インドに移住して20年。旧居を購入し、怒涛内装工事の果てに引っ越してから18年。「侘び寂び」よろしく、家の随所が傷んでいる。本来ならば、新居に完全移住したあとに旧居の内装工事にかかろうと思っていたが、当初の予定から5年遅れ。いつになるかわからない。そのうちにも、どんどん歳を取り、やがて自分のやる気が...
南インド🇮🇳バンガロール在住のライター、リサーチャー、セミナー講師など。MUSE CREATION (NGO) 主宰。Okaeri Ventures (Business)。
旅から戻って数日後には、身体の帰還に心も追いついていた。しかしながら、福岡、韓国旅、壱岐旅、福岡と、濃厚なる玄界灘周辺の放浪を楽しんだ果てには、心身を十分に休めたかった。 火曜日に、毎週恒例の女性たちの勉強会へ行くために外出した以外は、今週はずっと引きこもり。オンラインミーティングとゲストをお招きす...
[Fukuoka 11] 🌈名島神社から伸びる虹に見送られて、また来年。
福岡を起点に、韓国、壱岐を旅した今回の一時帰国は、本当に豊かだった。 半年前の一時帰国時は、母の介護サーヴィスの開始に伴い、諸々の手続きやケアセンターの見学、ケアマネージャーはじめ関係者との打ち合わせなどを優先していた。 初日から咳が出て止まらず、肋骨や腰も痛み、3週間、ずっと体調が悪かった。自分が...
[Fukuoka 10] 大相撲九州場所。その音に、幼き日のお茶の間を思い出す。
夫が初めて日本を訪れたのはニューヨーク在住時、結婚前の1998年のこと。実家に連れて行った日の夕暮れどき、父と夫は二人で、相撲を見ていた。言葉は通じないのだが、なにかしら、盛り上がっていた。 夫は日本は来るたびに、「バショに行きたい」と言っていた。一方のわたしは相撲に関心がないうえ、チケットの購入も...
[Fukuoka 09] 灯台下暗し! 福岡市には歴史的に重要な見どころがたくさんある
この日、実家に帰らずに中洲川端のホテル・オークラに滞在したのには理由があった。それは、大相撲九州場所の観戦のためである。朝から開場しているらしいが、午後3時ごろに行けば十分だろうということで、界隈を散策することに。 ホテルに隣接する博多リバレインは、和のテイストが生かされた、すてきなブランドの店舗が...
[Fukuoka 08] 博多の屋台、初体験。中洲川端はクリスマスだった
最終のジェットフォイルで壱岐から博多埠頭に到着。この日の夜は、埠頭にほど近い中洲川端にあるホテル・オークラに予約を入れていた。チェックインをすませたあと、夜の中洲界隈を歩く。 途中「壱岐牛」の文字が目に飛び込んでくる。きっと今までも目にしていたであろうその文字が、今では浮かび上がって見える。 那珂川...
[Iki, Nagasaki 08] 過去現在未来……。インクレディブル壱岐の余韻を拾い集める。
27日間のインド不在を経て、本日未明、バンガロールに戻ってきた。1996年に海外生活を始めて以来、こんなに長期間、自宅を留守にするのは初めてのこと。特に猫らと暮らし始めてからは3週間が限度だった。不在中に、JACKとCANDYが取っ組み合いの喧嘩をしたらしく、双方、引っ掻き傷を負っている😿。今後は2...
[Iki, Nagasaki 07] 辰年の旅を締めくくる辰の島クルーズ。ほぼ無人の島に上陸で絶景に驚嘆!
想像を遥かに超えて、豊かな時間を過ごせた壱岐での3泊4日。壱岐の神々と人々へ感謝の気持ちを込めて、あと2回に亘り、記録を残す。 旅の最終日だった昨日。本当は午後2時発の船で博多埠頭に戻る予定だった。しかし、曇天で行けなかった辰の島クルーズに行きたいという未練が残る。結局、船を午後5時発に変更し、島の...
