(1994年 アメリカ)クエンティン・タランティーノ監督の代表作。とにかくカッコよくて面白くてスゴイ映画なんだけど、あらためて魅力を説明しろと言われると、これがなかなか難しかったりする。いまだに熱狂してるのは、実はオジサンだけなんじゃないか
新作・旧作両方の映画レビューをしています。記事内にはネタバレ部分の警告を入れているので、鑑賞前の方も安心してご覧になってください。
パルプ・フィクション_今さら魅力を説明するのも難しい【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1994年 アメリカ)クエンティン・タランティーノ監督の代表作。とにかくカッコよくて面白くてスゴイ映画なんだけど、あらためて魅力を説明しろと言われると、これがなかなか難しかったりする。いまだに熱狂してるのは、実はオジサンだけなんじゃないか
グラディエーターII 英雄を呼ぶ声_古代ローマに鳥居みゆき【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ)復讐の連鎖を描いた作品でテーマ性は深いが、直感的な面白味では負けている。前作を完全に越えたと言えるのは、見た目も立ち居振る舞いも鳥居みゆきみたいなキ〇ガイ皇帝(しかも双子)くらいかな。 感想 第一作の大ファンなので、
グラディエーター_コモドゥス、お前は悪くない【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2000年 アメリカ)娯楽アクションとして面白く、ドラマ面でも充実しているという、映画とはこうあって欲しいと思う理想形のような作品。リドリー・スコットの演出は普段に増してキレッキレで、ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニクスからはキャリア最
ガンパウダー・ミルクシェイク_女性版ジョン・ウィック【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 アメリカ)モロにジョン・ウィックの影響を受けたシスターアクションだけど、作り手が意図したほど面白くはなっていない。アクションは様式に偏りすぎて熱を感じないし、無駄にややこしいドラマが連続活劇に必要な勢いを奪っている。 感想 劇
ヴェノム3:ザ・ラストダンス_エンドクレジット長すぎ【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ)一人二役のトム・ハーディの掛け合いは相変わらず楽しいし、ラストでは感動したのだが、脚本の出来がイマイチなので映画としての完成度は低い。次につなげる要素満載で最終作らしさがほとんどないのもどうかと思った。 感想 主演も
哭声/コクソン_元ネタはエイリアン・コップ?【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2016年 韓国)躊躇のない残酷描写、山間の村のおどろおどろしい空気には息を吞むものがあったが、雰囲気で引っ張るのに156分は長すぎる。途中で飽きた。あと善悪がコロコロ入れ替わる構図はB級映画『エイリアン・コップ』(1990年)の影響かな
失楽園(1997年)_身勝手中年男のファンタジー【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1997年 日本)90年代に社会現象を起こした不倫映画。不倫の実態を生々しく描く一方で、清涼感溢れるキャストでうまくパッケージ化できており、意外と楽しめた。念のため言っておくけど、不倫はダメゼッタイ。 90年代は異常な時代でしたな Net
シビル・ウォー アメリカ最後の日_見てくれだけは良い【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ・イギリス)アメリカ内線をテーマにしたシミュレーション映画で、ビジュアルや音響は素晴らしいので確かに楽しめる。ただし政治的背景をあえて割愛しているのでどこか実感が湧かないし、ジャーナリスト精神を高らかに謳ったドラマも時
碁盤斬り_五十両を盗った盗らないの話【5点/10点満点中】(ネタバレなし・感想・解説)
(2024年 日本)主演の草彅剛の雰囲気は良いんだけど、後半にいくにつれて粗さが目立ってくる脚本で台無しだった。古典落語の人情噺が原作らしいが、オリジナルで不足していた細部を補うという作業が不十分だったように思う。 感想 Amazonプライ
極悪女王_プロレスはショーか?格闘技か?【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 日本)話題のネトフリドラマだけど、個人的にはイマイチだった。見せ場のプロレスがショーだか真剣勝負だかグレーでどう見ていいのか分からないし、クラッシュギャルズの体格はプロレスラーのものではない。よく知ってるタレントが頑張ってプロ
