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  • SNSの進化、「BeReal.」が問いかけるもの

    SNSが流行して久しいが、私はできるだけその波に乗らないようにしてきた。キラキラと飾り立てた投稿を見て、そこに対抗する気力もなく、他人の「映える」虚像を楽しむ余裕もなかったからだ。本当の友人関係でさえ、等身大の自分でいられる安心感がなければ長続きしない。むしろ、無理に輝いて見せることは、人を疲弊させるだけだ。 そんな中、フランス発のSNSアプリ「BeReal.(ビーリアル)」が注目を集めている。このアプリは、これまでのSNS文化に一石を投じる存在だ。ユーザーに求められるのは、毎日一度、ランダムな時間に通知を受けて写真を撮ること。その瞬間を切り取ることが目的で、フィルターも加工も不要だ。そして写…

  • アスペルガー症候群の同僚との職場での向き合い方:ストレスを乗り越えるために

    職場で共に働く女性が、アスペルガー症候群を抱えていると知ったのは、彼女と仕事をする中で感じる違和感が積み重なった結果でした。最初は単なる気質の問題かと思っていましたが、分裂気質や統合失調症とも似て非なる特性があることを調べるうちに、その違いを理解し始めました。そして、最大の違いは、人の気持ちを理解する能力にあると感じています。ストレスの原因は「気持ちがわからないこと」 彼女は他人の気持ちを読み取ることが難しく、その結果、職場でのやり取りがすれ違うことが頻繁に起こります。例えば、彼女が体調を崩して一週間休んだ際、復帰後に一言の謝罪も感謝もなく、小さな菓子の包みを置いて何事もなかったかのように仕事…

  • 映画『フェアウェル』:嘘が真実よりも“愛”を浮かび上がらせる、その瞬間をあなたは見逃せるか?

    ニューヨークで暮らす若い中国系移民2世の女性・ビリー。彼女は2歳で両親と共に渡米したため、中国語があまり得意ではない。そんなビリーが、余命わずかと宣告された祖母(ナイナイ)の住む中国・長春へと向かうところから、この物語は始まる。アメリカで育った彼女が、中国本土で直面するのは「患者本人に癌を告げない」という慣習。インフォームド・コンセントが当たり前のアメリカ文化で育ったビリーには、この嘘が不条理に映る。だが祖母を愛するがゆえに真実を明かせない家族たち――彼らはアメリカ、日本、中国と国際的に離散しながら、一堂に会し“偽り”の結婚式という名目で祖母との最後の時間を過ごそうとする。この映画は、単なる家…

  • 移民政策の光と影: 日本が直面する最悪のシナリオとは?

    移民—このテーマは、今や日本社会の将来を左右する重要な鍵となっています。しかし、その先に待ち受ける可能性として、最悪の事態を避けるためには、経済、社会構造、そして人々の意識改革が必要不可欠です。ヒトラーの教訓—スケープゴートの危険性20世紀のドイツ。第一次世界大戦での敗北と経済的混乱が重なり、国全体がどん底に沈んでいました。この混乱の中で、ヒトラーはユダヤ人をスケープゴートにし、独裁政治を確立しました。人々の不満を特定の集団に向けることで、国家をまとめ上げたのです。これは、経済的苦境がいかに社会の分断を助長し、最悪の事態を生むかを示す典型例です。現在の日本は、経済がどん底とは言えませんが、「失…

  • 心身喪失? 平原政徳の破壊衝動が映し出す心の光景――「理想」という呪縛を焼き尽くせるのか

    近年、社会を震撼させるような凶悪犯罪が次々と報じられ、その動機はしばしば不可解なものとして語られる。しかし、その不可解さの中には、現代を生きる私たちが逃れがたい「観念」に囚われている構図が、微妙な形で投影されてはいないだろうか。私たち一人ひとりが「理想」や「幸福」という名の、誰かが用意した光り輝く未来図に縛られ、それを達成できない苦痛の中であえいでいる。犯行に及んだ者たちは、他人から見ればいびつな行為によって、そうした理想の象徴そのものを壊し、“白紙”へと戻ろうとしているように見えるのだ。 もともと私たちは「何もない」状態でこの世界に生まれる。そこに日々積み重なる経験が、やがて自分だけの世界観…

  • 『パスト・ライブズ/再会』感想・解説:ノラとヘソンが紡ぐ取り戻せない記憶と縁(イニョン)の物語

    幼い頃、人は当たり前のように互いの存在を受け入れ、同じ空間を共有する。その静かで小さな世界は、校庭の片隅、親がお膳立てしてくれた遊び場、公園のブランコのような何気ない場面で成り立っている。そこには特別な言葉や派手な演出は存在しない。ただ、まだ名前を持たない感情が、二人の間に流れている。私が小学生の時に好きだった大和田知里さんは、そんな存在だった。クラスという小宇宙の中、「学校の中ならこの人」という素朴な選び方で浮かぶ意識に、一種の懐かしい震えがあった。その思いは、まるで映画『パスト・ライブズ/再会』(Past Lives)で描かれるノラとヘソンの初期の関係を思い起こさせる。この映画が特別なのは…

