chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
アネモス
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2019/04/15

arrow_drop_down
  • 少女の赤面を思わせるピノコ(紫陽花シリーズ9)

    アジサイは愛好者も多く、さまざまに品種改良しやすい種だけに、商業的に育成された種も多いようだ。このピノコも名前からしてその一つであることが分かる。この名前で連想するのは漫画の「ブラックジャック」だし、ほかに関連はないだろう。だから名前の由来を探しても意味のないことだろう。それでも装飾花の縁のところがかすかに赤らんでいるところが、少女の赤面を思わせるかもしれない。(2019-06東京都神代植物公園)少女の赤面を思わせるピノコ(紫陽花シリーズ9)

  • 万葉の昔から親しまれてきたオミナエシ

    オミナエシは万葉の昔から日本人がなじんできた花である。秋の七草として有名だが、春の七草とは違って食用にならない。名前が女郎花なので、万葉では女性にたいする思いを語ることが多いようである。「我が里に今咲く花のをみなへし堪へぬ心になほ恋ひにけり」などはその一例だろう。「手折りても霧をまとへり女郎花水原秋櫻子蘆雁」のように、俳句では旅の思い出とつながるようである。敗醤の名前は中国由来で、乾燥させると醤油が腐った臭いがすることから名付けられたという漢方では今でもこの名で呼ぶという。血目草はもともとの日本名だが、由来はよく分からない。(2019-06東京都神代植物公園)オミナエシオミナエシ(女郎花Patriniascabiosifolia)は、合弁花類オミナエシ科オミナエシ属の多年生植物。秋の七草の一つ。チメグサ、敗醤(...万葉の昔から親しまれてきたオミナエシ

  • 夜空に花開く花火を思わせる八重の花火アジサイ

    花火アジサイという品種は、装飾花の柄が長くて、宙に浮いて咲いているようにみえる。八重なので、豪華で花火を連想したのも不思議ではない。偶然にみつかった品種というが、アジサイの変化ぶりには驚かされる。(2019-06東京都神代植物公園)スミダノハナビ開花時期6月、7月花の色白、青名前の読みすみだのはなび(あじさい)分布額紫陽花(ガクアジサイ)の園芸品種生育地庭木植物のタイプ樹木大きさ・高さ1~2メートル分類ユキノシタ科アジサイ属学名Hydrangeamacrophyllaf.normalisSumidanohanabi花の特徴特徴は、周りの装飾花が八重になっていることである。装飾花は白から次第に青色がほのかに入る。花火のように星形の花が飛び出すような形をしている。葉の特徴葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。その...夜空に花開く花火を思わせる八重の花火アジサイ

  • 嫌われ者世に憚るタケニグサ

    嫌われ者世に憚るといわれるが、タケニグサも人家の近くに生えて嫌われることが多いようだ。あっという間にすくすくと伸びて花を咲かせるが、有毒植物で、かぶれることもあるようだ。ヨーロッパでは観賞用に植えられるようだから、人の好みの違いというものは面白いものだ。葉の裏が白く、風が吹くと裏の白いところがみえて、人目を惹く。(2019-06川崎市路傍)タケニグサタケニグサ(竹似草、学名:Macleayacordata(Willd.)R.Br.)はケシ科の多年草で日当たりのよい草原、空地などによく見られる雑草である。特徴葉は切れ込みがあり形はキクの葉に似るが大きい。葉の裏や茎は粉をふいたように白っぽい。高さは1.5~2m以上に達する。花は夏に咲き、花弁がなく、萼は2枚、円錐花序をつくる。果実は長さ2cmほどで扁平。茎を切ると...嫌われ者世に憚るタケニグサ

  • 両性花がきらびやかに立ち上がる王冠(紫陽花シリーズ7)

    この王冠という品種は、真ん中の両性花が美しい。大柄でシンプルな装飾花が冠の輪だとすると、真ん中に装飾花の色とあった青で両性花がきらびやかに立ち上がる。葉もあじさいには珍しいシンプルな形だ。(2019-06東京都神代植物公園)両性花がきらびやかに立ち上がる王冠(紫陽花シリーズ7)

  • 黄色の花が遠くからも目立つキソケイ

    しばらく前に、近くでソケイの仲間のキソケイが咲いていた。黄ソケイかと思ったら、木ソケイらしい。ソケイの郁々たる香はないが、花の形はそっくりだ。木の花としては、この花の黄色はとても目立ち、離れていてすぐにわかるほどだ。(2019-06川崎市路傍)キソケイキソケイの基本データ【分類】モクセイ科/ソケイ属常緑広葉/低木【学名】Jasminumhumilevar.revolutum【別名】ヒマラヤジャスミンイエロージャスミン・キソケイはヒマラヤ地方を原産とするオウバイの仲間。・初夏に枝いっぱいに咲く黄色い花は、葉の色とのコントラストが美しく、生け花にも利用される。香りはほとんどない。・ソケイに比べて枝葉がしっかりしていることから「木ソケイ」と名付けられた。・黄花種と白花種があるが、黄花種は寒さに強い。【似ている木】・香...黄色の花が遠くからも目立つキソケイ

  • 装わない素朴な味わいの白斑入りガクアジサイ

    白斑入りガクアジサイは江戸時代から栽培されているという。花ものものは額アジサイで、とくに代わり映えはしないが、中心の両性花は青からピンクになるという。花そのものではく、葉に特色があるのはアマチャと同じだが、この品種は葉に白斑を入れるという工夫が特徴になる。装わない素朴な味わいがあって、いいかも。(2019-06東京都神代植物公園)白斑入りガクアジサイ江戸時代からあるガクアジサイの古品種で、葉に白い掃け込み斑が入ります。時々、「恋路が浜」という名前で販売されていることもあります。花は一重ガク咲き。装飾花は淡青色で両性花は紺色ですが、土の酸性度次第では桃色に咲かせることも可能です。装わない素朴な味わいの白斑入りガクアジサイ

  • 幻想的な雰囲気で人々を魅惑するスイレン

    神代植物公園の池では温帯スイレンが見ごろである。大きな池にたくさんのスイレンが花開いているのは圧巻である。うっすらとピンクがかったスイレンもすてきだが、白い花も美しい。伝来のヒツジグサと呼ばれる種は、白い花を咲かせるが、小さな鉢でも育てることができるので、日本人にはなじみの花だ。以前にお寺さんのものを紹介したことがある。こうした馴染みの花とは趣の異なるこの写真のような改良種は、幻想的な雰囲気をかもしだしてで人々を魅惑する。(2019-06東京都神代植物公園)温帯スイレンフランスの画家クロード・モネが愛したスイレンです。丸い葉とやさしい色合いの花が水面に浮かびます。花形は熱帯スイレンより豊富で、花と葉が小型のヒメスイレンもあります。花は昼咲き性で、日が高くなるころには閉じます。ワサビのように長く太った根茎をもち、...幻想的な雰囲気で人々を魅惑するスイレン

  • 葉を煎じて甘酒代わりにも使われるアマチャ(紫陽花シリーズ5)

    アジサイの葉には毒があるが、アマチャの葉は名前どおりに煎じて飲むと甘いらしい。ガクアジサイと似ていので、アジサイの葉を煎じて飲んで集団中毒事故が起きたこともある。砂糖の数百倍の甘さというから、すごい。寺院に植えられることが多いが、これは四月の釈迦の生誕記念日に行われる花祭りに、アマチャを飲む風習があったからだという。装飾花そのものは、シンプルで美しい花だ。青くなるらしいが、写真のはまだ白くて、清楚な感じを与える。(2019-06東京都神代植物公園)アマチャ甘茶(あまちゃ)は、ユキノシタ科の落葉低木落葉性の低木アジサイの変種である。アジサイ科のガクアジサイと酷似しており、間違われる事が多い。アマチャ(学名:Hydrangeamacrophyllavar.thunbergii)。また、その若い葉を蒸して揉み、乾燥さ...葉を煎じて甘酒代わりにも使われるアマチャ(紫陽花シリーズ5)