デリヴァランス 悪霊の家_悪魔より怖い虐待親のレッテル【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ)実話を元にしたオカルト映画だけど、貧困家庭が詰んでいくドラマのインパクトが強すぎて、悪魔憑きのインパクトは相対的に弱まっている。社会派ドラマとしてはアリだが、ホラーを期待すると肩透かしを食らうかも。 感想 Netfl
アトラス(2024年)_落ち着けジェニロペ【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ)Netflix製のSF映画は総じて出来がよろしくないが、本作は特に酷かった。2時間に渡ってひたすら泣くわ、喚くわ、怒るわのジェニロペを見ていることが本当に苦痛。1億ドルもかけただけあって、見せ場の質が悪くなかったこと
フォールガイ_軽妙さと複雑さの狭間に落ちたような映画【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ)アクション映画界の縁の下の力持ちフォールガイ(=スタントダブル)にスポットを当てた娯楽大作。ド派手なアクションに程よいコメディにと気持ちの良い作風にはなっているが、込み入ったストーリーとの間での調和がとれているとは言
ターミネーター0_審判の日inジャパン【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ・日本)ターミネーターシリーズの伝統を引き継ぎつつも、かなり大胆なアレンジも加わった初のアニメシリーズ。大胆過ぎるゆえにバランスが崩れてしまっている部分も多々あるが、シリーズのファンなら十分に見る価値がある。 感想(ネ
ザ・ユニオン_すべてがユルいアクションコメディ【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ)Netflixのアクションコメディは総じて低品質だが、本作も例に漏れず。まったく笑えないし、まったくハラハラしない。俳優は豪華だし、アクションの出来も悪くないので、頑張りようによってはもうちょっと何とかなったと思うん
レベルムーン ディレクターズ・カット版 PART1&2_よりハードに、より残酷に【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 アメリカ)ザック・スナイダー恒例のディレクターズ・カット版。ストーリー自体に変更はないものの、R指定上等の残酷描写により作品の色合いは大きく変わっているし、何人かのキャラクターが深掘りされたことで、通常版よりも格段に面白くなっ
アルキメデスの大戦_戦艦大和の見積書の不正を暴け!【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2019年 日本)山崎貴監督による戦争映画を笠に着たビジネス映画。戦艦大和の建造にかかる予算はウソじゃないか、もっとかかるんじゃないかという疑惑に挑む天才数学者の姿を通して、現代にも通じる問題提起がなされる良作。 感想 戦争映画の皮を被っ
ルックバック_感動作…なのか?【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 日本)60分に満たない上映時間、1700円フィックスの入場料と、異例づくめの作品ながらも大ヒットを記録しているアニメ映画。話題性に誘われて見に行ったけど、個人的にはイマイチだった。 創作活動を描いた良質な青春ドラマ 『チェンソ
キングダム3 運命の炎_前作と区別がつかない【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)前作とほぼ区別がつかなくなるほど、話の内容も合戦の流れも『2』と酷似しており、連続で見ると満足度はかなり低め。あと信の人間離れした跳躍をアリとしたら、もう何でもアリになってしまうので、あれはやめた方がいいと思う。 感想
キングダム2 遥かなる大地へ_山崎賢人のジャンプ力はルール違反【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 日本)前作よりも格段に面白くなっており、ちゃんと見られる映画にはなっている。ただし少数が多数を圧倒するという漫画的展開には依然として違和感があり、戦記ものとヒーローものとの間でのバランス感覚は、依然として大きな課題として残って
キングダム(2019年)_落ち着け、山﨑賢人【4点/10点満点中】
(2019年 日本)人気漫画を実写化した大ヒットシリーズ第一弾。大規模なロケーションや豪華俳優陣など見所は少なからずあれど、悪い意味で漫画的な展開の連続と、大袈裟すぎる山﨑賢人の演技で台無しに。 感想 原作漫画もNHKのアニメも未見。 そん
ブラックベリー_最先端が時代遅れになるまで【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 カナダ)世界初のスマートフォンを販売し、一時期は世界最先端をいっていたものの、iPhoneの登場とともに瞬く間に凋落したブラックベリーの一代記。「時代のあだ花」という言葉がこれほどしっくりくることはない題材を、抜群の脚色で見せ