  • 「インサイド・ジョブ」に学ぶ:オルカンやS&P500に迷う日本人投資家が直視すべきアメリカ経済の光と影

    「インサイド・ジョブ」というドキュメンタリーは、2008年に世界を揺るがしたリーマンショックの原因を抉り出した作品です。銀行や投資会社、格付け会社、そして政治家や学者までもが一本の線で結ばれ、世界経済を土台から崩しかけた複雑な金融構造が明らかにされます。もともと、家を買いたい人たちへの住宅ローンが、金儲け優先の投資商品に変貌し、それを誰もきちんと制御しないまま肥大化していった――そんな欲望と制度の甘さが引き起こした惨事でした。こうした話は、ここまで多くの人が聞いたことがあるでしょう。しかし、私がこの映画を観た背景には、もっと個人的な動機があります。ここ5年間で、新しいNISAの非課税枠・180…

  • 中島咲彩 北九州マック中学生惨殺事件!犯人像は“就職氷河期世代”の鬱屈した怒りか?

    北九州市のマクドナルド店内で、中学生男女2人が突然刃物で襲われ、無残にも命を落とすという凄惨な事件が発生した。これが怨恨による計画的犯行なのか、それとも無差別で理不尽な暴力なのか――今、ネット上やメディアはその動機をめぐり大荒れの議論に包まれている。筆者は、事件直後からこの不可解な動機について考え続けてきた。その中で浮上してきたのが、“ロスジェネ世代”、特に就職氷河期真っ只中の1998年~2004年に社会へ飛び出した層が抱える歪んだ鬱屈だ。この世代は、金融危機後の過酷な就職戦線で理不尽な挫折を味わい、社会に斬り捨てられるような絶望を抱え込んでいる。そうした背景を踏まえると、ナイフで刺し、即座に…

  • 『カリガリ博士』──夢と現実の狭間で問いかける映画

    1920年に公開された映画『カリガリ博士』は、まさに映画史に残る異形の作品です。その表現主義的な美術や、現実離れしたセットの数々が織りなす光景は、まるで夢遊病者の視点そのもの。そこに描かれるのは、現実がいかに不確かで、どれほど私たちの認識が曖昧であるかを突きつける世界です。視点の揺らぎがもたらす不安 映画を観ながら、私たちは気づかされます。今見ているものは本当に「現実」なのだろうか?兼好法師が「まだ見ぬ人ぞ、こようのなぐさめわざなる」と語ったように、未知なるものに触れることで、私たちは生の儚さを痛感します。この映画は、それを視覚的に体験させてくれるのです。極端に歪んだ建物、観る者を不安にさせる…

  • 辰吉寿以輝、苦節10年の挑戦!父と子のボクシング伝説に迫る感動の一夜

    辰吉寿以輝選手がついに東洋太平洋タイトルマッチに挑んだ夜、ボクシング界は大きな注目を集めました。世界戦ではないにもかかわらず、試合前からの盛り上がりは異例の熱気。多くのファンが、この10年間の努力と挑戦の集大成を見届けようとテレビの前に集まりました。私自身も、かつて父・辰吉丈一郎選手がシリモンコンを破った世界戦に胸を熱くした一人。彼のボクシングに憧れ、いつか父を超える王者になりたいと夢見てきた息子・寿以輝選手の姿には、深い共感を覚えます。私も少年時代、父からプロ野球選手になる夢を託されて育ったからこそ、彼の物語に特別な思いを抱いていました。試合開始直後の衝撃 試合開始直後、相手の王者・中嶋が放…

  • 笑いを超えた芸術性と普遍性:『モダン・タイムス』の本質を考える

    チャールズ・チャップリンの『モダン・タイムス』は、一見すると笑いに満ちたエンターテインメントのように映ります。しかし、その笑いは単なる娯楽にとどまらず、資本主義社会の労働者階級が抱える悲哀を浮き彫りにし、風刺という芸術の神髄を見せてくれるものです。黒い羊が伝える孤独と冷笑 冒頭の羊の群れの中に混じる黒い羊――これは、労働者の群れに馴染めない孤独な存在を象徴しています。このシーンに込められた視覚的な暗喩が、本作の奥深さを物語ります。チャップリンが描くのは、ただ「笑わせる」ことだけではなく、人間の根源的な苦悩を笑いを通して表現するという挑戦です。日本的な「ただ面白ければいい」という笑いとは一線を画…

