猪や鹿の肉を美味しくいただくには様々な配慮が求められます。また捕獲時の状態に応じた処理、その後の解体作業における注意点や技術など含めて一定の考察力も必要です。残念ながら、これらを理解して実践できている者は ごく一部に限られると感じています。仕留めることと同等に解体も大切なのに。とにかく狩猟者である以上は、獲るだけでなく、その肉を全力で美味しく食べることにも拘って貰いたいものです。見ていると、射術向...
実は私、かれこれ5年くらいは家でお風呂に入っていません。それは家族も同じ。もう汚いったらありゃしない不潔一家。・・・でもないのかな。基盤がダメになり、自動お湯張りと追い焚き機能が使えなくなった給湯器。随分と前のことではありますが、お湯が出るだけの状態が続いています。しばらくの間はタイマー片手にお湯張りを行っていましたが・・・面倒くさい上に追い焚きが出来ないため、間を置かず家族全員が入浴しないとスグ...
嗚呼、毎日値上げ値上げで、音を上げっぱなしの私。職場では原料費の大幅な高騰で頭を抱えてばかり。家では暖房器具を極力使わないようにして、耐え忍んでいるし。コタツも電源を入れずにネコを入れて・・・って、なかなか温かくならないねぇ、ウメちゃん。よって駿河に協力を願うも、ウメの機嫌を損ねるだけ。・・・・・食品だって、どれもが高くなってしまった。半額値札に一瞬胸がときめくものの、元の価格を見てビックリ。元値...
猟が休みの日は、若犬たちの貴重な訓練日。生後7ヶ月半になる三重地犬の雌の駿河と裏山へ。駿河は今日で5回目の山訓練。しばらくの間は『山』そのものに慣らす訓練を行います。人にとっては何でもないシダや笹ボサ、岩石や倒木、そして小さな流れ込みも、初めての犬にとっては未知の物。その全てがチェック対象物なのです。ところが慣れてくると流れ込みで水を飲んだり・・・尾根からのニオイに反応したりと、山を楽しむ余裕が出...
先輩猟師から頂いた皮剥き用の刃物。これを私の好みの解体用万能刃物に作り替えることに。先日は大まかに形を整えました。そして本日は仕上げを。まずは鞘と柄をサンドペーパーで研磨。仕上げは速乾ニスを3回塗って・・・塗料が乾く間、両親の様子を見に行こう・・・で、到着。この寒波も、なんのそので元気にやってました。色々と雑用を片付けてUターン。そんな今週末は、先輩猟師の不幸もあり、猟の方は皆が自粛気分。こんな思...
このところ若手猟師たちがメキメキと腕を上げてきて、私としては嬉しい限りです。実猟での射撃、獲物回収の手際、そして解体技術のどれもがレベルアップ。そして猟場の把握やタツ配置についても真剣に考え、取り組んでいる。ただし見切りの重要性の本質までは分かっていない様子。ピンポイントで猪を獲ろうと考えるならば、本当は同時進行で見切りにも興味を持ってもらいたいのですが。まぁ、そこは焦らずにいった方がいいのかな。...
こんな泣き言を言ってたら寒い地域の方々にお叱りを受けてしまいそう。でも言っちゃう。「ザブイ~ッ!!」ー6℃は超キビシ~!伊豆の温暖な気候に甘やかされている私には、この程度でも応えるのです。それは、我が愛しき猟犬たちも同じはず。さて・・・生きているのだろうか。ありゃ、チュルちゃん♪生きてたねぇ♪ちゃむ(寒)かったねぇ~はい、なでなで♡あ~かわいい♡そうそう、水入れの氷を取り除いて、少し温かい水に入れ替え...
先輩猟師Kさんからの頂き物のスキニング用刃物。電ノコ刃から切り出したハイス鋼がキラリと光る素敵な一品です。ところが、刃の材質はバッチリなのですが、柄が私の手には太すぎる。刃の形状も用途が限定されてしまうため、一般的な解体用刃物に作り替えることに。Kさん、ごめんなさいね。でも寛容なKさんなら、逆に喜んでくれるはず。この刃物を頂いた時も「柄は簡単に削れるから、自分の手に合わせたら」と言っていたし。次に...
昨日、一人の猟師が捕獲業務中の事故で亡くなられてしまいました。私にとっては、有害鳥獣捕獲や管理捕獲で長きにわたりお世話になっていた先輩でもありました。とても面倒見の良い方で、私や私の猟犬たちの事をいつも気遣ってくださったのです。解体時も私の猟犬最優先でエサ肉をバケツに入れてくれたりと。「あっきょ君、バケツ持って来なよ。遠慮したらダメだよ」なんて。実猟においても、勢子役の私にとって、最も頼りにしてい...