  • 花期だけ葉の半分が白くなるために半化粧とも呼ばれる半夏生

    神代植物公園の水生植物園で、半夏生が群生していた。あたり一面に咲いていたというのが正確だろう。半分だけ葉が白くなり、そばにオカトラノオを小さくしたような白い花がいくつか咲く。この穂の形の花を「トカゲの尾」とみなして、英語の名前と学名がつけられている。あまりみかけない花だが、一度みると忘れられない。和名の「半化粧」や「片白草」も特徴をうまくとらえている。花期が終わると、葉の白さは消えるとしいうから、うまくできている。(2019-06東京都神代植物公園)半夏生半化粧(はんげしょう)(半夏生(はんげしょう)片白草(かたしろぐさ))(Lizard'stail)・毒痛み(どくだみ)科。・学名SaururuschinensisSaururus:ハンゲショウ属chinensis:中国のSaururus(ソーララス)は、ギリシ...花期だけ葉の半分が白くなるために半化粧とも呼ばれる半夏生

  • 装飾花に絞りのような質感があって、ユニークな「渥美絞り」(紫陽花シリーズ4)

    渥美絞りの「渥美」は土地の名前で、渥美地方で開発されたためだという。「愛知県の渥美地域(田原市)で栽培されている。この地域では40年以上の栽培の歴史があり、100種以上の品種が生産されているという。渥美絞り(アツミシボリ)はそうした中で生まれたオリジナル品種である」だそうである(園芸品種図鑑)。絞りという着物のデザインからの着想で、いかにも日本らしい命名だと思う。装飾花に絞りのような質感があって、ユニークだ。花の色どりの多彩さではなく、質感で勝負する珍しい品種だろう。(2019-06東京都神代植物公園)園芸品種図鑑渥美絞り(アツミシボリ)はユキノシタ科アジサイ属(ヒドランゲア属)の落葉低木である。分類体系によっては(APG第3版)アジサイ科とされる。ヒドランゲア属はアジアと南北アメリカ大陸に70種くらいが分布す...装飾花に絞りのような質感があって、ユニークな「渥美絞り」(紫陽花シリーズ4)

  • 日本の風土にあったしっとりとした花を咲かせるギボウシ

    今どきはいたるところでギボウシが花を開いている。園芸種としても好まれているためだろう。写真のは神代植物公園のものだが、大きな株のオオバギボウシである。名前のもとになった擬宝珠は、橋の欄干などについているネギの花に似た飾りのことだ。すぐに思い出せない人は、葱坊主とも呼ばれるロシアの寺院のドームの形を思い浮かべるとよい。蕾がこの擬宝珠に似ているというのだが、この蕾から擬宝珠を連想するのは難しいかも。若芽はおいしいらしいのだが、有毒のバイケイソウと間違える人がときおりいて、中毒事故になる。今年の四月にもバイケイソウの「おすそわけ事故」が発生していので注意が必要だ。日本からシーボルトによってヨーロッパに伝えられたというのも意外である。たしかに日本の風土によくあいそうなした涼しげで、しっとりとした花ではある。「涼しさやぎ...日本の風土にあったしっとりとした花を咲かせるギボウシ

  • どこか気品の高さを感じさせる撫子ガクアジサイ(紫陽花シリーズ3)

    撫子ガクアジサイは、装飾花の末端のひらひら模様が素敵だ。撫子と似ているかと言われると、うーんだが。それでもどこか気取りのある気品の高さが感じられて、忘れられない。(2019-06東京都神代植物公園)撫子ガクアジサイアジサイ科アジサイ属の落葉低木。ガクアジサイの品種の一つで、装飾花のふちがギザギザしているのが特徴です。ナデシコの花に似ていることから、この名前がつきました。ガクアジサイは日本に自生するアジサイの原種です。花期は5~7月で、時間の経過とともに、花色が変化します。アジサイは両性花と装飾花の2種類で構成されています。ガクアジサイの周辺に咲いている花びらに見えるものは、装飾花(ガク)で、実を結ぶことはありません。中央部に咲くのが両性花で、結実し、種子をつくります。どこか気品の高さを感じさせる撫子ガクアジサイ(紫陽花シリーズ3)

  • ネジバナに似た可憐な花を捩じれてつけるハエドクソウ

    ハエドクソウの名前は蠅取り紙の原料にしたことによるものらしい。色と形がネジバナに似た可憐な花を、同じように捩じれてつける野草なのだが。写真の花の終わった部分はすでにイノコズチのような種になっている。これが動物の毛について運ばれるらしい。英語名のlopseedはこの種の部分に注目した名前だろうか。下の写真では、これから咲こうとする蕾も見えている。しかし蠅取り紙も昔懐かしい風俗になった。かつては夏の海水浴の宿などで見かけたものだが。(2019-06東京都神代植物公園)ハエドクソウハエドクソウ(蠅毒草、学名:Phrymaleptostachyasubspasiatica)はハエドクソウ科ハエドクソウ属(クロンキスト体系ではクマツヅラ科)の多年草。有毒植物。特徴茎の高さは50-70cmになり、直立し上部は枝分かれする。...ネジバナに似た可憐な花を捩じれてつけるハエドクソウ

  • 丸まった萼片のニュアンスのある彩が魅力的なウズアジサイ (紫陽花シリーズ2)

    萼片が内側に丸まり、渦を巻くように見えるので渦紫陽花と名付けられた。このユニークな特徴ですぐに見分けがつく。ちょっと絵の具のバレットを思わせるようなニュアンスのある彩も魅力的だ。(2019-06東京都神代植物公園)ウズアジサイウズアジサイ[渦紫陽花]開花時期6月、7月花の色ピンク、青、紫名前の読みうずあじさい分布園芸品種生育地庭植え植物のタイプ樹木大きさ・高さ1~2メートル分類ユキノシタ科アジサイ属学名HydrangeamacrophyllaUzuazisai花の特徴萼片が内側にまるまって渦を巻くように見える。花の色はピンクや青紫色のものがある。葉の特徴葉は卵形で、向かい合って生える(対生)。葉の色は艶のある淡い緑色で、葉脈がはっきりしている。葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。ウズアジサイはアジサイの園芸品種の...丸まった萼片のニュアンスのある彩が魅力的なウズアジサイ(紫陽花シリーズ2)

  • 名前通りのねじれがかわいいネジバナ

    小さなピンクと白の花がねじれてつくネジバナ。名前と姿形がぴったりなので、知らない人にこの花の名前は何と聞くと、半分くらいの人はきっとこれに近い名前を挙げるのではないかと思うほどだ。昔はどこでもみたものだが、公園の野原でやっとみつけた。別名はもじずりだが、古今和歌集の「みちのくの忍ぶもちずり誰ゆえにみだれそめにし我ならなくに」(河原左大臣源融)のもじずりは草木染の技法のことで違うものらしい。花は右巻きと左巻きがあるそうだが、どちらも同じ比率ででるというのも珍しい。写真の花は左巻きだが。(2019-06川崎市公園)ネジバナネジバナ(捩花、学名:Spiranthessinensisvar.amoena)は、ラン科ネジバナ属の小型の多年草。別名がモジズリ(綟摺)。特徴湿っていて日当たりの良い、背の低い草地に良く生育する...名前通りのねじれがかわいいネジバナ

  • 薄いピンクのグラデーションが魅力的なベニガク (紫陽花シリーズ1)

    ガクアジサイのうちでも、薄いピンクのグラデーションが魅力的なベニガク。路傍でもよくみかけるようになった。もともとはヤマアジサイをベースにしたもので、江戸時代から栽培されているという。一目でアピールする熱帯植物のような強さはないが、色のニュアンスがよく出る紫陽花は、日本の風土によくあっている。しばらく神代植物公園のあじさい園のあじさいたちを紹介しながら、さまざまな品種のあじさいに登場してもらうことにしよう。題して「紫陽花シリーズ」。まずはガクアジサイの系統から。(2019-06東京都神代植物公園)ベニガク所属:ユキノシタ科アジサイ属学名:Hydrangeamacrophyllaf.japonicaOhwi特性:コガクウツギに同じであるが、花の色が初め白色、次に淡紅、最後に紅色となり七変化と云い、額花中随一のもので...薄いピンクのグラデーションが魅力的なベニガク(紫陽花シリーズ1)

