デビューして50周年を迎えた、シンガーソングライター南佳孝氏は、2025年5月7日にアルバム『愛した数だけ』をリリースした。新曲5曲+セルフカバー7曲によるフルアルバムで、単独の名義で新曲を含むアルバムをリリースするのは実に6年半ぶりのこととなる。
東大大学院で心理学を学んだ「まるとん」が、幅広く音楽について発信していきます。人間椅子・エレファントカシマシの投稿が多め。音楽の聴き方についても考察しています。
【人間椅子】安定感抜群のベース鈴木研一の楽曲に変化がみられるタイミングと意味を探る
デビュー時から一貫して楽曲の雰囲気や世界観がブレないのがベースの鈴木研一である。作風を変化させ、人間椅子の進化を担ってきたギターの和嶋慎治とは対照的であり、そのバランスが人間椅子を構成している。人間椅子における鈴木研一の役割は、人間椅子の屋台骨と言うか、芯の部分を守る役割をしている。
【聖飢魔Ⅱ】エース清水長官の”エース節”と呼ばれる魅力について – 楽曲とギタープレイから探る
聖飢魔Ⅱ35周年再集結での話題として、エース清水長官が16年ぶりに(ヴィデオ黒ミサの一部楽曲限定ながら)ツアー参加することであった。エース清水長官は、本活動中にギタリストとして、そして楽曲制作者としても、その個性を遺憾なく発揮しており、信者からは”エース節”とも言われて高い評価を受けている。
【人間椅子】お気に入りのアルバム5枚のおすすめポイントをひたすら語る記事
当ブログでは、日本のハードロックバンド人間椅子の作品を何度も取り上げてきた。アルバムに関する情報や、初心者におすすめのアルバムなどを紹介してきた。筆者が個人的に好きなアルバムについて真正面から語ったことはあまりなかったような気がする。客観的にみておすすめの作品情報も大事だが、主観的な意見も参考になるかもしれない。
好きなバンドはいくつもあった方が良い理由とは? – アイドルにおける”推し”との微妙な違い
”推し”という言葉がアイドルの枠組みを超えて、あらゆるものに広がった。バンドは音楽と言う点において、アイドルと領域的には近く、音楽ファンの中に推しのバンドがいる人も多いだろう。好きなバンドを追うこととアイドルの推し活には違いがある。音楽とバンド・ミュージシャンという人間とは切り分けて考えることができる点においてである。
【アルバムレビュー】おとぼけビ~バ~ – SUPER CHAMPON(2022)海外で高評価の理由は?
京都出身の4人組ガールズバンド、おとぼけビ〜バ〜は国内以上に海外から熱烈な注目を浴びている。Red Hot Chili PeppersのベースFleaやMetallicaのドラマーLars Ulrich、Foo Fightersのギター・ボーカルDave Grohlなどが、彼女らを取り上げて絶賛している。
音楽的好奇心が薄れる”音楽的老化”が起きる人・起きない人の違いとは? – ”音楽好き”の違いから考える
多くの人にとっては、10代の頃に聴いた音楽が最も好きな音楽になり、徐々に音楽的関心は薄れていくようである。音楽的嗜好を調べた研究においては、このような”音楽的老化”が起きると言う。 今回の記事では、音楽的老化について、なぜそれが起きるのか、そして音楽を聴き続ける層と”老化”の起きる層との違いについて考えたい。
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デビューして50周年を迎えた、シンガーソングライター南佳孝氏は、2025年5月7日にアルバム『愛した数だけ』をリリースした。新曲5曲+セルフカバー7曲によるフルアルバムで、単独の名義で新曲を含むアルバムをリリースするのは実に6年半ぶりのこととなる。
ハードロックバンド人間椅子の楽曲に、「冥土喫茶」という曲がある。ネットニュースを見ていたら、「冥土喫茶」の文字が登場して驚いた。何と「冥土喫茶」という名前でやっているお店が実際にあると言うのである。 それも予想の斜め上を行く「冥土喫茶」であったので、音楽と関係のない話題ではあるが、今回は取り上げた。
