今回は固定体とガロア拡大の関係について解説していきます。 固定体の定義 まずは固定体の定義を確認しましょう (固定体の定義) $L$を体とする。$G$を$Aut(L)$の部分群とする。 このとき、$G$の元によって不変に保たれる$L$の元全
高校生・大学生・社会人向けに数学の楽しみ方を解説します。 数学ってなんの役に立っているの? 数学の研究って何が面白いの? 数学の問題ってどうやって解くの? これらの疑問に答えます!
今回の記事では、1のn乗根がべき根で解けることを証明します。 代数的に解けると言い換えてもよいです。 その際、またも対称性を高めていくことが重要で、ラグランジュ・リゾルベントが活躍します。 分かりやすさと丁寧さを大切にした結果、証明はかなり
今回は、4次方程式が解ける仕組みを対称性という視点から理解していきます。 その際、ラグランジュの分解式(ラグランジュ・リゾルベントともいう)が活躍します。 方程式の対称性を調べるとき、ラグランジュの分解式はとても強力な武器なのです。 二次方
三次方程式が解ける仕組みを、 ラグランジュの分解式(ラグランジュ・リゾルベントともいう)を用いて説明します。 方程式を対称性に着目して分析していく手法です。 この発想の中に、ガロア理論へ至る深遠なひらめきがいくつも隠されているのでご期待くだ
今回は円分多項式の既約性の証明の完全バージョンを紹介します。 今まで素数次の場合と素数のべき乗次の場合をやってきましたが、 ここにきてついに一般の場合です。 円分多項式の既約性は数論においてマジで超重要な結果です。 ですが、証明が超めんどく
代数を学んでいると何かと扱うことが多い既約多項式。 今回は、そんな既約多項式の性質をまとめてみました! 既約多項式の性質を理解するうえで最も大切なことは、素数っぽさです。 「既約多項式は素数と似たような性質を持っている」 これを意識するだけ
円分多項式の既約性の証明、第2弾。 今回は、素数のべき乗次の円分多項式の既約性を示します。 その際にアイゼンシュタインの既約判定法を改造して使いますので、 注目です。 おさらい まず、円分多項式とは何か? (定義) $\zeta_n=\co
円分多項式は整数係数で既約である。 この著しい性質を今回は証明します。 まずは素数次の場合から。 アイゼンシュタインの既約判定法が大活躍します。 円分多項式のおさらい 円分多項式とは、 $x^n-1$ の因数分解に現れる多項式でした。 定義
高校の数学Ⅱで対称式について習います。 そこで、経験的に「対称式は全て基本対称式で表すことができる」という事実を悟ると思うのですが、 それを証明できる人はほとんどいないと思います。 今回は、対称式の基本定理を具体例を交えながら丁寧に証明して
ある多項式が与えられたときに、 それが因数分解できるのか(可約)、 それとも因数分解できないのか(既約)は、 ぱっと見た感じでは中々分かりません。 そんな問題を鮮やかに解決してくれるスーパーな道具が、 アイゼンシュタインの既約判定法です。
初等整数論の章ボス的な存在として、 原始根定理というものが君臨しています。 この原始根定理、のちに登場する数多の超すごい定理たちを証明する際に大活躍しますが、 原始根定理自体の証明は、なんかサクッと終わらせられがちです。 そのため今回の記事
1からnまでの数のうち、nと互いに素なものの個数を数えたものを オイラー関数というのでした。 このオイラー関数の和について、 実はびっくり仰天の事実が成り立ちます。 オイラー関数の和を観察 オイラー関数とは、1からnまでの数のうち、nと互い
フェルマーの小定理は実は一般化できます。 この記事では、フェルマーの小定理を一般化するに至る思考プロセスを 具体例を基に丁寧に解説します。 丁寧に進めるぞ!という決意が記事の長さという形で出力されているので、 なんでそんな変形するの!?とい
フェルマーの小定理は初等整数論の最強武器の一つです。 マジで最強です。 しかし、天下り的に定理と証明を与えられても、 いまいちその美しさが伝わりにくいものです。 そこで、今回の記事では具体例を観察しながらこの最強武器を再発見していこうと思い
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今回は固定体とガロア拡大の関係について解説していきます。 固定体の定義 まずは固定体の定義を確認しましょう (固定体の定義) $L$を体とする。$G$を$Aut(L)$の部分群とする。 このとき、$G$の元によって不変に保たれる$L$の元全
今回はアルティン流ガロア理論で重要な定理を解説します。 端的に言うと、体の拡大次数と自己同型の個数を結びつける定理です。 式だけ見てもいまいちすごみが分からないと思うので、 今回も具体例とともに解説をしていきたいと思います。 証明の発想部分
ガロア理論の縁の下の力持ちと言っていいデデキントの補題を解説します。 ガロア理論は5次以上の方程式が解けるための必要十分条件を記述するために開発されました。 ガロアが理論を打ち立てた当初は難解すぎて理解されませんでしたが、デデキントが彼の理
ガロア理論では、方程式が代数的に解けるための必要十分条件を導くことができます。 そのための道具として必要不可欠なのがガロア拡大と、ガロア群です。 本記事では、この2つの概念について、なぜそんな定義になっているのかといった 発想まで含めて具体