[Iki, Nagasaki 06] 夢心地の最終日。趣の異なる宿で、静かに過ごす。
昨日の朝。平山旅館をチェックアウトして、宿の車に荷物を詰め込む。女将が自ら、次なる宿「壱岐リトリート 海里村上」まで送ってくださるという。 「途中で熊野神社を通過しますか……?」と尋ね、返事を聞くか聞かないかのうちに、到着。なんと! 徒歩で1分もかからないほどの、斜向かいの宿だった! デフォルメされ...
[Iki, Nagasaki 05] 神功皇后ゆかりの千年の湯と、新鮮で豊かな山海の幸で満たされた2泊3日
2泊3日の平山旅館滞在を経て、壱岐最後の1泊は、平山旅館にほど近い、海辺のリゾートにチェックインする。本当は、今朝、島の北部の辰野島の周辺を遊覧する予定だったが、あいにくの曇天と強風につき、様子を見ることにした。 🌊 バンガロールで旅の情報を収集すべく、ネットで壱岐の旅館を検索していたときに目にとま...
[Iki, Nagasaki 04] 壱岐のモンサンミッシェル? 干潮を見計らって島の東へ。
今回、わたしたちが滞在しているのは、島の西側。サイクリングを終えて旅館へ戻り、ひと段落した後、タクシーを呼んで島の東側を目指した。内海湾(うちめわん)に浮かぶ小島神社を訪れるためだ。 ここは壱岐で最も人気のあるパワースポットのひとつ。普段は海に浮かぶ島だが、干潮時の前後1時間ほどは、参道が現れて島ま...
[Iki, Nagasaki 03] Incredible Iki! 国生みの神々が島の至る所で祀られている。想像をはるかに凌ぐ、豊かな壱岐の島。
わたしは大学時代、文学部日本文学科を専攻していた。古事記や日本書紀、万葉集などの授業も受けていた。受けていたはずなのに、何一つ、大切なことを覚えていない。なにをやっていたんだか。 しかし、今のわたしが大学生に戻ったとしても、多分、積極的に勉強しないだろう。やはり、今世と同じように、遥か彼方の海外へ旅...
[Iki, Nagasaki 02] 開湯は1500年以上前。良質の温泉と上質の料理にひかれて決めた平山旅館
3泊の壱岐滞在のうち、最初の2泊を平山旅館に決めたのは、その温泉の歴史の深さと、料理のおいしさの評判を目にしたからだった。 壱岐の「湯本」にある温泉は、5世紀に神功皇后が三韓出兵の折に発見、応神天皇を出産後、産湯に使わせたという伝説がある。1500年以上の歴史を誇る日本屈指の古湯であり、さらには平山...
[Iki, Nagasaki 01] そして玄界灘を渡り、神々が宿る歴史濃き島、壱岐(一支国)に上陸
今回、夫が日本に来ると決めたとき、東京へは行かず、福岡周辺を旅することは決めていた。とはいえ、九州とて、広い。どこを旅するか少し悩んだ。かつて九州一周旅で、熊本に宮崎、大分、鹿児島、長崎、佐賀……と、一通りをざっと踏破しているが、圧倒的に魅力ある未踏の土地は多い。 どこを目指すかと地図を眺めていたと...
[Fukuoka 07] 身近に幽玄。夕暮れの多々良川。河畔の情景。
ここはいい場所ですよ。 もっと帰って来なさいよ。 故郷が静かに、そう告げる。
[Fukuoka 6] 一時帰国三部作。最終話は「バンガロールの夫、1年ぶりに福岡へ」
今回は、本州へは上陸せず、九州界隈を旅し、最終日は、福岡から成田経由でバンガロールに戻る。 今日は、香椎浜にあるイオンモール(かつては海だった場所)へ出かけ、天ぷらなどを食べ、ちょっとした買い物をした。母はもう、あまり距離を歩けない。一人で天神に出かけることも難しくなった。 このイオンモールには、小...
