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2019/06/05

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  • 郵便為替 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    三〇 郵便為替 郵便はただ信書の送達のみでなく、之に伴って貨幣や品物も共に送達すべき者であるとは、私が郵便に下した提議である。中にも貨幣の如きは或る場合では信書よりも尚急用な事のあるのは、実験上見易い道理である。故に私は郵便創業の時からして、此の点に就い

  • 飛脚屋の競争と強願 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二九 飛脚屋の競争と強願 明治四年私が西洋から帰った時は、東京大阪間と、東京横浜間とに郵便が開けて居ましたが、此の官設郵便に向かって、三都の定飛脚屋が競争を起して、東京大阪間の賃銭を郵便と同額に引き下げ、東京横浜間は郵便賃の半額に減じて、郵便類似の方法を

  • 郵便船車 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二八 郵便船車 高崎長右衛門、岩橋万造などという汽船業を営んで居る人々に、帝国郵便蒸気船会社を創立させた所が、人も不適当なら時もまだ到らなかったので、遂に失敗に終わったのは遺憾でしたが、明治五年の冬、其の会社に琉球藩との間に定期の郵便航路を開かせて、同時

  • 郵便局長 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二七 郵便局長 始め取扱役と称えた地方の局長は、相当の資産のある紳士でなければならん所が、其の職掌は飛脚屋の取次人の様で、まだ世間からは全く貴重視されない通信物の取り扱いであり、其の所得も郵便物の少ない為にしたがって僅少であるから、利益上から進んで之に任

  • 郵便局 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二六 郵便局 最初暫時の間は郵便取扱所と言ったのを郵便役所と改め、それから局と改めたのですが、初め役所と改称した理由は、此処は飛脚屋の営業場でない、政府の通信事務を扱う役所であるという事を広く示す為であったので、それは大いに必要があったのです。其の頃の発

  • 新聞紙 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二五 新聞紙 明治五年には、郵便の組織の稍其の体裁を成して、新聞紙を送達する事も出来る様になりましたが、当時は新聞紙の発兌がまだなかったので、其の方法は設けたけれども只名ばかりであったのです。凡そ法律規則は其の必要があってから、後に設ける筈であるのに、ま

  • 郵便配達 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二四 郵便配達 郵便局所在地でない所の僻地に宛てた郵便物は、極少数であるのに、却って多くの入費を掛けて遠距離までも送達しなければならん、迚も乏しい資本では弁じ様がないので、延滞したらばどうしようかと言うのは、最も創業者の苦心した所です。そこで是非なく決断

  • 郵便切手 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二三 郵便切手 当時日本の紙幣は贋造の多いのに苦しんでいる最中であったが、其の贋造の多く出来る原因は印刷が粗末だからなので、私は之を防ぐには西洋に注文して、精巧な者を拵えるのが一番であるという事の発議者であったのです。そこで郵便切手も精巧なのを拵えようと

  • 郵便の税名 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二二 郵便の税名 最初は郵便税とは言わないで、郵便賃と言いました。税と名のついたのは明治五年で、是は私が斯業経営中の一方便に出たのです。畢竟此の金は事に対する報酬ですから、料とか賃とか言うのが適当ですけれども、外の意義から言えば、国が之を独占して、法を制

  • 郵便税額 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二一 郵便税額 人は最初に概念を起して、其の大要を言うときは大そう利口な様でも、さて実際其の局に当たってやって見るとなかなか左様は行かない者で、まして私の様な浅学不才の者は尚更ですが、私は疾に通信事業を大いに起こさねばならないという概念を起して、斯う斯う

  • 郵便物の重量 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二〇 郵便物の重量 従前の飛脚屋では、信書一通分の目方何程という制限もなく、大凡の目分量で其の賃銭を受け取った者ですから、官民共に信書の目方には、一般に注意しない風でしたが、私は郵便には必ず其の制限が必要であると思った。併し其の一通分は何程の目方としてき