もう諦めました。ここしばらく、猟犬たちの食糞癖の矯正をヤメています。理由の一つに、ある発見があったからでもありますが。「食糞を行う合理的理由が絶対にあるはずだ」と考え続けていた毎日。観察を続ける中で、食糞にある一定の法則があることに気が付いたのです。簡単には、食べる糞と食べない糞があり、それはニオイにより判別される。それが分かったのです。ならば、その違いは何か。糞を食べた後、一回目の糞は食べて、そ...
以前より攻め倦んでいた猟場。いつも手痛い目に合っていました。よって『203高地』と、その猟場に名を付けて、攻め入る時を見計らっていたのです。そんな中、ついに好機が訪れた本日。猟友会会長率いる精鋭部隊が我が軍に合流。我が軍には、乃木大将こと私に鍛え抜かれた狙撃兵が一人。狙った獲物は、それなりに命中させます。。。一番重要なタツに配置させました。そして奇襲部隊のコーシン少将とトラ大佐を放ちます。程なくし...
猪と猟犬の対峙現場に急行するために、ひた走る場面は良くあります。「待ってろよ、今行くぞ!」なんて時に、いつも鬱陶しいのがツル植物。嫌がらせのように行く手を阻む。そんな時は、そのツルを手で払って跨いだり、くぐったり。しかし、それでもツルが絡みつく場合も多い。仕方なく剣鉈でツルを切り払うことも。でも、剣鉈でツルを切り進むのは意外に骨が折れるもの。上手く切れないこともあるのです。そこで数年前より剪定ハサ...
今期最強の寒波が襲来するとのことで、更なる防寒対策を犬小屋に施すことにしました。敷布に保温性の高い物を追加するのです。ところが、たかがこれだけの事であっても、実に悩ましい。お利口さんなワンちゃんならば、そんなことはヤラないと思いますが。我が家の猟犬たちは敷布を引き千切って遊んだり、食べてしまったりと酷いのなんの。タオル類を敷こうものなら一瞬でシュレッダーに掛けたように立て裂きに。唯一、金剛だけは悪...
刃物は拘りだしたらキリがない。それは狩猟用の刃物においても同じ。また刃物の好みは人それぞれ。色々と使ってみて自分に合っていて使い良いと思えば、それが良い刃物となる。よって何本も買ったり作ったりする猟師も多い。私もそんなタイプの猟師ではありますが、元々がそんなに器用ではないため、未だに使いこなせている刃物はありません。刃物は一本一本の使用感が異なることから「一本に集中しよう」と思うのですが・・・どう...
三重県における猪犬文化には、いつも深いものを感じます。私もその恩恵にあずかっている猟師の端くれではありますが、この血筋を受け継いでいきたい思いは三重県の猪狩師たちと同じ。真剣に三重地犬たちと向き合う毎日でもあります。ところが真剣に考え過ぎて、悩んでいることも。『三重地犬』それも『良系の血筋』となれば、その猟芸はもちろん、容姿だって大切な要素。母犬の狩野は「ピンッ」と立った大きな耳がチャームポイント...
先日に捕獲したシカの肉を家族が食べる用に少しだけ持ち帰りました。あとは全部猟犬用に。合同猟とはいえ「猟犬用に」と皆さんが優先的に肉を取り分けて下さるため、犬持ちの私としては助かります。ところが、そうとは言え大きなシカの肉量は、やはり半端ではない。私と、もう一人とで引き出したシカも結構な重量でしたが・・・別動隊が引き出そうとしたシカは、まるで牛。。。大馬力の若手たちが無線で一言。「無理っす」と。仕方...
大物猟での猟犬は「鳴(啼)き犬」もしくは「咬み犬」などと分類されて、猟師の猟スタイルや好みによって使い分けられます。一般的に「鳴き犬は洋犬」「咬み犬は和犬」とのイメージが強く、概ねその傾向にはありますが、種類や血筋により異なる場合もあります。私としては「鳴き犬」でもない「咬み犬」でもない、それらを上手く使い分けられる犬が好み。勝手な表現ではありますが「思考犬」とでも言いましょうか。学習能力や記憶力...
こんなところに居たのか!犬の鳴き声と共にドラム缶が転がってきた!と思うくらいにデカい猪が私の30mほど前の笹の中を駆け下って行きました。直後を追う猟犬たちの、なんと小さく見えることか。猛スピードの、その30貫物の猪に向けて一発発砲したものの、付近に血ノリは無し。そこからが大変でした。標高300m弱の猟場の山を私も一気に駆け下り、猪と猟犬たちを追跡。「デカい猪だから止まるはずだ。後を追う」と無線を飛...