バンド生活三十五年を迎えたハードロックバンド人間椅子、その歌詞の世界観を作るのは、ギター・ボーカルの和嶋慎治氏によるところが大きい。一方で楽曲や演奏、パフォーマンスにおいて存在感を見せるベース・ボーカルの鈴木研一氏が歌詞を作る割合は極めて小さい。
スウェーデン出身のハードロックバンド、Ghostが前作『Impera』から3年の時を経て、6thアルバム『Skeletá』を2025年4月25日にリリースした。『Skeletá』は、これまで以上に普遍性を持った作品に向かうとともに、これまでの”Ghostらしさ”をより洗練させた1つの到達点であると感じた。
「自部屋の机上」の更新がしばらくできずにいたが、筆者の母が先日亡くなった。1か月ほどの入院生活を経て、あちらの世界へと旅立ってしまったのだった。当ブログでも取り上げたことがあるが、筆者の両親も人間椅子のファンである。二世代でファンをやっていたため、母と人間椅子の思い出はいくつもある。
安全地帯のシングル曲を細かく聴くと、定番の楽曲展開があることに気付く。メロディや歌だけでなく、楽曲の展開がもたらす効果も重要な要素なのではないか、と考える。今回の記事では、安全地帯のシングル曲にある定番の展開を取り上げ、楽曲に与える効果とともに、それが前後の時代でどのように変化しているのか、についても考察した。
Dizzy Mizz Lizzyは1988年に結成、2枚のアルバムを残して1998年に一度解散している。二度の短い再結成を経て、2014年に再結成後は継続的に活動中である。再結成後には2枚のアルバムをリリースしているが、解散前の2枚と比較すると、変わらない部分と変化あるいは進化したと思われる部分もある。
”エモ”と呼ばれるジャンルにおいて伝説的なバンドAmerican Footballが来日公演を行った。 今回初めてライブに行き、やはりライブで聴く醍醐味を感じたものだった。2025年3月26日(水)Zepp DiverCity (TOKYO)で行われた来日ツアー初日の模様をレポートする。
テレビアニメ『デジモンアドベンチャー』の主題歌「Butter-Fly」は、当時アニメを見ていた世代の人たちに根強く愛され続けている。”平成のアニソン”と言えばこの「Butter-Fly」が挙げられるように、同世代の間では熱烈な支持を集める楽曲である。なぜ「Butter-Fly」は今もなお愛され続ける楽曲なのだろうか?
近年はロックバンドの活動年数が長期化し、20年・30年と続くバンドが多くなってきた。長く続いているバンドを見ていると、どうしても若い頃に始めたバンドのあり方が変化せざるを得ないタイミングが出てくるようだ。 今回の記事では、ロックバンドが歳を重ねるとはどういうことなのか、そして直面する壁とは何か、について考察する。
ベースはドラムとともにリズムを作るものであり、リズム隊がいるからこそ、ギターやキーボード、そして歌がメロディを奏でることができるのだ。 ハードロックバンド人間椅子の鈴木研一のベースも、人間椅子サウンドには欠かせないものだ。今回は鈴木研一氏のベースの効きどころが分かりやすいおすすめの曲を紹介することにした。
音楽作品としてのアルバムには、オリジナルアルバムのほかにベストアルバムがある。アーティストの楽曲の中から時代をまたいでベストな選曲で構成されるアルバムのことだ。初めて聴いてみよう、と思う人には手に取りやすい形態ではあるが、一方でなかなかアルバムという単位で考えた時に”名作”は生まれにくいものであると常々感じている。
バンド生活三十五周年を迎えた日本のハードロックバンド人間椅子、その音楽性はイギリスのBlack Sabbathに大きく影響を受けていると言われている。 2025年7月にはバンド結成の地であるバーミンガムにて、オリジナルラインナップで最後のコンサートをすることが話題にもなっている。
1982年にデビューしたロックバンド、安全地帯は北海道旭川市で結成され、道内でのアマチュア活動を長く継続したことでも知られる。 「ワインレッドの心」以前の楽曲を遡ると、全く違った安全地帯が見えてくる。どうやらアマチュア時代の安全地帯と、メジャーデビュー後の安全地帯の間には大きな転換があったようだ。
