府中市 主に中流域の河川や水路に広く生息するポピュラーな肉食魚で、適応できる環境が広く、泥の中から石の下まで、さまざまな場所から見つかります。遺伝子の違いにより4つの地域グループに分けられ、江の川水系のものはそのうち西瀬戸集団と言われるグループに属します。
府中市 主に中流域の河川や水路に広く生息するポピュラーな肉食魚で、適応できる環境が広く、泥の中から石の下まで、さまざまな場所から見つかります。遺伝子の違いにより4つの地域グループに分けられ、江の川水系のものはそのうち西瀬戸集団と言われるグループに属します。
庄原市 カボンバ・金魚藻などの名前で広く流通している外国の水草で、全国各地で外来種として定着しています。江の川水系ではおそらく限られた溜池にしか定着していないと思われます。 大型で力強く、輪生葉を持つキクモ等と異なり対生葉を持つため、同定はわりあい簡単です。
三次市 溜池や河川の浅い場所の植生などから見つかる大型の水生昆虫です。 比較的農薬等に強いのか、ゲンゴロウ類に比べると遭遇する確率が高い(ゆえにがっかりされがちな)存在ですが、それでも江の川水系では決してどこにでもいるわけでもなく、見つけると少し嬉しくなります。 ゲンゴロウ類に比べて頭が大きく前に出ていること、腹部(後胸腹板)に長い突起があることが特徴で、大きさは3cmを超えます。 三次市・後胸腹板の突起 安芸高田市・幼虫
安芸高田市 捕まえると「ギーギー」と鳴くことが和名の由来となっているナマズ目ギギ科の魚で、江の川水系では上流から中流の本流河川、支流河川に広く生息しています。また、当地では食用とする文化もあります。ナマズの仲間ですが、全体的にヒレの形がナマズとは全く異なり、ヒゲの本数も異なるるため、見分けるのは簡単です。 タモ網で採集できるものは20cm以下のものが多いですが、本流河川などでは、30cmを超える大型の個体が泳いでいるのを見かけることもあります。 胸鰭と背鰭に毒があり、刺されると痛いので気をつけましょう。 安芸高田市・ヒゲは4対8本
府中市 南米原産のミズアオイ科の水草で、葉柄が膨れてブイのようになり、水上に浮いて繁殖します。栽培が容易なためホームセンター等でよく売られており、必然として川や池に投棄されることが多く、江の川水系でも水路や川で見かけることがやや多い外来種です。寒さには弱いものの繁殖力は非常に強く、時に池や水路を埋め尽くして農業の支障になることもあります。またメダカの産卵床としてよく利用されることから、改良メダカや他所のメダカの卵が付着したまま投棄され、さらに深刻な環境破壊を引き起こすリスクを持っています。
府中市 日本淡水魚を代表する普通種であり、江の川水系でも例に漏れず、溜池や河川の源流から下流までいたるところに生息しています。地方名として、オイカワなども含め「ハヤ」と呼ばれています。オイカワ同様とても素早く泳ぎますが、いかんせん数が多いため採捕は簡単です。 よく似ている魚として、ヌマムツが江の川水系でもごく一部に生息していますが、赤みが入る鰭(ヒレ)の区別や、体側部の模様、吻の形状などで区別できます。(ごく例外的なものを除けば)胸鰭と腹鰭の前縁に赤みが入るものがヌマムツ、入らないものがカワムツと覚えるのが最も簡単な見分け方です。
府中市 一般的によく知られている在来種のナマズです。江の川水系では、本流河川、支流河川、水路のいずれにも広く生息しています。肉食性で、小魚や昆虫を主食とします。基本的に夜行性で昼間は寝ていることが多く、寝込みを狙うと大型魚とは思えないくらいあっさりと捕獲できます。 ゆらゆらと優雅に泳ぐ姿は威厳があり、かつ癒やされるものがあります。 安芸高田市
三次市 広島県側の江の川水系の溜池では(おそらく)唯一見ることができる在来フサモ属の水草です。 フサモ属のなかでもひときわ細く繊細な水中葉を持ち、ときに綺麗な飴色になることがあります。干上がった溜池では水上葉に変わりますが、他のフサモ属の水上葉に比べて、葉が短くひょろっとした印象です。 三次市・水上葉
安芸高田市 本来主に下流域に生息するハゼ科の魚ですが、海から遠く離れた江の川の土師ダム下流域で多産しています。トウヨシノボリと同様、在来種なのか国内外来種なのか私には判断がつきません。 性格は攻撃的で、川を覗いているとヨシノボリを威嚇している姿が見られます。
三次市・本流で釣獲した8cmオーバーのオス ヤリタナゴと同様に流れのある環境にも適応し、江の川水系ではよく見られるタナゴです。 名前にアブラがついているだけあって特徴的な色味をしていますが、マニアックで根強い人気がある魚です。性格はかなり攻撃的なため、飼育を検討する際は注意が必要です。
三次市 ヒルムシロ属の代表種。江の川水系では溜池で見ることができますが、フトヒルムシロ等に比べるとやや少ない印象です。 水中葉、浮葉、陸生形(渇水時)など、柔軟に環境に対応した形をとります。水中葉は他のヒルムシロ属と比べて儚げな印象があり美しいです。 三次市で採集したものの水中葉 三次市・渇水時に陸生形をとる
安芸高田市 本流河川、支流河川の、流れがあって砂が多い場所に生息している魚で、体長は最大20cm程度、江の川水系では上流~中流河川のいたるところで見られます。ドジョウのように砂を吸い込んではエラから吐き出し、栄養のあるデトリタスだけを胃に運んで食事を摂っています。一気に遠くまで泳いで逃げるのが不得意で、追いかけながら簡単にタモ網で捕まえることができます。 広島県にはもう一種、ナガレカマツカというカマツカがいますが、日本海流入河川である江の川水系には生息していないようです。
三次市 江の川水系の水路や支流河川で見られるヒルムシロ属の水草です。ウェーブがかった葉が特徴的で、水中のみで生活し浮葉などは出しません。流れがある環境を好み、ゆらゆらと揺られる姿が印象的です。 高温に弱く、夏場には殖芽を形成して一旦休み、水温が低くなると再び成長しはじめます。 安芸高田市・右側は殖芽
三次市 カエルなどを捕食し、水のある場所でもよく見かけるヘビです。性格は基本的におとなしく、人間の気配を察知すると逃げていきます。昔から首に毒腺を持つことは知られていたものの、噛まれても大丈夫なヘビだと思われていましたが、奥の牙に死に至るほど強い毒を持っていることが80年代以降明らかになりました。 典型的な個体は斑模様と緑・赤・黄の色が入るわかりやすい見た目をしていますが、地域や個体により色彩の変異が大きく、シマヘビの黒化個体(カラスヘビ)にそっくりなものやシロマダラにそっくりなものなど、専門的な知識がないと他のヘビと見分けがつかない個体がいます。専門家レベルの知識がないかぎり、ヘビ一般に関し…
庄原市 園芸種として外国から輸入されたものが各地で定着したものです。江の川水系の溜池でもしばしば見かけることがあり、その頻度は在来スイレンであるヒツジグサよりも多い印象です。 花びらの色は、白一色のヒツジグサと違って種類に富み、花びらの数も多く重厚感があります。浮葉もヒツジグサより大きく、しばしば水上にせり上がり、存在感があります。 大繁殖した池では腐食した園芸スイレンが汚泥として堆積することにより富栄養化し、在来環境を変化させたり、溜池の管理を難しくしたりするため、くれぐれもこれ以上投棄されないよう願いたいです。 三次市
三次市 在来種としては唯一のスイレンで、江の川水系の溜池などでたまに見られます。浮葉はコウホネと似たような楕円に切り込みが入った形状で、しばしば赤みがかります。花びらは白一色で数も少なく、園芸スイレンに比べて地味な印象ですが、この控えめな趣こそが自然に溶けあっていて良いです。 三次市
三次市 溜池などに自生するトチカガミ科の水草です。よく似た水草に、外来種であるオオカナダモ(アナカリス)、コカナダモがあります。江の川水系の河川や水路では圧倒的にオオカナダモ、コカナダモの方が多いですが、溜池ではクロモが生えていることが多いです。輪生数や鋸刃の様子などからオオカナダモ、コカナダモと見分けることができますが、個体差もあり慣れるまでは少しわかりにくいです。クロモのほうがどことなく儚げで、葉に透明感があり、茎がもろい印象があります。 三次市・他の水草よりも日陰を好む
