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2019/05/12

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  • 「どうする家康」の歴史学・国衆史観の相対化

    純粋に歴史学の話である。ドラマの話はほぼない。「どうする家康」の脚本家についてはほぼ何も知らない。しかし時代考証陣を見るかぎり「国衆史観」をとる学者が多いように見える。時代考証陣の著作は数冊しか読んだことがない。従ってこれは時代考証陣への批判などではない。純粋に「国衆史観は成立するか」というだけの話である。国衆とは戦国期にあって、「ある程度の領域を一円的に治めた」存在とされる。「支配」という言葉を使わず「治めた」というべき存在とされる。「国人領主」との違いは、「領域支配」が成立していることである。「国衆」は自立的存在とされる。国衆が治めた領域は「国」とされる。それは基本的には戦国大名と違わない。領域が大きいと大名となるだけである。また大名はいくつかの国衆と連合してその「盟主」というべき立場にあった。国衆史...「どうする家康」の歴史学・国衆史観の相対化

  • どうする家康・第2回「兎と狼」感想・とても面白い。

    一回目を見た時は多少「どうなるかな」と思いましたが、2回目は凄く面白かったと思います。大河はフィクションですから、「ほぼ史実」であればいいのです。「鎌倉殿」は史実や学説と格闘して、大変面白いものとなりましたが、それでもやっぱり「ほぼ史実」です。1,徳川家康像私は「新説」や「最新研究」に対しては、一応疑ってかかります。でも「新説」に照らす限りにおいて、この「徳川家康像」は「ほぼ史実通り」とも言えます。すなわち、今読んでいる黒田基樹さん「国衆」(2022年)によれば1,徳川家康は今川に準一門衆として保護されていたのであり、人質ではない。人質が今川の重臣の娘を嫁にもらえるわけもない。2、一門衆扱いだった理由は。松平家が今川の国衆だったからである。3,「今川にいじめられた伝説」は、後に今川と敵対した事実を合理化す...どうする家康・第2回「兎と狼」感想・とても面白い。

  • 「どうする家康」第1回の歴史学的考察・国衆史観について

    ドラマの内容というより歴史学の話です。ドラマ批判はしません。それから松潤批判もしません。1,遊んでいる松潤には学説的裏付けがある?誰でも気が付くように、語りは「従来説(安定説)」で「人質で苦労」と言いながら、松潤自体は「新説」に基づいて楽しそうに遊んで恋愛までしています。これは時代考証のおひとりである柴裕之氏の「新説=仮説」を「デフォルメした」ものと考えていいと思います。柴氏には「徳川家康・境界の領主から天下人へ(中世から近世へ)」「織田信長・戦国時代の正義を貫く」「青年家康松平元康の実像(角川選書662)」などの著作があり、一応私は全部読んでいます。・今川時代の徳川家康は「人質」ではない。なぜなら今川にとって大切な国衆だから。国衆こそ戦国を動かした勢力。という説です。加えて「徳川史観の克服」を主張されて...「どうする家康」第1回の歴史学的考察・国衆史観について

  • 大河「どうする家康」・第1回「どうする桶狭間」の感想・神君史観・武士道史観の克服

    感想については、実はあんまりなくて「ああこういう感じか」というところです。家康の家臣に「知らない人物」も結構いて、そこは学習意欲を掻き立てられました。出だしですから、こんなもんでしょう。もうちょっと見てみないと、ドラマの評価はできません。「鎌倉殿」は「おそらく大河最高の作品」なので、なかなか大変でしょうが、「見ないという選択肢はない」ので頑張ってほしいものです。ということで「歴史的考察」の方に移ります。家康を「神君史観」から切り離すという狙いはあるようですが、さほど歴代大河を意識しているとは、つまり三谷さん並みに歴代大河を見ているとは思えないので、「最後は結局神君になっちゃった」という展開も考えられます。第1回を見た限りでは、「定説や新説を知り尽くしていて、それを全部ドラマの材料として相対化する」という三...大河「どうする家康」・第1回「どうする桶狭間」の感想・神君史観・武士道史観の克服

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