演歌と言うと、伝統を重んじる保守的なジャンルのイメージがあるかもしれない。しかし演歌の黄金時代とも言える1970~80年代に目を向ければ、非常に革新的な部分があった。それは演歌を作る作曲家以外のミュージシャンやソングライターによる、演歌の楽曲提供である。
人間椅子の楽曲を形容する言葉はいくつもある。その中でも”暗い”という言葉も耳にすることがあるが、人間椅子の”暗い”曲とはどのような曲なのだろうか。 今回の記事では、人間椅子の楽曲の中で”暗い”と言える楽曲について、その特徴と楽曲紹介を行ってみた。
今回はアルバムとして名作と思われるものを取り上げ、はじめて安全地帯を聴く人におすすめの作品を紹介する記事を書いた。作曲を担当し、唯一無二の歌声を持つ玉置浩二が、その破天荒な人生とともに注目されがちである。ただ安全地帯の楽曲・演奏を聴けば、音楽的にクオリティの高いバンドであることが分かる。
10代の頃に聴いた音楽が最も好きな音楽になる、とはよく言われたものである。当ブログ「自部屋の音楽」の筆者も、10代の初めから徐々に好きな音楽ができ始めていった。それまでは好きな”曲”だったのが、好きな”アルバム”が出てきたのも10代に入ってからのことである。
バンド生活三十五年を迎えた人間椅子の楽曲は、あまりに独自な世界観・音楽性を持つものであり、海外でも評価を得るようになっている。 人間椅子の音楽性は、様々な楽曲を総合的に解釈することで見出されるものではあるものの、とりわけその独自性を語る上で重要な楽曲が存在する。
”推し”という言葉がアイドルの枠組みを超えて、あらゆるものに広がった。バンドは音楽と言う点において、アイドルと領域的には近く、音楽ファンの中に推しのバンドがいる人も多いだろう。好きなバンドを追うこととアイドルの推し活には違いがある。音楽とバンド・ミュージシャンという人間とは切り分けて考えることができる点においてである。
京都出身の4人組ガールズバンド、おとぼけビ〜バ〜は国内以上に海外から熱烈な注目を浴びている。Red Hot Chili PeppersのベースFleaやMetallicaのドラマーLars Ulrich、Foo Fightersのギター・ボーカルDave Grohlなどが、彼女らを取り上げて絶賛している。
多くの人にとっては、10代の頃に聴いた音楽が最も好きな音楽になり、徐々に音楽的関心は薄れていくようである。音楽的嗜好を調べた研究においては、このような”音楽的老化”が起きると言う。 今回の記事では、音楽的老化について、なぜそれが起きるのか、そして音楽を聴き続ける層と”老化”の起きる層との違いについて考えたい。
ヘヴィな音楽を演奏する際に用いられるのが、「ダウンチューニング」である。重厚感やダークでけだるい雰囲気を表現するためにダウンチューニングは用いられる。 今回の記事では、国内ヘヴィメタルのジャンルでダウンチューニングを用いており、さらにダウンチューニングが増え始めているバンドとして、陰陽座・人間椅子を取り上げた。
ロバート・スミスの特徴的なボーカルと翳りのある楽曲が魅力のバンド、The Cureである。陰鬱としたゴシック調の時代もあれば、軽やかなポップ寄りの時代もあり、音楽的にはかなり幅のあるバンドと言う印象だ。今回は時代と言うよりも、音楽性の違いに沿って、The Cureの入門編としておすすめのアルバムを紹介した。
この時期にしかない不思議な魅力があるのが、『二十世紀葬送曲』『怪人二十面相』と言う2枚(1999~2000年)の時期である。”おどろおどろしい”とか”怪奇”などの用語で形容される人間椅子だが、この時期を評すれば”大人の色気”とか”おしゃれ”など、およそ人間椅子に当てはまらないようなワードがしっくりくる。
ヘヴィメタルをずっと聴いてきた人と、世間一般の間では「ヘヴィメタル」のイメージは大きく違うように思う。世間的にはヘヴィメタルは「ちょっと変」とか「ダサい」と言ったマイナスイメージが付きまとうように感じるのは筆者だけだろうか。今回の記事では、なぜヘヴィメタルの一般的イメージがメタルファンとズレるのかについて考えてみた。
人間椅子はあまりストックを残さず、書き下ろしでアルバムを制作するのが近年の方針のようである。ただそんな中、かつてはストックから楽曲がアルバム収録されたこともあった。今回集めたのは、アルバム制作時期より前に作られた、あるいは披露されたものの、アルバムに収録されたのは後になった楽曲たちである。