[Fukuoka 6] 旅、音楽、ダンス、ファッション、語学、食……。インドと世界を語らうディープな夕べ。
長いと思っていた約1カ月弱の日本&韓国旅も、半分以上が流れ去った。韓国では、心が浮き草のように揺蕩い、自分の帰る場所はどこだろうかと心許なくなる瞬間があった。福岡に戻ってひと段落。この2、3日は、主には母と自宅で過ごし、片付けや仕事などをしていた。 昨日の夜は、旅の初旬に実施した「旅する朝活セミナー...
[Korea 12] 韓国旅の名残を集めて。気づけばインド生活19周年を迎えていた。
2024年11月10日は、インド生活19周年だった。つまり、20年目に突入した。来年は、我が人生の節目祭りだ。そんな最中に韓国旅ができたことは、自分の原点である九州と隣国との関わりを見つめる上で、とても意義深いことだった。 隣国ながらも、未踏の地だった韓国。今回の旅は、我々夫婦が属するニューヨーク発...
[Korea 10] 最終日の一人歩き② 学生らの卒業展や、アートギャラリー展示会などを巡る
季節外れの好天に恵まれてはいたものの、ソウルもまた、暦は晩秋。陽が暮れるのは早く、午後3時を回ったころには、すでに夕暮れの気配だ。日没前にできるだけ、街の情景を脳裏に刻んでおきたく、仁寺道ギル(道)を歩く。ここは昔ながらの骨董品店や茶具店、陶磁器店などと、現代的なブティックやアートギャラリー、飲食店...
[Korea 09] 最終日の一人歩き① 新旧が共在する街で、伝統と芸術を楽しむ。
昨日、ソウルを離れ、福岡へ戻ってきた。わずか1時間半のフライト。バンガロールからムンバイへ飛ぶような気軽さで、出入国も速やかに、5泊6日の韓国旅は幕を閉じた。 旅の最終日だった一昨日。わたしはグループを離れて自由行動をした。 旅の2日目に、みなで訪れた景福宮の東側のエリア、すなわち三清洞(サムチョン...
[Korea 12] 韓国旅の名残を集めて。気づけばインド生活19周年を迎えていた。
2024年11月10日は、インド生活19周年だった。つまり、20年目に突入した。来年は、我が人生の節目祭りだ。そんな最中に韓国旅ができたことは、自分の原点である九州と隣国との関わりを見つめる上で、とても意義深いことだった。 隣国ながらも、未踏の地だった韓国。今回の旅は、我々夫婦が属するニューヨーク発...
[Korea 08] 日帰り釜山旅。水平線の向こうに、故郷の福岡がある。なんという近さ……!
朝のソウル駅から高速鉄道のKTXに乗って約2時間半。釜山に到着した。ランチをすませたあと、海をのぞむ海東龍宮寺へ。晸庵(チョンアム)という僧侶が、この海辺で龍に乗り空を飛ぶ観世音菩薩の夢を見たことから、命名されたという。辰年に訪れるに縁起がよさそうな場所でもある。 境内に向かう途中、十二支の石像が並...
[Korea 07] ソウル情景。朝から晩まで出歩いた日の片鱗。夜は「ひと猫浴びて」リフレッシュ
三清洞(サムチョンドン)や江南(カンナム)などを歩き、夜は明洞(ミョンドン)へ。友人らがコスメティクスなどの買い物をする間、わたしは一人別行動。見つけた猫カフェでくつろぐ。至福。 初日、三清洞で見つけた手作りメガネ専門店で買ったサングラス。平たい顔族において、さらに低めな我が鼻にきちんと引っかかって...