  • 風に揺れて儚げなキキョウソウ

    キキョウに似た小さな紫の花をつけるキキョウソウ。一番上に一つだけ花を開き、あとは閉鎖花なるヒナノキキョウソウとは違って、一本の茎にいくつかもの花をつける。それでも風に揺れて、儚げな花であることに変わりはない。寂しげな風情が魅力的だ。アメリカ・インディアンたちは薬草あるいは毒草として使ったらしいが。(2019-06東京都神代植物公園)キキョウソウキキョウソウ(桔梗草、学名:Triodanisperfoliata、英名:CommonVenus'looking-glass)は北アメリカ・南アメリカに自生するキキョウ科の一年生植物。自生域はカナダからアルゼンチンにおよび、中国、韓国、オーストラリアに帰化している。日本では福島県以南に移入分布し、道端や公園の空き地などに群生する。別名はダンダンキキョウ。特徴花は車形花冠ま...風に揺れて儚げなキキョウソウ

  • 高いところで風にそよぐ石斛の花

    昨日ご紹介した高尾山のセッコクは、野草園だけではなく、ケーブル駅のすぐ近くでも咲いていた。ここは大きな木に群生していて、圧巻である。たくさん群れている写真と、咲きこぼれている写真をご覧にいれる。次は群生しているところを。つくづく不思議な花だと感じる。俳句では石斛の花が夏の季語である。手の届かない高いところに咲くので、風情がある。「石斛の花に風あり高きより池上不二子」。(2019-06東京都高尾山)セッコク開花時期5月、6月花の色白、ピンク名前の読みせっこく分布本州の東北地方から九州海外では、中国にも分布生育地山中の樹木や岩の上植物のタイプ多年草大きさ・高さ5~25センチ分類ラン科セッコク属学名Dendrobiummoniliforme花の特徴茎の節ごとに花径2~3センチの花をつける。花の色は白ないし淡い紅紫色で...高いところで風にそよぐ石斛の花

  • 宝石のような白い花をこぼすオカトラノオ

    昔はよくみかけたものだが、最近はあまりみなくなったオカトラノオ。近くの道端でみつけてうれしくなった。あまり虎の尻尾にはみえないが、白い花が雪崩れるようにこぼれて、宝石のようにもみえる。散歩する者にとってはうれしい贈り物だ。俳句の世界では虎尾草として夏の季語になっている。「とらのをの尾の短きへ日が跳ねて大石悦子」。日の光をあびているトラノオの姿をよく表している。(2019-06川崎市路傍)オカトラノオオカトラノオは平地から低い山地の日当たりのよい草地や道端に見られる多年草です。冬は地上部が枯れます。茎はまっすぐに立ち上がり、多数の卵形の葉をつけます。茎の先端に長さ15cm前後の花穂をつけ、多数の花を咲かせます。花穂は途中で横向きに曲がっているのが特徴です。葉や茎に短い毛があります。地下に細長い地下茎が多数あり、こ...宝石のような白い花をこぼすオカトラノオ

  • 木に着生するラン科のセッコクの優雅な花

    木に着生する蘭のセッコクの花が、六月初めの高尾山でまだ咲いていた。五月にいったときに撮影し損ねていたので、うれしかった。最初の白い花の写真は野草園のもの。次のピンクの花の写真はさる園のもの。優雅な花で、人気も高いらしい。(2019-06東京都高尾山)セッコクセッコク(石斛、学名:Dendrobiummoniliforme)は、単子葉植物ラン科の植物。日本の中部以南に分布する。岩の上や大木に着生する着生植物である。概説茎は細長く、堅く、始めは緑色を帯び、通常は後に黒紫色になる。多数の節があり、節ごとに出る葉の基部の鞘に包まれる。一年目の茎には節ごとに葉がある。葉は細い楕円形で、厚くやや堅く、つやがある。葉は年の終わりには葉鞘との間で脱落する。新しい芽は古い茎の基部から横に顔を出す。また、茎の先の方から新しい芽が伸...木に着生するラン科のセッコクの優雅な花

  • 宵待草のやるせなさ

    待てど暮らせど来ぬひとを宵待草のやるせなさ今宵は月も出ぬそうなという竹久夢二の歌で懐かしいマツヨイグサだが、最近では見かけることが少なくなって寂しい。大マツヨイグサとメマツヨイグサはしぼむと赤くならないらしいので、これはマツヨイグサらしいのだが。俳句の世界では白の月見草と一緒に歌われている。ヒルザキツキミソウに似た月見草も最近みかけなくなって寂しい。「人の世に月見草あり夜明あり星野立子」(2019-06川崎市路傍)マツヨイグサマツヨイグサ(待宵草、学名:Oenotherastricta)は、アカバナ科マツヨイグサ属の一年草。分布原産地はチリやアルゼンチンといった南米で、嘉永年間(1848年?1853年)に日本にもたらされ、当初観賞用として植えられていたものが逸出し、昭和30年代に同属のオオマツヨイグサO.ery...宵待草のやるせなさ

  • 今の時期に貴重な白い花を咲かせるクマノミズキ

    クマノミズキがいたるところで花を開いている。ミズキよりもおよそひと月ほど花期の遅いクマノミズキは、白い花が少なくなった時期だけに貴重だ。写真のは神代植物公園のものだが、近くの公園でも花を開いていて、おやと思わせる。神代植物公園では数本のクマノミズキが天にそびえるほどに花をつけていて、圧巻だった。(2019-06東京都神代植物公園)クマノミズキクマノミズキ(熊野水木、学名:Swidamacrophylla)はミズキ科ミズキ属の落葉高木。特徴樹高は8-12m。若枝はほぼ無毛で4-6の縦稜がある。葉は、長さ1-3cmの葉柄をもって枝に対生し、形は卵形または楕円形で、先端は長い鋭尖頭で基部はくさび形、縁は全縁。葉身の長さ6-16cm、幅3-7cmで、裏面はやや粉白色になる。花期は6-7月。新枝の先に、径8-14cmの散...今の時期に貴重な白い花を咲かせるクマノミズキ

  • 数世紀に及ぶ長い伝播の歴史をもつムラサキツユクサ

    あちこちでムラサキツユクサが咲き始めている。新大陸原産でヨーロッパに伝わり、そこから世界各地に広まったという。唐辛子の伝播の歴史のように、植物の伝播の歴史はそれぞれの種ごとに固有の物語があって、掘り下げたら面白いのだろう。日本から伝えられた紫陽花の品種に、シーボルトが愛人だった遊女のお滝さんの名前をつけてotakusaとしたように。かつてはどこでも見られた種だが、今では園芸種が増えて、白やピンクの花もあるという。いちどみてみたい。(2019-06川崎市路傍)ムラサキツユクサムラサキツユクサ属(むらさきつゆくさぞく、学名:Tradescantia)とはツユクサ科の属の1つで、75種が認められる。別名はトラデスカンティア属。多年生の草本で、原産はカナダ南部からアルゼンチン北部にかけての新大陸で、西インド諸島にも分布...数世紀に及ぶ長い伝播の歴史をもつムラサキツユクサ

  • 大きなドングリをつけるマテバシイが満開になっていた

    大きなドングリをつけるマテバシイが満開になっていた。ドングリやシイの仲間たちと同じような花を咲かせる。大きなドングリはそのままで食べられる。ぼくは焼いて食べたことがあるが、まずまずの味だった。この時期のドングリやクリの木の花の香りは、むせ返るように強い。見えなくても、すぐにその位置が分かるほどである。マテバシイの名前は、日本刀の短刀の馬手差しから来ているらしい。少し縦長なの葉が刀に似ているというわけだが、ハテ?(2019-06川崎市路傍)マテバシイマテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎)は、ブナ科の常緑高木である。学名Lithocarpusedulis(シノニムPasaniaedulis)。学名の種小名のedulisは英語のedibleに相当するラテン語の形容詞で「食べられる」という意味である。和名は葉がマテガイに似た...大きなドングリをつけるマテバシイが満開になっていた