からかい上手の高木さん(実写映画)_あまりに無惨な出来【2点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 日本)人気漫画の10年後を描いた実写版だけど、掘り下げるべきドラマが見つからなかったのか、薄めるだけ薄めた水っぽいカルピスのような出来になっている。邦画界がこんなひどい映画を作っていては、若い映画ファンが育たないだろう。 感想
マン・オブ・スティール_スーパーマンの危うさサーガ【8点/10点満点中】(ネタばれあり・感想・解説)
(2013年 アメリカ)ザック・スナイダー印の圧倒的なビジュアルと、ドン底のように暗いオリジンストーリーが相まった異形のヒーロー映画。好き嫌いは分かれるだろうけど、私は大好き。今となっては手遅れだけど、DCEUはザック・スナイダーの意図した
無頼_任侠系ファミリードラマ【3点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2020年 日本)昭和バイオレンスを得意とした井筒監督に期待したら、大いに裏切られた任侠ものの風上にも置けぬ任侠映画。じいさんになった元ヤクザの主人公が徳と善行に目覚め、「良い人生だったなぁ」とほのぼのするオチにはひときわ脱力させられた。
【雑談】同僚の送別会にも出ない残念な人たち(そして飲みニケーションの是非)
部下の送別会の話 ムカついたというか、悲しいというか、ショックというか、とにかく残念なことがあったので、超久しぶりに雑談を書きたいと思う。 最近、私の部下が会社を退職した。 本人は「やりたいことができた」「新しい目標に向かっていきたい」と言
アイス・ロード_トラック野郎ニーソン【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2021年 アメリカ)トラック野郎ニーソンが冬のカナダで危険な物資運搬に従事するという、ニーソン版「恐怖の報酬」。なんだかんだで先が読めてしまう、ネタが尽きたのか後半はアイスロード関係なくなってしまうなど、いろいろ問題はあるけど、ニーソン
MEMORY メモリー_アルツハイマー設定が生きていない【5点/10点満点中】(ネタばれあり・感想・解説)
(2022年 アメリカ)リーアム・ニーソン主演×マーティン・キャンベル監督のアクションスリラーとくれば期待させられるけど、込み入ったプロットやアルツハイマーを患った殺し屋という本作の特殊設定がまったく生きていない凡作中の凡作だった。かといっ
永遠の0_感動の押し付けが酷い【4点/10点満点中】(ネタばれあり・感想・解説)
(2013年 日本)特攻隊をテーマにした大人のドラマのはずが、観客を小中学生と思ってるんじゃないかというほどあらゆる感情を説明してしまったために、深みも余韻もない作品になっている。岡田准一扮する主人公のメンタリティにも違和感があり(あんな帝
バービー_フェミニズムvsダイバーシティ【5点/10点満点中】(ネタばれあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)玩具をモチーフにしている割には思想性が強く出過ぎていて、すんなり楽しめるでもない作品。また、その思想をうまく表現できているわけでもないので、表面的に受け取ると不快に感じる人が大勢出るであろう地雷映画(実際は結構ニュー
セッション_狂人二人の潰し合い【8点/10点満点中】(ネタばれあり・感想・解説)
(2014年 アメリカ)素晴らしい演技と素晴らしい構成に支えられ、見終わった後には一つの真理を発見したような気がする、とてつもなく素晴らしい映画。超絶面白いのでオススメ(多分見ている人のほうが多いだろうけど) 感想 怖い、怖すぎる先生 『フ
レベルムーン パート2 傷跡を刻む者_起死回生の面白さ!【7点/10点満点中】(ネタバレなし・感想・解説)
(2024年 アメリカ)不発だったPART1からは見違えるほど面白くなっている。物語は決戦に向けて直線的に展開して一切の無駄がなく、戦闘場面はザック・スナイダー印全開で楽しめた。できれば第3弾も作ってほしい。 感想 前作PART1は芳しい出
オッペンハイマー_米国製反原爆映画【8点/10点満点中】(ネタばれあり)
(2023年 アメリカ)原爆の父と呼ばれるオッペンハイマーの伝記映画。時系列をいじりまくった複雑怪奇な構成には「そこまでやる必要あった?」という疑問符も浮かぶものの、アメリカ映画で原爆投下をはっきりと断罪した姿勢には恐れ入った。やっぱりクリ
忍びの家_日本のMr.インクレディブル【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2024年 日本)日本が世界に誇るコンテンツであるニンジャを地に足の着いた現代劇として蘇らせた、マーケティング的には百点満点なドラマ。ただし中身はなんだかピンボケしているし、血沸き肉躍るチャンチャンバラバラを期待する視聴者に対して、冗長す