[Korea 06] 食の嗜好が異なる9名の女性たち。ヴェジ(菜食)とノンヴェジ(非菜食)で混沌の食卓
5泊6日の女子旅も、今日が最終日。明日、友人らはインドへ飛び、わたしは福岡へ帰る。今日は一人でソウルの街を巡ろうと思う。本当は訪れたいミュージアムがいくつかあったのだが、あいにくの月曜日。第一希望の場所が閉館で、残念。また、来ることはあるだろうか。 さて、日帰りの釜山旅行を経て、昨夜は日付が変わって...
[Korea 05] 新旧が入り混じる北村韓屋村で、建築物の風情を楽しむ
今回の韓国旅は5泊6日。今日はこれから、釜山へ日帰り旅行だ。この2日間、色濃くソウルを味わっているが、ホテルに戻れば疲労困憊。1日をゆっくり振り返る時間がない。仕事の連絡だけをすませて、ベッドになだれ込んでいる。睡眠大事。 福岡に帰ったら、また別の日常が始まって、旅の余韻に浸れそうにないので、せめて...
[Korea 04] 韓国女性の民族衣装「チマチョゴリ」を着て景福宮(キョンボックン)へ。
李氏朝鮮王朝の創始者である李成桂によって、1395年に創建されたという景福宮。かつては、この周辺に数百棟もの殿閣が立ち並んでいたという。 豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)や、韓国併合から30年に亘る日本統治時代(1910 -1945)の影響を色濃く受けた場所が点在するソウルだが、ここもその...
[Korea 03] インド友らと合流で、賑やかに夜は更けていく。
夜の街へ繰り出すべく、友らとロビーで待ち合わせ。バンガロールからデリー経由でソウル入りしていた彼女たち。長旅で疲れているに違いないが、相変わらずみんな元気だ。 2017年以来、この7年間というもの、彼女たちとは国内外、多くの土地を旅してきた。しかしながら今回は、わたしは福岡から入り、彼女たちはインド...
[Korea 02] 紅葉のソウルに迎えられ、初めてなのに、懐かしい。
玄界灘をひとっ飛び。1時間半でソウルに到着。なんという近さだろう! むしろ仁川(インチョン)国際空港からホテルまでのタクシーの方が、1時間以上もかかって遠く感じた。言葉が通じないけれど、タクシー運転手のおじさんは、名所らしき建物が現れるたびに、説明をしてくれる。やさしい。 明洞(ミョンドン) や梨泰...
[Korea 01] ✈︎玄界灘を越えて、生まれて初めての、朝鮮半島へ。
うみはひろいな おおきいな つきがのぼるし ひがしずむ うみはおおなみ あおいなみ ゆれてどこまで つづくやら うみにおふねを うかばせて いってみたいな よそのくに…… こどものころ、千早(現在の名島汐見町)の海辺にて、玄界灘を眺めながら、何度歌ったことだろう。 海の彼方に、壱岐、対馬。その先に朝...
[Fukuoka 05] 🇯🇵過去の片鱗が見当たらない故郷。変わっちまった悲しみに。
小中高を過ごした、福岡市東区千早、香椎、名島界隈。いつのころからか、街の様子はどんどん変わってしまい、今となってはもう、懐かしさの欠片が見当たらない。 セーラー服の裾を翻し、自転車を立ち漕ぎしてかっ飛ばしたあの道はいずこ。 香椎駅界隈の、なんとよそよそしいこと! 今でも、あの無法地帯な自転車置き場...
[Fukuoka 04] ☔️怒涛の旅する朝活セミナー、無事終了! ありがとうございました!
季節外れの台風的な風雨に見舞われた一昨日&昨日の福岡地方。一部でJRが運休したり、県内で避難勧告が出た地域もあるなか、20名を超える方々が足を運んでくださった。まずは、ゲストならびに関係者各位へお礼を申し上げます。 🇮🇳 わたしにとっては、親戚のような存在の美砂さんと、半年前の一時帰国時に会った際、...
