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  • 内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満

    肥満は内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満に分かれます。リンゴ型肥満、洋ナシ型肥満内臓脂肪型肥満は、腹腔内の腸間膜などに脂肪が過剰に蓄積しているタイプの肥満で、下半身よりもウェストまわりが大きくなるその体型からリンゴ型肥満とも呼ばれます。中年以降の男性に多く見られます。内臓脂肪型肥満が原因で、高血糖・脂質異常・高血圧などを発症した状態がメタボリックシンドロームです。内臓脂肪の蓄積を防ぐことが、糖尿病、高脂血症、高血圧、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)や動脈硬化などの生活習慣病の予防につながると考えられます。内臓脂肪はつきやすく減りやすいといわれています。日本のメタボリックシンドロームの診断基準では、内臓脂肪の蓄積を必須項目としています。この場合の内臓脂肪蓄積とは、CTスキャンでおへその位置で体を輪切りにしたときの内臓...内臓脂肪型肥満と皮下脂肪型肥満

  • メタボリックシンドローム

    内臓脂肪症候群(metabolicsyndrome)メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満をきっかけに脂質異常、高血糖、高血圧となる状態です。運動不足・食べすぎなどの長年の生活習慣の積み重ねが原因である場合が多く、日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れるとメタボリックシンドロームと診断されます。生活習慣の見直し・改善によりメタボリックシンドロームを解消しましょう。メタボリックシンドロームの診断基準2005、日本内科学会などの8つの医学系学会が合同して策定CTスキャンなどで内臓脂肪量測定を行うことが望ましい。ウエスト径は立位・軽呼気時・臍レベルで測定する。脂肪蓄積が著明で臍が下方に偏位している場合は肋骨下縁と...メタボリックシンドローム

  • 癒着胎盤で母体死亡となった事例

    当時、全国の現役産婦人科医の多くが一斉に職場を去りました。過去のブログ(2006年2月19日)より引用2006年02月19日 大野病院事件************私の感想:癒着胎盤は非常にまれで、事前の予測は不可能なことがほとんどです。正常の妊娠経過で正常の経腟分娩後であっても、児の娩出後に胎盤が剥がれず大量出血が始まれば、そこで初めて癒着胎盤を疑い、緊急で子宮摘出手術を実施しなければなりません。その際には、大量の輸血も必要ですし、手術中に大量の出血により母体死亡となる可能性も当然あり得ます。どの癒着胎盤の症例でも、児が娩出する前には癒着胎盤を疑うことすら不可能の場合が多いです。今回報道されている事例は、帝王切開ですから、当然、手術前には癒着胎盤の診断がついてなかったと思われます。手術中に、児を娩出した後、胎盤...癒着胎盤で母体死亡となった事例

  • 肥満について

    近年、わが国においても食生活の欧米化や運動不足から肥満の人が増えています。肥満とは、単に体重が多いだけではなく、体脂肪が過剰に蓄積した状態を言います。肥満は、糖尿病や脂質異常症・高血圧症・心血管疾患などの生活習慣病をはじめとして数多くの疾患のもととなるため、健康づくりにおいて肥満の予防・対策は重要な位置づけを持ちます。肥満度の判定には、国際的な標準指標であるBMI(BodyMassIndex)=[体重(kg)]÷[身長(m)2]が用いられます。男女とも標準とされるBMIは22.0ですが、これは統計上、肥満との関連が強い糖尿病、高血圧、脂質異常症(高脂血症)に最もかかりにくい数値とされています。標準体重(kg)=身長(m)2×22肥満の定義:脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI)25以上のもの肥...肥満について

  • 子宮頸がんとHPVワクチン

    子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンと検診で予防できるがんです。世界では子宮頸がんの排除に向けて15歳までにワクチン接種率90%を目指した活動が始まっています。それに対して、日本では平成25年4月に定期接種化されたものの、わずか2カ月後に厚生労働省は接種勧奨を差し控えるという発表をしました。その後も定期接種は継続し、小学校6年生~高校1年生相当の女子は公費(無料)で接種できるにもかかわらず、かつて約70%だった接種率は0%近くまで激減してしまいました。このため、世界全体では子宮頸がんの罹患者数も死亡者数も減少してますが、日本では罹患者数・死亡者数とも近年漸増傾向にあります。2017年6月、WHOワクチンの安全性に関する委員会は、HPVワクチンの安全性に関して評価を行い、疼痛、運動障害を含む多様な...子宮頸がんとHPVワクチン

  • 平石農場ひまわり畑

    所在地:長野県下伊那郡阿南町北条平石地区農業実践グループの「野良舞夏ひまわり倶楽部」が運営する農場。南北500メートル東西200メートル、1.3ヘクタールの農場に15万本ものひまわりが一面に咲き誇っていました。今朝、NHKで紹介されていたので、外来診療終了後すぐに平石農場に向かいました。目的地は山奥の細いくねくね道の先にありました。平石農場ひまわり畑