  • 奇妙な配置で花をつけるサイハイラン

    奇妙な配置で花をつけるサイハイランは、キンランなどと同じように、栄養を菌類からもらう「部分的菌従属栄養植物」らしい。そのため葉は一枚しかつけないらしい。キンランやサイハイランが移植が難しいのも、そのためである。なかなか賢い植物ではある。采配というのは時代劇でしかみたことがないが、次のようなものらしい。グンバイナズナの名前のもとになった軍配は、相撲などでもみるが、サイハイランの花はたしかに采配を思わせる。(2019-06東京都高尾山)サイハイランサイハイラン(采配蘭、学名:Cremastraappendiculatavar.variabilis)は、ラン科サイハイラン属の多年草。特徴偽球茎は卵形。偽球茎の頂部につく越冬性の葉は狭長楕円形で革質、長さ15-35cm、幅3-5cmで先端は尖る。ふつう1葉がつく。葉の基...奇妙な配置で花をつけるサイハイラン

  • 少しうなだれてみえるのがかわいいヒメシャラ

    ナツツバキによく似ているが、小振りなヒメシャラ。花の外縁はナツツバキと同じように縮れている。ナツツバキよりも多くの花をつけるので、重くなって少しうなだれてみえるので、かえってかわいい。そのため庭木としても好まれるらしい。サルナメリの別名は、サルスベリと同じ意味で、木の肌がサルスベリに似ていてつるつるしていることによるもの。アカラギの別名は、木の肌が赤いことによるもの。(2019-06川崎市路傍)ヒメシャラヒメシャラ(姫沙羅、学名:Stewartiamonadelpha)はツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。ナツツバキに似るが花も葉も小ぶり。和名は誤って娑羅樹と伝えられたナツツバキよりも小さいことによるもので、サルナメリやアカラギという別名もある[2]。特徴垂直によく伸び、高さ15m、胸高直径90cmに達する。若木の...少しうなだれてみえるのがかわいいヒメシャラ

  • 人間には人気がないが、蝶たちからは好まれるヤブガラシ

    人間には邪魔者あつかいされるヤブガラシ。藪を枯らす草とか、貧乏をもってくるカズラなどと呼ばれているのはなんともかわいそうである。花としては見栄えは悪いが、子供の頃に、この花によくアオスジアゲハが来ているのをみかけた。蝶たちには人気の花なのだ。ヤブガラシヤブガラシ(藪枯らし、Cayratiajaponica)は、ブドウ科ヤブガラシ属の一種である。つる植物で、日本ではよく見かける雑草である。標準和名はヤブカラシ。和名は藪を覆って枯らしてしまうほどの生育の旺盛さを示している。別名ビンボウカズラ(貧乏葛)とも呼ばれ、その意味としては、庭の手入れどころではない貧乏な人の住処に生い茂る、あるいはこの植物に絡まれた家屋が貧相に見える、またはこの植物が茂ったことが原因で貧乏になってしまう、などの意味に解釈されている。特徴多年草...人間には人気がないが、蝶たちからは好まれるヤブガラシ

  • この時期に貴重なナツツバキ

    この時期に椿に似た白い花を開く貴重なナツツバキ。一日花であるのも潔い。別名の沙羅双樹からは、平家物語の冒頭「祗園精舎の鐘の声諸行無常の響きあり沙羅双樹の花の色盛者必滅の理をあらはす」が懐かしく思い出される。外縁が細かに縮れた花弁も可愛い。(2019-06川崎市路傍)ナツツバキナツツバキ(夏椿、沙羅[2]、学名:Stewartiapseudocamellia)は、ツバキ科ナツツバキ属の落葉高木。別名はシャラノキ(娑羅樹)。仏教の聖樹であるフタバガキ科の娑羅樹(さらのき)に擬せられ、この名がついたといわれる。特徴原産地は日本から朝鮮半島南部にかけてであり、日本では宮城県以西の本州、四国、九州に自生し、よく栽培もされる。樹高は10m程度になる。樹皮は帯紅色でツルツルしており「サルスベリ」の別名もある(石川県など)。葉...この時期に貴重なナツツバキ

  • 立ち姿の美しいシライトソウ

    高尾山の野草園で咲いていたシライトソウ。その繊細な花の形と立ち姿に感動する。ブラシノキとは桁違いだ。「雪の筆」という属名はすばらしい。外国でもこの花の繊細さがよく理解されたということなのだろう。(2019-06東京都高尾山)花の部分のアップをご覧いただこう。シライトソウシライトソウ(白糸草、学名:Chionographisjaponica(Willd.)Maxim.[1])は、シュロソウ科シライトソウ属の野生の多年草である。和名は糸屑を束ねたような花の姿に由来する[2][3]。属名(Chionographis)は雪の筆を意味する[3]。スウェーデンのカール・ツンベルクによる『日本植物誌(FloraJaponica)』(1784年)で、この種が世界に紹介された[3]。特徴根茎はごく短く、ときに小規模な株立ちになり...立ち姿の美しいシライトソウ

  • 神代植物公園の広場でシンボルになっていたシロガネヨシ

    神代植物公園の広場でシンボルになっていたシロガネヨシ。パンパスグラスとも呼ばれる。最初にみたときは今時なぜススキがと驚いたものだ。こうして植わっているとそれなりに風格があるので感心する。野原のススキもこのように飾ってやればいいのだが。昔、和菓子屋さんでお月見の頃に、月見団子を買うとススキの穂をくれたことを思い出す。お月見にお団子は昔懐かしい風習ではある。(2019-06東京都神代植物公園)シロガネヨシシロガネヨシ(学名:Cortaderiaselloana)は、イネ科シロガネヨシ属の多年生植物。英名からパンパスグラスとも呼ばれる。形態・生態高さ2-3m程度と大きく成長し、細長い葉が根元から密生して伸びる。葉は縁が鋭い。8-10月にかけて、垂直に立ち上がった茎に長さ50-70cmの羽毛のような花穂をつける。雄株と...神代植物公園の広場でシンボルになっていたシロガネヨシ

  • 優雅な色合いと花の姿が魅力的なキョウガノコ

    六月初めの高尾山の野草園では、キョウガノコが満開だった。シモツケソウと間違えられることがあるが、葉の形がまったく違う。名前のカノコは染物の一種の「鹿の子絞り」によるものらしい。いかにも茶花に好まれそうな優雅な色合いと花の姿が魅力的だ。(2019-06東京都高尾山)キョウガノコ学名:Filipendulapurpurea別名:白花種のみナツユキソウ科名:バラ科分類:半常緑多年草原産地:日本大きさ:背丈20~60cm横幅20~50cm主な見所:花(5~8月)キョウガノコの特徴日本産の園芸種(原産種ともされますが現在自生は見られません)で、とても歴史があります。赤紫の花穂と掌状の葉が和の趣を感じさせます。花はシモツケに似ていますが草姿と葉が違います。また、シモツケソウによく似ていますが、全体的に大振りになります。株は...優雅な色合いと花の姿が魅力的なキョウガノコ

  • 名前通りの外見に度肝を抜かれるケムリノキ

    以前ブラシノキをみつけたときもそうだが、このケムリノキを初めてみたときも驚いた。たしかにもやもやと煙ってみえる。英語の呼び名もスモークツリーだがそう名付けざるを得ないところがある。これは花ではなく、小さな花が落ちたあとの果序らしいが、いったい本人はどういうつもりで咲いているのだろうか(笑)(2019-05川崎市路傍)ケムリノキケムリノキ(ウルシ科ケムリノキ属)(別名:スモークツリー、ハグマノキ)①分布等:各地で植栽。中国~ヨーロッパ南部原産の落葉中木。幹は根元近くで分岐し、高さ4~5mになる。さまざまな園芸品種が出回っている。②分類:広葉樹(直立性)-単葉-不分裂葉-互生-きょ歯なし-下面は毛がない-側脈は明瞭-落葉性(図24)。③葉は互生し、葉身は長さ4~7cmの卵形。縁は全縁。先端は鈍く尖るか丸く、基部は円...名前通りの外見に度肝を抜かれるケムリノキ