[Fukuoka 03] タテヨコ織り成せ経緯絣(たてよこがすり)! インドと日本を結ぶ布。久留米絣、最高😻
◉昨日は母と妹と三人で天神へお出かけ。わが日本家族がしばしば利用してきたホテル・ニューオータニのチャイニーズレストラン「大観苑」へ。ここの五目あんかけ焼きそばを、数十年ぶりに食す。「カレー?」を思わせるソースポットに具沢山のあんかけ。豚肉に魚介類もたっぷりと、食べ応えのある美味ランチであった。 ラン...
[Fukuoka 02] 🇯🇵🇮🇳京友禅サリーとインドサリーの競演☆優美なテキスタイル世界へようこそ💗
今週の土曜日、福岡市美術館のレクチャールームにて、インドのテキスタイルを軸に、日本とインドの交易の歴史や、インド独立運動と手紡ぎ手織り布の関係など、インドの多様性を象徴するテキスタイル世界を、濃密に語ります! 写真もたっぷり、情報も濃密なセミナーのあとは、参加者に向けてオリジナル資料もシェアいたしま...
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インドに移住して20年。旧居を購入し、怒涛内装工事の果てに引っ越してから18年。「侘び寂び」よろしく、家の随所が傷んでいる。本来ならば、新居に完全移住したあとに旧居の内装工事にかかろうと思っていたが、当初の予定から5年遅れ。いつになるかわからない。そのうちにも、どんどん歳を取り、やがて自分のやる気が...
🏏インド移住前の米国在住時から、「クリケット」とは異様にインドの人々を盛り上げるスポーツだということは認識していた。普段は睡眠不足を嫌う夫が、4年に一度のクリケットのワールドカップ・シーズンには、開催されるその土地その土地の時間に合わせて、たとえそれが深夜でも、起きている。当時はインターネットで試合...
旅を減らしている今年はバンガロール滞在時間が長い。ゆえに、関心のあるイヴェントやお誘いいただいた催しには、極力、足を運んでいる。かつてなく、日本人コミュニティの集いにも参加していて、新鮮な気分だ。 先週の土曜日は、またしてもホワイトフィールドへ。同じ街とはいえ、これまで年に1、2回しか訪れていなかっ...
月に一度のミーティングのあと、麗しき我が友の誕生日を祝す。生花に彩られたケーキもまた、美しい。 インドでは、こうしてケーキを互いに食べさせ合うのがお決まりだ。だからって、口を開けすぎだ、自分。 誕生日の本人が、友人らをもてなすのもまた、インド。OberoiのWabi-Sabi(侘び寂び)にて、日本風...
モンスーンの到来が早い今年。このごろは、太陽が雲の向こうに隠れがち。そんな中、今週は外出が多かった。 火曜日の午前中は、恒例の女性の勉強会に参加した。この日の会場は、アーティストの友人、Jayaのお宅。彼女の描く情景は、我々の新居、旧居の随所を彩っている。勉強会(この日は作家のトークだった)が始まる...
2000年1月、父は末期の小細胞肺がんだと診断された。まだ62歳だった。民間医療も取り入れながら、抗がん剤治療を受け、一時期はかなり回復した。その後、再発、回復を繰り返し、2004年の今日、旅立った。 写真は2001年7月、わたしたちがニューデリーで結婚式を挙げたときのもの。一時的に回復していたころ...
わたしがホームページを立ち上げたのはニューヨーク在住時の2000年。メールマガジンを発行し、インターネット上にて発信をはじめた。そして、インド移住前の2005年にブログを開始した。以来、ほとんど毎日のように、何かしらの言葉を紡いでは、放ちてきた。 自分自身の在り方や関心や熱意の方向は、その時代時代に...
モンスーンにはまだ早い時節ながらも、大雨に見舞われているバンガロール。乾いた夏には水不足が叫ばれ、降れば降ったで道路が水没。街の随所が冠水し、いずれにしてもインフラストラクチャー不全の大都市だ。 仕方ない。なにしろ2001年の国勢調査では、約400万人だった人口が、25年後の現在は、東京都とほぼ同じ...