ジャック・リーチャー(シーズン2)_大幅パワーダウン【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)一気に品質低下したシーズン2。有言実行の男ジャック・リーチャーの魅力は薄まり、チームでドタバタ捜査する普通の探偵ものに成り下がってしまった感じ。アクションも雑だし、あらゆる点でシーズン1を下回ってしまった。 感想 リ
死刑にいたる病_殺人ジャムおじさんvsFラン大学生【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 日本)阿部サダヲが連続殺人犯に扮したサイコサスペンス。阿部サダヲの気持ち悪い演技には一見の価値があるものの、ミステリーとしての引きは弱く、捻りのあるストーリーも面白さにはつながっていない。 感想 基本的に日本のテレビドラマを見
マーベルズ_ヒーローこそが戦争の火種【3点/10点満点中】(ネタバレなし・感想・解説)
(2023年 アメリカ)強すぎて制限かけられまくりのヒーローの戦いは、終始盛り上がりに欠けた。テレビドラマが大いに関係した内容は観客を蚊帳の外に置きまくりで、最近のMCUの悪いところがドバっと出た失敗作に終わっている。 感想 劇場には行かず
SHE SAID/シー・セッド その名を暴け_真面目な社会派ドラマ【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 アメリカ)映画プロデューサー ハーヴェイ・ワインスタインによる性加害を、実に入念な取材から世に出し、#MeToo運動の大きなきっかけとなったニューヨークタイムズ記者たちの物語。興味深い題材で見る価値は確実にあるけど、真面目な作
ザ・クリエイター/創造者_自爆ロボの哀愁【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)ギャレス・エドワーズのセンス爆発のSFドラマで、リアルのロケーションとデジタルを組み合わせて作られた世界観には圧巻のものがあった。ただし脚本やドラマに粗すぎな点がいくつもあって、主人公の物語が思ったほど盛り上がらない
イン・ザ・ベッドルーム_退屈だけど素晴らしいドラマ【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2001年 アメリカ)一人息子を殺された初老夫婦が思い悩むドラマで、トッド・フィールドによる思慮深い構成と、実力派俳優によるハイレベルな演技で高い完成度を誇る作品となっている。ただし冗長で面白くないということが欠点で、もうちょっと観客の生
イニシェリン島の精霊_死闘!おっさんvsおっさん【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 アイルランド・イギリス・アメリカ)田舎町でのおっさんとおっさんの喧嘩というしょーもない話を通して、普遍的な人間関係を描いた深い深いドラマ。スローで面白くないということを除けば、かなり満足度が高い。 感想 2022年のアカデミー
TAR/ター_天才は良い人じゃなきゃいけないのか【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 アメリカ)ケイト・ブランシェットの演技力には一見の価値があるけど、説明を排した結果冗長になりすぎた語り口や、アカデミックで退屈な会話劇は個人的に合わなかった。現代のキャンセルカルチャーに対する深い洞察には感心したけど、主題の提
見えざる手のある風景_笑えない風刺映画【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)強者による弱者の経済的簒奪や文化の盗用などをテーマにした社会風刺映画だけど、風刺の部分が全面に出すぎていて、笑いに昇華されていないのが欠点。着眼点は悪くなかっただけに、もっと笑いのセンスのある監督に撮って欲しかった。
ノック 終末の訪問者_家族を殺さないと人類が滅びます【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)家族の命か人類の存亡かという究極の二択を突きつけられた家族を描く終末ドラマ。この突拍子もない設定を堂々とドラマに落とし込んだM・ナイト・シャマラン監督の抜群の演出力・構成力が光る。世評は振るわないようだが個人的には好
バグダッド・カフェ_前半ヒステリックすぎ、後半和みすぎ【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1987年 西ドイツ)高名なインディーズ作品ではあるけど、個人的にはイマイチだった。主人公の人となりが分からないのでドラマの立ち上がりが悪い一方、流れ始めるとトントン拍子にうまくいきすぎる展開も安っぽい。唯一、「あんたら仲良くなりすぎ」と
65_人間っぽい異星人vsエイリアンっぽい恐竜【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)アダム・ドライバーvs恐竜かと思いきや、どう見ても人間のアダム・ドライバーは異星人という設定だし、恐竜は一体何サウルスか分からない独特なデザインだし、全編に渡ってコレジャナイ感が凄かった。また少女を守りつつ移動すると