  • 孤独ないきざまになごむイヌガラシ

    裏高尾でみつけたほとんどきづかないほどの小さな黄色い花をつけたイヌガラシ。立派で眼を引く花でないだけに、気づいてみつけるとうれしい。雑草などと呼ばれながら、周囲の評価などかまわずに、ただ生き延びて繁殖することだけを考えている。そうした生き方をしている花をみつけると、なぜかなごむなのだ。(2019-05東京都裏高尾)イヌガラシイヌガラシ(犬芥子、Rorippaindica[1])は、アブラナ科イヌガラシ属の多年草。水田の畔などのやや湿った場所に生える雑草である。分布日本全国、朝鮮・台湾・中華人民共和国・インド・フィリピン。特徴草丈は20~50cm。生育期間は10~7月で、空地、庭、水田、路傍に生育する。葉は長楕円形でギザギザがあり、茎は暗緑色に赤みを帯びる。花は根本から株立ちとなり、4~6月に黄色4弁の十字状花を...孤独ないきざまになごむイヌガラシ

  • どこでもみかけるが、イモカタバミに負けているムラサキカタバミ

    すっかりイモカタバミに押されているムラサキカタバミ。それでもムラサキとは対照的に帰化植物として要注意生物に指定されている。ごく普通の野草としてどこでもみかけるが、この写真は調布の野草園のもの。(2019-05東京都調布野草園)ムラサキカタバミムラサキカタバミ(紫片喰、紫酢漿草、学名OxalisdebilisKunthsubsp.corymbosa(DC.)O.BolosetVigo,1990)は、カタバミ科カタバミ属の植物。南アメリカ原産であるが、江戸時代末期に観賞用として導入されて以降、日本に広く帰化している。環境省により要注意外来生物に指定されている。他にも、北アメリカ、オーストラリア、熱帯アジアなどに帰化している。特徴背丈は約30cm、地下に鱗茎があり、地上には葉と花柄だけを伸ばす。葉は三出複葉、小葉はハ...どこでもみかけるが、イモカタバミに負けているムラサキカタバミ

  • 古代から日本人に愛されてきたムラサキ

    調布の野草園で大事にされていたムラサキ。古代から紫の色素をとるために愛用され万葉集にも歌われている。額田王の「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」は有名だ。古来、日本人に愛されてきたムラサキの花、なんとか生き延びてほしい。花としては形がホタルカズラにそっくりである。シンプルで美しい花だ。(2019-05東京都調布野草園)ムラサキムラサキ(紫、Lithospermumerythrorhizon)はムラサキ科の植物の一種。多年草で、初夏から夏にかけて白い花を咲かせる。栽培用には、同属異種のセイヨウムラサキ(L.officinaleL.)が利用されることが多い。利用生薬根は暗紫色で、生薬「シコン」(紫根)である。この生薬は日本薬局方に収録されており、抗炎症作用、創傷治癒の促進作用、殺菌作用などがあり、紫...古代から日本人に愛されてきたムラサキ

  • ノビルの奔放な花

    ノビルは以前に蕾の写真を紹介したが野原でのびのびと花開いているのをみつけた。孤高の蕾も素敵だが、奔放な花もまた捨てがたい。野原のニンニクという名前だから、食べてもおいしいのだろうが、その姿を鑑賞するのが、何よりかも。(2019-06神奈川県川崎市野原)ノビル科名:ユリ科/属名:ネギ属和名:野蒜/生薬名:薤白(がいはく)/学名:Alliumgrayi日本全土の日当たりのよい草地、土手などに普通に群生する多年草見分け方・特徴山野など日当たりの良い土手などに普通に見られる多年草で、地中には小さな鱗茎(りんけい)があり丸く白い下部にはひげ根があり、全草にはネギのような芳香があります茎は、円柱形で単一で長く伸び、晩秋から葉を出して冬を越します。葉は、数枚が下方にあって、互生(ごせい)して、狭線形で先は尖り中空で、下部で茎...ノビルの奔放な花

  • 黄色いともしびが点灯したようなコウホネ

    五月末の調布野草園では池にコウホネが一輪だけ咲いていた。睡蓮もそうだが、水中に咲く花はいかにも涼し気で好きだ。コウホネは黄色が水の色と対比されて目立つので、みたときにはっと驚く。「河骨の水の幽さに灯りけり(小松世史子)」。(2019-05東京都調布野草園)コウホネコウホネ(学名Nupharjaponicum)は、スイレン科の植物の1種である。水生の多年生草本。浅い池や沼に自生する。特徴根茎は白くて肥大しており、やや横に這い、多数の葉をつける。葉は水中葉と水上葉がある。いずれも長い葉柄とスイレンの葉の形に近いが、やや細長い葉身をつける。水中葉は薄くてやや透明で、ひらひらしている。冬季には水中葉のみを残す。暖かくなるにつれ、次第に水面に浮く葉をつけ、あるいは一気に水面から抽出して葉をつける。水上葉はやや厚くて深緑、...黄色いともしびが点灯したようなコウホネ

  • 可愛いピンクのヒメフウロが群生していた

    裏高尾で目立っていたのは、ピンクのヒメフウロ。群生していたが、なんとも優雅な花である。アメリカフウロとの違いは、花の背後に萼がみえるかどうかだという。どちらも好きな花だ。(2019-05東京都裏高尾)群生して咲くヒメフウロ(姫風露)とアメリカフウロ「アメリカフウロと異なり、花の後ろに萼が見えない」ヒメフウロヒメフウロ(姫風露、学名:GeraniumrobertianumL.)は、フウロソウ科フウロソウ属に分類される一年草または越年草。別名が「シオヤキソウ(塩焼草)」[2]。特徴茎の高さは40cmほど。葉は対生し、深く3裂-5裂する。葉と茎がせん毛に覆われていて、茎と葉の端が赤みを帯びている[3]。葉の脇から伸びた枝の先に花を1-2個つける。直径2cm程の花で、桃色の花弁が5枚あり、開花時期は5-8月[3]。和名...可愛いピンクのヒメフウロが群生していた

  • 花だけでなく、用途もユニークなクサノオウ

    強力な薬草として木になっていたクサノオウだが裏高尾で発見した。つんと突き出ためしべがユニークで一度見たら忘れられない花である。尾崎紅葉がアヘンの代用として使ったという逸話も忘れられない。(2019-05東京都裏高尾)クサノオウクサノオウは、ケシ科クサノオウ属に属する一年生(越年草)の草本植物である。本項では属と種をあわせて解説する。クサノオウ属クサノオウ属Chelidoniumは、1属1種と考えられているが、アジアには数種が存在するとする見解もある。日本と中国に分布するヤマブキソウは本属に含められる場合がある[1][2]が、牧野富太郎の所有していた標本にはヤマブキソウ属Hylomeconの記入もされており[3]、牧野の著した牧野植物図鑑においても、本属ではなくヤマブキソウ属に分類されている。ヤマブキソウについて...花だけでなく、用途もユニークなクサノオウ

  • 五月半ばの高尾山でみつけた小さな花コクワガタ

    五月半ばの高尾山の下山道でみつけた小さな花コクワガタなんとも可憐な花である。夕闇が近づいていたので、どうにかまともな写真を撮影するのに苦労した。もう梅雨になり、草花が咲き乱れていたあの季節は終わったかと思うと少し寂しい。梅雨には梅雨の花があるのだが。(2019-05東京都高尾山)コクワガタコクワガタ(小鍬形)ゴマノハグサ科クワガタソウ属学名:VeronicamiquelianaNakaif.takedana(Makino)T.Yamaz.山地の林内や林縁に生える多年草。和名の由来は、小さな鍬形草であることから、小鍬形(コクワガタ)と名付けられる。あまり図鑑に載っていない種なので、平凡社の「日本の野生植物」の記事をコピーしておく。五月半ばの高尾山でみつけた小さな花コクワガタ

  • 梅雨と燕の巣作りの季節を告げる枇杷

    お寺さんでビワの巨木にたわわに実が実っていた。子供の頃に、近くに生えていた枇杷の木のよく熟れた実をよくいただいて食べたことを思い出す。「ふるさとの枇杷は固しやつばめ来る鈴木真砂女卯浪」そう、枇杷のシーズンは梅雨の季節であり、燕が巣を作る季節でもある。枇杷はみずみずしくて美味しいのだが、種がなんとも大きいのであまり食べるところはない。「口中にふくらむばかり枇杷の種右城暮石散歩圏」というとおりである。「枇杷を食むぼろりぼろりと種子二つ星野立子」(2019-06神奈川県川崎市寺社)枇杷の例句いつも夫病む頃枇杷の熟るる頃岡本眸かの泥の意のままに枇杷滴るや永田耕衣かへり梅雨手にさづけられ枇杷三顆石橋秀野けふ毎に枇杷も鈴ふるいさめかな上島鬼貫すゞしさにいくらも喰ふや枇杷の玉夏目成美どの家にも枇杷彩なせり城下町松崎鉄之介なつ...梅雨と燕の巣作りの季節を告げる枇杷

