夜空に浮かぶ星にも似た、家々の窓の明かり.…。アムステルダム、ヴェネツィアで見た窓の光景と比較しつつ、窓の向こうの暮らしに思いを馳せる
日英伊の3か国語でメシの種を稼ぎ、子どもを育てているシングルマム。長いイタリア暮らしを経て帰国。英検1級、TOEIC975、イタリア語検定CILS C2のトリリンガル。語学の勉強法、外国人とのつきあい方、バイカルチュラル教育など綴ってます。
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夜空に浮かぶ星にも似た、家々の窓の明かり.…。アムステルダム、ヴェネツィアで見た窓の光景と比較しつつ、窓の向こうの暮らしに思いを馳せる
同世代の人間がみんな死に絶えたら、それはどんな世界なのだろう? バスの車内で出会った超高齢のおばあさんの話
都市にも人間のように特有の性質、体温がある。東京が冷たいというイタリア人。ヴェネツィアを暑苦しいと感じた筆者。新しい場所に移り住むことは人に変容を強い、心は揺れ、体感温度は変わる……
ネガティブ・ケイパビリティ—— 負の力? 陰性能力? 作家であり、精神科医でもある帚木蓬生が解説した本、「ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力」を読んでみた。帚木はこの能力を知って以来、ふんばる力がついたという。職業生活も、創作行為も、ずいぶん楽になったという……。
ダンテの「地獄篇」を描いた一枚の絵に、京都、祇王寺で見た光景が重なり……。1000㎞もの距離を飛んでくるという「渡り蝶」と、愛の苦しみに生きた女たちに思いを馳せる
来たるアメリカ大統領選で、ミシガン州が注目されている。選挙の勝敗の決め手となるスイングステートのひとつとい
40年以上も前、アメリカ・ミシガン州の田舎の高校に交換留学生としてやってきた、イスラエル人のイエール。少女とも思えない堂々とした風格を持った彼女は、日本からの交換留学生だった筆者にあざやかな印象を残した。1年前、パレスチナとイスラエルの間に戦争が勃発したが、イエールは無事なのか…。
御し難い心とからだを持て余すという点において、老年は、思春期とおなじぐらい心揺れる季節かもしれない。まだまだ行けるという自負と、もう今までのようには行かないという不安。高齢の親といくつかのちぐはぐなやり取りを経て見えてきたこと……。
なぜイタリアの郵便は届かないのか。役所仕事は滞るのか。一方で、イタリア人は、夢のようにうつくしいモノを作り出す天才でもある。イタリア人の美への感受性と国民性について考えてみた。
NHKの大河ドラマ「光る君へ」、見ています。テーマ音楽がうつくしい。まるで色とりどりの絹糸がからみ、ほどけ
自分の人生、自分で選んでいるのか? 選べているのか……。そんな筆者の疑問にイタリア人の友人が放った言葉とは?
イタリアの巨匠、マルコ・ベロッキオ監督の新作。極左グループ「赤い旅団」によるイタリアの元首相アルド・モーロ誘拐という、国家を揺るがす歴史的事件の闇を描いた。時は1978年。イタリアは相次ぐテロリズムにより、社会的・政治的混乱に陥り、「鉛の時代」と呼ばれていた…。
このところ、街で、電車で、親子連れの姿をよく見かける。と思ったら、夏休み、なんですね。今の子は夏休み、なに
パスタにも流行やブームがある。乾燥パスタと生パスタについての、シェフ、カルミネさんのお話。長いパスタと短いパスタ。パスタが想起させるフィレンツェでの忘れがたい人たち…。
政治の話は日本では避けられがち。一方、イタリアでは職場でもバールでも熱い政治談義がくりひろげられる。右か左か政治的姿勢の開示を迫る友人。投票は自分の権利だと叫ぶ女子大生。生活に追われ、投票にも行けなかった一時期に筆者が考えたことは……
1990年代半ば、ヴェネツィアで友だちだったロシア人のイリーナ。奇行と放浪癖のある彼女を「ロシアの悩める、さまよう魂」と呼び、常に庇ったフランス人のジャンヌ。その後仲違いし、忘れていたイリーナの存在が、十余年後のロサンゼルスでよみがえる…。
日本の着物に対するイタリア人の珍奇な感想、反応……。なにに美や色気を感じるか、日伊での埋めがたい差異について、日本の美意識を西洋哲学を使って解析した九鬼周造の「いきの構造」をひもとき、考えてみる
高校の還暦同窓会。四十余年も前に共に学んだ級友たちとふるさとの言葉で話すうち、長年忘れていた人のことを思い出した。かすかな記憶を頼りに、思い出の場所をたずねてみると……。