安芸高田市 カワムツと並んで日本の淡水魚を代表する普通種で、繁殖期のオスの婚姻色が綺麗なことで有名です。流れがある河川の環境を好み、とてもすばやく泳ぎますが、いかんせん数が多いのため採捕は容易です。江の川水系では食用にする文化があり、釣りを楽しむ方もいるようです。 安芸高田市・婚姻色のオス
安芸高田市 従来の生息地の多くで数を減らしていたり、逆に国内外来種として移入先で猛威を振るっていたりする魚ですが、江の川水系では普通種と言っていいくらい簡単に見つけることができます。コイ目とハゼの多い日本淡水魚のなかでは異色な見た目で、模様もかっこよく、人気があるのもうなずけます。やや流れのゆるい植生のある場所に多いですが、石の陰にかくれていることもあります。 安芸高田市・幼魚
三次市の水路 いわゆる水田雑草(水草)と言われるものの一つですが、江の川水系では乾田が多いため水田で見かけることはなく、溜池や一部の水路で見かけることが多い水草です。水中葉は繊細でふわっとした魅力的な見た目をしていることから、アクアリウムでも人気があります。水中から水上葉を伸ばしたり、渇水時に全体が水上葉化したりしますが、水上葉は少しがっしりした印象になります。 三次市・溜池の干上がった部分で水上葉化し開花したキクモ
三次市・楕円形の浮葉がジュンサイ 主に貧栄養の溜池で大変よく見られる水草です。浮葉の形状が楕円形で切り込みのない水草はほぼジュンサイのみなので、容易に見分けることができます。 プルプルとしたゼラチン質に包まれた新芽は食用にされており、蕎麦などに入れると美味です。 三次市・春先に流れ着いていた新芽
三次市 暖かい時期に溜池でわりと見かけるようになるヒルムシロ属の水草で、一見何もなさそうな溜池でも本種がぽつんと見られることが多い印象です。浮葉を出す種のなかでも、1-2cm程度のひときわ小さい浮葉が特徴的で、また水中葉もひときわ細い糸のような葉っぱです。 見た目がそっくりな近縁種としてコバノヒルムシロがありますが、果実の形状で見分けることができます。今のところ私は江の川水系でコバノヒルムシロを見つけたことはありません。 三次市・一面ホソバミズヒキモの溜池 三次市・水中葉は糸のように細い 三次市・果実のようす
安芸高田市 中流河川の本流や支流の流れがやや緩やかな場所にたくさんいる、いわゆる普通種の魚です。似た魚にコウライモロコなどがいますが、イトモロコは側線付近の模様が散弾状の小さい黒点が集まった縦条様のものしか存在しないので、近縁の他種とは容易に見分けることができます。 見た目は一見地味ですが透明感があり、群泳する姿はとても美しいものがあります。
三次市 カワムツ等の競合する魚があまり登ってこないような、かなり上流の水が冷たい河川に生息しています(とはいえカワムツも生息範囲が広いので共存しているケースも多くあります)。 上から見るとやや頭が丸く全体が黒く見えるので、水上からでもカワムツ等と見分けることができます。 近縁種としてアブラハヤがいますが、アブラハヤは江の川水系ほか広島県・島根県には生息していないため、間違えることはありません。
庄原市 広島県内の江の川水系では溜池やダム湖周辺の河川で見られますが、在来種なのか国内外来種なのか私には判断がつきません。トウヨシノボリには両側回遊型のものと陸封型のものがいますが、少なくとも浜原ダムより上流のものは陸封型と思われます。 某ダム湖周辺の河川では特に異常なほど多産し、10cm程度の大きさにまでなるものも見られます。
安芸高田市 体長は6~10cm程度。河川中流域の砂泥に住むシマドジョウ属の一種で、くっきりとした縦条模様が特徴的です。基本的に近畿~中四国(一部九州)の瀬戸内海流入河川に生息しており、日本海流入河川では由良川水系(京都府)と江の川水系のみが生息河川になります。オオシマドジョウと比べると住む環境を選び、江の川水系ではめったに出会えることがないため、採れると嬉しいドジョウです。
三次市 水田などに多く生息する普通種のカエルです。よく似たカエルにツチガエルがおり、上から見た姿は2種とも同じような土色でイボのある見た目ですが、裏側(お腹)を見れば容易に見分けることができます(ヌマガエルは真っ白、ツチガエルは斑点模様あり)。 三次市
安芸高田市・婚姻色の出たオス 江の川水系を代表するタナゴ。ある程度流れがある場所でも生息できることから、中国山地の河川でも至るところで見ることができます。大きいものでは10cmを超えることがあります。 安芸高田市・10cmオーバーのメス
安芸高田市 江の川水系を代表するシマドジョウです。体長は最大で14cm程度にまでになり、日本のシマドジョウ属では最大級の種になります。 江の川水系では、腐食した落ち葉などの堆積した水路にドジョウと共存していたり、イシドジョウがいそうな清流の河川にいたりと、適応できる環境の範囲が広く、それゆえ個体数も安定しており、ドジョウ以上に普通種と言える存在です。 三次市の清流にて 安芸高田市の水路にて・泥をかぶって眠っている 安芸高田市・縦条模様をした個体もたまに見られる
三次市の水路 三次市の一部の水路で定着しつつある特定外来生物の水草・抽水植物です。フサモ類のなかでは水中をあまり好まいほうで、ほぼ水上葉しか見かけません。葉は明るいエメラルドグリーンでみっしりと詰まったように力強く輪生し、茎も太め(しばしば赤みかかる)。 地元の方が定期的に藻刈りをしているようですが、少しの欠片からでも再生するため、なかなか根絶が難しいようです。本格的に定着すると農家の方がかなり困ることになるので、これ以上増えないことを祈りたいです。 三次市・上記写真の藻刈り後
三次市・メスの個体 ゲンゴロウと姿はほぼ同じですが、名前のとおり一回り小さい種です(体長3cm弱程度)。とはいえ数ミリ単位のものが圧倒的に多い水生昆虫のなかでは大きいほうで、存在感があります。自分がまだ水生昆虫初心者で探すのが未熟なせいもあるけれど、江の川水系にはあまり大型の水生昆虫がいない(せいぜいガムシをたまに見る程度)という印象があり、初めて本種が採れたときはかなり感動しました。 三次市・上記と同一個体の裏面
安芸高田市 いわゆるマドジョウと言われる普通のドジョウです。地域によっては食用としても親しまれています。 江の川水系は平地が少ないため、ドジョウが好む流れの緩やかな水路も少ない傾向にありますが、それでも至る所でたくましく生きています。 現在、食用や釣り餌用として持ち込まれた外来系統のドジョウや近縁種のカラドジョウが全国各地で定着していますが、幸い今のところ江の川水系(広島県側)でこれらを見かけたことはありません。 三次市
ブログ(淡水魚やドジョウがメイン)を長い間放置していたのですが、特に理由なく、江の川水系の生き物全般をゆるく紹介するブログとして再生させることにしました。また飽きたらやめるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
前記事、前前記事から引き続いて、4月の遠征のつづき。 2日めは、滋賀でアジメドジョウを採り、そのまま三重へ行ってホトケドジョウやトウカイコガタスジシマドジョウ等を狙う予定だった。ところが当日は降水確率100%の天気予報。 滋賀のホテルで朝起きたら、まだ雨が小降り程度だったので急いで出発し、昨年行った既知のアジメポイントへ。幸いまだ増水してなかったので、短時間で岸際から飼育用のアジメドジョウを5匹確保。相変わらず石の裏にウジャウジャいる。 そこから三重県に向かううち雨が土砂降りになり始め、小さい川を覗いてみても泥水が大量に流れ込んでいてとてもじゃないけどガサガサはできそうにない。 しかし幸いにも…
前記事の4月の琵琶湖北西部遠征と同じ日、車で30分程度で福井県の中池見湿地に行けるようだったので行ってみた。と言っても、中池見湿地では採集行為は禁止のため、厳密には中池見湿地の近くの水路でガサガサしてみただけ。湿地の見学は残念ながら開園時間を過ぎてしまっていたため叶わず。 中池見湿地には普通のマドジョウとは別個に北方系のドジョウがいるという話を聞き、北方系のドジョウ飼いたいなあというただそれだけの目的で行ってみたのだった。この北方系ドジョウは、いわゆるキタドジョウとは典型的な骨質盤の形状が異なり、普通のマドジョウと同じような骨質盤を持っているので、骨質盤での同定は不可能。 中池見湿地の「ドジョ…
