仏教に於ける「懺悔滅罪」の話
仏教には「懺悔滅罪」という概念がある。例えば、以下のような文章が参照可能である。かの三時の悪業報、かならず感ずべしといへども、懺悔するがごときは、重を転じて軽受せしむ、また滅罪清浄ならしむるなり。道元禅師『正法眼蔵』「(六十巻本系)三時業」巻懺悔されれば、重罪も軽受となり、更に、滅罪清浄になるというのである。そこで、今日は、この「懺悔滅罪」について、詳しく論じられた文章を学んでみたい。十三懺悔に罪のほろぶる事問云、懺悔に罪のほろぶるとは、いかやうなる事ぞや、答云、懺悔に二つ候、一つには、朝暮十悪を作り候、其十悪と申すは、ものゝ命をころし、物をぬすみ、男は女を思ひ女は男を思ひ候、これ身に三つのとがあり、そら事をいひ言ふまじき事を云ひ、たはぶれ、人をあしく云ひ、なか事を云ふ、是れ口に四つのとがあり、生れつきた...仏教に於ける「懺悔滅罪」の話
2023/04/06 11:21