生きもの飼育を趣味としている私ではありますが、やはり好きと得意は違うのです。繁殖においても幼少の頃より様々な種で成功させてきましたが、本来の寿命を全うできた種は少ない。よって生きもの飼育が得意とは言えないのであります。これは生来の楽観的思考も少なからず影響しているように思います。「大丈夫っしょ」と。こんな時は大抵はダメ。だからと言って、人に対する感覚でアレコレと世話を焼き過ぎると、体調を崩す種も多...
健康は元気の源。健康ならば何でもできる! ダァ~ッ!と言うことで、私は意外と食事に気を遣っています。朝食はバナナ1本とパン1個に無糖の紅茶。昼食は梅干しと お茶漬け1杯。夕食はビール500ml×2本と おつまみ。この夕食に関してはバランスを欠いた感は否めませんが、実は「おつまみ」がポイント。内訳は、野菜とジビエ料理が中心で、そこにチーズと魚介類が少々。野菜はキャベツやレタスに何も付けずに、チーズを齧りなが...
猟場では農家さんや地元の方々が必ずと言っていいほど明るい表情で挨拶をして下さったり、労いの言葉を掛けて下さいます。それは初めて会う方でも同じ。そこで改めて思い出すのが先輩猟師方のスタンス。農家さんや地元の方々の理解があって初めて猟が円滑に行える。よって迷惑を掛けないように心がける。当たり前の事ではありますが、この当たり前の事を先輩方が強く意識して実践し続けた中で、私がその恩恵にあずかっているだけな...
動画を撮っていれば、かなりスリリングな捕獲映像が収められたと思われる場面が今までに色々とありました。そんなことを振り返ってみると、ガンダムでの名シーンさながらの捕獲場面も何度か。ヤマが元気だた頃は、ヤマとコーシンと私での連携攻撃が思いのほか上手くいっていたのです。両サイドが密生した笹ボサに阻まれた一本の獣道。その奥に籠城する猪の正面に立ちはだかるヤマ。ヤマの後ろにはコーシンが激しく鳴き掛かり右に左...
どうやら私は生来のお喋りさんのようです。「のようです」とは「自分で自分の事が分からんのかい」と呆れられてしまいそうですが。本当は分かっています。自他ともに認める お喋りです。。。私はタツ配置の際は若手たちに対して「いいか 喋りは禁物だぞ 獲物の聴覚をナメるなよ」と偉そうに注意をします。しかし・・・気が付くと、どうでもイイことをペラペラと喋っている自分に気が付く。そして先輩から「おい、あっきょ 黙っ...
やはり和犬との単独猟もいいものです。三重地犬のユキカゼ号はカノと同じく実に使いやすい。しかし異なる点は、約3年で私の理想とする猪狩り猟芸に近付いたカノを・・・ユキカゼ号は初猟期で越えてしまったこと。猟期もまだ半ばだというのに.。猪の大きさや気質の個体差を明らかに理解している間合いの取り方。ユキカゼ号は「猪狩りは人との共同作業」と明確に理解して、私を信頼してくれているようでもある。昨日の洋犬を使った...
大物猟のスタイルは色々。単独猟、二人猟、多人数による巻狩り、どれもが楽しいものです。そんな中、今日は猟友会会長率いる猟隊と合同猟を行いました。猟犬は私と先輩勢子が別方向から入れることに。トラとマルコよ頼んだぞ。トラはやる気満々。マルコは寒気満々・・・そんなので大丈夫?確かに寒いけどね。タツ配置が完了するまで暫しの待機。すると・・・まるでヒッチコックの『鳥』状態。上空には無数のカラス。私の上空で待っ...
先日、30年ぶりに友人のH君と近況についてのやり取りをしました。H君と最後に会ったのは、私が高松転勤の辞令を受けたとき。学友たちが集まり、送別会を開いてくれたのです。それからは、ずっと年賀状で。お互いにバタバタ続きで会う余裕すら無かったのです。そんな30年ではありましたが、互いに子育てが区切りを迎えつつある中で、やっと「会おう」との流れに。H君とは、また酒を酌み交わしたい。H君は私にとっては思い出深い...
愛玩犬の飼育本を読むと、良い犬の選び方が必ず記してあります。それは誰にでも分かりやすいもので、簡単には「健康で体つきの良い個体を選ぶべし」と。でも、そんなことに捉われず直感的に「この子に決めた」でいいように思います。「可愛いから」「毛色が好み」「目が合ったから」も大切な要素。健康優良犬と思われる犬が必ずしも良いとは限りませんし。良い犬にも色々あると思うのです。この題目については過去にも取り上げてい...