レベルムーン パート1 炎の子_劣化版ローグワン【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)ザック・スナイダーが20年も考えたとは思えないほど、まんま『スターウォーズ』なスペースオペラ。特に『ローグワン』(2016年)との類似性は顕著だったけど、ドラマでも見せ場でも『ローグワン』を越えられていないのが痛かっ
#マンホール_犯人の計画が杜撰すぎる【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)マンホールに落ちて出られなくなったというソリッドシチュエーションスリラーで、短い上映時間もあって、見ている間はそれなりに楽しめる。ただし見終わった後に考えるといろいろ無理ありすぎで、素直に「良かった!」と言えないモヤモヤ
KAPPEI カッペイ_推しの熱愛を祝福すべきか【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
終末を迎えなかった世で「終末の戦士たち」が悩み苦しむ様を描いたコメディで、冒頭30分は面白かったんだけど、同じ笑いをひたすら繰り返すのみなので、途中からは完全に飽きた。本来は90分でやるべき内容を120分近くにまで引き延ばしたことが敗因だと
ジャンヌ・ダルク(1999年)_聖女は電波系【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1999年 フランス・アメリカ)フランスの聖女を狂人として描いた大怪作。「神が『戦争しろ』なんてお告げを与えるわけがない」という当然のことを空前の規模で描き上げた意義深い作品でもあり、国際情勢が荒れている今こそ再評価すべきだと思う。 感想
SPACE BATTLESHIP ヤマト_キムタクが気の毒【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2010年 日本)おおむね不評のキムタク版ヤマトだけど、よくよく見てみると悪いのはキムタクではなく、キャラ設定がいい加減な脚本にあったと言える。見せ場も海外ドラマからのパクリが多く、いろいろと問題の多い作品だと思う。 感想 SFなのに昭和
ナポレオン(2023年)_美しく壮大で退屈な歴史スペクタクル【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ・イギリス)史劇王リドリー・スコットの面目躍如でビジュアルの出来は素晴らしく、戦闘シーンはド迫力だった。ただし世界史上における最重要人物の人生を描くのに3時間弱では明らかに時間不足で、ドラマに感情移入はできなかった。別
あるスキャンダルの覚え書き_粘着おばさんの恐怖【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2006年 イギリス)女教師が教え子と不倫したらえらいことになったという実話を元にしたドラマ。不倫教師の弱みを握ったことで私生活にズケズケと踏み込んでくる粘着おばさんが、未成年淫行なんてどうでもよくなるほど怖い。 感想 美人過ぎる性犯罪者
非常宣言_後半で失速する【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 韓国)航空パニック×バイオテロというサスペンスアクションの合い掛け状態で、前半の勢いには、それはそれは物凄いものがあったけど、ド演歌になる後半で映画ごと失速した。 感想 アマプラで配信されていたのを偶然見つけて鑑賞。 全然知ら
バビロン_サイレント時代の「ブギーナイツ」【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 アメリカ)デイミアン・チャゼル監督の濃厚演出のおかげで3時間はあっという間だったし、印象に残る場面もあった。ただし主人公であるマニーのキャラが異様に薄いのと、後半に向けて無茶な展開が増えてくるのとで、全体としてはまぁまぁといっ
ゴジラ-1.0_ドラマがかったる過ぎ【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)市井の人々にスポットを当てたゴジラという、ありそうでなかったアプローチは新鮮だったものの、日本映画特有の展開のもっさり感や、俳優たちのねちっこい演技のせいで、上映時間以上に退屈させられた。 感想 初日にIMAXにて鑑賞。
推しの子_普段アニメを見ない中年の感想【9点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)驚異の構成力と洞察力で紡がれる超ド級のアニメ。こんなに面白い作品を作れる人が本当にこの世にいるのだろうかと思うほど面白かった。 感想 期待していなかったら激しく面白かった このブログを見ていただければお分かりの通り、基本