4月の新型コロナがやや小康期にあった時期だけど、琵琶湖周辺・福井・東海(田舎のほうばかり)へ行ってきたのでそのときのことを今更UPする。 まず琵琶湖。琵琶湖の北西部の水路をメインに攻めてみた。 まず琵琶湖すぐそばの小川をガサガサしてみると、小さいヨシノボリがたくさんいた。 傷だらけの観察ケースを持ってきてしまったな……。琵琶湖周辺のヨシノボリのことまったく調べずに行ったので、その場ではなにもわからなかったけど、後から調べたらどうもビワヨシノボリっぽい。初採集。やったね。 ほかにはウキゴリ。残念ながらビリンゴではなかった。 周辺のいい水路を探していたら、セキショウモたなびく綺麗な水路を見つけたの…
正直なところブログにアップするという作業がめんどくさくなってきていて、日頃ちょっとしたことを発信したくても結局何もしないままという感じで結局何ヶ月も更新ができていないので、Twitterを利用することにした。といっても、飼育・アクアリウムのネタにとどめておくつもり。あまり絡まないですがよろしくおねがいします。 ドジョウ飼育垢 (@sakananoaccount) Twitter
前回、岡山県北部でのナガレホトケドジョウ探しに失敗したわけだけど、実は岡山県の南東部にもナガレホトケドジョウは生息しているらしいと知り、諦め悪くまた探しに行ってみた。 朝からGoogleマップでなんとなく良さそうだった箇所をいくらか回ってみるも、どこも水が多すぎて普通にカワムツカワヨシノボリがいるか、または枯渇して瀬切れしているようなところばかり。しかし昼頃になって、ようやくいい感じの水量で広葉樹の落ち葉が豊富な小川を見つけた。 しばらくガサガサしてみるも、魚は全然いない。しかしカワムツタカハヤカワヨシノボリがいないところこそ希望があると信じてしばらく進んでみると、落ち葉の堆積をすくったときに…
ナガレホトケドジョウを探しに高速道路を使って岡山県北部まで行ってきた。 しかし自分はナガレホトケドジョウの生息箇所を全く知らないし、教えてくれるような知り合いもいない。なのでGoogleマップで細流のある山道を探して適当にあたってみるほかない。 正直なところ、ナガレホトケドジョウは採ってみたいけど、山には入りたくない。クマ、イノシシ、マムシ、スズメバチ、マダニなど危険がたくさんだし、小川をガサガサするにも木々や草が邪魔で仕方がない。 だからこそ、それらのリスクの少ない今の時期のうちに行っておかなければ、というのがあり、今回勇気を出して行ってみたのだった。 こんな感じの小川を攻めてみると、すぐに…
いろいろと忙しく、更新をサボりがちになっている。もっとも、義務感でやっているわけではないからどうでもいいんだけど。Twitterとかなら手軽に写真とかUPしたりできるけど、双方向コミュニケーションを一切したくないんだよなあ(ただでさえこの界隈攻撃的なry)。 でも一応なにかあったときのために、承認制でコメントできるようにしました。 ここにUPしたドジョウの写真が某Tuberに無断で使用されていることに自ら気づいたんだけど、まあ別に減るもんでもないし、いっそのこと、ここの写真の著作権を全てフリーにすることにした。なので素人がiPhoneで撮った写真でよければ自由に使ってください。ただし、著作権そ…
飼ってるお魚の紹介シリーズ第2回は、30cmキューブ水槽で飼育中のシマドジョウ・スジシマドジョウたち。 水槽の様子。コケ放置ぎみ……。水も少しグリーンウォーター化してて若干濁りがある……。以下、ドジョウの紹介。 オオシマドジョウ(オス)。 ニシシマドジョウ(メス)。すくすく成長中。 ヤマトシマドジョウ(メス)。若干体が短め。 サンインコガタスジシマドジョウ(オス)。L5の模様はずっと縦条。 チュウガタスジシマドジョウ(メス)が2匹。 底砂は前に紹介したナノグラベル・スラウェシブラックという黒い色のセラミック砂。シマドジョウ・スジシマドジョウの模様が濃く出るのでオススメ。黒っぽい底砂の上だと、シ…
最近ガサガサ行ってない。まあこれまでが若干中毒気味だったので、いい感じに飽きてきたという感じでポジティブにとらえている。いろいろと自分の生活を犠牲にしてきていたし。 魚を飼うほうはまあ飽きるわけにもいかないけど、いい感じにインドア生活の潤いになっているので、ぼちぼち飼っている魚や水槽の紹介をしていきたい。 初回は、とりあえずドジョウ水槽から。飼っている魚としては最古参(といっても一年程度)のマドジョウとオオシマドジョウほか、やや大きめのサイズのドジョウが入っている60cm規格の水槽。 それでは中のドジョウの紹介。 奥のマドジョウ(メス)。地元水系産で最古参の個体(一年程度飼育)。1~2歳程度だ…
前から気になっていた山陰日本海側のとある小河川にガサガサしに行った。狙いはアユカケや両側回遊性のヨシノボリがメインだったけど、残念ながら魚はスミウキゴリばかりで、あとは一応ヨシノボリの仲間であるゴクラクハゼが1匹採れたのみだった。 ということで今回は河口周辺~下流で採れたエビの話ばかり。 まずはヌマエビ系。 ヌマエビ。河口周辺からわりと上流のほうまでいた。 (たぶん)ミゾレヌマエビ。ヌマエビよりは少数派。 ヒメヌマエビ。綺麗な川だったので、わりと豊富にいた。 トゲナシヌマエビ。実は今回の副次的な目的としていた種で、コケ取り生体としていくらか持って帰りたかったので、すんなりたくさん見つかってよか…
前回の川のガサガサのあと、同じく宍道湖流入河川でよく行く川に行ってみた。ここはサンインコガタスジシマドジョウが多いところ。 まずは川ではなくて近くの水路をガサると、マドジョウがとれた。在来、だよな? 川のほうに行くと、思ったより少なかったけど、サンインコガタスジシマドジョウの大人サイズがいくらか採れた。幼魚サイズはまだ見かけなかった。 この個体はサイズが大きめだしL1とL5の模様が大きめなので一瞬ニシシマドジョウ?と思ったけど、ヒゲの短さを見るとやっぱりサンインコガタ。 底モノが多いところで、ヌマチチブやウキゴリ(写真なし)がいくらか採れた。 あと汽水に近いのか、シモフリシマハゼが多かった。 …
なんかかなりの頻度で出雲に行っている気がするけれど、先日またもガサガサしに行ってみた。今回の川は宍道湖に注ぐ少し小さめの川で、初めて行くところ。結構街なかだけど水は綺麗め(いつも水辺の写真を撮り忘れる)。 ガサってみると、かなりの頻度でミナミメダカとドンコが網に入ってきた。 他にはギンブナ(多分)。 タモロコ。 カワムツ。 1匹だけだけどモツゴ。 そして山陰の至宝、サンインコガタスジシマドジョウがわさわさ。 ちょっと場所を上流に移したら、ほとんど川というより水路という感じで、ヤナギモやエビモが多いところだったけど(やはり写真なし)、魚はあんまりいなかった。 イシガメっぽい色の亀がいたので拾い上…
投稿に少し間隔が空いてしまったけど、近畿遠征のつづき。3日目は、京都から日本海側にまわり、そこからまた中国自動車道のほうに降りていって帰宅するルート。 1日目に滋賀でのカラドジョウ採集が空振りに終わったわけだけど、そんなこともあろうかと保険をかけておいた。京都府は舞鶴市の由良川水系の下流あたりにカラドジョウがたくさんいるという確実性の高い情報を予めつかんでいて、1日目が駄目だった場合にはこちらに寄ることにしていたのだ。 ということで由良川付近の水路を適当に探してガサガサ。1箇所めは結構新しめのコンクリート水路だったけど、すくったらすぐにドジョウが網に入った。 この長いヒゲ。体高があって胴が短い…
関西遠征2日めの日曜日は京都へ。午前に所用をすませた後、午後は京都水族館へ行ってみた。 以下、適当に写真を載せていく。 カワムツ。 くそでかオオサンショウウオが積み重なっている様子。 ヤリタナゴ(ヤリボテかも?)とオヤニラミ。 カネヒラ等。レンズ効果もあるのかもしれないけど全体的にでかい。 コイ。ノゴイ?飼育型? エイの裏側。扇情的だね…。 ペンペン。 チンアナゴ。 自分的に勝手にドジョウのライバル視してるけど、人気があるのもうなずける美しさとかわいさ。負けた。 ホンモロコ。 アブラヒガイ。黒い。追星が怖い。 イチモンジタナゴ。きれい。 ウナギ水槽。 「誰だ!」「うなぎです」「よし入れ」 どこ…
