先週の内容を観て、その名前を調べて、昨日の放送では間違いないと思った。何が?間違いなく逸材だ、と感じた。普段はどうとないフツーの女の子なのに、瞬間的に化けるときがある。際立って美しいのだ。それも清楚で透明感がある。ハイ、やられてしまいました、ワタクシメ、おじいですが何か・・・その上でやはりストーリーに引き込まれる。やっぱ、野島伸司の手腕だろう。な訳で、最近のマイベストドラマに認定。初回から観たい。テレサを契約すれば観られるらしい。明日は定休日。ルーティーンワークを終えたらじっくり観よう・・・*何曜日に生まれたの

  • 例えばこんな【9】

    例えばこんな【9】1976年5月大学2年生の春、学友がセッティングした合ハイの人数合わせに駆り出された。相手は、国立音楽大学の1年生グループだった。奥多摩でハイキングをして、夜は、新宿の【acb】で飲んだ。僕は極力大人しくしていたのに、たまたま送って帰る電車の中で隣り合わせた女性と話が合った。それは、腰の辺りまで伸びた綺麗なストレートの黒髪を真ん中で分けたヘアスタイルが素敵な子だった。僕がこれまでつきあったことのないタイプ。山梨県出身の秋田理恵子という名で、リコという愛称で呼ばれているのだと教えられた。それまで過ごした半日の間、一度も会話を交わさなかった遅れを取り戻すかのように僕たちはどんどん喋った。が、やはり時間が足りない。だから、次の機会に話の続きをしようと、ごく自然に電話番号を聞いた。リコとは、その...例えばこんな【9】

  • ウイスキー

    【例えばこんな】って、なんでこんなタイトルにしたんだろう。それは『あまり深く考えてなかった』、多分これが正解。でも、最後になんとなくこじつけられそうな気はしているので、やはり、心の何処か深い部分と繋がっているのだろう。昨晩は19話まで書いた。5話分くらいを書いたことになるのではないだろうか。ぶっつけで書いているので、完結するのは一体何話になるのか、それも自分のことながら判然としない。ただ、かなり激しくエネルギーを削がれるという認識はある。ずっと心の中に秘めてきた記憶。これまで、そいつの【綺麗な部分だけ】を時々取り出しては眺めるようなことはしてきた。でも、表現するとなると、そう都合のいいことだけでは済まない。勿論、全くそのまんまを書いている訳ではなく、創作だって多分に入っている。ただ、創作の手前に、記憶の残...ウイスキー

  • 例えばこんな【8】

    例えばこんな【8】楽しい時間は、あっという間に過ぎる。そして、どんどん終電の時刻が迫ってくる。僕は少なからず焦っていた。このまま別れたら、もう次はないんじゃないか?ケイは、変な男のペースに巻き込まれておかしなことになったなんて、後悔するんじゃないか?そもそも、夏の夜の夢のような出来事なんだから、幻のようなもの?事実、当の本人である僕自身が、まだ夢の中を彷徨ってる気分なんだから。でも、いずれは帰らなきゃならないし、ずっとこのまま一緒にいる訳にはいかない。う~ん、どうすりゃいいんだ。ええい、ままよ。サムタイムを出て、吉祥寺駅に向かう途中で、僕はこう切り出した。「送るよ」「でも、遠回りになるから」「いいんだ、だって、元々遠回りの続きなんだから」「ホントだ。私、送ってもらう途中だったんだ」ケイはそう言うと、如何に...例えばこんな【8】

  • 例えばこんな【7】

    例えばこんな【7】僕は、吉祥寺に住みたかったんだ。高校時代、毎週楽しみに観ていた「俺たちの旅」というドラマの舞台が、井の頭公園だった。だから、上京して二番目(一番目は新宿)に行ったのがそこ。TVで観たのと同じ風景に感動したっけ。吉祥寺が無理なら、井の頭線の反対側の終点である下北沢。ここもなんとなく好きな街で、かなり不動産屋を回った。結局、そのどちらも、僕の経済力では届かない家賃のところばかりだったから諦めたんだけど。吉祥寺にはジャズ喫茶も多かった。井の頭公園とは反対サイドの北口を出たところに点在してて、僕がよく通ってたのが、【アウトバック】。地下にある狭っくるしいスペースに、どでかいスピーカーがある。僕はいつもその前のテーブルに陣取って、薄暗い照明の下で、大音響に耳をジンジンさせながら、大江健三郎やスタイ...例えばこんな【7】

  • アパートの鍵

    毎日一話ずつ更新するルールを決めたので、先行して作文をするようにしている。なんと流行作家の締め切り感覚ぢゃあないか。折しも現在13話に差し掛かったところ。ハートブレイクの頂点を表現する。当時、正しくその瞬間に聴いてた因幡晃。中でも、【アパートの鍵】には何リットル涙を絞られたことか。そいつを今、スポティファイのワンリピで流しながら作文している。便利な時代になったものだ。それにしても、独り45年前にタイムスリップするのは、郷愁を超えて寂しい、辛い。でも、その記憶が宝物だと感じている。酔うとるな。酔わな書けんよ・・・アパートの鍵

  • 例えばこんな【6】

    例えばこんな【6】階段の向こうには初夏の朝の陽光が広がっていた。青梅街道沿いの駅の昇降口を出たら、通りを渡らずに、180度折り返し、蚕糸試験場跡地や学校の塀沿いに進む。やがてその塀が切れるところで一度左にクランクして、今度は住宅街の中を進む。突き当たりが大和湯といって、僕のいきつけの銭湯。その少し手前を右斜めに入り、坂を少し上がったところが小さな四つ辻になっていて、そこを越えた袋小路の手前左手にあるのが埴生荘だ。東高円寺の駅から、ゆっくり歩いて15分ほどのところにある。僕たちは段々無口になっていた。並んで歩きながら、他愛のない世間話と、アパートまでの道順の説明をすると、他に切り出す話題が見つからなかった。いや、ホントはいくらでもある。山崎や天野のことだって聞いてみたい。ただ、いきなりそうした核心の部分に触...例えばこんな【6】

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