フェイブルマンズ_お母さんのゲス不倫【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 アメリカ)スピルバーグの自伝的作品だけど、本人が製作したがゆえか散漫なエピソードの積み重ねとなっており、他人から見てさして面白い映画ではない。途中からはお母さんのゲス不倫を中心に置き始めて、余計に何の映画だか分からなくなるし。
次元大介(2023年)_かなりイタイ出来【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)アニメ『ルパン3世』の人気キャラ 次元大介のスピンオフ&実写化企画だけど、世界観やキャラ造詣が中途半端なために、かなりイタイ出来になっている。肝心の銃撃戦もイマイチだし、全方位的に芳しくない。 感想 アマプラがス
ノーウェア 漂流_母は強し【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 スペイン)密航者の隠れたコンテナが海に流されるというサバイバルスリラー。サバイバル劇としては一貫性がなく、ランダムなアイデアの積み重ねという印象も受けたが、主人公の成長譚としてみるとなかなか面白かった。 感想 Netflixで
Fair Play/フェアプレー_男って厄介な生き物【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)職場恋愛しているカップルのうち、女性の方が出世したもんだから関係性がどんどんおかしくなっていくという大人のドラマ。プライドをこじらせて勝手に堕ちていく男性側が愚かなんだけど、自分にもこういう面がないとも言い切れない怖
イコライザーTHE FINAL_現代のマカロニウェスタン【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)アクションの量こそ少ないが、キレ味とゴア描写が強烈なインパクトだし、忍従を重ねた末の猛反撃という抜群のタイミングには監督と主演の円熟を感じた。 感想 仕事が休みになったので平日の昼間っから映画館に行けた。時間帯もあっ
レプタイル-蜥蜴-_テンプレ通りのクライムサスペンス【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)ある殺人事件を捜査していると思いもよらぬ事実が浮かび上がってくるという、クライムサスペンスとしてはド定番のお話。主演のベニチオ・デル・トロは激シブだし、テンプル通りの脚本なのでつまらなくはないけど、テンプレ通りゆえに
渇水_児童相談所に通報しろよ【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年日本)地方都市の水道局員を主人公にした異色のドラマで、主演の生田斗真は名演を見せる。ただし社会派っぽいのにリアリティの醸成には失敗していて、後半にかけて「んなことあるか」の連続になるので、ドラマとしての完成度は低い。感想芥川賞候
グランツーリスモ_王道スポーツ映画【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年アメリカ)レーシングゲームのハイスコア者を本物のレーサーにするという嘘のような実話の映画化だが、脚本や演出は良い意味で王道に徹しており、スポーツ映画の良さを思いっきり楽しめる良作だった。感想公開初日である9月15日に見に行ったん
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス_長尺が厳しかった【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年アメリカ)ダイバーシティの時流の中で評価されただけの凡作。ギャグはつまらないし、ぐるぐると同じことを繰り返すだけで物語は進んでいかないし、長尺がキツくて仕方なかった。感想ネットフリックスで配信されていたのを鑑賞。アカデミー賞7部
TIME/タイム_SF版ボニー&クライド【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2011年アメリカ)「時間=金」をカリカチュアした基本設定部分は素晴らしいのだけれど、そこからどう話を発展させるのかに行き詰まり、最終的にはチマチマと銀行強盗をして時間=金を奪うという中途半端な着地をする。滅茶苦茶に酷いわけではないが、か
ケロッグ博士_健康のためなら死んでもいい【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1994年アメリカ)盲目的な疑似科学の崇拝や、過度の健康オタクを皮肉った製作意図には感銘を受けたし、時代劇として素晴らしい部分もあったが、ブラックコメディなのに笑えないという点が致命的だった。社会派アラン・パーカーは慣れないコメディに手を