  • 逓送の速度 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一九 逓送の速度 立派な紳士に就いて、其の幼少の自分の事などを聞く時は虚言らしく思われる事も幾らもありましょうが、是と同じ事で、汽車も汽船も郵便に用い、馬車や人力車も自由に用いられる今日に在って、此の様な話をするのは馬鹿げて居る様ですけれども、全く実際の

  • 郵便規則 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一八 郵便規則 私は郵便創設の第一着手として、先ず郵便規則の草案を起しました。然るに尚能く考えて見ますと、是は只試験の為であって、一部の地方だけに行おうとする者で、まだ全国一般に実施する者ではない。して見れば一の規則として発布するのは、如何な者であろうか

  • 朝鮮への郵便 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一七 朝鮮への郵便 朝鮮は言う迄もなく外国である、故に朝鮮に出す郵便は、道理上外国郵便であるから、其の税額にも内外の差別あるべきは固より当然であると言う論者もあった。其の上我が対馬と朝鮮釜山とは、所謂一衣帯水の地で、呼べば応えんとする所だが、元山仁川其の

  • 支那への郵便 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一六 支那への郵便 明治八年の十月、私は清国に渡航した。其の用向きは上海に我が郵便局を設置して、併せて北京及び彼の各開港場にも我が通信の道を開こうと思ったからである。それは此の年三菱会社が太平洋郵便汽船会社の上海支線に属する船や、其の他一切の物を買い入れ

  • 英仏との郵便交換条約 附万国郵便 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一五 英仏との郵便交換条約 附万国郵便 前にも述べた通り、明治六年米国との交換条約は締結されたので、ブライアンを直ちに英仏両国に遣わして米国の例に倣って交換条約の商議を申し入れた。私は此の両国が容易く之に応じない事を予知したけれども、ブライアンが米国との

  • 外国郵便の開始 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一四 外国郵便の開始 外国郵便が始まったのは明治八年一月一日で、米国との郵便交換条約を実施したのが初めてである。英仏両国との条約はまだ出来なかったが、米国を経由すれば欧羅巴諸国に日本の郵便物を送る事も出来れば、又向こうからのも此の方に来るだけの通路が開け

  • 外国郵便開始の準備 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一三 外国郵便開始の準備 明治八年一月一日から、外国郵便を愈よ開く事になったが、此の事務に当たる本寮員の中で、英語の能く出来るのは芳賀可伝一人しかない。其の上芳賀も英語は出来るが、外国郵便の経験はまだないのだ。けれども其の頃経験のある人は勿論ない。そうし

  • 米国と交換条約締結 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一二 米国と交換条約締結 私は郵便の本義を知ったと同時に、郵便上我が帝国の国権を侵害されて居た事を大いに憤慨した。それ故帰朝の後本官に任ぜられてからは、之が恢復を謀るのを本分の最大要事として考えて居た。 明治五年の冬の頃には、内国郵便の組織は粗末ながら建

  • 外国と交換条約締結前の郵便取扱方 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一一 外国と交換条約締結前の郵便取扱方 明治四年に私が欧羅巴から帰ると直ちに、横浜にある英米仏の郵便局を訪問して其の局長に面会し、その各国から我が国人に宛てて送って来た郵便物は、どういう手続きで取り扱って居るかと聞いた處が、其の局長は何れも甚だ面白くない

  • 外国郵便の初歩 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一〇 外国郵便の初歩 内国郵便の事は先ず此れ位として、是から外国郵便の事を少々お話しましょうが、其の前に当時の事情の能く分かる為に、外国郵便に関する種々の雑件をお話しましょう。 昔からして日本では、政治家でも学者でも、概して通信の事には甚だ漠然として居て

  • 郵便という名称 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    九 郵便という名称 私が斯事業を計画するに就いて、第一に考えたのは、何という名を付けたら好かろうと言う事であった。最初は先ず便宜上、矢張り人の耳目に慣れた飛脚の二字を用いて、飛脚便と呼ぼうかと思ったが、それでは余りに其の名が野卑であるのと、又従前の飛脚営

