お久し振りでございます。 春先とあって、色々と忙しぶってしまいがちな今日この頃。 年金と失業保険だけでは生きては行けぬ世の中を渡り歩かねばならぬ故、ジタバタしております。 大手企業のお偉いさん達の収入は物価上昇率よりも遥かに増えて行っている中で、下級平民の時給は一向に上がる...
ねぇあなた。 あなたがくれる物なら 形のない物がいいな。 落としてしまったり、 間違って壊わしてしまったり、 何処かに置き忘れたり、 ついうっかりして失くしたり、 形のある物は そんな風に 私の手元からいつか必ず その姿ではいなくなるから。 いつまでも、 私の中に留めて置け...
246の青山通りから、神宮絵画館に至るまでの銀杏並木は、 新緑が芽吹く初春の頃には、 若々しく穢れのない淡い新緑を、その大樹の枝々に讃え、木々の逞しい生命力と移ろう季節の息吹きを感じさせてくれる。 寝静まる事のない都内のど真ん中で、やっと僅かばかりの静寂が訪れる真夜中に、煌...
腕に刺さっている針から伸びるチューブを辿れば、そこには、「透明になる薬」と書かれた点滴が吊り下げられていた。 あぁそう言えば、確かに針の刺してある左腕だけが心なしか薄くなって来ている様に見える。 「そうか、私はこうして段々と影を薄くしながら透明になって行くんだな。」と、妙な...
そう言えば、いつの間にかセミの鳴き声が聞こえなくなっている。 晴天の真っ昼間だと言うのに日向を歩いていても、辛い暑さは感じなくなっている。 そよと吹く柔らかな風の中に金木犀の囁き掛ける様な優しい甘い薫りが運ばれてくる。 「今年の夏も、やっぱり花火は観に行けなかったね。」 金...
俺はその瞬間だけ 耳を塞いでいたんだ。 読唇術なんて 高等な技などの心得など 俺は持ち合わせていやしない。 それなのに、 はっきりとした 決意の籠った君の声が 鮮明に 直接俺の中に 届けられてしまったんだ。 その言葉を聞きたくはなくて、 その言葉を発する君の唇を 見たくはな...
止めどなく溢れ出す、 熱く切ない感情を 俺はいったいどんな風に 君に伝えたらいいのだろうか。 この耐え切れない、 心を震わせる朱く熱い気持ち 言葉などにできやしない。 口から出せる どんな言葉を駆使しても、 全てが嘘になってしまう。 これを言い露せる表現なんか 何処にも有り...
あれ?何でだろう。 刈り払われた夏草が まだ衰えを知らない 強い陽射しに照らされて むっとする 青臭い草いきれを放っている。 何でだろう、 腰掛けた俺をふわりと包み込み 妙な郷愁を誘い出す。 南風が運んで来る どこか遠い遠い彼方から 耳を撫でる様に聞こえてくる 子供達の楽し...
酔った君が大好きだった。 特に泥酔して どエロ全開の淫らな君が 凄く愛おしかったんだ。 普段の 二人っ切りの時間には 健康的なエロっぽさを 見せてくれてはいるけれど 本当の君は 心の奥底に秘めている 真の欲情は表には出さないで 隠しているよね。 日頃は恥ずかしがって、 と言...
「いってらっしゃい。」 軽く唇を合わせ、 肩に手を置いて、 彼女のサラリとした黒髪を 手の甲に感じて。 そう、 いつもの朝の出勤時の様に このドアを閉じて。 たった今、 彼女が閉じたドアを見詰め 俺はもう一度、 何かを確かめる様に、 小声で 「いってらっしゃい。」と 呟いた...
自分で着けているマスクの柄って意外に覚えていない事ってありますよね。 娘が「外出する時には恥ずかしくて着けられない」と言って俺にくれた可愛いピカチュウ柄のマスク。 俺は車通勤だし、どうせ見知った連中しかいない会社なので仕事中に着用していたのだが、帰宅途中で家内からサーティワ...
スランプと呼ぶには長すぎる月日が経過してしまった。 こんな筈ではなかったと、悔やみもがいていた日々も遠い記憶として置き去りにしてしまっている。 まだ最悪ではないと、自分に言い聞かせ、必死に己を押し並べさせている。 とあるスーパーのエレベーターの中。 賑かなお姉ちゃん達が乗り...
元町の商店街を手を繋いで歩いていたら、 ふいに、繋いでいる手をぎゅっと握り締めて、彼女が僕を見詰めて言ったんだ。 「シュークリームの様な幸せ。」 突然に何を語り出したのかと思いきや、二人で歩いている、その直ぐ横には、お洒落なカフェのウィンドウが。 店の中のディスプレイに飾ら...