日曜日に京都まで行く用事があり、どうせならと月曜日も休みをとって、土曜日から2泊3日で近畿方面に行ってきた。ほとんどは田舎のほうばかりだけど。 初日の土曜日は滋賀方面へ。琵琶湖のほうも見て回ったけど、あんなに大きい湖なのに、どこに行っても十数メートル間隔でバサーが釣りをしている。まだ人気あるんだなあ。岸際はどこも深そうなところばかりで、ガサガサはできなさそう。みんなどこで魚採ってるんだろう。 まずは、東側の地域にカラドジョウがいるという情報をつかんでいたため、琵琶湖から少し離れ、その地域の水路をいくらかガサガサしてみた。しかし滋賀にまで来てカラドジョウ探しとは、アホでは。 しかし適当な水路に入…
島根県は某川水系へ、イシドジョウの採集に行ってきた。前回行った時はイシドンコがメインの目的だったのでイシドジョウはまぐれで1匹しか採れなかったのだけど、今回はイシドジョウがうじゃうじゃいるところを見つけるのが目的。 まず1箇所目に行った地点では、タコメガネの目視で1匹だけが見つかった。 しかし他にいなさそうなので次の候補地に移動。 2箇所目は、流れがほとんどなく石がごろごろしているところで、タコメガネを使わなくても日向ぼっこしている大きめの個体がいくらか目視で確認できた。 模様がかっこいい個体。 しかし石が入り組んでいて全然うまくタモ網に誘導できず、1匹も採ることができない。イシドンコが1匹採…
先日、県内でイシドジョウをを探しさまよったものの全く見つからず、消化不良だったので少し車を飛ばして島根県まで行った。前から少し気になっていた中流河川の近くの小河川(水路?)でガサガサ。 入ってすぐのところで泥に潜っていくニョロニョロが見えたので掬ってみると、マドジョウが採れた。 つづいて砂のところを掬っていくと、サンインコガタスジシマドジョウのオスが採れた。そんなに下流ではないところなので、サンインコガタがいるとは思わずびっくりした。 採ったときは見事な縦条模様だったのだけど、白いバケツに入れていたので色が薄くなってしまった。 ここはどちらかというと粒の大きい砂が多かったので、これはニシシマド…
ちょっと前に、セリアで買った100円箱メガネ(タコメガネ)を使って、イシドジョウがいそうなとある川の水中を覗いてみたところ、県下では初めてイシドジョウの存在を確認できた。これだけで確実に100円以上の価値はあったなセリアの箱メガネ。 しかしながら、カメラ等は準備していなかったため、何も記録に残せていない。残念。 ということで、今度は箪笥の肥やしになっていたアクションカメラと、防水ケースを装着したスマホをばっちり用意して、地元付近の清流の川に行ってみた。ここはイシドジョウが生息しているという過去のデータがある川だったので、わくわくして水中を覗いてみたところ、ニョロニョロしたやつ発見。 お前か、オ…
ちょっと日が空いてしまったけど、前記事の岡山遠征の続き。 以前にヒョウモンドジョウっぽい感じの外来と思われるドジョウを採ったポイントを再訪。ここは岡山平野のど真ん中あたりになる。 ガサガサをはじめると、産卵シーズンのため小さい子どものドジョウがすぐにたくさんとれた(現場での写真がないので持って帰った後の写真)。 ガサガサを続けると大人サイズのものも採れだしたけど、全体的にキンキラしていてヒゲが少し長く、どれも外来系統っぽさはあるものの、前のヒョウモンドジョウっぽい奴とはまた違う感じの個体が多い。かと言って全然別物とも言い切れず、もう何もわからん……。 同じポイントでとれる個体にしては各個体に差…
今まで岡山平野の中央のあたりまでしかガサガサしに行ったことがなかったのだけど、先日初めて東のほうまで行ってみた。目当ては未採集のサンヨウコガタスジシマドジョウ。 某河川の近くに池というか湿地帯みたいなところと、素掘りの農業用水路があったので、河川敷地に車を停めてガサガサ開始。 手始めに素掘りの水路をガサってみたら、アメザリばかりが網に入った。だめだこりゃと思ったら、次のひとガサで小さいドジョウが入った。 サンヨウコガタスジシマドジョウだ。念願の初採集。しかし採れるの早っ。しかも簡単に2・3匹網に入ってくる。いるところにはいるもんだ。 つぎに湿地帯みたいなところの砂泥っぽいところをガサってみると…
大きめの河川はここのところの雨で増水してそうなので、山陰の日本海から近い小河川にガサガサしに行ってみた。目当ては両側回遊性のエビや魚。 一箇所目は海から1km程度山を登ったところにある上流の小川。標高は100mくらい。 小川なのでほとんど石しかないけど、小さい草むらをガサると、さっそく丸々としたエビがたくさん入った。目当てのエビのひとつ、トゲナシヌマエビだ。初採集。水温と気温の差と湿度で観察ケースがすぐ曇って困った。 これから後に採集するエビたちと比べて透明感があまりなく、クリーム色っぽい質感が特徴的。目の上の尖っているところ(額角)が短く、トゲがないのでトゲナシヌマエビ。ビジュアルはかなり好…
ちょっと前から、カワバタモロコのなかに腹がよく出た抱卵しているっぽい個体が見られるようになり、ここ数日は、腹が出てない個体のなかから金色っぽくなっている個体も出てくるようになった。 とりあえず適当にパラパラとカネヒラの餌用に採ってきたアナカリスを入れてみたけど、産卵するにはもっと数が必要かも。市販のメダカの産卵床も入れてみたけど、まだ特になにも付いてない。 とはいえまだあんまり本気で繁殖させる気持ちの準備もできてないので、まあたまたま卵生んで、たまたま孵化してくれたら、それ以降に本気でなんとかするかという感じ。
例の外来ドジョウは結局、腐葉土水槽にカビっぽいものが付着しはじめたので怖いなと思い、先住ドジョウたちがいる水槽にお引越しさせた(※腐葉土水槽は念の為そのまま放置してあるけど、後日カビっぽいものは無くなっていた。なんだったのか)。 ところでこの外来ドジョウ、ひそかに、こいつヒョウモンドジョウなのでは?と思っていた。ヒョウモンドジョウとは、最近になって種として認識された沖縄諸島等にいるドジョウなのだけど、でもそんなドジョウをわざわざ本州に持ってきて、経緯はどうであれ野に放つということが考えにくいので、可能性として排除していた。 ところが、ヒョウモンドジョウは台湾にもいるらしく、台湾でもドジョウの養…
1匹のみ生き残ったものの、やはりカラムナリスの疑いがあった中サイズの外来ドジョウ。 前回紹介した論文なのだけど、とりあえず結論のなかで、カラムナリスは流水と有機物が少ない水を好むというようなことが書いてあったので、脊髄反射で、じゃあ有機物の多い水作ったるわ、と実行してみた。 まずホームセンターで腐葉土を購入、プラ水槽に投入しカルキ抜きした水を投入してみた。当たり前だけど腐葉土に含まれる葉っぱや木やアブラムシ的ななにかが水中に舞いまくる。ダイソーの鉢植えネットをカットして石で沈め、なんとか腐葉土を下のほうに押し込んだ。少し時間が経つと、水は茶色い色がついている(いわゆるブラックウォーターの)状態…
先日岡山で採集して持ち帰った外来系統と思われるドジョウは、計3匹(小サイズ2匹、中サイズ1匹)いたのだけど、小サイズのうち1匹はおそらく水槽に移し替える際にスレ傷を与えてしまったようで弱ってしまい、助かる見込みが少ないと見て、イシドンコの餌とした(もともとそのつもりで持ち帰ったのではあるけど)。もう1匹の小ドジョウは、持ち帰った数日後に急死(こちらもイシドンコの餌になってもらった)。結局、今は中サイズの1匹だけが残っている。 移し替える際にスレ傷を与えてしまったことについては深く反省し、次からは横着せずにもう片方の手を水に入れてやさしく網に追い込むようにすることとした。 急死してしまった個体に…
自分の淡水魚採集は釣りから始まったんだけど、いろいろあってしばらくやっていなかった。というか、ガサガサをやりはじめてから、ガサガサのほうが準備が簡単で手っ取り早く採集できるからというのが大きい。あと、地元にまったりと座って小物釣りができるポイントがあればよかったんだけど、ほとんどは傾斜のある護岸とか、流れがあってせわしないとか、そんなところばかりで嫌になってきたというのと。 とはいえ出雲に前から気になっていた釣りポイントがあった。そこにはタナゴがいて、かつゆったり座れて流れもない場所。ということで、ドジョウすくいの帰りに寄って竿を下ろしてみた。 竿はAmazonで1000円ちょっとの1.8mの…