こちらの地域では捕獲業務を含めて、一年中大物猟を続けている状態です。全国的にも、この様な地域は多いのですが、果たしてコレでいいのだろうか。そもそも日本政府は先進国の中でも野生動物に対する様々な対処が遅すぎると感じています。在来種の保護や外来種問題等、当時の愚かな生物学者たちの意見をろくに議論もせずに取り入れて、今はこの有り様。もしくは放置状態が如く。行政においても他国に比べると野生動物に対する意識...
一旦、リードを咬み切ることを覚えてしまった犬は、その後は頻繁にその行動を取ってしまうものです。したがいまして、実猟においても猟犬によっては鎖リードの用意も必要。他の勢子の犬で巻狩りを行う場合は携帯する場合もあります。繋いだのに、猟車を取りに行っている間に猟犬たちが居なくなる事だけは避けたいですから。そんな事で犬は一度覚えてしまうと、生涯にわたり忘れないことも多いと実感しています。幸いにして、我が家...
それにしても悩ましすぎる機械製品の価格設定の妙。「なんであんなに安い価格で売れるの?」と、心配になる代物もあります。その一つが自転車。中でも婦人用自転車の価格設定が凄い。今までは漠然と自転車価格を見ていましたが・・・実はあの価格設定が破格である事を改めて思い知った次第。家内のママチャリを修理しようと部品を買い物カゴに入れたところ、あっと言う間に概算で2万円以上に。「ある物で工夫して直したら?普通に...
冷凍ストッカーを整理していると、またも昨猟期のイノシシ肉を発見。およそ1年前の物です。お遣い物にしようと思ったまま忘れていました。ー20℃の冷凍ストッカー保存で1年も経った肉は初めて。でも変色などの無い良さ気な状態。トリミングもそこそこで猪鍋にすることに。さて、どうだろう。野菜に火が通ったらイノシシ肉を投入。肉は煮込み過ぎないのが美味しくいただくポイント。ピンク色の部分があるうちに混ぜ込んで火を止...
明けまして おめでとうございます本年も毎日の出来事を綴っていきたいと考えていますので、早速、綴らせて頂きます。。。まずは新年早々なのに朝から作業開始。犬小屋の屋根を屋外仕様に加工します。犬は日光浴が大好き。よって一昨日にカーポート下から日当たりの良い場所へと犬小屋を移動させました。しかし屋根は、ただのフタ状態。これでは雨が降ったら大変。まずは「開けまして おめでとうございます」で、ちょっと寒いけど我...
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猪や鹿の肉を美味しくいただくには様々な配慮が求められます。また捕獲時の状態に応じた処理、その後の解体作業における注意点や技術など含めて一定の考察力も必要です。残念ながら、これらを理解して実践できている者は ごく一部に限られると感じています。仕留めることと同等に解体も大切なのに。とにかく狩猟者である以上は、獲るだけでなく、その肉を全力で美味しく食べることにも拘って貰いたいものです。見ていると、射術向...
もう3日も断続的に大雨が降っている。近頃は予報で「線状降水帯」と耳にすると、まずは通勤手段を考えてしまいます。とにかく至る所で冠水が発生するため悩むのです。その点ではベトナム仕込みのディオ110は意外と心強い。機動力に優れる上に、20㎝くらいの水深なら走破できる。それにしても心配。また内水氾濫しなければいいのだけれど。おまけに移設犬舎への行き来も大変。それに盛大に泥だらけとなったサカエとホマレが「遊ぼ~...
早朝から元気に駆け回り、それが終わると同時に始まるワンプロ。移設犬舎の訓練区画では早朝と夕方の1日2回 猟犬たちを放ち、力いっぱい運動させています。その間に個々の呼び戻しやコマンドに対する服従等の躾も行い、犬たちが常に私の制御下にあるかを確認。これは安全狩猟の上でも大切だと実感しているため欠かせません。そんな中、訓練区画内の植物に目が留まり凝視。茎がオニヒトデのようにトゲトゲなのです。ネットで調べる...
猟場内に猪と鹿が混在している場合、猟犬は逃げ惑うだけの鹿を追いたがるもの。こんな話をよく耳にしますが、その度に「そんなことはないよ」と実際の状況を説明します。確かに これだけ鹿の生息密度が高ければ、真っ先に鹿を発見して追ってしまうのは仕方のないこと。でも「追ってしまう」と「追いたがる」は別の話で、それを混同してはいけない。勢子が上手く導けば「猟犬は、むしろ猪を追いたがる」と実感しているだけに冒頭の...