毎日が、目まぐるしく流れる。今年は旅も催しも減らしているのだが、このバンガロールを西へ東へ。 8月に大きなプロジェクトを控えている以外、今年は仕事を意識的に、思い切り、減らしている。その分、旧居の改築その他をやることになるので、結局は、あまりのんびりもしていられず。 ただ、本当に、ここ数年は体調管理...
数週間前、チェンナイにお住まいの日本人女性Aさんからご連絡があった。近々、ご帰任なさるとのことで、雛人形を引き取ってほしいという。わたしのブログをご覧になったうえで、活用してもらえるのではないかと思ったとのこと。 わたしの雛人形は、ガラスケース入りの小さなものだった。当時、若くて貧しかった両親が買っ...
バンガロールで二拠点生活を始めて、今月でちょうど3年になる。当初は1年以内に新居へ9割方、移る予定だったが、まだまだご近所さんの工事は現在進行形。4猫らは旧居で安住していることから、今だに新居はウィークエンドハウス状態だ。 「あの服はどっちの家?」「あの書類、ああ、忘れてきた!」「読みかけの本が……...
わたしが初めて「心理療法」という言葉に触れたのは、大学時代のことだ。わたしは文学部日本文学科を専攻していたが、中学や高校の授業では学ぶ機会のなかった「哲学」や「心理学」の世界を垣間見たいと、選択した。ユング心理学……中でも夢分析には強い関心を持ち、当時は毎日のように「夢日記」を記したものだ。そこには...
今週の月曜は、夕刻まで新居で過ごし、二組のゲストを迎えた。 午前中は、米国から旅行中の、夫のMIT(マサチューセッツ工科大学)アラムナイ(同窓生)の友人夫妻をお招きし、共にランチタイムを過ごす。インド系米国人のお二人は、インドにおけるMITアラムナイの活動にも尽力されている。 昨今の米国事情。トラン...
なぜ、インドとパキスタンは争っているのか。その背景を、5年前に制作したセミナー動画で説明しています。「パラレルワールドが共在するインドを紐解く」シリーズ全5本。本当は全部、見ていただきたいところですが、少なくとも②の 「広く浅く」インドの歴史(インド・パキスタン分離独立)の「6分30秒」あたりから3...
どういうことだろう。去年に比べると、旅も、仕事も、ミューズ・クリエイションの活動も、3割程度に抑えているはずなのに、気づけば5月も半ば。予定では、旧居の内装工事にかかっているころなのに。 ひとまずは、庭の柵の補強工事を終えた。向こう10年は安泰だろう。 翻って新居の広大な方の庭は、まだ、だだっ広いま...
わたしの夫は、北西インド、パンジャーブ州の出身だ。パンジャーブ州はパキスタンにもある。そもそもは、広大だった一つの州が、1947年のインド・パキスタン分離独立によって分断された。 1枚目の写真は、夫の母方の祖父母。夫の母方は、現在、パキスタン領となっているラホールの出自だ。祖母の両手首にあるバングル...
インドの伝統衣装であるサリーへの関心を端緒に、これまで20年余り、インドの伝統的なテキスタイルに親しんできた。あくまでも、「サリーが好き」だという嗜好の域だったテキスタイルへの関心。2年半前に「京友禅サリー」を通して日本の着物世界を垣間見、1年半前の一時帰国時に立ち寄った中古着物店で伝統的な着物のす...
先日、在ベンガルール日本国総領事館の中根総領事から晩餐のお招きを受けて、我々夫婦は総領事公邸へお伺いした。わたしは、先日の一時帰国時、自分のために購入し、「ナマステ福岡」でも着用した赤い京友禅サリーを選んだ。日本の色合いだな……と改めて思う。 昨年、わたしが急遽、コーディネートすることになったJWマ...