  • 白く閉じたつぼみが静謐な睡蓮

    お寺さんの池で、スイレンの蕾を発見した。あいにくと蕾だが、蕾でもとても美しい。白く閉じたつぼみが静謐で、それでいてしっかりとした個をもっている感じがする。「睡蓮の白いま閉づる安堵かな野澤節子鳳蝶」(2019-06神奈川県川崎市寺社)睡蓮の例句かやに寝てまた睡蓮の閉づる夢赤尾兜子稚年記おたまじやくし睡蓮の葉に乗ることも細見綾子すはと立つ睡蓮に風とびうつり阿波野青畝たまたまの人語なつかし紅睡蓮伊丹三樹彦どうしよう時が流れる未草佐藤鬼房のつぴきならぬ水位睡蓮の葉を敷きつめ津田清子礼拝まくらやみモネの睡蓮ただ一花赤尾兜子歳華集まばたきや睡蓮へ馬首立てられて中村草田男わが立てば池はモネの睡蓮となる山口青邨アテルイはわが誇なり未草佐藤鬼房ネクタイをとり睡蓮に気をゆるす古舘曹人砂の音ブルーサファイア選ってる睡蓮撮った日は伊丹...白く閉じたつぼみが静謐な睡蓮

  • 一重のムシトリナデシコは美人草だ

    ムシトリナデシコは食虫植物でもないのに、こんな名前をつけられてかわいそうだ。美人を示す小野小町の名を借りたコマチソウと呼んでやりたい。一重の小町草は美人花だからだ。いろいろなところに生えている草だが調布の野草園では大事にされていた。(2019-05東京都調布野草園)ムシトリナデシコムシトリナデシコ(虫取り撫子)Silenearmeriaは、ナデシコ科の越年草。ハエトリナデシコ、コマチソウ、ムシトリバナの別名がある。原産地はヨーロッパで、現在は世界の温暖な地域に広く分布する。茎の高さ30-60cmに成長する。葉は卵形あるいは広披針形で対生し、基部は茎を抱く。また葉の根元から茎が分岐する。茎上部の葉の下に粘液を分泌する部分が帯状にあり、ここに虫が付着して捕らえられることがある。5月から6月にかけて枝の先に紅色で直径...一重のムシトリナデシコは美人草だ

  • 装った貴婦人のように見える八重咲きドクダミ

    野草園に、八重咲きのドクダミが咲いていた。野原でもときどきみかけるが、清楚な感じのドクダミが八重になるととつぜん装った貴婦人のように見えるから不思議だ。あのドクダミが、という驚きの気持ちがさらにその感じを強める。(2019-05東京都調布野草園)八重咲きドクダミ八重咲きドクダミの特徴ドクダミは、日本や中国など東南アジアに広く分布しているドクダミ科ドクダミ属の多年草です。日本では本州以南の地域に分布しており、空き地や道端、住宅周辺のやや湿った半日陰の場所に自生しています。一属一種の植物で、ドクダミ属に分類されている植物はドミダミのみです。十薬(じゅうやく)と呼ばれ、古くから薬草として利用されてきた歴史があり、日本では親しみ深い身近な植物です。そのドクダミの一種であるのが、本種「八重咲きドクダミ」です。園芸品種なの...装った貴婦人のように見える八重咲きドクダミ

  • 草原の趣をかもしだすヘラオオバコの花

    野原でヘラオオバコが花をつけていた。つんつんと立ち上がって、そこらじゅうに花を開いている。普通のオオバコよりも見栄えがよい。そこだけどこか草原の趣を作り出している。(2019-06神奈川県川崎市野原)ヘラオオバコヘラオオバコ(箆大葉子、Plantagolanceolata)は、オオバコ科オオバコ属の植物である。ヨーロッパ原産の雑草で、日本では帰化植物である[1]。特徴細長いへら状の葉を水平から斜め上に放射状に伸ばし、その上へ茎を幾本もひょろひょろと30から50センチくらいに伸ばして花の穂をつける。穂には小さな花が密生しており、下から上へと次々に咲き上がっていく。穂の周りに細い糸に支えられてつき、白い輪のように目立つのはおしべである。オオバコより大きく高いが、オオバコのような踏みつけ耐性はない。花粉症の原因植物に...草原の趣をかもしだすヘラオオバコの花

  • 見捨てられても健気に咲き続けるメキシコマンネングサ

    ベンケイソウの仲間でもメキシコマンネングサは道端で健気に生きている。キリンソウのように見栄えがしないからか。この写真のメキシコマンネングサは電信柱の下でなんとか花をつけていた。(2019-06神奈川県川崎市道端)メキシコマンネングサメキシコマンネングサ(メキシコ万年草、学名:Sedummexicanum)は、ベンケイソウ科マンネングサ属の多年草。日本では帰化植物である。特徴花茎は直立し、高さは10-15cmになる。茎や葉は鮮緑色になり、黄色や赤色を帯びない。葉は線状楕円形で、長さ1.3-2cm、幅2-3mmになり、ふつう茎に4輪生、まれに3-5輪生する。花期は4-5月。茎の先端に集散状花序をつくり、枝を水平に伸ばして20-40個の5弁の花を互生につける。萼片は5個で長さ3-6mm。花弁は長さ4mmあり、菱状狭卵...見捨てられても健気に咲き続けるメキシコマンネングサ

  • 栽培されるようになったキリンソウ

    ベンケイソウの仲間たちはなかなか判別しにくいものが多い。どれもこの時期に咲く黄色い花が魅力的だ。キリンソウは最近では栽培されているようだ。整った形が見栄えがする(2019-06神奈川県川崎市道端)キリンソウキリンソウ(麒麟草、Phedimusaizoonvar.floribundus)は、ベンケイソウ科に属する多年草である[2]。和名は「黄輪草」と表記されることもある。特徴茎は太く高さ5-30cm。葉は肉厚で、長さ2-7cmの倒卵形または長楕円形で互生する[3]。葉の縁は中央から先端にかけて鋸歯形状となる。茎の先端が平らな集散花序となり、マンネングサに似た多数の黄色い花を付ける。花弁は5枚で[4]、花期は5-8月[5]。シノニムの種小名kamtschaticumは、カムチャツカを意味する[6]。別名は「キジンソ...栽培されるようになったキリンソウ

  • 山道にひっそりと咲くツルカノコソウ

    五月半ばの高尾山の山道でひっそりと咲いていたツルカノコソウ次々と枝分かれして花をつけるために小さな花がさらにひっそりとした感じになる。さびしい花である。(2019-05東京都高尾山)ツルカノコソウツルカノコソウ(蔓鹿の子草、学名:ValerianaflaccidissimaMaxim.[1])は、スイカズラ科[1]カノコソウ属に分類される多年草の1種[2][3]。種小名(flaccidissima)は、「最も軟弱な」を意味する[4]。和名の「ツル」は、つる枝をのばして繁殖する特徴に由来する[2][4]。別名が「ヤマカノコソウ」[4]。中国名が「柔垂缬草」[5]。特徴茎高さは20-60cm、細く[3]中空で[4]、柔らかい[2]。花の色は白色に近く[2]時に紅色を帯び[3]、集散花序[4](散房花序[3])。苞は...山道にひっそりと咲くツルカノコソウ

  • 清楚なシロカタバミ

    道端の奥まったところで白いカタバミの花をみつけた。イモカタバミの白花だというが、どうやってこんなところまでやってきたのか。清楚でしとやかな感じの花なのだが。(2019-06神奈川県川崎市道端)シロカタバミ「白傍食」道端や空地などに生える低い多年草で、ムラサキカタバミと同じ南米原産の帰化植物。本種は、イモカタバミの白花をいう。5~6月頃花茎を出し、多数の花をつける。雄しべの葯はイモカタバミと同じ黄色(ムラサキカタバミは白色)である。清楚なシロカタバミ