  • 「柿傳」新宿で極上の茶懐石を堪能!観光客にもおすすめの「柿傳」体験レポ

    新宿といえば、映画館やショッピング、グルメが揃った大都会。その喧騒から一歩足を踏み入れると、まるで老舗旅館に来たかのような上質な空間で、本格的な茶懐石を味わえる名店があります。その名も「柿傳(かきでん)」。新宿駅東口からほど近く、独特の風格が漂う建築物に思わず目を奪われます。文化的価値があるといわれるこの建物は、知らずに通り過ぎるにはあまりにも惜しい存在。今回、映画鑑賞後のプチ贅沢として、ふらりと一人で予約してみました。 ◆本格京都茶懐石が味わえる老舗の実力 「柿傳」は、京都の茶の湯文化に根差した本格的な懐石料理を提供しており、その格式高さから、ビジネス接待や特別な日の会食にも人気。予約なしで…

  • 映画『ロボットドリームズ』:AIがすすめた“切ない友情”の傑作を観た

    映画『ロボットドリームズ』が日本で公開されるのは、新宿と渋谷の限られた劇場のみ。こんなに評価が高い作品なのに?そう思って調べてみたところ、映画批評サイト「ロッテントマト」で驚異の**トマト指数98%**を獲得していることが判明!批評家がこれだけ絶賛しているなら、観るしかないと即決。駄作に時間を費やしたくない私にとって、このサイトはまさに信頼の指標です。【あらすじ:動物たちが紡ぐ“言葉のない物語”】 物語は孤独な犬(ドッグ)が、偶然見かけたロボットを購入するところから始まります。全編にわたり台詞は一切なく、登場キャラクターはすべて動物。名前も「ドッグ」「キャット」などそのまま。ディズニー作品を彷…

  • 新宿・バルボラで再会した神崎ゆか:驚きと懐かしさの交差点

    高級店にふさわしい容姿端麗な彼女。初対面の美貌に心の中でガッツポーズをしたものの、胸の奥には不思議な懐かしさと寂しさが混じった感覚が漂っていました。期待していた感情とは裏腹に、湧き上がるはずの情熱がどこか鈍くなっている自分に気づきます。「以前、このお店で働いていました」と答える彼女。記憶の糸が繋がり、一瞬で彼女との過去の思い出がフラッシュバックしました。新人時代の初々しさが残る彼女とは違い、今は成熟した大人の雰囲気を纏っています。しかし、再会した彼女は別人のようでもあり、時間の経過が生み出した“仮面”を感じざるを得ませんでした。美しさの裏にある物語 彼女は在日中国人として日本で生まれ、かつては…

  • 前澤祐子小学校教諭にキスされた! 文豪への道を諦めた私が、新宿で見つけたもう一つの『天国』

    小説家になりたいという夢を抱きつつ、現実は仕事に追われる毎日。私には小説を書く才能も時間もなく、「文学のストリートミュージック」ともいえるブログが、唯一の表現手段となっているのかもしれません。でも本当は、それすらも限界に近づいている。そんな日常の中で、思わず天を仰ぐ瞬間が訪れるのです。新宿ソープランドと、90分間の「至福の時間」 今週の木曜日、私はまた新宿のソープランド「バルボラ」に行くことに決めました。ただし、今回は50分コースではなく、90分コースを予約。どうしても「2回戦」を堪能したいという欲望が抑えきれません。このところ、マットの上で2回目を迎える瞬間に訪れる「天国」のような感覚に取り…

  • 三国伸治先生 小学校教諭の思い出! 朝日新聞のロックじゃねえを読んで!

    朝日新聞の朝刊で、小学校6年生の時の担任が、「ロックじゃないぞ」という言葉をキーワードにして、情操教育をしていた事例が紹介されていた。筆者(森川葉の音さん)が 小学6年生時の担任教師の思い出.その人は、とにかくよく「怒る」.しかも、ほかの「大人」とは違う基準で「怒る」. 宿題を忘れても怒らないが、嘘をつくと怒る.窓ガラスを割っても怒らないが、黙っていると怒る. 怒って、そして その怒りが頂点に達した時、「ロックじゃねえ!」と叫ぶ・・・ 筆者の森川さんは都内在住の、現在21歳の大学生.タイトルは「今も聞こえる、ロックじゃねえ!」成人した今も、さまざまな場面で この「ロックじゃねえ!」の怒号が耳に…

  • 祖母との思い出と私の孤独――流れる時の中で見つけたもの

    老人ホームに通い、祖母に会いに行っていた日々が、昨日のことのように思い出される。しかし、もう祖母はこの世にはいない。その喪失感がふと胸を締め付ける。私の独身生活を心配し、優しく見守ってくれた祖母には、もう二度と会うことができない。頻繁に会えたわけではないが、祖母の愛情はいつも感じていた。社会人になったばかりの頃、300万円ものお金を手渡され、その意味を深く考えたこともなかった。夏になると「夏すこやかに」と書かれた手紙と共に届いた煎餅の包みも、今になって記憶の中で鮮やかに甦る。祖母の家があった桜ヶ丘は、すっかり様変わりしていた。今ではプレハブ小屋が立ち並び、昔の面影はどこにもない。すべてが流転の…

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