俺はいったい何時頃から このみっともない仮面を 被ってしまっていたのだろうか。 俺は何処を隠して、 何を表面に露(だ)して ここに居るのだろう。 己れの本性を隠して ただひたすら 綺麗事やウソを書き並べて、 本心の汚さをひた隠しにして 良い人を印象着けようと画策している。 ...
まだ13年くらいしか経っていないのかな? 我が家には二匹の猫がいる。 息子がまだ小学校の低学年、娘は中学生だった頃に、動物病院の里親の会に参加して貰って来た猫である。 奴らは、産まれてから3~4ヶ月経っていたらしく、狭いケージの中で兄弟6匹で元気に暴れ回っていたんだ。 その...
小学生の頃にスカートめくりと言う遊び?が流行っていた。 学校にスカートを履いて来た女子のスカートを捲り、パンツを見ると言う実に単純で愚劣な遊びだった。 友達同士でさえあだ名で呼んではいけないと言う現代では、そんなスカートを捲るなどと言うハレンチな行為などは言語道断、絶対に許...
幼い頃の俺は、 視界を横切るトンボの勇姿に 心を弾ませ 夢中になって追い掛けていた。 捕まえる網も持たずに、 走ったくらいの速度では 追い付けもしないくせに、 トンボには 俺が夢中になるだけの なにかの 魅力を感じていたんだ。 四枚の透明な翼を広げて ビュンビュンと 素早く...
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お久し振りでございます。 春先とあって、色々と忙しぶってしまいがちな今日この頃。 年金と失業保険だけでは生きては行けぬ世の中を渡り歩かねばならぬ故、ジタバタしております。 大手企業のお偉いさん達の収入は物価上昇率よりも遥かに増えて行っている中で、下級平民の時給は一向に上がる...
終わらせるのには、もう既に遅過ぎる年月を俺達は過ごしてしまっていた。 いつもとは違う、居心地の悪い違和感が漂う君の隣に、 いつもの様に当たり前に胡座をかいて座り、この場の雰囲気に合った 思い付く限りの適切な口火が切れる言葉を探していた。 重苦しくのし掛かる僅かばかりの時間で...
先っぽを絞るような不規則な締め付けと裏筋が圧迫される快楽についつい我を忘れてゴツゴツと前歯が恥骨に当って痛みを感じる程に突き動かしていた ふと見下ろせば胃液にまみれた彼女が白目を剥いてしまってた 慌てて腰を引こうとしたら両手でお尻に抱き付いて自ら動き出す健気な彼女の姿が股間...
朝起きたら雪なんか積もってんの。 昨日はあんなに晴れてたのに。 「好きで好きで堪らないんです。」 突然の身に覚えのない告白に、その言葉の意味が理解できなかった。 今、彼女の言っている「好き」と言う言葉が余りにも唐突過ぎて、その単語が何を指しているのか、どんな物を堪らなく好き...
その人の美しさは、まるで写実主義の高名な画家が理想とする美人像を空想して描いたような美しさだった。 と言うよりも、その想像上の世界で二次元的にキャンバスに描かれた絵画が現実の立体女性として目の前のしかも手の届く位置に立っている事が信じられなかった。 その人はもはや女性と言う...
堪える事なく今の有りのままを晒け出せますか? 気の済むまで泣いて居られる場所は、ありますか? 項垂れる心を預けられる胸は、ありますか? 流れ落ちる涙を拭ってくれる指は、頬の近くにありますか? 枯れた涙を労ってくれる温かさは、貴方の側にありますか? 今の貴方に必要なのは、思う...
結局はさこんなふうに手荒に扱わなきゃそんな感極まった満足そうな笑顔にはなってくれないんだね でも、こんなおよそ愛撫とは言えない苦痛を伴う過激な行為をしていたらきっと躰が壊れちゃうよ だめだよいくらそんな猫なで声で甘えて来たって真っ赤に腫れ上がってる所にクンニなんかして上げな...
雪なのか雨なのか?得体の知れないスランプがどんよりとした空から降り注いでまして、文字を読む気にはなるけれど書く気にはなれないんですわ。 まっ、書く必要性などない身の上なんで全く困ってはいないのですが、常日頃から無意味で不気味な文字列を並べ立てては自己満足を得る儀式を崇拝する...
膝をに視線を落とし 「運がわるかったのかな。」 項垂れて髪に隠された口元から 零れ堕ちた君の溜め息を 思わず手の平で受け止めた ずっしりとした溜め息の重さに たじろぐ自分の非力さを 思い知らされた 掛けるべき言葉を あれこれ、あっちこっち 探してみても こんなちっぽけな俺な...