  • 小さな花がかわいいヒナキキョウソウ

    小さな花で見落としそうなヒナキキョウソウ。よく見ると可憐なかわいい花だ。くるくると巻きながら立ち上がるように伸びて、てっぺんに一つ花をつける。(2019-05東京都調布野草園)途中の葉のところどころに閉鎖花をつける。閉鎖花の写真もつけておく。ヒナキキョウソウ(雛桔梗草)1年草北アメリカ原産。1931年に横浜市で帰化が報告され、その後、関東地方以西で散発的に見いだされている。市街地の道ばたなどに発生する。茎は直立してあまり分岐せず、高さ40cmほどになる。葉は卵形で低い鋸歯があリ、無柄で互生、基部はやや心臓形になるが茎を抱くことはない。葉腋に直径15mmほどの紫色の星形の花を一つずつつける。ただし、多くの花が閉鎖花となる。果実は上部に穴があいて種子をだす。花期は春〜夏。(日本帰化植物写真図鑑)学名は、Trioda...小さな花がかわいいヒナキキョウソウ

  • 白い端正な花がすてきなハクチョウソウ

    ハクチョウソウ(白蝶草)とは優雅な名前をつけてもらったものだ。たしかに花の形からアゲハチョウを連想する。英語では蜂花というらしい。アシナガバチの長い脚を垂れたところを思い浮かべたのだろうか。園芸品種は赤い花が多いというが、やっぱり白い花が端正ですてきだ。(2019-05東京都調布野草園)ハクチョウソウ●北アメリカの中南部からメキシコに分布しています。明るい林内や草地、道ばたなどに生え。高さは60~120センチになります。葉は狭披針形で粗い鋸歯があります。6月から10月ごろ、長い花茎を伸ばして総状花序をだし、たくさんの白い花を咲かせます。名前は、この花のかたちがチョウチョが舞うように見えることから。花色がピンク色や赤色などの園芸品種もあります。別名で「ヤマモモソウ(山桃草)」とか「ガウラ(Gaura)」と呼ばれま...白い端正な花がすてきなハクチョウソウ

  • 子供の頃からなじみのホタルブクロ

    道端で隠れるように咲いていたホタルブクロ。さすがに蛍を入れた記憶はないが何か似たようなことをして遊んだことを覚えている。子供の頃からなじみの花だ。今では栽培もされるようになったらしい。(2019-06神奈川県川崎市道端)ホタルブクロホタルブクロ(蛍袋、CampanulapunctataLam.)とは、キキョウ科の多年草。初夏に大きな釣り鐘状の花を咲かせる。特徴開けたやや乾燥した草原や道ばたなどによく見られる草本で、全体に毛が生えている。根出葉は長い柄があり、葉身はハート形。匍匐枝を横に出して増殖する。初夏に花茎を延ばす。高さは、最大80cmくらいにまでなり、数個の釣り鐘型の花を穂状につける。花は柄があって、うつむいて咲く。暑さには弱い一方、日陰でもよく育つ。山間部では人里にも出現する野生植物であるが、美しいので...子供の頃からなじみのホタルブクロ

  • 控えめな花を開いていたコゴメウツギ

    五月半ばの高尾山でマルハウギの近くに花を開いていたコゴメウツギ。こちには控えめな咲き方だった。この時期はウツギたちがいろいろと花開いて歩く人々の気持ちを明るくしてくれる。それが花をめでる人々への贈り物でもあるだろう。花に関心をもたなければ、そもそもその存在すら目に入らないだろうから。(2019-05東京都高尾山)コゴメウツギコゴメウツギ(小米空木、学名:Stephanandraincisa)は、バラ科コゴメウツギ属の落葉低木。特徴樹形の高さは2.5mになり、よく分枝し、主幹の先端は下に垂れる。若い枝は紅褐色を帯び、軟毛がある。葉は、長さ3-7mmの葉柄をもって枝に互生し、形は三角状広卵形。葉の先端は尾状に伸びて尖り、基部は心形または切形になり、葉身は長さ2-6cm、幅1.5-3.5cmになる。葉の表面は無毛で、...控えめな花を開いていたコゴメウツギ

  • 急な斜面を流れ落ちるように白い花が咲いていたマルバウツギ

    五月半ばの高尾山の山道で目立っていたのがマルバウツギ。急な斜面を流れ落ちるように白い花が下がり歩く人の眼を楽しませる。(2019-05東京都高尾山)マルバウツギマルバウツギ学名Deutziascabra別名ツクシウツギ丸葉空木分類ユキノシタ科ウツギ属(落葉低木)葉が丸いウツギ。ウツギとは、茎が中空(髄が無い)木を指し、他にも色々ある。原産・分布本州(関東地方以西)、四国、九州神奈川県県内全域に分布する。日当りの良い、やや乾燥した斜面によく生える。よく分枝する。葉は対生、葉身は卵円形または卵形で、両面ともに星状毛がある。縁は不揃いな鋸歯がある。同じユキノシタ科のウツギの中では小さい花が咲く。5月に、枝先に円錐花序を出し、約1cmの小さな花を多数つける。花序のすぐ下の葉は、他の葉と異なり線形で細く短い。急な斜面を流れ落ちるように白い花が咲いていたマルバウツギ

  • やっと花が開いてきたナンテン

    長い間ずっと蕾の状態を維持してきたナンテンの花が開き始めた。黄色い雄しべが突出するのがかわいい。やがて赤い実がなるとさらに目立つようになる。(2019-05神奈川県川崎市道端)ナンテンナンテン(南天、学名:Nandinadomestica)は、メギ科ナンテン属の常緑低木。和名の由来は、漢名の「南天燭」の略。南天の花は、仲夏の季語。実は三冬の季語。特徴高さは2m位、高いもので4〜5mほど。幹の先端にだけ葉が集まって付く独特の姿をしている。葉は互生し、三回羽状複葉で、小葉は広披針形で先端が少し突きだし、革質で深い緑色、ややつやがある。先端の葉の間から、花序を上に伸ばし、初夏に白い花が咲き、晩秋から初冬にかけて赤色(まれに白色)の小球形の果実をつける。分布・生育地中国原産。日本では西日本、四国、九州に自生しているが、...やっと花が開いてきたナンテン

  • きれいな紫の花が眼を引くムラサキセンダイハギ

    五月末の森林公園で目立っていたのがムラサキセンダイハギ。名前の由来は古風なもので、歌舞伎の先代萩と言われてもちょっと。名前は別として、きれいな紫の花が眼を引く。(2019-05神奈川県川崎市高根森林公園)ムラサキセンダイハギムラサキセンダイハギ[紫千代萩]開花時期5月、6月、7月、8月花の色青、紫名前の読みむらさきせんだいはぎ分布原産地は北アメリカ日本では園芸植物として栽培されるほか、各地で野生化生育地庭植え植物のタイプ多年草大きさ・高さ70~120cm地下茎が這って伸びる。きれいな紫の花が眼を引くムラサキセンダイハギ

  • ふさふさした白い花がみごとなアカショウマ

    五月末の森林公園ではとくにアカショウマがみごとだった。端境期でほかにはそれほどみるべきものがなかったのだが。花枝が分枝しないので、トリアシショウマではなく、アカショウマと判断。花の拡大写真も載せておくが、とてもきれいな花だ。(2019-05神奈川県川崎市高根森林公園)アカショウマアカショウマAstilbethunbergiivar.thunbergii(ユキノシタ科チダケサシ属)アカショウマは、東北地方南部から近畿地方にかけての本州、四国に分布するとされる多年草であるが、中国地方にも分布する。落葉広葉樹林の林縁などに生育する。地下に太い根茎があり、株を形成して生育する。葉は根茎から根生し、3回3出複葉で、葉の表面には毛がない。小葉の縁は重鋸歯で、基部は楔形。6月に高さ50~80cmの花茎を出し、花序は通常、枝分...ふさふさした白い花がみごとなアカショウマ

