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酔生夢死浪人日記 https://blog.goo.ne.jp/ck1956/

 映画、音楽、書物、スポーツ、政治に至るまで、日々思いついたことを記していきます。

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2005/08/24

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  • NPB開幕~ベイスターズは日本シリーズを連覇できるか

    10代の頃はNPB――当時はこんな洒落た呼び方はしなかったが――の開幕を心待ちにしていた。中学や高校ではプロ野球の結果が朝の挨拶代わりで、巨人ファンだった俺は、阪神ファンのクラスメートとの丁々発止を楽しみにしていた。何せV9時代から余裕もあったのである。その後、広島→近鉄と宗旨替えし、この四半世紀はベイスターズを贔屓にしている。NPBに先立って東京で開幕したMLBのカブス対ドジャース戦は、2試合とも視聴率が約30%と高い人気を裏付ける結果となった。全米ナンバーワンバンドであるパール・ジャムのフロントマン、エディ・ヴェダーはかねてカブスファンと知られているが、今回はドームに駆けつけるだけでなく、ジャック・ホワイトの東京公演に飛び入りで登場してファンを驚かせた。きのう開幕したNPBではベイスターズについて、<...NPB開幕~ベイスターズは日本シリーズを連覇できるか

  • 「ANORA アノーラ」~〝怨み節〟の続編に期待

    イスラエル軍は3月18日未明からガザへの大規模空爆を再開し、一晩で子供174人を含む400人以上を虐殺した。怒りを抑え切れず先週末(22日)、「停戦破りの大虐殺を許さない!ネタニヤフとトランプはジェノサイドをやめろ!イスラエル大使館抗議行動」に参加した。予想を超える300人が集まったが、翌日の朝日はスルーするなどマスメディアは黙殺する。<21世紀のホロコースト>への抗議に価値はないのだろうか。ガザから届いたメッセージが代読される。<殺された大半は女性と子供。病院は対応し切れず国際社会に助けを求めている。この狂気、ジェノサイドを止めてほしい。あなたの心と魂がまだ生き続けていることに誇りを持ってください。パレスチナが解放された時、共に喜びましょう>という感動的な内容だった。パレスチナ人、ウクライナ人と思しき参...「ANORAアノーラ」~〝怨み節〟の続編に期待

  • 「百年の孤独」~時空を超えたイリュージョンに癒やされる

    本屋に行くたび文庫化された「百年の孤独」(ガルシア・マルケス著、新潮社)が目に飛び込んでくる。平積みされ、〝何万部売れた〟とかポップもにぎにぎしい。40年ぶりに再読してみるかと本棚を捜したが見つからない。〝貸し倒れ〟になっているみたいで、恐らく相手は気を引こうとしていた女性だ。〝知性や教養は女性に対しての武器になる〟という迷妄から醒めたのはその後のこと。文庫版を手に取った。今の俺にハードルは高いかもしれない……。そんな不安を抱きながら読み進めたが、ページを繰る指が止まらなかった。贔屓にしているバルガス=リョサを筆頭に南米文学は読み慣れているが、それだけではない。奇想天外で7世代にわたる一族が登場する本作は、万華鏡を眺めているような錯覚に浸れる邯鄲の夢の如き小説で、自分が孤独であることを忘れさせてくれるイリ...「百年の孤独」~時空を超えたイリュージョンに癒やされる

  • 「TATAMI」~自由を求める女性たちの飛翔

    当ブログでイスラエルによるガザへのジェノサイドを繰り返し批判してきた。同国が虐殺に用いたドローンの輸入を検討するなど日本とも密接に関わっており、軍事費増大の一因になっている。俺にとっての〝ヒール国〟と最前線で対峙しているのがイランだが、両国出身の監督による奇跡のコラボレーションが誕生した。「TATAMI」(2023年)はタイトルから連想出来るように、柔道をテーマに据えたポリティカルサスペンスである。19年の世界選手権でイランのモラエイはイスラエル人選手との対戦を棄権するよう命じられた。男性を女性に、試合会場を東京からトビリシ(ジョージア)に設定を変えて製作されたのが本作だ。イスラエル人の監督はガイ・ナッティヴ、イラン人の監督はザーラ・アミールだ。アミールはW主演として女子チームのマルヤム・ガンバリ監督を演...「TATAMI」~自由を求める女性たちの飛翔

  • 「蛇を踏む」~川上弘美の初心は∞の自由?

    先日8日の「さようなら原発集会」(代々木公園)は、別の用事が入っていたので街宣だけ参加した。14年前のきょう(3月11日)は人生の転換点で、自らの行動に根差して社会と関わることの必要性を感じ、グリーンズジャパンに入会した。環境問題と生物多様性、脱原発、脱成長とコモン、ミニシュパリズムなど多くを学ぶ。個人的にも被災地を数回訪れるなど、人生に彩りを添えることが出来た。川上弘美著「蛇を踏む」(文春文庫)を読了した。芥川賞受賞作の表題作に加え、「消える」と「惜夜記」が収録されている。あとがきで作者自身が<うそばなし>と評している3編は1995年から96年に書かれたものだという。作家デビュー時の初心に驚かされた。「虹を踏む」の主人公は元理科教師のヒワ子で、書き出しは<ミドリ公園に行く途中の藪で、蛇を踏んでしまった>...「蛇を踏む」~川上弘美の初心は∞の自由?

  • 「愛を耕すひと」~荒野が育んだ至高の愛

    「ANORAアノーラ」がカンヌ映画祭パルムドールに続き、アカデミー賞作品賞に輝いた。人間賛歌、エンターテインメントと評判は高く、受賞を逃した「エミリア・ペレス」、「教皇選挙」などと併せ楽しみにしている。新宿ピカデリーで先日、「愛を耕すひと」(2023年、ニコライ・アーセル監督)を見た。18世紀のデンマーク開拓史に纏わる物語で、荒野(ヒース)が広がるユトランド半島が舞台だ。退役軍人のルドヴィ・ケーレン大尉(マッツ・ミケルソン)は不可能と思われているヒースの開墾を成し遂げ、貴族の称号を得ようとする。原題“Bastarden”はバスタード(bastard=私生児)にちなんでいる。貴族の血を引きながら庶子であり、軍隊でも出世が遅れたことが、ケーレンの上昇志向の源になっている。しばしば自分を抑えるのも〝踏み外せば貴...「愛を耕すひと」~荒野が育んだ至高の愛

  • 本谷有希子著「セルフィの死」~承諾欲求のシュールな結末

    話題になっている2024年下半期の芥川賞受賞作を文藝春秋3月号で読んだ。錚々たる8人の選考委員が選んだのは安堂ホセ「DTOPIA」と鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」で、前者は革新性、後者は若さがポイントになったのだろう。アンテナが鈍った俺が何を言っても説得力はないが、共通した感想は〝つまらない〟……。両作ともビビッとくるものがなく惰性で読み終えた。遅きに失した受賞者も多いので一概にはいえないが、<芥川賞には粗削りさが必要>というイメージを抱いている。ここ10年でいえば、村田沙耶香「コンビニ人間」(16年上半期)、「東京都同情塔」(23年下半期)には衝撃を受けた。受賞作は読んでいないが、「工場」(1月17日の稿)で小山田浩子の力量に感嘆した。今回紹介する本谷有希子も芥川賞を受賞している。最新作「セルフィの...本谷有希子著「セルフィの死」~承諾欲求のシュールな結末

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