年末くらいからずっと電車での移動時間と家での空いた時間をほぼ読書に費やしていました。 最近は読書好きの友人から面白かった小説を教えてもらうことも多く、最後の『グロテスク』以外は全て同じ友人からおすすめしてもらった本です。 天童荒太『永遠の仔』 同じ児童養護施設で育ち、大人になってそれぞれの人生を歩んでいた優希と二人の少年。あることをきっかけに再び再会したことによって、3人が秘密にしていた事件の真相が暴かれていきます。 物語は終始重々しく進んでいきます。3人がそれぞれ親から何らの虐待を受けており、心の傷を隠したまま、自分をごまかしながら過ごしていたささやかな日常がいとも簡単に壊されていく様は読ん…