  • 群れて咲く白い花に特徴のあるハナウド

    五月半ばの高尾山ではハナウドの大きな株が眼を引いた。ハナウドは周辺部の花の末端部が大きく裂けているので他の種との区別がすぐにできる。よく見るととてもきれいな花なのだ。(2019-05東京都高尾山)ハナウドハナウド(花独活、学名:Heracleumsphondyliumvar.nipponicum)はセリ科ハナウド属の越年草、ときに多年草。特徴茎の高さは0.5-2m[1]になる。茎は太く中空で長い毛があり、直立して上部は分枝する。葉は互生し、3出複葉か単羽状複葉で2-3対の小葉を出し、小葉は浅~中裂し、縁に粗い鋸歯がある。葉柄の基部は鞘状にふくらむ。花期は5-6月。茎頂か、分枝した先端に径20cm[1]になる大型の複散形花序をつける。花は白色の5弁花で、小花序の周辺部の花弁は中央部のものと違い、周辺部の外側の1花...群れて咲く白い花に特徴のあるハナウド

  • 何といっても群生した黄色い花のみごとなオオキンケイギク

    今は花の勢いが衰えてきたが、五月にはオオキンケイギクが群生してわたしたちの眼を楽しませてくれた。外来種として栽培が禁止されているらしいが、野生化した花の美しさは否定できない。カワラナデシコなどの在来種を惜しむ心は人一倍あるつもりなのだが。(2019-05神奈川県川崎市道端)オオキンケイギクオオキンケイギク(大金鶏菊、学名:Coreopsislanceolata)はキク科の植物の一種で、黄色い花を咲かせる。北アメリカ原産の宿根草で、日本ではワイルドフラワーに利用されていたが、外来種として野外に定着して問題となり、現在は栽培が禁止されている[1]。特徴キバナコスモスによく似ているが、葉の形が異なる(本種は狭倒披針形であるが、キバナコスモスは羽状深裂に似た形)。また、キバナコスモスのほうが花の色が濃い。高さは0.3~...何といっても群生した黄色い花のみごとなオオキンケイギク

  • 小さな白い六弁の花をたくさん咲かせるオオアマナ

    きれいな六弁の小さな花をたくさん咲かせるオオアマナ。森林公園でも蜂が好んで集まっていた。「ベツレヘムの星」の名前は、東方の三博士を導いてベツレヘムまでつれてきた星について語る聖書の物語を思い出したのだろう。たしかに闇の中で天に輝く星に似ていないわけではない。優雅な命名ではある。(2019-05神奈川県川崎市高根森林公園)オオアマナオオアマナ(大甘菜、学名:Ornithogalumumbellatum)はキジカクシ科オオアマナ属の多年草。英名は「ベツレヘムの星(英:StarofBethlehem)」だが、ハナニラなどもこの名称で呼ばれる。概略欧州からアジア南西部が原産の多年草。4月から5月頃に直径約3cmの白い六弁花が花茎の先に多数咲く[2]。花後には葉は枯れる。11月頃に線状の葉を展開し、その状態のまま越冬する...小さな白い六弁の花をたくさん咲かせるオオアマナ

  • 飛んでいる燕の尾を思い出させる優美なセリバヒエンソウ

    飛んでいる燕の尻尾を思い出させるセリバヒエンソウ名前もいいが、その姿が美しい。雑草扱いになっているところもあるが、何度でもめでたい小さな花である。これは森林公園の花だが、高尾山の麓でも群生していた。(2019-05神奈川県川崎市高根森林公園)セリバヒエンソウセリバヒエンソウ・金鳳花(きんぽうげ)科。・学名DelphiniumanthriscifoliumDelphinium:デルフィニウム属Delphiniumは、つぼみの形がイルカ(ドルフィン、ギリシャ語で「delphin」)に似ているところから。・中国原産。明治時代に渡来。・水色の小さな花。4月頃に開花。・名前は、葉が芹(せり)の葉のように細かく切れ込んでおり(ギザギザ)、燕(つばめ)が飛んでるような形の花であるところから。(ヒューッと飛んでるみたいです)飛んでいる燕の尾を思い出させる優美なセリバヒエンソウ

  • 健気に白い花をつけているハキダメギク

    野原で米粒ほどの小さな白い花をつけたハキダメギク牧野大先生の命名らしいが、掃きだめで見つけたからハキダメギクというのは、あんまりでは。残念な命名でも、けなげに咲いている。(2019-05神奈川県川崎市道端)ハキダメギクハキダメギク(掃溜菊、学名:Galinsogaquadriradiata)は、キク科コゴメギク属の一年生植物。道ばたや庭などに生える雑草。牧野富太郎が世田谷の掃き溜めで発見したのでこの名前がついた。形態・生態1年草。北アメリカ原産。大正時代に東京で見つかり、現在では関東地方以西の各地に広がっている。茎は2分岐を繰り返し、高さ15〜60cmになる。草全体が柔らかい草質をしていて、枝葉ともに白い毛が生える[2]。葉は対生し、卵形〜卵状被針形で、波状の浅い鋸歯がある[3]。大型の葉は柄を有し暗緑色で厚み...健気に白い花をつけているハキダメギク

  • 山菜ミズナとして有名なウワバミソウ

    水辺に近いところに生えるので、ウワバミがいそうな場所に生えるウワバミソウと名付けられたという。名前とはうらはらに、山菜ミズナとして有名だそうだ。食べたことはないが、写真から見ると柔らかそうで、なかなかおいしそう。でも名前に邪魔されて、なかなか食べる気にはならないかも。(2019-05東京都高尾山)ウワバミソウウワバミソウ(蟒蛇草、elatostemaumbellatum)は、イラクサ科ウワバミソウ属に分類される多年性植物。別名、ミズナ、ミズともよばれ、山菜としても珍重される。特徴日本では沖縄を除く各地の山間部の渓流わきや、水気の多い岩場などに群生する[1]。森の中など比較的日陰を好み、流れが殆ど視認できない水をたっぷり含んだ沢の近くの腐葉土層ほどよく成長する。好条件の場所であれば、草丈70センチメートル(cm)...山菜ミズナとして有名なウワバミソウ

  • 奇妙な花と名前にそそられるムサシアブミ

    高尾山の野草園に、カラスビシャクと同じサトイモ科で、仏炎苞をもつ植物であるムサシアブミが咲いていた。奇妙な形をした花で、花とも見えない。この花が武蔵鐙となづけられた理由も、なんとなんわざとらしい説明ではある。ほんとかい、と茶々をいれたくなるような(笑)(2019-05東京都高尾山)ムサシアブミムサシアブミ(武蔵鐙、学名Arisaemaringens)はサトイモ科テンナンショウ属の多年草。別称「由跋(ユハツ)」[1]、古くは「加岐都波奈(かきつばな)」[2]とも呼ばれていた。特徴地面から立ち上がる第一の葉柄の途中から二番目の葉柄が分岐し、その途中から花柄が伸びる。葉柄上端には先が細くなった三枚の葉をつける。花柄は葉柄よりも短い。花(仏炎苞)の形が鐙に似ていること、武蔵の国でつくられた鐙が良質であったことから武蔵鐙...奇妙な花と名前にそそられるムサシアブミ

  • 奇抜な形と名前で楽しめるカラスビシャク

    近くの野原でミミガタテンナンショウと同じように仏炎苞をそなえた野草カラスビシャクを発見した。珍しい野草で喜んだが、探すと近くにたくさん生えていた。長く伸びた花の付属体のユニークな形が眼を楽しませてくれる。名前も奇抜でかわいい。(2019-05神奈川県川崎市道端)カラスビシャクカラスビシャク(烏柄杓、学名:Pinelliaternata)とは、サトイモ科の植物の1種である。特徴地下茎は球形で、その上から根と茎葉が出る。葉は1-2枚ほどしかなく、長い葉柄があって立ち上がり、先端に3枚の小葉をつける。葉柄の中ほどにはムカゴをつける。開花期は初夏。テンナンショウ属のものによく似た花で、緑色。付属体の先端が細長く伸びているので、ウラシマソウを小さくしたような花序の姿である。ただしこの属の特徴として雌花序部が背面で仏炎苞に...奇抜な形と名前で楽しめるカラスビシャク

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、アネモスさんをフォローしませんか?

ハンドル名
アネモスさん
ブログタイトル
野の花 山の花
フォロー
野の花 山の花

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用