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  • 映画感想『CURE』黒沢清(1997)

    まず、この映画は『ファイトクラブ』と同じ構造の映画である。現代社会への閉塞感を暴力で打開する映画。その根拠に、現代社会と相容れない人間の本能(村上龍『愛と幻想のファシズム』で云われているような現代社会によってパージされた人間の本能)を置く。『CURE』は、前述のような あらすじで語り終えてしまう映画だ。『ファイトクラブ』や、本作が原型の伊藤計劃『虐殺器官(原作/アニメ版)』のような、観客が推論してしまうようなギミックが、あるように見えて「無い」のだ。ただ単純に、現代社会に封じ込まれた己の本能の衝動。ヒトのあるべき姿を、メフィストフェレスの間宮が暴いていく。それらを、この頃流行っていた『セブン』…

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