今年も子犬の世話でバタバタしていましたが・・・気がつくと、もはや制御不能なほどに激しくなってきた今回の2頭。もうワルワルなんてもんじゃない。生後3ヶ月半の子犬ってこんなに強烈だったかな。お婆ちゃん犬のコーシンが子犬だった頃のことを思い出してみると…確かにワルワルだった。先輩犬のヤマがノイローゼになるほどにコーシンも激しかったのを思い出します。でもヤマは幼いコーシンに揉みくちゃにされても決して怒らなか...
「熱中症になるのは気合いが足らないからだ!気合いだ!気合いだ!」と、いつも声高に言っている私。でも熱中症は気まぐれ。熱中症になりそうな時にならなくて、熱中症にならなさそうな時になったりもする。日中の気温が30℃にもなる初夏の捕獲業務で大汗をかきながら真面目に頑張る勢子の私。でも以前のように熱中症で尾根で倒れて、カラスの餌食になることは無くなりました。。暑さに慣れて、体力もレベルアップしたのでしょう。...
狩猟で酷使している私の猟車。林道での横転や大木への激突などもありました。もはや満身創痍の状態。でも猟車のスズキ キャリイは一生乗り続けるつもです。ところが…猟場の下見中に岩に乗り上げてしまい、下回りを強打したことが原因で面倒なことになってしまいました。フロントのシャフトブーツが破れて、取付金具も変形。そこで、いつもお世話になっている整備工場で直してもらうことに。すると驚きの事実が判明。純正品のシャフ...
この日曜日のニホンジカ管理捕獲は県境の標高の高い奥山。私はこの地域には苦い思い出があるため、長らく猟犬を引いていません。「なんだ、犬を連れて来なかったのか」と言われても、頑なにすっとぼけ続けた8年間。「いや、また皆さんに迷惑をかけちゃうんで」と。鹿の大群を猛追した猟犬たちが隣の県まで行ってしまい…回収したのは日が暮れてから。数十名の隊員たちが その帰りを待っていてくれたのです。そして先輩方が「お疲れ...
一ヶ月ほど前に移設犬舎の訓練区画で捕まえたヒキガエルの亜成体。雌雄の判別をしてみると、メスの特徴が出始めていたため「ヒキ美ちゃん」と命名。観察も兼ねて しばらく飼育してみることにしました。エサやりは専ら自然任せ。古家の玄関灯下に飼育ケージを置くと、勝手に蛾や小さな甲虫がその中へと落ちるため、ヒキ美ちゃんはせっせと舌を伸ばして お食事を。舌の伸ばす際に「ペチッ」と舌の発射音がするのが面白い。射程距離は...
不思議なもので、世の中にはウリ科の食物が大好きな人と全くダメな人が居るようです。考えてみれば、どんな食べ物にも好き嫌いはあるものですが、ウリ科の食物は身近なだけに その違いが目立ちます。我が家でも息子は大のウリ科嫌い。キュウリだけではなく、メロンやスイカもダメ。あの共通したニオイが受け入れられないのだとか。カットしたマスクメロンを前に「いらない」と皿を押し戻す姿の何と気の毒なことよ。その瞬間「待っ...
毎年、猟犬たちの体調や仕上がり具合に応じて出猟や予防接種のタイミング等を調整しています。しかし、ここ3∼4年は豚熱の影響もあって猪狩りの方は休止状態。また勢子役が激減する中で、各猟隊が協力し合っての合同猟が増えため、一銃一狗や少人数での出猟は減る一方。そんな中で一時期は日本犬(三重地犬)のみの飼育に徹して、その中から個々の特性や気質を鑑みて一銃一狗に使う犬と巻狩りに使う犬とに分ける予定でした。しかし...
猟場の事前調査の努力に応えてくれるかのように、遠方からも多くの猟師たちが応援に駆け付けてくれた昨日のニホンジカ管理捕獲。まさに鉄壁の布陣と言えます。隣山への逃走ルートを塞ぎ、前進守備の中タツには凄腕猟師たちを配置。その布陣はまるで大阪の陣の真田丸が如く。全員が赤備えで気合いもバッチリ。いや、オレンジ備えか…そして尾根上には全国大会上位者のライフルマンたち。つまり極めて優秀な狙撃兵を見通しの良い場所...
巻狩りにおいて、囲み役や その配置場所を「タツ」「マチ」「タツマ」などと呼びます。また、これらタツの目安となるのが「通り」「ウツ」と呼んでいる獲物の通り道。山から山への日常的な移動に使う通りや、水を飲みに行くためにだけ使う通り等々。一般的には日常的な移動の通りを逃走ルートとするため、その見極めは大切です。そんなタツの場所が決まったら、次に考えることはタツ役同士で撃ち合わないための位置取りやバックス...