我が家の飼い猫のメロンは膝に乗って来る。 いや、俺は正座をしているのではなく、畳に座布団を敷いて胡座をかいているのだから、正確には膝の上ではなくふくらはぎとか太ももの上なのだが。 兎に角、休日の昼間や毎日の夕食後のちょっくらテレビなどのまったり寛ぎタイムにベッドに寄り掛かり...
寂しさの余り つい声に出して その名前を口にした。 誰も居ない砂浜に 染み込む波のざわめきにまみれて 自分のその声が 思いの外 耳に響いた。 街から流れくる微風は 背中を優しく撫でながら その名前を海へと運んだ。 まるで そこに彼女が居るかの様に、 もう一度その名を呟けば、...
「俺の心は今ここにはないから、 悔しくも悲しくも、 なんともないんだ。」 スマホを右手に持ち変えて 強がりを吐き捨てた。 「それじゃ、 これ切ったら連絡先とか 写真も全部消してよね。」 彼女の望んでる事は、 この俺の右手のスマホの中に あるのかな? 右手の手のひら一つに 収...
ゆったりと巻かれたカシミヤのマフラーから覗く後れ毛が冷たい潮風に曝されてゆらゆらと靡いていた。 見ている俺の方が彼女の寒さを感じてしまい、ふっと、自然に出てしまった右手。 胸元の結び目の隙間を整えて、襟足のマフラーを立ち上げ、その序でに目の前にあったおでこにキスをした。 俺...
そこは、笑顔で自分の感情を隠す所じゃないよ。 傷付いたんだからちゃんと自分らしく表現しなくちゃ、正しい本当の悲しみ方ができなくなっちゃうよ。 楽しい時の自然な笑顔が歪んじゃったら、俺は責任を取れないんだからね。 だから、一緒に泣こうよ。 性欲の激しさや性癖の趣向を具に暴露で...
5カ月ぶりに会った元カノの早苗との話しでもしようかのぉ~。 パッと見でちょっと太ったかのぉ?って思ったんじゃが、当然そんな事は口にはせなんだ。 けど、明らかに化粧が濃くなり、若干だがケバっぽい雰囲気を醸し出していたんじゃよ。 儂と別れた事を気に病んで窶(やつ)れてしもぅては...
袖さえも触れ合ってはいないけど、こうしてこのサイトで、こんな些細な形だけど繋がれた事を多生の縁だとしたら、そんな仲でも大切にしたいと思ってしまうのは、単に私が気弱なヘタレだからなのかも知れません。 ヘタレだからこそ、目に見えぬ知り合いの事を心配してしまうんでしょうね。 ここ...
最初に謝って置きますね。 ばらばらと書きなぐって散らばってた過去ログを繋いで纏めただけの長文ですので、 ふと、この辺りにくっ付けて載せてしまおうと目論んだ俺の自己満足でしかない物で御座いますので、 特に目新しくもなく、面白味も御座いませんのでスルーされた方が宜しいかと存じま...
かさぶたになり掛けの 半乾きの傷口。 濃紫色の荒廃したハート型 双曲線の先端が ボロボロと剥がれ落ちても 痛みすら感じやしなかった。 目の前を日常が平然と 過ぎ去って、 何時もの暮らしに 呆然と乗って、 巻き起こした事件から 遠ざかっていたんだ。 何かが足らない心を 踏み潰...
今、なけなしのお金を叩いて 幾らかの寄付を預けたとしても 今のこの瞬間の助けにはなりはしないのを 分かってはいるけれど、 どうにも居たたまれない。 スパーに努めている長男が 賞味期限が三日後に迫った お正月用に仕入れたかまぼこや伊達巻 栗きんとんなどを 大量に廃棄する様を見...
明けまして、、、、、 おめでとう・・・なのかな? 新年明けて一日。 我が家はもはや恒例となってしまっている、例の八景島へ。 道路は元日とあってガラガラであっと言う間に到着。 しかし、時刻は昼ちょっと前になっており、それなりに 駐車場は埋まっていて、多少は奥の位置に停めざるを...
この頃、フォロワーのいないTwitterに、こそこそと書き込みをして独りで悦に入ってニンマリとしている気味の悪い奴です。 ここに移し直したからと言って、ここのところのアクセス数が一桁の前半でしかないこの場所なので、Twitter同様に多くの人目に触れる事はないはず。 どんど...
このサイトの中には、文才に溢れている文客の方々が沢山居られ、その才覚に触れる度に俺の作文力の無さを痛感している。 情景の描写や心情の細かな機微を思いもよらぬ角度から比喩をして、その情景を見事に文章で表現するその文才に俺はただただ感動するばかり。 と同時に、己の書き残してしま...