自分が生きてきた時代とはどのようなものだったか、それを「世界」から、また日本という国からも、見ておきたい。それはもう「過ぎたこと」ではある。でも過ぎたことは、過ぎたからこそ変わることのない真実として、そこにある。それは、終わってから初めて読むことができるストーリーでありシナリオなのだ。「歴史」というものの意義はそこにある(History : 記述されたストーリー)。 だが、その「変わらない真実」がどのようなものであり、どんなストーリーであったのかは、はっきりしているわけではない。起こった出来事も、起こったことは確かでも、それがどのような出来事だったのか、見ようとすると様々な姿をしている(芥川の…
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