茅ヶ崎のヘッドランドビーチで開催された無料の野外音楽イベント、「PEACEFUL EASY FEELING」に参加してきた。筆者のお目当ては南佳孝氏である。今回は当日の写真を交えつつ、南佳孝氏のライブの模様を中心にミニレポートを書いた。野外での無料イベントならではと思われたことも、最後に少し書き添えている。
名盤を称して「捨て曲がないアルバム」と言うことがあるが、いったいどんな作品のことを言うのだろうか。まずはそもそも「捨て曲」とは何なのか、から始めて、「捨て曲がない」という言い方をする時のアルバムの魅力について、具体的な作品を挙げながら紹介したい。
”バンド生活三十五周年”と銘打って2024年も活動を続けている人間椅子が、35周年を記念したワンマンツアー『バンド生活三十五年~猟奇第三楽章~』を行った。4月24日(水)には満員御礼の東京EX THEATER ROPPONGIにてツアーファイナルを行い、大盛況のうちにツアーが終了した。
結成から25周年を迎えようとしている、ジャパハリネット。2024年4月に5年ぶりとなるワンマンツアーが開催されることとなった。4月21日(日)に新宿にあるWild Side Tokyoで行われた初日のワンマンに参加してきた。会場の雰囲気や選曲・演奏含め、再結成後に見たライブの中でも屈指の良さだったのではないかと感じた。
結成から25年を迎える愛媛発のロックバンド、ジャパハリネット。彼らは2007年に一度解散を経て、2015年に再結成をして活動を継続している。 今回はジャパハリネットの解散前の全オリジナルアルバムのレビューを行い、その特徴や変化をまとめた。また5枚の作品を通じて、”ジャパハリらしさ”とは何なのか、考察することにした。
バンド生活三十五周年を迎えたハードロックバンド人間椅子、2024年はワンマンツアー『バンド生活三十五年~猟奇第三楽章~』から主だった活動をスタートさせている。 なぜ露出が増えていないのに、ライブの動員が伸び続けているのだろうか?増えつつある”潜在的なファン層”を推測し、ファンになりやすい状況について考察してみた。
”エモい”という言葉を聞くようになって、長い年月が経っている。既に使い古された感もある言葉だが、いまだに意味がはっきりと分からないという人もいるのではないか。”エモい”が使われる対象も多様であるが、音楽に対して使われる際、それは果たして褒め言葉として受け取って良いのだろうか。
彼らの再ブレイクとも言える状況や、その変化の要因については当ブログでも繰り返し取り上げてきた。その要因の1つとして、ギターの和嶋慎治氏の表現や人生観の変化が挙げられる。今回の記事では、人間椅子の和嶋慎治氏の表現の変化を取り上げつつ、バンドにとって若い頃の魅力・歳を重ねた魅力について広げて考えてみたい。
2024年3月、エレカシは所属していた事務所であるアミューズの契約が満了となり、株式会社elephantsの所属となった。 正直なところ、まだこの知らせがどのような意味を持つのか、我々には窺い知れないところがある。これから起きることについて憶測を述べることは、あまり意味がないことではあろう。
音楽ジャンルについてまとめたサイトによれば、ジャンル数は1387にわたると言う。そして音楽にまつわるジャンル分けには、様々な議論がある。 このような音楽のジャンル分けに対する”面倒くささ”に対して、筆者なりに整理を試みようというのが今回の記事の趣旨である。
fOULとeastern youthが対バンを行った。昔から付き合いのあった両者の対バンが良くない訳がない。今回はfOULの自主企画「砂上の楼閣」にeastern youthがゲスト出演するという形のライブだった。会場の新代田FEVERは満員御礼の大盛況である。
2024年1月に亡くなった演歌歌手の冠二郎氏。3月に入ってから、サブスクリプションサービスにて過去のアルバムが一気に解禁となっていたが、残念ながらあまり話題にはなっていないようである。なかなか入手が困難になっている、70年代~80年代の楽曲も含まれているようだ。