これまで出雲でニシシマドジョウやサンインコガタスジシマドジョウは何度か採ったことあるけど、マドジョウを採ったことがなかった。川とかで泥っぽいところだと、サンインコガタばかりいるということが多いし、平野なので木の葉が堆積して底が腐葉土化してるような水路もないので、どこにいるのかいまいちピンとこなかった。 しかしひとつだけ気になるところがあった。出雲(宍道湖側)はおそらくもともと赤土が多い地帯で、農業用水を流す綺麗な水の水路とは分離させるように、赤土をため込んでいるような水路が多い。赤土なので当然油膜はギトギトに浮きまくっているし、ふつうに考えて魚がいそうな雰囲気はない(アカハライモリはいるみたい…
久々に宍道湖自然館ゴビウスに行った。出雲市の宍道湖畔にある、宍道湖・中海周辺の淡水魚・汽水魚等を中心に展示している水族館。行くのは多分3回目。外観の写真は撮り忘れた。目的は水槽のレイアウトの勉強と、婚姻色の出たミナミアカヒレタビラを見ること。いつもは長居してしまうのだけど、時期が時期なので、写真だけ撮ってささっと帰った。 以下、雑に撮影した写真で紹介していくだけ。 黒すぎてシルエットしか見えないシンジコハゼの婚姻色メス。 ヌマチチブ。こんなにいて喧嘩しないんだろうか。 シラウオ。スポット的に照明当てるのかっこいい。 パンダウナギ。バナナウナギ。どれも普通のニホンウナギの色変個体らしい。 ナマズ…
先日の岡山でのガサガサ採集。実はもうひとつ、裏の目的があった。それは、カラドジョウの採集。 とはいえ、大都会なので車を停めてドジョウすくいをできそうな水路がなかなか見当たらない。たまたま本流河川沿いの車を停められる河川敷地の近くにジャンタニまみれの浅い水路を見つけたので、上から眺めてみたら泥に潜っていくやつを視認。網でガサると案の定ニョロニョロしたやつが採れた。 白く透明感があって黒い点が強いので、一瞬サンヨウコガタかと思ってしまったけどマドジョウっぽい。尾鰭の形状が目当てのカラドジョウともまた違う。 計3匹ほど採れたけど、どれも色が明るくキンキラした金属光沢感がある。 これもしかして、あれか…
前投稿の続きはまた次回以降に持ち越しして、今日はタイリクバラタナゴについて。 タイリクバラタナゴはその名のとおり大陸由来の外来生物。しかも在来希少種のニッポンバラタナゴと交雑し不可逆的な遺伝子汚染を引き起こすという、かなりやっかいなタイプのやつ。 しかしその美しいビジュアルと飼いやすさから、名誉日淡みたいな扱いを受けている気がする。かわいいは正義。自分も飼育用としては大好きだし、お勧めできる魚だと思う。 自分はいま3匹ほどオスの個体を飼っている。うち2匹は島根で、1匹は岡山で採集したもの。島根の2匹は、青×赤という感じの色付きだけど、岡山の個体は、黄緑×朱という感じ。岡山平野のタイバラはニッポ…
岡山まで、どこにも立ち寄らずにガサガサしに行ってきた。まあ予想してたけど、前日まで雨だったので、どこも濁りが酷くて立ち入りづらく、ガサっても時期柄幼魚ばかりが採れる有様だった。なので、弱らせてもいけないのであまり写真も残してない。途中で撮影ケース紛失するし……。 幼魚がよく採れたのは、フナ、カネヒラ 、ヤリタナゴ 、ウキゴリ、ヌマチチブ、ブラックバスあたり。 主な目当ては婚姻色シロヒレタビラ、サンヨウコガタスジシマドジョウだったけど、結果から言うと両方とも見つからなかった。 パッとしないので途中で日和って既知のチュウガタスジシマドジョウポイントへ。なんかよくわからないけど点列の幼魚が採れた。 …
今年の三月頃に採集した4cmくらいの小さな個体を飼育していた。コイ科には珍しい年魚らしく、どう考えても今年生まれたものではないので、早く飼育中の写真を撮っておかなければ寿命が尽きてしまうなあと思っていた矢先、ある日突然星になっていた。なので採集時の写真しかない。 カマツカみたいに砂をモフモフして餌を食べるのではなく、底をツンツンとつついて餌を食べるところがかわいらしかった。ストレスにはやや弱そうだったので田砂の水槽で単独飼育していたけど、特に痩せたりはしなかったので満足な余生を送らせてあげたと思いたい。
ウキゴリ。わりと日本全国どこにでもいて希少価値もなく、あまり人気もないけど、とても魅力的な魚だと思う。 体やヒレの模様は細やかで本当に美しく、顔つきもかわいい。かわいいよな。 ウキゴリの名のとおり、浮力を利用しながら、中層をふわーと泳ぐ。かなり省エネ的で、他の魚とは全然違う個性的な泳ぎ方である。 飼ううえでの特徴はおおむねオヤニラミと同じで、すぐに懐くし人工飼料にも慣れるなど飼いやすいけど、繊細な肉食魚なので基本的には単独飼育むけ。
中型以下サイズのドジョウ数種類を、スドーボトムサンドを底砂として敷いた水槽で飼っていたんだけど、肌色っぽい薄い色ゆえに、チュウガタスジシマドジョウやニシシマドジョウが色飛びしがちだったのが気になっていた。 パウダー状の砂粒も、より生息環境に近くて良いのではないかと思って使っていた部分はあるのだけど、先日小さいマドジョウが尾腐れ病になってしまったり、水質管理の面で不安があった。 ということで、水槽をリセットして、新しい底砂に替えてみることに。しかし色が濃くてかつ小さめの粒の砂というのは意外と売っていない。よくメダカ用で売っている黒い砂は、石を細かく砕いたもので角が尖っているので、ドジョウには向か…
先日ガサガサに行って採集したヤマトシマドジョウについて、もう少し詳しくふれてみる。 ヤマトシマドジョウを採集しに行くのは初めてなのでワクワクした反面、まあ言うてもニシシマドジョウやオオシマドジョウとそんな変わらないんでしょ?とも思っていた。しかし、実際に初めて採ってみた印象は、体色が白く透明で、シマドジョウと全然違う。どちらかというとシマドジョウ種群よりもスジシマドジョウ種群のようだと感じた。 帰ってから図鑑『日本のドジョウ』を読み返してみたら、ヤマトシマドジョウはシマドジョウ種群とスジシマドジョウ種群の交雑に由来する種と書いてあった。つまり両種群の性質を持ち合わせているということか。へー。 …
土曜日の午後は、よく行く地元の川(日本海流入河川の支流)でガサガサした。水が淀みぎみで、コイ科の魚の魚影がいつもより少ない感じ。 ひとすくい目でオヤニラミとギギが入った。今日はギギがやたら多かった。 カワヨシノボリ。 アブラボテ。タナゴはボテ数匹だけと少なかった。 カワムツ。 オイカワ。いつもはうじゃうじゃいるんだけど、今日は1匹だけ。 ムギツク。 カマツカ。 イトモロコ。 ドンコ。 マドジョウ。 オオシマドジョウ。おお、珍しい縦条ぎみの個体だ。ちなみにメス。お持ち帰りしたいけど、すでにオオシマドジョウが家に何匹もいるのでな……。 いるときはチュウガタスジシマドジョウもいるんだけど今日は駄目だ…
土曜日の午前中は瀬戸内海流入河川の支流の支流みたいな上流の川でガサガサ。目当てはイシドジョウだったけど、結論から言うと採れなかった。 採れた魚は全部で9種類。 カワムツ。 カマツカ。 ギギ。 カワヨシノボリ。 オヤニラミ。 ムギツク 。 このへんまでは中国山地でとれるいつもの面々という感じ。 イトモロコ。これもいつメンか〜という印象だったけど、よく考えたらこっちの水系では初採集のような気がする(モロコと名のつくものがとにかくいない印象)。 たまにしか採れないので採れると嬉しいアカザ(クレード2)。かわいい。水温と餌がなんとかなるなら飼いたい。 水路でオオシマドジョウ。こっちの水系のオオシマドジ…
ドジョウ。狭義の、いわゆるマドジョウと言われているほう。正直なところ、一番好きな魚かもしれない。 飼っている魚のなかには、ある程度レアな魚も、どこにでもいる魚もいるけれど、個人的には、持ち帰って水槽に入れてみればその希少性の有無による評価はフラットになり、ビジュアルと動き、性格が自分好みかどうかが愛着に繋がっている気がする。 マドジョウはその点、希少価値などないけれど、愛着という点で一番飼っていて楽しいと思える魚。シマドジョウ・スジシマドジョウに比べて模様の個性・個体差などはあまりないけれど、体の柔軟性・動きの滑らかさではそれら他のドジョウを圧倒している。他のドジョウは24fpsの動画の動きで…