日曜の夜、バンガロール市街東部のホワイトフィールドへ赴いた。目的地は、和食レストラン「Hachi by Tenya」。新規開店前日の試食会に招かれたことから、浴衣姿で参上した。有松絞りのぶどう柄が気に入っている。 「Hachi by Tenya」というからには、日本の「天丼てんや」と関係があるのかし...
When I recently attended the Mysure Literature Festival, I wore an Indian bandhani (tie-dyed) saree on the first day and a Japanese Arimatsu Shibori y...
マイソールに行く前日、短期修行生のチネケさんと二人で、慈善団体を訪れた。わたしが彼女と行動できる時間は限られている。当初はバンガロール中心部を巡りつつ、この街の歴史や特徴などを説明しようと思っていた。しかし前日になり、急遽ニューアーク・ミッションへ連れていこうと閃いた。 💝New Ark Missi...
昨日は、正午にマイソールのホテルをチェックアウトして、バンガロールへと戻った。すでに記した通り、マイソール=バンガロール間のハイウェイが数年前に完備し、わたしが前回訪れた2021年とは道中の情景が大きく異なっていた。更にいえば、2003年の来訪時とは雲泥の差。別世界の情景だ。 マイソール=バンガロー...
昨日は7月7日「日曜日」だった。わたしと夫が、ニューヨークのリンカーンセンター前にあった大型書店、Barnes & Noble4階のスターバックスカフェで出会ったのも、1996年7月7日の「日曜日」だった。七夕の夜に書店でインド人男性と出会った日本人女性が、28年後の同じ日、インドの文学祭に招かれて...
これまで、この地を「マイソール(Mysore)」と記してきたが、正式名称は「マイスール(Mysuru)」だ。ボンベイ(ムンバイ)、カルカッタ(コルカタ)、マドラス(チェンナイ)……と、インドの都市名は英国統治時代に改称された。しかし、独立後は徐々に旧称が復活している。たとえばバンガロールの場合。「ベ...
北インドの大地を潤すは、聖なるガンジス川。一方のカーヴェリー川は、南インドの尊き水源、聖なる川だ。ここカルナータカ州のコダクにあるTalakaveriを源泉とするこの川は、インドの南端を潤しながら、東のベンガル湾へと流れ出る。 南インドに暮らす我々にとって、カーヴェリー川は命綱。この川が干上がれば、...
🇮🇳"The Alchemy of Crossing Over" ignites a fireside chat with extraordinary women. Join these phenomenal women who crossed over to discover themselves after breaking conventions, turning into a fitness legend, someone finding a purpose by turning author and chronicling epic senior journeys. A yoga practitioner and author with a new book unravelling the secrets of better sleep, a seasoned hypnotherapist sharing her journey, and a Japanese national taking to India with an amalgamation of cultures, thoughts and gestures. Together, they share their thoughts on crossing over and discovering the wellspring of joy that awaits on the other side.
明日より開催される文学祭に参加すべく、マイソールに来ている。バンガロールに次いで、カルナータカ州第2の都市。かつてここは、マイソール王国及びマイソール藩王国の首都であった。 わたしが初めてマイソールを訪れたのは2003年。インド移住前、ワシントンD.C.に暮らしていときだ。夫の家族とともにバンガロー...
JACKが、庭のテーブルの下で、丸くなっている。 日本から届く猛暑の知らせが遥か遠い。 今日から3泊4日でマイソールへ。 なかなか体調が「本調子」ではないお年ごろ。 自分の具合を監視しながら、食べるものも選ばねば。 身体を温め、滋養をつけるべく、今朝はご飯を炊き、味噌汁を作る。 ドライヴの旅。いつも...
宙ぶらりんの身の上にも慣れてきた昨今。ライフとは、そういうものなのだと、このごろは言い聞かせつつ。新居と旧居の二拠点ライフについて。 新居が「ほぼ完成」して早くも2年が過ぎた。本当ならば、4猫らを連れて、新居に落ち着きたいところだが、コミュニティ全体の工事が遅れに遅れに遅れている。周辺のヴィラが工事...
