フーコーの振り子の正弦則の導出

フーコーの振り子は地球が自転していることを示した実験だ。自由に回転できる振り子を揺らしていると、振り子が振れる方向が少しずつ変わっていく。北極点や南極点では、振り子が振れる方向が24時間で一周（360°）する。赤道直下では、振り子の面は変化しない。それ以外の場所では、緯度によって一周するまでの時間が決まる。その緯度と、一周するのにかかる時間の関係を表したのがフーコーの正弦則だ。一周するのにかかる時間をT、緯度をθとすると、T=24/sinθで表される。式としては単純だが、これを導くのは難しい。フーコーの振り子の正弦則の簡単な導出という記事には、わかりやすい正弦則の導出が書かれている。振り子は円錐に書かれた方向に振れることから導いている。でも、これは、ちゃんとした導出にはなっていない。円錐に書かれた方向に振...フーコーの振り子の正弦則の導出

続特殊相対性理論はオッカムの剃刀で認められた？

前回の記事「特殊相対性理論はオッカムの剃刀で認められた？」に続き希望という嬉しい反応があったので、もう少し話してみたい。ローレンツは、エーテル（または絶対空間）に対して動いている座標では、場所によって時間が異なるかのように見えるという「局所時間」を導入することでマクスウェル方程式と実験結果が合うことを見出した。それだけでは足りず、次々に新しい概念を導入していくことになったが、最初の一歩は局所時間だった。「場所によって時間が異なるかのように見える」アインシュタインは、離れた場所で同時というのはどういうことなのか？という一見当たり前のことを突き詰めて考えた。離れた場所で何かが起きたとき、それが同時かどうか、どうやって判断すればいいのかということだ。そして「同時の相対性」に到達した。離れた場所で起きたことが同時...続特殊相対性理論はオッカムの剃刀で認められた？

特殊相対性理論はオッカムの剃刀で認められた？

アインシュタインが特殊相対性理論を発表したのは1905年だが、発表してすぐに認められた訳ではない。それどころか、当分の間は相対性理論をどう扱うべきか科学者の中でも意見が分かれていた。特殊相対性理論は、ニュートンの力学とマクスウェルの電磁気学が不整合なことを解決したものだ。もちろん不整合を解消しようとしていた科学者は沢山いた。そのトップを走っていたのが、ローレンツだった。マクスウェルの方程式をニュートン力学の体系に合うよう変形すると、実験結果と合わなくなる。ローレンツは、局所時間という考えを取り入れると実験結果と合致することを見つけた。その後、マイケルソン=モーリーの実験が行われて、局所時間を考慮した体系と矛盾した結果が得られた。それを説明するためにローレンツ収縮という考えを示した。でも、実験に合わせるため...特殊相対性理論はオッカムの剃刀で認められた？

物理理論は理解できるのか？

物理理論は理解することができるものだろうか？と考えてしまうことがある。行き当たるのは理解とは何か？という問題だ。量子力学を学んで、理論構造(数学的な構造）がマスターしたとして量子力学を理解したことになるのか。これを理解したという人もいれば、理解したことにはならないという人もいるだろう。なぜそうなっているのかは、さっぱりわからない。ただ、このように計算すれば答えが出るという計算方法をマスターしたに過ぎない。そうなれば、理解したつもりでいるニュートン力学もなぜ？に答えていないので、本当は理解していなくて理解したつもりになっているだけということになる。物理理論は基本的に理解できるような問題ではない。そして世の中の現象が全て物理に還元できるのなら、世の中に理解できることは何もないことになる。理解とは違う概念に「腑...物理理論は理解できるのか？

ブラックホール画像公開で一般相対性理論が証明された？

4月10日に、ブラックホールの画像が公開された。世界中が協力して成し遂げた偉大な成果だ。報道を見ていると「アインシュタインの一般相対性理論の正しさが証明された」という表現が目立ったが、それには疑問が残る。一般相対性理論以外の理論では、ブラックホールが存在しないという結論になるのなら、確かに正しい証拠のひとつになるだろう。でも、そんな話は聞いたことがない。ニュートンの重力理論では、光を取り扱うことはできない。ブラックホールがあるとかないとか言う以前の問題だ。ただし、無理矢理光を扱う（光を物質として扱う）と、重力が強いと光が抜け出せないという結果は出てくる。また、あまり知られていないが、一般相対性理論以外の重力理論も提唱されている。しかし、私の知る限りブラックホールは存在しないという結論になる理論はない。結局...ブラックホール画像公開で一般相対性理論が証明された？

