周那からの食事について④(拝啓 平田篤胤先生46)

周那からの食事について④(拝啓 平田篤胤先生46)

江戸時代末期の国学者・平田篤胤(1776~1843)の『出定笑語』の内容は、一言で言えば仏教批判である。当然にその矛先は、仏教の開祖である釈尊(釈迦牟尼仏)へと向かうが、その向き方は遠慮が無いというか、批判ありきで見ているところもある。今回は釈尊が入滅する原因となった一件についての、篤胤による扱い方を見ておきたい。是は迚もきのこの毒にあたつて、年は取ているなり、とても今度は能有まひと自分も決定してどうも阿難がそんなことを云だてをしては、意地きたなくそんなくひつけもせぬものをくつたからじやと人にもさげしまれる事故、かやうの負惜みを云て口をとめたと見へるでござる。これが負惜みじやといふわけは、いかにも彼坐禅の苦行に痩さらぼつたる時、牧牛女が乳糜をくれたるのみ功徳にもならふが、人に毒を喰して殺し何の功徳にもなる...周那からの食事について④(拝啓平田篤胤先生46)

2024/12/30 07:36