東京文化会館・小ホール、19時開演。テノール:西村悟、ピアノ:河原忠之、演出:岩田達宗、ダンス:細田琴音。シューマン「詩人の恋」はドイツリートのジャンルの中でも名高い作品で、本来リートの演奏は動きも演技もつけず、ひたすら音楽的に作曲家が譜面に書いた音楽を響きで表現していくものであるが、それを、もしこの作品がオペラとして書かれたのなら、どのような演技、動き、そして歌唱ができるのか、実力派オペラ演出家の岩田達宗氏が手がけ、あえてオペラの舞台として「詩人の恋」の世界を表現する試みとしてのコンサートらしい。リート演奏家の立場からすれば、あんまり好ましいものでないことは一言言っておくとして、それとは別に、多様性が叫ばれてきている今の時代、あらゆる芸術の表現という意味で言うなら、こういうことも必要なことなのかもしれな...コンサート鑑賞:『オペラティックリート:シューマン詩人の恋〜西村悟/岩田達宗〜』を聴く