ガロア理論に古典的にアプローチしていくと、 体の拡大次数と剰余群の位数について神秘的な対応関係を発見することになります。 体と群。 この2つの概念を結びつける道具が、体の同型写像(自己同型写像)です。 今回の記事では、体の同型写像が解の置換
体の同型写像は、有理数を不変に保ちます。 今回は、そのことを証明していきたいと思います。 体の同型写像の定義と、補題の準備 まずは定義を確認しておきましょう。 (体の同型写像の定義) $F_1$と$F_2$を体とする。 写像$f: F_1$
今回は、体の同型写像が四則演算を保存することを証明していきます。 体の同型写像とは? まず、体とは四則演算で閉じた集合でした。 例えば、自然数$\mathbb{N}$ は足し算で閉じてますが、引き算で閉じていないので体ではないです。 有理数
今回は体の拡大次数について具体例で学んでいきます。 簡単に言うと、拡大次数は体の世界がどのくらい広がっているのかを数値化したものです。 方程式論においてとても重要な役割を演じます。 頑張っていきましょう! 体(たい)とは? 体とは、簡単に言
今回は、線形空間の基底と次元を扱います。 めちゃくちゃ重要な概念です。 次元という概念を上手く数学で表現するために基底という概念を作り出した、 といった感じのイメージでいると少し親しみやすいかと思います。 今回も具体例で説明していこうと思い
線形空間の元には、線形結合(一次結合)線形独立(一次独立)なものと線形従属(一次従属)なものがあります。 特に、線形独立なものたちが果たす役割はとても大きいです。 そこで今回は、線形結合と線形独立と線形従属を確実に理解できるよう、 具体例に
今回は線形空間について扱っていきます。 線形空間は、またの名をベクトル空間とも言います。 大学1年生で線形代数を習うときの一つのターニングポイントですね。 でもこの線形空間、なんでこんな定義になってるの?と疑問に思うことも多いと思います。
今回は第三同型定理を扱います。 第三同型定理を端的に言い表すと、 分数の割り算と似たようなことが群でも成り立つ、という感じになります。 すごく美しいこの性質を証明していきます。 今回は具体例の計算をかなり重視しました。 なぜなら定理の内容を
群論のピークは準同型定理ですが、 これはまたの名を第一同型定理といいます。 第一があるということは、当然第二と第三もあります。 今回は、第二同型定理について証明を行っていきます! 第2同型定理とは? (第二同型定理) $G$を群とし、$H$
群論を学ぶ上で一つのピークとなるのが準同型定理です。 でもこれって、どんな定理で、何が便利なのでしょう? 数式を見ているだけだと準同型定理の便利さやすごさは見えにくいものです。 そこで、今回の記事では具体例を通して準同型定理の意味と意義を確
群論や線形代数をやっていると、いずれ出会うのが「像」と「核」です。 今回は、群における「像」と「核」を考える意味を具体例とともに分かりやすく解説していきたいと思います。 我々は「像」と「核」を何のために学ぶのでしょう? 端的に言えば、それは
群論を進めていくと、いずれは同型写像や準同型写像と出会います。 今回は、同型写像や準同型写像の条件がなぜあのような形になっているのか、 その意味と意義について考えていきたいと思います。 同型写像の本質は、ある群と別の群がどのくらい似ているか
ガロア理論の主役、群論の華と言っても過言ではない正規部分群。 初学だと、なんであんな定義になっているのか謎だと思います。 そこで今回は、剰余類に群構造を持たせるための条件という切り口から正規部分群の定義のなぜに答えていこうと思います。 正規
大学数学を習っていると、いつかはwell-definedという概念と出会います。 なんでこんなものを考えるのかよく分からんランキングでも上位に入る意味不明概念です(マスタノ調べ) 今回は、well-definedとは何か、なぜ必要なのかとい
群論を学んでいると、剰余類という概念が出てきます。 群論の脱落ポイントとして有名です(マスタの調べ) しかし実はこの剰余類、すでに小学校の体育の授業で学んでいます。 今回は具体例を交えながら剰余類について解説していきます。 体育の授業しよう
今回の記事では、部分群という概念について詳しく解説していきます。 新しい概念を理解するには、豊富な具体例が不可欠です。 部分群の定義の必然性を具体例を使って考察する点に重きを置きました。 部分群の定義 部分群について考える前に、まずは群(ぐ
今回は固定体とガロア拡大の関係について解説していきます。 固定体の定義 まずは固定体の定義を確認しましょう (固定体の定義) $L$を体とする。$G$を$Aut(L)$の部分群とする。 このとき、$G$の元によって不変に保たれる$L$の元全
今回はアルティン流ガロア理論で重要な定理を解説します。 端的に言うと、体の拡大次数と自己同型の個数を結びつける定理です。 式だけ見てもいまいちすごみが分からないと思うので、 今回も具体例とともに解説をしていきたいと思います。 証明の発想部分
ガロア理論の縁の下の力持ちと言っていいデデキントの補題を解説します。 ガロア理論は5次以上の方程式が解けるための必要十分条件を記述するために開発されました。 ガロアが理論を打ち立てた当初は難解すぎて理解されませんでしたが、デデキントが彼の理
ガロア理論では、方程式が代数的に解けるための必要十分条件を導くことができます。 そのための道具として必要不可欠なのがガロア拡大と、ガロア群です。 本記事では、この2つの概念について、なぜそんな定義になっているのかといった 発想まで含めて具体