第1種放射線取扱主任者です。試験勉強を始めたばかりの方のとっかかりになるような、ある程度勉強を進めた方の見返しとなるようなブログを目指しています。
点線源からの吸収線量を求める方法を過去問の解説をしながら説明します。 <平成28年度物理29問目> 314Mbqのβ線点線源を40秒間取り扱うとき、指先の皮膚の吸収線量[mGy]として最も低いものは次のうちどれか。ただし、線源と指先の距離は10cmで、このβ線の皮膚での平均質量阻止能は、2.0[MeV・cm^2・g^-1]とする。また、線源の半減期の影響は無視できるものとする。 1)0.8 2)1.6 3)3.2 4)6.4 5)12.8 問題を整理すると下の絵のようになります。 点線源からのフルエンス率は[Bq/4πr^2]で求めることに注意し、吸収線量[mGy]を算出する式を以下のように組…
中性子の弾性散乱について記載します。 中性子の弾性散乱では、中性子が原子核と衝突した時の ・原子核の反跳エネルギー を求める問題が良く出題されます。 原子核の反跳エネルギーを求めるための公式を覚えておきましょう。 式中の記号の意味は以下の図を参照ください。 原子核の反跳エネルギーが最大になるケースを理解しておきましょう。 ①中性子の散乱角度について 中性子の散乱する角度φが180°になったとき原子核の反跳エネルギーは最大になります。式中のcosφに180を代入します。 ②原子核の質量数について 中性子の質量数が1であることから、原子核の質量数も1のとき原子核の反跳エネルギーは最大になります。す…
照射線量・カーマについて記載します。 各々の意味について混乱しないよう理解しましょう。 放射線の測定対象や放射線が入射する物質の定義が変わります。 照射線量 照射線量とは、質量dmの空気と光子(X線、γ線)が反応した際に生成される二次電子が完全に停止するまでに発生させる電離電荷の合計を表します。 式に示すと以下の様になります。 カーマ カーマとは、質量dmの全ての物質と非荷電粒子(X線、γ線、中性子線)が反応した際に発生する二次電子の初期エネルギーの総和となります。質量dmの空気に対して測定した場合、空気カーマと呼びます。 空気カーマを式に示すと以下の様になります。 照射線量と空気カーマの関係…
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