自分は基本的にペットショップで日淡を買うことはないけれど、唯一の例外なのが今飼っているカワバタモロコ。これは今年2月に販売が禁止される直前に、ペットショップで売れ残っていたのを不憫に思い購入してきたものだ(店員さんにめっちゃ感謝された)。 おそらく販売禁止が決まる前からあまり売れていなかったみたいで、サイズの大小にかかわらず全部が成体。すでに寿命っぽい感じで死んでしまったのもいる。 とても人懐っこい魚で、人の姿が見えると餌が投入されるのを待ち構えて上のほうを泳ぐ。普段から積極的に中層を泳ぐため、導入前は底にたまりがちだった先住のタナゴやモロコ類が彼らを真似してよく中層を泳ぐようになったので、導…
今まで飼育水槽の濾過は、投げ込みフィルター(水作エイトコア)にエアパイプユニットをつけたものをメインで使っていたんだけど、LSS研究所のスポンジフィルターLS-60L(charm/Amazon)というのに切り替え中。 理由は、水槽が増えてきて投げ込みフィルターのカートリッジの手入れすら面倒くさく感じてきたことと、掃除のときに持ち上げると下に溜まったゴミが舞うのが嫌だったのと、魚の挟まり事故のリスクを少しでも減らしたかった、など。 このLS-60Lは、スポンジが水槽の角に置くのに特化した扇の形になっていて、大きさとしては水作エイトのMよりも少し大きいぐらいだけど、色が黒ということもあって、大きさ…
主にヤマトシマドジョウ目当てで、某川へガサガしに行った。この川は自分の住んでいるところからはやや遠いけど、高速を使えばどこにも立ち寄らず行って帰れる距離。高速代が数千円かかるけど、未だ見ぬ種類のドジョウを採りたい欲が勝ったので行ってみた。 もしかしたら汽水入ってるかもしれないくらいの下流からスタート。下流にしては水が綺麗で期待大。始めてすぐ、小さいニホンウナギが採れた。自分にとっての二大採ったことない有名種のひとつ(もうひとつはナマズ)だったので嬉しい。 以下、そのポイントでとれたもの。 まず、チチブ。 ヌマじゃないほうは採ったことないんだけど、胸鰭にオレンジの線が入ってないから、初採集という…
以前、山陰(宍道湖周辺)産のドンコを飼っていた。過去形なのはすでに星になってしまったからだ。自分にとっては最初に飼い始めた魚になる。まだ去年の秋の話ではあるのだけど(その後、タガが外れていろいろな淡水魚を飼い始める)。 持ち帰ったときはまだ6cm程度で、約5ヶ月後に死んでしまったとき11cmにまでなっていた。 最初はヌマエビと同居させ、ヌマエビの味を覚えさせた後で断食させるとその後乾燥エビを食べるようになり、人工飼料(カーニバル)も食べるようになった。たまにタイリクバラタナゴの小魚も食べさせていたけど、死ぬ前2ヶ月は毎日乾燥エビ+カーニバル。 死ぬ数日前に水換えをし、同時に弱めの照明を導入した…
採集現場での魚の撮影には、主にお魚ふぉとケース14というのを使っている。Amazonだと高いけど、charmなら700円弱。素材はアクリルとかではなく安いプラスチック製。 これの欠点は、ミリ単位の目盛がケースのお魚を入れるスペース部分に入っているため、魚の下の方が見えにくくなったり、ヒレの条数を数えるのが困難になったりするところ。 過去の写真を見たら、意識せずともほとんど逆側から撮影していた。そりゃそうなるか。 というわけで、今はこの目盛を消して使っている。シンナー的なものがあればそれでいいんだけど持ってないし買えないので、ダイソーの除光液を使った。センチ単位の部分だけ養生テープでマスキングし…
先の投稿のガサガサで採った某川水系のイシドンコの写真。撮影が本当に下手なのでご勘弁を。 ここの水系でも下流寄りのところには普通のドンコ(西瀬戸集団)がいるらしいけど、採集したのはかなり上流の地点ばかりなので、これらがイシドンコであることは間違いないと思う。 比較として、以下は山陰(宍道湖周辺)で採れたドンコの写真。 以下は自分の地元周辺(中国山地)~瀬戸内海側で採れたドンコの写真。このへんのドンコは、背鰭の間隔が狭いものが多い印象。 うーん違いがわからん。写真の数が限られていて、個体のサイズもバラバラなので参考資料としてはあまり使えないかも……。 イシドンコの専門的な同定方法とい…
先日某川水系へガサガサに行った。某川と伏せたけど、採れた魚からどこの水系か、わかる人にはわかるだろうと思う。一部の日淡好きには聖地のひとつと考えられているところだ。交通ルートを調べたら、自宅から車でそんなに時間がかからないことがわかり、トイレにもどこにも立ち寄らず行けそうだったので、コロナ禍の最中ではあるけど行ってみた。 一番の目的は、イシドンコ。だったんだけど最初に入った地点で早くも採れてしまった。 うーむ。普通のドンコとの違いがほとんどわからん……。両種の差異についてはまた別の日に触れることにする。 イシドンコはわりとたくさん採れたため、若い個体を1匹ほど持ち帰って飼うこと…
オヤニラミ。日淡唯一のスズキ目ということもあり日淡好きの間では人気の魚で、ペットショップでは千円単位の価格で売られていたりする。自分ちの近くの水系では普通種といっていいくらいたくさんいて簡単に採ることができるので、数ヶ月前に幼魚を1匹だけ持ち帰って飼い始めた。すくすく育って、最初は3-4cmだったのが、今では6-7cm程度にまでなった。 25cmキューブ水槽で単独飼育しているのだけど、そろそろ30cmキューブ水槽か、もう少し大きい水槽に移そうかなと思う。とはいえあまり頻繁に動き回る魚ではなく、ほとんど人間のほうばかり見ているので、大人になってもキューブ水槽のままで問題ないような気もする。まあ水…
一応ブログとして公開する前提で日本淡水魚関係の飼育/採集のメモを残していくことにする。文章は極力シンプルにして、その代わりこまめにつけることを目標にしていく。 基本的に独り言、日記形式であって、人と関わることを目的としないため、コメントも受け付けていないのでご了承いただきたい。ただしそれは自分が間違ったことを書いたとしても、誰からも間違いを指摘されないというデメリットもあるということなので、極力無責任な発言をしないよう気をつけようと思う。いっぽう、素人には間違える権利もまたあると思っているし、それを許さない向きがある界隈の人間たちを寄せ付けたくないという思いがある。 このようなブログを作った目…
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府中市 主に中流域の河川や水路に広く生息するポピュラーな肉食魚で、適応できる環境が広く、泥の中から石の下まで、さまざまな場所から見つかります。遺伝子の違いにより4つの地域グループに分けられ、江の川水系のものはそのうち西瀬戸集団と言われるグループに属します。
庄原市 カボンバ・金魚藻などの名前で広く流通している外国の水草で、全国各地で外来種として定着しています。江の川水系ではおそらく限られた溜池にしか定着していないと思われます。 大型で力強く、輪生葉を持つキクモ等と異なり対生葉を持つため、同定はわりあい簡単です。
三次市 溜池や河川の浅い場所の植生などから見つかる大型の水生昆虫です。 比較的農薬等に強いのか、ゲンゴロウ類に比べると遭遇する確率が高い(ゆえにがっかりされがちな)存在ですが、それでも江の川水系では決してどこにでもいるわけでもなく、見つけると少し嬉しくなります。 ゲンゴロウ類に比べて頭が大きく前に出ていること、腹部(後胸腹板)に長い突起があることが特徴で、大きさは3cmを超えます。 三次市・後胸腹板の突起 安芸高田市・幼虫
安芸高田市 捕まえると「ギーギー」と鳴くことが和名の由来となっているナマズ目ギギ科の魚で、江の川水系では上流から中流の本流河川、支流河川に広く生息しています。また、当地では食用とする文化もあります。ナマズの仲間ですが、全体的にヒレの形がナマズとは全く異なり、ヒゲの本数も異なるるため、見分けるのは簡単です。 タモ網で採集できるものは20cm以下のものが多いですが、本流河川などでは、30cmを超える大型の個体が泳いでいるのを見かけることもあります。 胸鰭と背鰭に毒があり、刺されると痛いので気をつけましょう。 安芸高田市・ヒゲは4対8本