昨日金曜は朝より新居入り。片付けなどをして、午後、来訪者を迎える。大学3年生のチネケ千慶(ちせ)さん。昨年末より大学を休学し、お父様の母国であるナイジェリアにて3カ月ほどインターン生をしていたという。その後、数カ月前に1週間インドに滞在した際、この国にも関心を持ったという。 日本への一時帰国から戻っ...
バンガロールは、モンスーンの時節。風が強く、朝晩は肌寒いほど。 巡り巡ってこの季節も19回目。なんということだ。 今日は午前と午後、2本のミーティング。どちらも、インドの人々に、日本を伝えることが主旨。 少なくとも、今のわたしの周囲には、「インドのことを深く知りたい」という日本人よりも、「日本のこと...
こどものころのわたしは、ノスタルジアに固執する性分だった。2、3歳のころから「郷愁」や「懐かしさ」に敏感だった。当時の記憶をかなり鮮明に思い出せるが故、そのときの心情も蘇る。それは多くの人が生まれ持っていたにも関わらず、年齢を重ねると共に忘れゆく「前世の記憶」に起因するものだったかもしれない。 日本...
一昨日の夜、友人のNamuが、夫のVivekと共に経営するアートギャラリー「KYNKYNY」が主催するAvijit Duttaの個展のオープニング・パーティに訪れた。今やバンガロールの風物詩となっている「Vegan Market」の主催者でもあるNamuのことは、これまでも幾度か紹介してきた。とても...
昨夜は、久しぶりにソーシャルな夜。YPO主催のイヴェントに出席した。会場は市街中心部の高層ビルディング最上階にあるレストラン&バーの「風KAZE」。これまで夜景しか見たことはなかったが、夕暮れの眺望はまた絶景だ。3月4月の盛夏は過ぎて、モンスーンシーズンに入ったバンガロール。まさに高原の涼しい「風」...
1枚目の写真は、昨日購入した果物。ジャックフルーツと、ジャムン。そしてライチー。いずれも今が旬の果物だ。 特にジャックフルーツとジャムンは健康にとてもよいことでも知られる。 「神々の果物」とまで言われているジャムンの味は、渋い。決しておいしいとはいえない。しかしながら、ヴィタミンA、Cを多く含み、血...
パンデミック明けの2022年6月、久しぶりに訪れた銀座で見つけたこのお店「青花堂」。京焼・清水焼専門店とあるが、他にも日本各地の伝統工芸品が多彩に展示されている。 以来、一時帰国時には毎回訪れ、何かしら、自分へのお土産に購入している。中でも愛用しているのは、雷神が描かれたぐい呑み(昨年購入前に撮影)...
日本の記録は、まだまだ、ぼちぼち、続くのだ。前回、前々回の投稿。本の表紙写真は、今ひとつ「映えて」おらず、文章を読まれる人は少ないだろう。そもそも、毎回、Instagram文字数限度の2000文字ぎりぎりまで、投稿しがちな我が投稿。短文が主流の昨今にあっては、時代に逆行していることは理解している。 ...
Wabi-Sabi for Artists, Designers, Poets & Philosophers (Leonard Koren) 福岡の実家に近い香椎のイオンにある未来屋書店で、たくさんの本を購入したことは[JAPAN 11] にて記した。 華やかな表紙の書籍が並ぶ中、地味に目立っていた...
東京最終日に表参道へ立ち寄った目的は2つあった。ひとつは「壱の蔵」で襦袢を買うこと。もう一つは茶具の老舗「ことぶきや」で柄杓を買うことだった。 東京時代、数えきれないほど、この店の前を通過していたはずなのに、店内に入ったこともなければ、注意を払って店を見たこともなかった。あのころのわたしは、つくづく...