人生百年時代に突入したものの、人の持ち時間は本当に長くなったのか——。今から二千年も前の、古代ローマの哲学者の言葉は、現代においてもまったく色褪せることなく、時間の使い方に関して大事な気づきを与えてくれる
Netflix「エミリー、パリへ行く」と、映画「Elle」に見る、自由でタフなフランス女性たち。まわりに忖度しない、年を重ねてもまるくなったりしない、とんがった生き方が痛快だ。
イタリアは大晦日に何を食べる?なぜそれを食べる?筆者が体験したイタリアの年越し料理(cenone dell'ultimo dell'anno)を紹介。
イタリア語で親しい人に呼びかける言葉の紹介。amore, tesoro, bello, stellaといった定番のほかにも、キアラ→キアレッタ、なぎさ→ナギゾーネのように、ファーストネームの語尾を変化させるやり方がある。
ポルトガル人の国民性の一部ともいわれる、サウダージという心の微妙なあり方。それは猫もおんなじだ!生きものにとって、生きることってなんなんだろう?ある人が語ってくれたポルトガル旅行の印象深い逸話に、発想が飛び…
今から20年近く前、ボローニャ大学で日本語を教えることになった筆者は、ヴェネツィアからボローニャまでの遠距離通勤で、大学で、数々のトラブル、困難に遭遇するが…
トスカーナ出身のエレナは、ヴェネツィア大学日本語学科の一年生。なのに日本語が苦手で好きでもない。そんなエレナに個人授業を頼まれた筆者はとまどい、壁にぶち当たるが、お互いに苦労しながら少しずつ前進していく。しかし、ある日突然、別れがおとずれ…。
プッチーニのオペラ、トスカ。ヒロインにはフローリアという名前があるのに、なぜ苗字で呼ばれるのか。また有名なアリア「歌に生き、愛に生き」は、恋の歌ではなく、トスカの神様への恨み節?ボローニャ歌劇団東京公演の感想。
86歳の父とアラ還の娘のロンドン旅行。ビール好きの年取った親子は、秋なのに暑いロンドンで、冷えたビールを飲みたいと奔走するが…。ビールをめぐる父娘の珍道中。
エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」に描かれたムーア(moor =ヒースにおおわれた広大な湿った荒野)というのをひと目見たくて、イギリス・ヨークシャー地方のハワースという村に行ってきた。物語の舞台と関連づけられている廃墟のTop Withensほか、ブロンテ牧師館、ブロンテ橋など、ゆかりの場所への行き方と印象を写真とともに綴っています
先日、残業をしていたら新任の上司から電話があり、ちょっと来てほしいと言われ、上階にあるオフィスまで赴いた。
イタリアでフリーのライターをしていたとき、自分を支えてくれた記者証。ヴェネツィア映画祭、ベルトルッチ、シチリア、「グランブルー」のエンツォ、「ニュー・シネマ・パラダイス」のトルナトーレ監督…仕事を通じて貴重な出逢いと学びがあった。イタリアをより深く知る機会を得た。
「あなたのような中身のある人は、最後まで品位を保たなくてはいけない」看護婦ルシールの言葉に、老いさらばえた老女が、かつての自分と誇りを取り戻す…「中身のある人」という古い表現が、見かけ重視の現代で新鮮に響いた。人気BBCドラマの感想。
わたしはだれ?ここはどこ?長年、異文化のはざまで生きてきた筆者が時折見舞われる、ふしぎな感覚。それは、住む場所や言語の頻繁な切り替えが生じさせたバグなのか…?
イタリアは先週、記録的な熱波に襲われた。熱波には名前がついていて、その名も「カロンテ(Caronte) 地
AIが進化の末、人間より人間らしくなったら、そのとき人間はどうなるのか?ノーベル賞作家が描くAIと人間との関係についての小説の読後考察。
ヴェネツィアの家で夜更け、ひとりトランプのカードをめくっていた舅。祖母の死をきっかけに、語られなかった家族の過去が、少しずつあらわになっていく…。今は亡き舅を悼んで綴った、家族と個人の物語。
イタリア語の便利な言い訳フレーズを紹介します。神と比べて人間の卑小さを強調し、できないのは自分のせいじゃない、そもそも人間には無理なんだ、と、できないことを正当化する…。
その仕事、そのkaizenは、自分個人にメリットをもたらすのか?イタリアの労働者たちは、古代ローマの時代から、それを冷静に見極めてきた。働くなかで消耗させられないための、考え方のひとつのヒント