  • 自ら請うて駅逓寮頭と為る - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    八 自ら請うて駅逓寮頭と為る 私が帰朝したのは明治四年八月十五日であって、官制大改革のあった十日ばかり後です。其の改革で駅逓司は進んで三等寮となりました(郵便の発達に従って後には二等寮となり一等寮となりましたが)。そうして私の不在中何事も変更せずして帰朝

  • 欧米制度視察の利益 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    七 欧米制度視察の利益 私が乗って横浜を出帆した船は、米国飛脚船と言いますから、是は屹度我が邦の飛脚屋の大仕掛けなような営業者だろうと思ったのです。其の後も久しく英仏等の郵便船を飛脚船と称えましたし、今日でも郵便船という事を知らない人も少なくはありますま

  • 郵便施行上の無知識 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    六 郵便施行上の無知識 前述べます通り、規則の草案と各般の設備とは、細大となく私が自身規画して属僚に示す事ですから、其の人たちは其の意を得たような得ないような塩梅で、自他とも経験のない新設の事業ですから、丁度不知案内の深山で、霧の籠めた中を鹿の足跡を便り

  • 萌芽健全に発育せんとす - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    五 萌芽健全に発育せんとす 右申す通り、政府が支出を許すかどうかという事に就いて、最も苦心する折りしも、図らず明治三年五月十三日、彼の官信飛脚賃の廻議を視て、郵便創設の基金額が分かった。此の廻議を再三読んで見て、覚えず我が事成れりと叫んで喜んだ。傍らに居

  • 種子漸く萌芽せんとす - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    四 種子漸く萌芽せんとす 全国普及の通信線を開くというのは、文明の事業であって、半開以下の時代に在っては達せられるべき希はないので、まして幕府の末路、威信地に墜ちて政令行われず、各藩は割拠の勢いを成し、其の疆域を鎖して或いは互いに敵視するという状態である

  • 種子に一段の温度を与ふ - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    三 種子に一段の温度を与ふ 私は通信不便の害を感ずると共に、物貨運輸の不便からして来る所の弊をも深く感じたのです。そこで我が邦の運輸力は専ら海にあるから、大いに航海学の開ける事を冀望して、自分も其の学生となりました。尤も陸上運輸に就いても、嘗て駅伝改良法

  • 帝国郵便の種子 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    二 帝国郵便の種子 私が駅逓権正を兼任してから、幾日も立たぬに郵便創設の事に着手した。なぜに斯く迅速にやったかという事を怪しんで、問われた人も幾らもあった。それは以前に私の胸中に下ろして置いた所の一粒の種があったからして、其の機会に触れて直ちに発芽した者

  • 帝国郵便の発芽 - 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    一 帝国郵便の発芽 凡そ事物の出来るというは、時に在る事ですが、又先覚の人が在って、法を制して施さなければ成功を見る事は出来ません。その時とは何かならば、明治の盛代即ち是です。若しも此の盛時に逢わずして、封建割拠の時代であったならば、通信普及の道は到底開

  • 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    左様、我が国の郵便史は政府で編纂せられるでしょうが、併し創業の際の事は、僅かに残って居る廻議書を本にして大凡の梗概を記載する外はありますまい。処が其の廻議書というものは、唯形式上簡単に要領を挙げた丈の物ですから、之を種にして出来た郵便史は、ホンの皮相を

  • 郵便創業談 - 郵便の父 前島密遺稿集

    郵便創業談(注。遺稿中に次のものあり。原文の儘ここに載す。「郵便創業談」の発表後その序文として起稿せられたるもの乎。) 余は帝国駅逓史を編纂せんを欲し、明治十二年青江秀氏をして其の稿を起さしめたるも、彼は大化以降歴代の駅逓制度の沿革を主とし、郵便及び郵便

  • 略解 - 郵便創業談 郵便の父前島密遺稿集

    郵便の父 前島密遺稿集郵便創業談昭和11年12月10日 印刷昭和11年12月15日 発行定価 1円逓信協会発行郵便創業談略解 本編は博文館発行の雑誌「太陽」に『現代人物・実歴史伝(前島密君直話)』と題して明治三十二年四月号(第五巻第九号)から四回に亘って連載せられたもので