続、相対性理論間違い論に問う

前回の「相対性理論間違い論に問う」に引き続き、相対性理論間違い論の話をする。アインシュタインが特殊相対性理論を発表した当時、ニュートン力学に破綻があったわけでない。マクスウェルの電磁気学とニュートン力学の折り合いが問題だっただけだ。ニュートン力学と折り合うようにマクスウェルの電磁気学を変更する試みがなされていた。単純にマクスウェルの方程式をニュートン力学と同じガリレイ変換に不変な形に修正した場合、実験結果と合わないことはわかっていた。光がどうのこうの言うようなものではない。ちょっとした理科の実験でできる程度のことで実験結果と合わなくなる。そこで、実験結果と合うように局所時間という考えて理論を修正した。その修正理論の確かさを確かめるために、高度なマイケルソン・モーリーの実験が行われた。その結果、修正理論も間...続、相対性理論間違い論に問う

相対性理論間違い論に問う

相変わらず「相対性理論は間違いだ」という主張が目立つ。間違いだろうが正しかろうが、どちらでもいいのだが、少しは論争になるレベルで主張して欲しい。ブログで相対性理論を記事にするのはなぜタブーなのか？こんな風に、腫れ物扱いされている現状は、明らかに異常。相対性理論を理解する階段が百段あって、その一段目でつまずき「この階段はおかしい」と言っている人が、なぜ支持されたりするのか理解できない。「なぜかわかりませんが、反対派の人たちは相対性理論の教科書ではなく、個人のブログなどの解説から間違いを見つけようとしています」という皮肉めいた発言が全てを物語っている。まともな教科書で勉強したこともないのに、あれが間違い、これが間違い、というのが、意味不明だ。相対性理論間違い派の主張の多くは、相対性理論を知らなくてもローレンツ...相対性理論間違い論に問う

地球温暖化論に想う

西日本の大雨で大きな被害が出てしまった。犠牲者の方には、心からお悔やみを申し上げます。私の周りも例外ではなく、幸いなことに皆命こそ無事だったが、住宅などに被害を受けた人も多い。これほど広範囲に被害をもたらすようなことは今までなかったように思う。異常な天候が増えてきたことを感じている人も多い。そこで、よく言われるのが「地球温暖化のせい」だというもの。それには苦言を呈したい。地球温暖化なんて嘘だ、という訳ではない。二酸化炭素（など）によって温室効果が発生することも、人類が多量の二酸化炭素を放出していることも事実だ。温暖化の影響も至るところで起きている。しかし、異常なことが起きると、全て温暖化のせいにするのは危ない。気象は予測が難しく、因果関係がわかりにくい。地球温暖化のせいだという確証はない。それを全て温暖化...地球温暖化論に想う

ナノサクションを使ったスマホケース

WAYLLYというスマホケースをご存知だろうか？昨年の後半から人気が出てテレビ番組でも度々取り上げられているので、知っている人も多いだろう。EverSTIKという特許技術を使った「ナノサクション」という素材を使うことで、平らな場所に引っ付けることができるスマホケースだ。ナノサクションというのは、表面にナノレベルの細かいくぼみが形成されたシリコンラバーシートだ。目に見えないくぼみが吸盤の働きをして、平らな場所に引っ付く。跡がつかない接着シートとして、歯ブラシの固定などの便利グッズも売られている。そのナノサクションを前面に使ったスマホカバーがWAYLLYだ。自撮りに便利だということで、インスタグラマーがよく使っているとのこと。そのWAYLLYについて、こんな記事を見つけた。ゴミがつかない!？iPhoneケース...ナノサクションを使ったスマホケース

また更新してなかった

長い間更新しなかった。何故かログインできなかったので、「まあいいか」とそのままにしていたからだ。解決方法はわかっていた。パスワードがわからなくなったのだからリセットすればよい。で、やっと実行した。でもログインしてアクセス解析みたら何人か来てくれていた。信用していいのかわからないけど。ちなみに、このブログにはスマホアプリでしか入ったことがない。記事も全てスマホから。いつからこうなったのだろう？パソコンを立ち上げるのが面倒くさい。スマホを使うのもブラウザが面倒だからアプリを使う。最近は何をするにもこんな感じ。スマホがないと何もできない身体になってしまった。とりあえず、時代に対応しているのだと思っておくか、、また更新してなかった