府中市 南米原産のミズアオイ科の水草で、葉柄が膨れてブイのようになり、水上に浮いて繁殖します。栽培が容易なためホームセンター等でよく売られており、必然として川や池に投棄されることが多く、江の川水系でも水路や川で見かけることがやや多い外来種です。寒さには弱いものの繁殖力は非常に強く、時に池や水路を埋め尽くして農業の支障になることもあります。またメダカの産卵床としてよく利用されることから、改良メダカや他所のメダカの卵が付着したまま投棄され、さらに深刻な環境破壊を引き起こすリスクを持っています。
府中市 日本淡水魚を代表する普通種であり、江の川水系でも例に漏れず、溜池や河川の源流から下流までいたるところに生息しています。地方名として、オイカワなども含め「ハヤ」と呼ばれています。オイカワ同様とても素早く泳ぎますが、いかんせん数が多いため採捕は簡単です。 よく似ている魚として、ヌマムツが江の川水系でもごく一部に生息していますが、赤みが入る鰭(ヒレ)の区別や、体側部の模様、吻の形状などで区別できます。(ごく例外的なものを除けば)胸鰭と腹鰭の前縁に赤みが入るものがヌマムツ、入らないものがカワムツと覚えるのが最も簡単な見分け方です。
府中市 一般的によく知られている在来種のナマズです。江の川水系では、本流河川、支流河川、水路のいずれにも広く生息しています。肉食性で、小魚や昆虫を主食とします。基本的に夜行性で昼間は寝ていることが多く、寝込みを狙うと大型魚とは思えないくらいあっさりと捕獲できます。 ゆらゆらと優雅に泳ぐ姿は威厳があり、かつ癒やされるものがあります。 安芸高田市
三次市 広島県側の江の川水系の溜池では(おそらく)唯一見ることができる在来フサモ属の水草です。 フサモ属のなかでもひときわ細く繊細な水中葉を持ち、ときに綺麗な飴色になることがあります。干上がった溜池では水上葉に変わりますが、他のフサモ属の水上葉に比べて、葉が短くひょろっとした印象です。 三次市・水上葉
安芸高田市 本来主に下流域に生息するハゼ科の魚ですが、海から遠く離れた江の川の土師ダム下流域で多産しています。トウヨシノボリと同様、在来種なのか国内外来種なのか私には判断がつきません。 性格は攻撃的で、川を覗いているとヨシノボリを威嚇している姿が見られます。
三次市・本流で釣獲した8cmオーバーのオス ヤリタナゴと同様に流れのある環境にも適応し、江の川水系ではよく見られるタナゴです。 名前にアブラがついているだけあって特徴的な色味をしていますが、マニアックで根強い人気がある魚です。性格はかなり攻撃的なため、飼育を検討する際は注意が必要です。
三次市 ヒルムシロ属の代表種。江の川水系では溜池で見ることができますが、フトヒルムシロ等に比べるとやや少ない印象です。 水中葉、浮葉、陸生形(渇水時)など、柔軟に環境に対応した形をとります。水中葉は他のヒルムシロ属と比べて儚げな印象があり美しいです。 三次市で採集したものの水中葉 三次市・渇水時に陸生形をとる
安芸高田市 本流河川、支流河川の、流れがあって砂が多い場所に生息している魚で、体長は最大20cm程度、江の川水系では上流~中流河川のいたるところで見られます。ドジョウのように砂を吸い込んではエラから吐き出し、栄養のあるデトリタスだけを胃に運んで食事を摂っています。一気に遠くまで泳いで逃げるのが不得意で、追いかけながら簡単にタモ網で捕まえることができます。 広島県にはもう一種、ナガレカマツカというカマツカがいますが、日本海流入河川である江の川水系には生息していないようです。
三次市 江の川水系の水路や支流河川で見られるヒルムシロ属の水草です。ウェーブがかった葉が特徴的で、水中のみで生活し浮葉などは出しません。流れがある環境を好み、ゆらゆらと揺られる姿が印象的です。 高温に弱く、夏場には殖芽を形成して一旦休み、水温が低くなると再び成長しはじめます。 安芸高田市・右側は殖芽
三次市 カエルなどを捕食し、水のある場所でもよく見かけるヘビです。性格は基本的におとなしく、人間の気配を察知すると逃げていきます。昔から首に毒腺を持つことは知られていたものの、噛まれても大丈夫なヘビだと思われていましたが、奥の牙に死に至るほど強い毒を持っていることが80年代以降明らかになりました。 典型的な個体は斑模様と緑・赤・黄の色が入るわかりやすい見た目をしていますが、地域や個体により色彩の変異が大きく、シマヘビの黒化個体(カラスヘビ)にそっくりなものやシロマダラにそっくりなものなど、専門的な知識がないと他のヘビと見分けがつかない個体がいます。専門家レベルの知識がないかぎり、ヘビ一般に関し…
庄原市 園芸種として外国から輸入されたものが各地で定着したものです。江の川水系の溜池でもしばしば見かけることがあり、その頻度は在来スイレンであるヒツジグサよりも多い印象です。 花びらの色は、白一色のヒツジグサと違って種類に富み、花びらの数も多く重厚感があります。浮葉もヒツジグサより大きく、しばしば水上にせり上がり、存在感があります。 大繁殖した池では腐食した園芸スイレンが汚泥として堆積することにより富栄養化し、在来環境を変化させたり、溜池の管理を難しくしたりするため、くれぐれもこれ以上投棄されないよう願いたいです。 三次市
三次市 在来種としては唯一のスイレンで、江の川水系の溜池などでたまに見られます。浮葉はコウホネと似たような楕円に切り込みが入った形状で、しばしば赤みがかります。花びらは白一色で数も少なく、園芸スイレンに比べて地味な印象ですが、この控えめな趣こそが自然に溶けあっていて良いです。 三次市
三次市 溜池などに自生するトチカガミ科の水草です。よく似た水草に、外来種であるオオカナダモ(アナカリス)、コカナダモがあります。江の川水系の河川や水路では圧倒的にオオカナダモ、コカナダモの方が多いですが、溜池ではクロモが生えていることが多いです。輪生数や鋸刃の様子などからオオカナダモ、コカナダモと見分けることができますが、個体差もあり慣れるまでは少しわかりにくいです。クロモのほうがどことなく儚げで、葉に透明感があり、茎がもろい印象があります。 三次市・他の水草よりも日陰を好む
安芸高田市 カワムツと並んで日本の淡水魚を代表する普通種で、繁殖期のオスの婚姻色が綺麗なことで有名です。流れがある河川の環境を好み、とてもすばやく泳ぎますが、いかんせん数が多いのため採捕は容易です。江の川水系では食用にする文化があり、釣りを楽しむ方もいるようです。 安芸高田市・婚姻色のオス
安芸高田市 従来の生息地の多くで数を減らしていたり、逆に国内外来種として移入先で猛威を振るっていたりする魚ですが、江の川水系では普通種と言っていいくらい簡単に見つけることができます。コイ目とハゼの多い日本淡水魚のなかでは異色な見た目で、模様もかっこよく、人気があるのもうなずけます。やや流れのゆるい植生のある場所に多いですが、石の陰にかくれていることもあります。 安芸高田市・幼魚
三次市の水路 いわゆる水田雑草(水草)と言われるものの一つですが、江の川水系では乾田が多いため水田で見かけることはなく、溜池や一部の水路で見かけることが多い水草です。水中葉は繊細でふわっとした魅力的な見た目をしていることから、アクアリウムでも人気があります。水中から水上葉を伸ばしたり、渇水時に全体が水上葉化したりしますが、水上葉は少しがっしりした印象になります。 三次市・溜池の干上がった部分で水上葉化し開花したキクモ
府中市 主に中流域の河川や水路に広く生息するポピュラーな肉食魚で、適応できる環境が広く、泥の中から石の下まで、さまざまな場所から見つかります。遺伝子の違いにより4つの地域グループに分けられ、江の川水系のものはそのうち西瀬戸集団と言われるグループに属します。
庄原市 カボンバ・金魚藻などの名前で広く流通している外国の水草で、全国各地で外来種として定着しています。江の川水系ではおそらく限られた溜池にしか定着していないと思われます。 大型で力強く、輪生葉を持つキクモ等と異なり対生葉を持つため、同定はわりあい簡単です。
三次市 溜池や河川の浅い場所の植生などから見つかる大型の水生昆虫です。 比較的農薬等に強いのか、ゲンゴロウ類に比べると遭遇する確率が高い(ゆえにがっかりされがちな)存在ですが、それでも江の川水系では決してどこにでもいるわけでもなく、見つけると少し嬉しくなります。 ゲンゴロウ類に比べて頭が大きく前に出ていること、腹部(後胸腹板)に長い突起があることが特徴で、大きさは3cmを超えます。 三次市・後胸腹板の突起 安芸高田市・幼虫