まずは玉ネギとニンジンを炒めて、先に煮込みを開始。主役の猪肉は、塊のまま表面を軽く焼いて肉汁の流出をストップ。塊肉のまま鍋に投入します。ちょっと猪肉の量が多かったかな。で、30分ほど煮たら塊肉を取り出します。やはり1.5kgは多かったな。カレールーの箱裏に書いてあった量の3倍だもの。でも取り出した塊肉は煮る前と殆ど同じ大きさで、肉汁を蓄えたまま火が通った状態。小さく縮んでしまった肉とは違って筋繊維間の空間...
「シェー! もう やめてほしいザンス!」「そんな つぶらな瞳で見つめてもダメ」でもヤメられない止まらない地底探検への穴掘り。懸命に掘り進めるホマレ。そこへ作業効率をアップさせようと、サカエが連結。ツインパワーで土をかき出します。その後ろで様子を見ていたコーシンの顔に土が直撃。ほら出入口が土だらけになっちゃたじゃない…って、脱走禁止!よし、言うことを聞かないのなら奥の手じゃ。父ちゃんを侮るでないぞ。前...
まだまだ続くニホンジカ管理捕獲。県担当者と猟友会上役の方々から新たなる実施区域の調査依頼を受けて、猟仲間たちと共にタツ配置のマーキング等を行いに猟場へと向かいました。標高400m程の低山を囲む巻狩りとなるため、今回も かなり大がかりな捕獲となります。こんな事もあろうかとタツ配置場所に通じる林道を復旧整備しておいて正解でした。基本的には猟場に詳しい先輩に教えて頂きながらの調査。次々とマーキングして行きま...
雨降る森の中、移設犬舎の古家で一人黙々と焼く猪肉。半径200m以内には自分しか居ないとのヘンな優越感。森を独り占めした気分になれるのです。そして森の一部にもなっている。そんな森から授かった恵みを力いっぱい美味しくいただく。猪肉は やはり焼肉が一番。今回の部位は肩ロース肉とホホ肉とタン。そう言えば未だに食器を用意していなかったな。学生の頃から使っていたラーメン鉢が一つあるだけ。我が家の食器は全てセットな...
体をかがめて暗闇の中を進んで行く。まるでノストロモ号の排気ダクトの中でエイリアン狩りを行っている感じ。そして「ぐわぁ~っ!」と、自分が狩られる…でも私はダラス船長とは違って経験豊富な凄腕猟師だから大丈夫。。まずは強力なライトで視界を確保!武器は火炎放射器…ではなくて草刈り鍬と炭スコップ。これは何となく負けている気がする…なので強力掃除機で撃退!って吸ってどうするの。ゴーストバスターズじゃあるまいし。...
「積載量 積めるだけ」なんてステッカーが貼ってある貨物車を時々目にします。そんな茶目っ気ある文句に微笑ましい気持ちにもなりますが、これがインドやパキスタンだったら大変。彼らは本当に積めるだけ積みます。とにかく怖いもの知らず。また、スクーターならベトナムやタイだって凄い。家族全員でスクーターに乗ったり、荷台に大きな豚を積んだりもする。私の愛車、ベトナム・ホンダ製のディオ110は、それら過積載を想定しての...
先日に実施されたニホンジカ管理捕獲の対象地区は隊員たちにとっては馴染の山。皆がそれぞれに鹿の逃走ルートを把握しています。また、猟期中は私たちが合同猟を行う猟場なので、手堅く成果を上げられる間違いない山でもあるのです。今回は静岡県猟友会会長はじめ、県職員の方々も参加しての大がかりなもの。よってタツ役は私たちが猟期中に行う巻狩り時の4倍も。鉄壁の囲みと言えます。おまけに参加者の多くが凄腕猟師で、射術に...
なんともグッドなタイミング。アマゾンプライムデーで目星を付けていた溶接機がほぼ半額になっていたのです。製造国は中国ですが迷わずに「ポチッ」とな♪中国製品でも優れた物は沢山あります。もちろん残念な商品も沢山。大切なのは、それを見抜く選択眼を有しているかどうか。以前に購入した㈱高儀の中国製チップソー。同レベルの日本メーカー品の半額以下でしたが、性能や使い勝手は遜色なしで耐久性も十分。我が家と犬舎移設地...
伊豆半島に移住を決めた両親に合わせて、私も移住を決断したのは およそ30年前。将来的に両親の面倒を見るために退職して、近くに住む可能性が高いと考えたからに他ならないのですが。また当時の転勤に次ぐ転勤では、家族にも負担が掛かり続けてしまうと考え「早いに越したことはない」と行動に移したのでした。その思い描いていた人生の流れは的中し、今日に至ります。つまり両親の面倒を本格的に見ることとなったのです。それに...