  • 大腸内視鏡検査

    近年、日本人の寿命も延びて人生百年時代などと言われているが、中には若くして進行癌を発症して四十代や五十代で亡くなる人も少なくない。予防できない癌であれば発症したのは運命だと思ってあきらめるしかないが、中には子宮頸がん(HPVワクチン、子宮頚部細胞診)や胃がん(ピロリ菌除菌)などのようにかなり予防できるようになったものもある。大腸がんも定期的な大腸内視鏡検査を受けることによってかなり予防できるようになってきた癌である。しかし、この事実を知らずに予防対策を全くとらずに大腸がんで亡くなる人はいまだに非常に多いのが現実である。定年退職直前の2019年3月末に勤務先の市立病院で久しぶりに人間ドックを受けたついでに、頭部MRI、肺ヘリカルCT、PET-CTなど、今まで自分自身には実施したことがなかったいろいろな検査を受けて...大腸内視鏡検査

  • 不妊・不育症 支援事業(長野県)

    長野県では不妊に悩む方への治療費助成制度(特定不妊治療、男性不妊治療、不育症治療)があり、不妊・不育症などの治療費の一部助成を行っています。不妊・不育症治療支援事業のご案内(長野県)不妊に悩む方への特定治療支援事業について(長野県)特定不妊治療費に対する助成制度●特定不妊治療とは?体外受精または顕微授精に係る治療を指します。●特定不妊治療に対する助成制度長野県では「不妊に悩む方への特定治療支援事業」において特定不妊治療費に対する助成を行っています。●助成対象者の要件夫婦の一方または両方の住所が長野県内(長野市は除く)にあり、次のいずれにも該当する方が対象です。(1)法律上の婚姻をしている夫婦であって、体外受精・顕微授精以外の治療では妊娠の見込みがないか又は極めて少ないと医師に診断されていること。(2)夫婦の前年...不妊・不育症支援事業(長野県)

  • 月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)

    premenstrualsyndrome:PMSpremenstrualdyphoricdisorder:PMDDselectiveserotoninreuptakeinhibitors:SSRIs月経前症候群(PMS)とは、「月経前3~10日間の黄体期に発症する多種多様な精神的あるいは身体的症状で、月経発来とともに減弱あるいは消失するもの」をいう。重症型で精神症状主体の場合は、月経前気分不快障害(PMDD)と分類する。症状としては、いらいら、のぼせ、下腹部膨満感、下腹痛、腰痛、頭重感、怒りっぽくなる、頭痛、乳房痛、落ち着きがない、憂うつの順に多い。日本では生殖年齢女性の約70~80%が月経前に何らかの症状を有するといわれる。欧米と同じ基準を適応すると生殖年齢女性の約5.4%で社会生活困難を伴う中等度以上のPM...月経前症候群(PMS)、月経前不快気分障害(PMDD)

  • 機能性月経困難症

    functionaldysmenorrheaNSAIDs:non-steroidalanti-inflamatoridrugsLEP:lowdoseestrogenprogestinLNG-IUS:levonorgestrel-intrauterinesystem月経困難症は月経期間中に月経に随伴しておこる病的症状をいう。下腹痛、腰痛、頭痛、悪心、嘔吐、いらいらなどの諸症状がみられる。子宮筋腫、子宮内膜症などの器質的疾患を除外できれば機能的月経困難症と診断する。10歳代の月経困難症のほとんどは機能性月経困難症であり、初経後3年以内に始まり、年齢を重ねるに伴い徐々に軽快することが多い。次第に症状が増悪する器質性月経困難症とは対照的である。主な原因は、子宮頸管の狭小やプロスタグランジン(PG)の過剰産生による子宮の...機能性月経困難症

  • 受精から着床まで

    受精は卵管膨大部で起こる。受精の30分後から卵割が始まる。卵の輸送は卵管の蠕動運動と卵管上皮の線毛運動による。受精後4~5日(桑実胚期)で子宮内腔に達する。6日目にハッチングを起こし着床を開始する。胞胚(胚盤胞)となった受精卵は内細胞塊側が子宮内膜に接着し侵入する。ハッチング:受精卵が、内圧の上昇と酵素的融解により、透明帯から脱出する現象。受精から着床まで受精卵の卵割参考記事:受精(fertilization)着床(implantation)受精から着床まで

  • 着床 (implantation)

    着床とは、受精卵から初期発生を経て形成された胚が子宮内膜に触れ、結合(進入・絨毛構造を形成)することをいい、妊娠の始まりと言える現象である。着床過程は、胚と子宮内膜上皮の接着、上皮下の間質への浸潤、胚全体の被包・定着、初期胎盤の形成に分けられる。子宮内膜が着床を起こすことができる時期は限られており、それを胚受容期(implantationwindow)という。胚受容期でなければ着床することはできない。着床成立には胚と子宮内膜の条件が同調している必要がある。着床過程排卵後の女性ホルモン動態と胚受容期参考文献:1)データから考える不妊症・不育症治療、竹田省ら編、メディカルビュー社、20172)生殖医療ポケットマニュアル、吉村泰典監修、医学書院、20143)今すぐ知りたい!不妊治療Q&A、久慈直昭ら編、医学初診、20着床(implantation)

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ある産婦人科医のひとりごと
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