安芸高田市 捕まえると「ギーギー」と鳴くことが和名の由来となっているナマズ目ギギ科の魚で、江の川水系では上流から中流の本流河川、支流河川に広く生息しています。また、当地では食用とする文化もあります。ナマズの仲間ですが、全体的にヒレの形がナマズとは全く異なり、ヒゲの本数も異なるるため、見分けるのは簡単です。 タモ網で採集できるものは20cm以下のものが多いですが、本流河川などでは、30cmを超える大型の個体が泳いでいるのを見かけることもあります。 胸鰭と背鰭に毒があり、刺されると痛いので気をつけましょう。 安芸高田市・ヒゲは4対8本
府中市 南米原産のミズアオイ科の水草で、葉柄が膨れてブイのようになり、水上に浮いて繁殖します。栽培が容易なためホームセンター等でよく売られており、必然として川や池に投棄されることが多く、江の川水系でも水路や川で見かけることがやや多い外来種です。寒さには弱いものの繁殖力は非常に強く、時に池や水路を埋め尽くして農業の支障になることもあります。またメダカの産卵床としてよく利用されることから、改良メダカや他所のメダカの卵が付着したまま投棄され、さらに深刻な環境破壊を引き起こすリスクを持っています。
府中市 日本淡水魚を代表する普通種であり、江の川水系でも例に漏れず、溜池や河川の源流から下流までいたるところに生息しています。地方名として、オイカワなども含め「ハヤ」と呼ばれています。オイカワ同様とても素早く泳ぎますが、いかんせん数が多いため採捕は簡単です。 よく似ている魚として、ヌマムツが江の川水系でもごく一部に生息していますが、赤みが入る鰭(ヒレ)の区別や、体側部の模様、吻の形状などで区別できます。(ごく例外的なものを除けば)胸鰭と腹鰭の前縁に赤みが入るものがヌマムツ、入らないものがカワムツと覚えるのが最も簡単な見分け方です。
府中市 一般的によく知られている在来種のナマズです。江の川水系では、本流河川、支流河川、水路のいずれにも広く生息しています。肉食性で、小魚や昆虫を主食とします。基本的に夜行性で昼間は寝ていることが多く、寝込みを狙うと大型魚とは思えないくらいあっさりと捕獲できます。 ゆらゆらと優雅に泳ぐ姿は威厳があり、かつ癒やされるものがあります。 安芸高田市
三次市 広島県側の江の川水系の溜池では(おそらく)唯一見ることができる在来フサモ属の水草です。 フサモ属のなかでもひときわ細く繊細な水中葉を持ち、ときに綺麗な飴色になることがあります。干上がった溜池では水上葉に変わりますが、他のフサモ属の水上葉に比べて、葉が短くひょろっとした印象です。 三次市・水上葉
安芸高田市 本来主に下流域に生息するハゼ科の魚ですが、海から遠く離れた江の川の土師ダム下流域で多産しています。トウヨシノボリと同様、在来種なのか国内外来種なのか私には判断がつきません。 性格は攻撃的で、川を覗いているとヨシノボリを威嚇している姿が見られます。
三次市・本流で釣獲した8cmオーバーのオス ヤリタナゴと同様に流れのある環境にも適応し、江の川水系ではよく見られるタナゴです。 名前にアブラがついているだけあって特徴的な色味をしていますが、マニアックで根強い人気がある魚です。性格はかなり攻撃的なため、飼育を検討する際は注意が必要です。
三次市 ヒルムシロ属の代表種。江の川水系では溜池で見ることができますが、フトヒルムシロ等に比べるとやや少ない印象です。 水中葉、浮葉、陸生形(渇水時)など、柔軟に環境に対応した形をとります。水中葉は他のヒルムシロ属と比べて儚げな印象があり美しいです。 三次市で採集したものの水中葉 三次市・渇水時に陸生形をとる
安芸高田市 本流河川、支流河川の、流れがあって砂が多い場所に生息している魚で、体長は最大20cm程度、江の川水系では上流~中流河川のいたるところで見られます。ドジョウのように砂を吸い込んではエラから吐き出し、栄養のあるデトリタスだけを胃に運んで食事を摂っています。一気に遠くまで泳いで逃げるのが不得意で、追いかけながら簡単にタモ網で捕まえることができます。 広島県にはもう一種、ナガレカマツカというカマツカがいますが、日本海流入河川である江の川水系には生息していないようです。
三次市 江の川水系の水路や支流河川で見られるヒルムシロ属の水草です。ウェーブがかった葉が特徴的で、水中のみで生活し浮葉などは出しません。流れがある環境を好み、ゆらゆらと揺られる姿が印象的です。 高温に弱く、夏場には殖芽を形成して一旦休み、水温が低くなると再び成長しはじめます。 安芸高田市・右側は殖芽
三次市 カエルなどを捕食し、水のある場所でもよく見かけるヘビです。性格は基本的におとなしく、人間の気配を察知すると逃げていきます。昔から首に毒腺を持つことは知られていたものの、噛まれても大丈夫なヘビだと思われていましたが、奥の牙に死に至るほど強い毒を持っていることが80年代以降明らかになりました。 典型的な個体は斑模様と緑・赤・黄の色が入るわかりやすい見た目をしていますが、地域や個体により色彩の変異が大きく、シマヘビの黒化個体(カラスヘビ)にそっくりなものやシロマダラにそっくりなものなど、専門的な知識がないと他のヘビと見分けがつかない個体がいます。専門家レベルの知識がないかぎり、ヘビ一般に関し…
庄原市 園芸種として外国から輸入されたものが各地で定着したものです。江の川水系の溜池でもしばしば見かけることがあり、その頻度は在来スイレンであるヒツジグサよりも多い印象です。 花びらの色は、白一色のヒツジグサと違って種類に富み、花びらの数も多く重厚感があります。浮葉もヒツジグサより大きく、しばしば水上にせり上がり、存在感があります。 大繁殖した池では腐食した園芸スイレンが汚泥として堆積することにより富栄養化し、在来環境を変化させたり、溜池の管理を難しくしたりするため、くれぐれもこれ以上投棄されないよう願いたいです。 三次市
三次市 在来種としては唯一のスイレンで、江の川水系の溜池などでたまに見られます。浮葉はコウホネと似たような楕円に切り込みが入った形状で、しばしば赤みがかります。花びらは白一色で数も少なく、園芸スイレンに比べて地味な印象ですが、この控えめな趣こそが自然に溶けあっていて良いです。 三次市
三次市 溜池などに自生するトチカガミ科の水草です。よく似た水草に、外来種であるオオカナダモ(アナカリス)、コカナダモがあります。江の川水系の河川や水路では圧倒的にオオカナダモ、コカナダモの方が多いですが、溜池ではクロモが生えていることが多いです。輪生数や鋸刃の様子などからオオカナダモ、コカナダモと見分けることができますが、個体差もあり慣れるまでは少しわかりにくいです。クロモのほうがどことなく儚げで、葉に透明感があり、茎がもろい印象があります。 三次市・他の水草よりも日陰を好む
安芸高田市 カワムツと並んで日本の淡水魚を代表する普通種で、繁殖期のオスの婚姻色が綺麗なことで有名です。流れがある河川の環境を好み、とてもすばやく泳ぎますが、いかんせん数が多いのため採捕は容易です。江の川水系では食用にする文化があり、釣りを楽しむ方もいるようです。 安芸高田市・婚姻色のオス
安芸高田市 従来の生息地の多くで数を減らしていたり、逆に国内外来種として移入先で猛威を振るっていたりする魚ですが、江の川水系では普通種と言っていいくらい簡単に見つけることができます。コイ目とハゼの多い日本淡水魚のなかでは異色な見た目で、模様もかっこよく、人気があるのもうなずけます。やや流れのゆるい植生のある場所に多いですが、石の陰にかくれていることもあります。 安芸高田市・幼魚
三次市の水路 いわゆる水田雑草(水草)と言われるものの一つですが、江の川水系では乾田が多いため水田で見かけることはなく、溜池や一部の水路で見かけることが多い水草です。水中葉は繊細でふわっとした魅力的な見た目をしていることから、アクアリウムでも人気があります。水中から水上葉を伸ばしたり、渇水時に全体が水上葉化したりしますが、水上葉は少しがっしりした印象になります。 三次市・溜池の干上がった部分で水上葉化し開花したキクモ