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  • 【離れるべくして、離れたのに】1

    だけど、 そう、だけどぼくはまたきっと、 同じ選択をすると思う。 だってぼくには、 永遠なんて、信じられない。 変わらない心も、 終わらない恋も、 そんなもの無いって思っているんだ。 終わらない恋なんてない。 変わらない心なんてない。 裏切られるのが嫌だから、 聞こえない振りをする。 傷つくのが嫌だから、 気付かない振りをする。 そこにあるものが、 大切だと、思えば思うほどに、 壊れるのを恐れて、消えていくのが怖くて。 だったら、最初から、なにもはじめなければいい。 そう思っていたのに。 駄目だった。 抗えなかったんだ。 こんなに、自分のこころが思い通りにならないなんて。 押えられずに溢れてし…

  • 【涙が、】5

    強く吹いた風が。 小さく渦を巻いて僕と計登さんの髪を乱して去っていく。「・・・・・・・・・・・・なんだよ。都古くん泣いてんの?」 計登さんの驚いた声。「・・・・・・違うよ、」 時雨さんは、なにを、「・・・・・・煙りが、・・・・・・煙草の煙りが、眼に沁みただけ、」 時雨さんは、誰れを、「・・・・・・・・・・・・ふぅーん、」 計登さんは、気の無い返事をして、携帯灰皿を取り出した。 時雨さんは・・・・・・掴もうとしたんだろう。 なにを、 諦めたんだろう。

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