趣味の工作で金属を接合する場合は、それを職場に持ち込み、昼休みに工務室にて溶接作業を行っています。本当はダメなのですが、工務課の課長が笑顔で「いいですよ」と言ってくれるので、イイのです。。。とにかく職場の工務室は素晴らしい。200Vの溶接機が各種揃っているのです。アーク溶接、ノンガス半自動溶接、TIG溶接の交流と直流、そしてアセチレン溶接機も。なので材質や大きさは何でもござれ。ところが大きな物はどうにも...
我が家の犬舎横の道端に生えていた謎の植物。大きく育ってしまい ご近所さんの通行の妨げとなりだしたため、刈ることに。ところが庭にその植物を捨てたところ、犬たちが引っ張り出してムシャムシャと食べだしたのです。「もしや♪」と葉を齧ってみると、これが結構イケル♪粘り気があるあたりはツルムラサキにも似ている。でも毒性は大丈夫なのだろうか。今までに野草で このような植物を見たことが無かったため、調べてみることに。...
三重地犬の子犬、シオちゃん♪マチちゃん♪そして フミ君!みんな可愛い顔して もうワルワル!子犬が複数頭であっても躾のコツを掴んでいる私は、今まで全頭上手くいったと実感しています。ところが、このワルワルな3頭には そのコツが通用しない。とにかく激し過ぎるのです。そこでジックリと観察を続けたところ、あることに気が付きました。今までは数頭に一頭の割だった斬り込み隊長のような怖いもの知らずの子犬。それが今回の子...
私は素人の一狩猟者であってプロ猟師ではないため、獲物肉の販売に関する許可は得ていません。よって猪肉や鹿肉の販売はできず。また猟犬の繁殖は血筋存続が目的であり、販売を目的としていません。したがいまして、血筋存続に協力して下さる方にのみ子犬や仕込み犬を差し上げている状況です。そんなことなので、ブログ写真においては誤解を招かぬように解体場面などは極力掲載しないようにしています。以前に何度か猪の解体シーン...
私の職場では新型コロナウイルスによる病欠者が目立つようになってきました。エアコン使用による部屋の閉め切りが それを助長しているのかもしれません。いずれにしても夏季の第一次長期休暇を前に職場はテンテコ舞い。人材不足が深刻な問題となっている中で、更に人が足りない状況となり、皆がバタバタ。でも長期休暇は何が何でも休んでみせる。休日返上なんてまっぴらごめん。私は出勤日より休日の方が断然に忙しいため、休日は...
先日、近所のスーパーで半額にて購入した 丸のままのボイル豚足。1本はその日のうちに美味しく頂きました。ところが残りのもう1本はチルドルームに入れていたのに 3日ほどで残念なニオイに。ただでさえ悪くなるのが早い豚足。半額品ともなれば最大級の警戒をしつつ、早めに食べるべきでした。普段から「SDGs 命!」などと声高に言っておいて、これでは豚ちゃんに申し訳ない。とりあえず丸のまま洗ってみましたが・・・まだ少し臭う...
今年の冬で9歳になるビープロのメスのコーシン。発情期が来たものの、どうやら排卵はしていない様子。でも発情フェロモンはプンプンに発散しているようで、オス犬たちはメロメロ。犬もある程度の歳になると排卵は止まるようですが、発情は一生続くとのことで、なんだか不思議。その生態に意味があるのだろうか。祖先であるオオカミの存続において、この状態に優位性があったからに他ならないとは思うのですが。コーシンは早めに引...
最高気温が40℃とは何事なのだ!あまりの暑さにバリカンで頭を丸刈りにしてしまいました。ついでに子犬たちも丸刈りにしてあげたいくらい。暑すぎて大人しくなってしまったのです。今は扇風機で何とか凌いでいる状態ですが。でも少し体が冷えてると、大人しくしていた分を取り返さんとばかりにハッスルするのは如何なものか。子犬は冷やし加減が難しいのです。。。脱走禁止!エサも今は猛暑仕様。獲物肉と野菜を煮て一旦冷まし、後...
実直な猟犬のミカサ。人に例えるならば「真面目な働き者」といった感じで、私に似ています。。。今日はそんなミカサが猟師仲間さんへの元へと旅立ちました。その役目は先導犬として頑張ってもらうため。猟師仲間さん宅には生後4ヶ月になるプロットハウンドが飼われています。名前はスカイちゃん。とても可愛い女の子。そのスカイちゃんの先生役がミカサなのです。なんかイヤな予感がする。禁断の愛が。。。ミカサ、教え子に手を出...