  • 東京の史蹟 - 名所案内 - 東京市民読本(昭和14年)

    第七 名所案内三 東京の史蹟花子 お父様、お土産ありがとうございました。京都は面白かったですか。父 うん。面白いとはいえない。お仕事で行ったんだからね。花子 でも、方々見物なすったんでしょう。父 している暇がなかった。でも清水寺へだけはお詣りして来た

  • 神社と仏閣 - 名所案内 - 東京市民読本(昭和14年)

    第七 名所案内二 神社と仏閣 日の本の国の光のそひゆくも神の御稜威によりてなりけり これは明治天皇の御製である。 神は尊い。神はありがたい。神は大きい。わが国は神のつくり給うた国であり、我が国民は神の裔である。ゆえにこそ神をうやまい、祖先をたっとぶことは

  • 四季の名所 - 名所案内 - 東京市民読本(昭和14年)

    第七 名所案内一 四季の名所 春の東京は花に明け花に暮れる。花のたよりを一番先に都の人達にもたらすのは上野の動物園である。彼岸桜の一本二本が咲き初めると、間もなく全山の山桜が蕾をひらく。黒門道の両側はいうまでもなく、動物園の中では獅子、虎などの猛々しい心

  • 空のまもり - 帝都の守護 - 東京市民読本(昭和14年)

    第六 帝都の守護三 空のまもり兄 誰だ。武男か。あんまりうろうろするんじゃないよ。武男 兄さん。外はとても暗いよ。足もとも見えやしない。燈火管制もこれなら完全なものですね。兄 防衛司令官みたいなことをいうな。武男 星がとても奇麗だよ。僕、東京の空にこ

  • 消防 - 帝都の守護 - 東京市民読本(昭和14年)

    第六 帝都の守護二 消防 江戸の名物は、「火事と喧嘩に犬の糞。」と昔の諺にいわれた。どれもこれも余り自慢にはならない。江戸にはそれほど火事が多かった。中でも明暦三年二月の振袖火事、明和九年二月の大火は江戸の二大火事として有名であり、その他にも火事は非常に

  • 警察 - 帝都の守護 - 東京市民読本(昭和14年)

    第六 帝都の守護一 警察 青い眼、赤い眼、黄色い眼、 赤いおめめがつむって、 青いおめめが光ります。 街頭に立つと大人でも思わず、この歌を心の中でうたい出す。市民はそれほどこの歌に親しんでいる。いや、それほどこの歌の意味を強く教えられている。 信号

  • 東京の大都市計画 - 自治体東京市 - 東京市民読本(昭和14年)

    第五 自治体東京市六 東京の大都市計画 年は人の集まりやすい所である。だから何処の都市でも年々膨張して行く。殊にわが東京市のような所は、膨張が最もはげしい。 ところで、都市が膨張して行く時には、別に順序立てて発展して行くのではないから、若し成り行きのまま

  • 市の財政 - 自治体東京市 - 東京市民読本(昭和14年)

    第五 自治体東京市五 市の財政松子 お母さん、私たちの学校は増築になる増築になるといっていて、まだちっともその様子がありませんけど、どうしたのでしょうか。母 それは、まだ市会が通らないからでしょう。松子 どうして市会が通らないのでしょう。もう随分せまく

  • 市役所と区役所 - 自治体東京市 - 東京市民読本(昭和14年)

    第五 自治体東京市四 市役所と区役所 東京市の市役所は麹町九丸の内三丁目にある。馬場先門前を二重橋とは反対の方へ行くと、省線のガードに接して右側にある赤煉瓦の旧式な建物がそれである。大玄関を入ると、正面階段の両側に二つの銅像が立っている。右が太田道灌で、

  • 市長 - 自治体東京市 - 東京市民読本(昭和14年)

    第五 自治体東京市三 市長 市政をどうするかということは市会や市参事会で決める。決めたことは誰かが実行しなければならぬ。そこで此の実行機関として一切の権限を任されているのが市長である。 市長は市会が選挙してきめるもので、その任期は四年間である。 市長は市

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