狩猟を始めるにあたっては、まずは猟友会の先輩方を頼るのが一般的。右も左も分からぬ中で好き勝手に猟を始めれば、トラブルを引き起こすであろうことは誰でも察しがつくでしょうし。猟友会の会員になることは、狩猟を始める第一歩でもあるのです。問題は そのあと。「良好な人間関係の先に本来の狩猟がある」と私は強く感じています。「狩猟を行うために人を頼る」ではなく、あくまでもお互いに信頼し合えるような人間関係を構築...
生後3ヶ月半となった三重地犬の子犬たち。そろそろ躾を始めようかと考えて、1頭ずつ分けることにしました。初めのうちは寂しいのか、互いに鳴き合ったりもしましたが、程なくすると静かに。食事をゆっくりと取れるため「単独も悪くない」と気が付いたようにも見えます。毎度のことではありますが、単独飼育に移行した方が断然飼いやすい。やはり1対1だと互いの距離が一気に縮まります(これは物理的に)。マチちゃん近いよ。そして...
趣味的なことにアレコレと手を出す私ではありますが、実は一番の趣味は釣りなのです。小学二年生の時に貯水池でフナを釣って以来、もう釣りに どハマり。あの日の記憶は今でも鮮明に残っています。その後、進路においては紆余曲折あったものの、最終的には 釣り→魚類→水産との流れで その道を突き進み、挙句の果てには原点に立ち返り 脱サラして釣具屋を共同経営。傾きかけた釣具屋を買い取り、懸命に働き続けたところ、スタッフた...
昨日は3年ごとの狩猟免許更新のための講習に行ってきました。周りを見渡すと、今回が最後の更新になるであろう ご高齢の先輩方も多い。「歳なんだから やめろって家族がうるさいんだよ」と少し寂しそう。でも ご家族のお気持ちも十分に理解できます。狩猟は危険を伴いますから。人生の区切りのためにも、3年ごとの更新は意味があるのでしょう。昼過ぎに講習が終わると、同席していた会長が役場からの捕獲要請を伝えてきました。猪...
猟犬用のGPS発信機と受信機は今や無くてはならない存在です。狩猟事故防止や猟犬の命を守るにおいて、これほど心強いモノはありません。「便利なモノを手に入れてしまった以上、人類はもう後戻りはできない」との お決まりの流れに当てはまる物の一つに。つまり車や電話やパソコンといった利器と同じ。その運用のために法律が新しく制定され、今もなお改正が続いているのです。ところが運用上の不備における法律改正の狭間で、理不...
我が家の三重地犬の血筋存続計画において、次なる段階に入りました。まずは将来に向けての我が家の繁殖可能なメスが3頭となり、猟師仲間の元へと貰われて行った4頭を含めると7頭となったことで「最後の1頭」との危機的な状況は脱しました。そこでオスたちを別猟隊へと旅立たせ、武者修行を行いつつ、そちらの方の各系統の種親となってもらうことに。せっかく猪犬に仕込み上げても、こちらの地域では豚熱の影響が長引いたこと等によ...
これで三日目。日曜日は休診日なのにもかかわらず、父を診て下さった主治医の先生。抗生剤と栄養剤の点滴が父の窮地を何度救ってくれたことか。毎度のことながら感謝の言葉しかありません。父は今年で89歳。心臓弁の手術から10年以上が経過し、本人は「座して死を待つのみ」と雑音の混ざり出した心音に腹を決めています。「死の迫った老人でありながら、国家に高額な医療費を支出させてはならない」と。しかし今回の急性前立腺炎は...
今日の昼休みに母からの電話がありました。父が倒れたと。持病の急性前立腺炎が再発して、またもや動けなくなってしまったようなのです。仕事を早目に切り上げたものの、行く手を阻む線状降水帯による強烈な雨。車がアチコチで立ち往生する中、水しぶきを上げて突き進む愛機インターセプター。「マジで浮く!」と焦りながらも、なんとか実家へ到着。バイクは冠水に強い。その間、病院には家内が連絡を。こともあろうに母のスマホの...
いつもと違う格好だと、意外と警戒する犬たち。人を判断するには、声やニオイより容姿が最も手っ取り早いからなのでしょう。とくに緊張状態の犬は、その傾向が強いのです。これは日本犬も洋犬も個体差はあれ、同じ反応を示す比率は変わらないように思います。なので仕込み途中の若犬には、あえて猟友会のベストと帽子の出で立ちで接する場合も。この出で立ちに普段から慣らしておくと、若犬が初陣で戸惑わなくなります。なにせ見知...