君たちはまだ長いトンネルの中_主張が偏りすぎ【3点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年日本)高校生を主人公にした経済啓蒙映画というコンセプトは素晴らしいのだけど、主張があまりに偏りすぎていて、そもそも同じ考え方の人にしか通じない内容となっている。主演の子は可愛いが厭味ったらしい喋り方のせいで魅力台無しだし、いろい
デップvsハード_極度の偏見に基づくドキュメンタリー【1点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年イギリス)ジョニー・デップとアンバー・ハードの泥沼離婚劇を題材にした全3話のドキュメンタリーだけど、裁判の模様を編集しただけで、新しい情報や分析が出てくるわけでもない相当ポンコツな作り。しかも作り手は明らかにハード寄りでかなり内
パラダイス-人生の値段-_着想だけは良かった【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年ドイツ)余命が取引される社会で破産したカップルが辿る地獄という着想こそ良かったけど、そのネタをどう発展させていくべきかのビジョンはなかったようで、行き当たりばったりの誘拐計画というどうでもいい本筋に突入していく。冒頭20分だけは
ハート・オブ・ストーン_スパイ版シャッフル同盟【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年アメリカ)我らがガル・ガドットがスーパースパイを演じた、シリーズ化する気満々のスパイアクションだが、見せ場がやりすぎの遥か上を行っており、もはや生身の人間が戦っているという感覚が残っていないので、まったく手に汗握らなかった。感想
ゾン100実写版_序盤以外つまらない【3点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)ゾンビ映画だけど怖くないし、コメディを標榜する割に笑える箇所が少ないし、社会風刺も利いていない。アニメとのメディアミックスというタイミングにこだわるあまり、映画としての煮詰め方が甘かったとしか言いようがない。感想最近、『
プロジェクトX トラクション_どうしたジャッキー【4点/10点満点中】(ネタバレなし・感想・解説)
(2023年 中国・アメリカ)5年間もお蔵入りの末にNetflixで公開された不遇のジャッキー映画だが、この扱いにも納得できるほど映画の出来が悪すぎる。そこはかとなく漂う中国共産党のプロパガンダ臭に、あってないようなドラマ要素、そしてジャッ
ウィッチャー(シーズン3 vol.2)_ついに戦争勃発【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)ついに戦争がはじまり、魔法協会、レダニア、ニルフガードの三つ巴の戦いが繰り広げられる第22話は圧巻だった。以前の21話は、すべてこのエピソードのための前振りだったんじゃないか。そう思わせるほどの密度と面白さで、このシ
ウィッチャー(シーズン3 vol.1)_トラウマ級の怪物出現【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)前シーズンをすっかり忘れた頃に配信開始されたシーズン3で、最初はさっぱり話が分からなかった。複雑な陰謀劇は相変わらずで、その中心人物であるシリの能力が何なのかが分からないまま勝手に盛り上がってる感もあったのだが、その
ダークシティ_魅惑のSFノワール【10点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1998年 アメリカ)発想・構成・演技のすべてが高いレベルで仕上がった傑作SF。犯罪ノワールから始まった物語が天地創造にまで至るという凄まじい風呂敷の広げ方と、それを100分程度でやり切った超絶怒涛のテンポには唸らされまくりだった。オチの
ワイルドバンチ_初老が大暴れ【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1969年 アメリカ)時代に取り残された初老のアウトローたちが何とか生き延びようと七転八倒した末に、自らの選択で華々しく散るという骨太の西部劇。状況に流されているようで、節目節目では自分たちで判断しているワイルドバンチがカッコ良すぎる。作
ヴィレッジ(2023年)_田舎である必然性がない【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)日本の村社会の閉鎖性を軸にしたサスペンスかと思いきや、かつてやむにやまれず行ったことが、社会的成功後に返ってくるという、よくある寓話だった。ヴィレッジというタイトルの割に村そのものの存在感は薄く、都会でも成立するような話
機動戦士ガンダム 水星の魔女_新しくて懐かしいガンダム【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)5年ぶりのガンダムテレビシリーズは、女性主人公や同性愛要素など新しい試みが目白押しの一方で、『新機動戦記ガンダムX』や『新世紀エヴァンゲリオン』といった懐かしのアニメの影響も色濃く反映されており、新しくて懐かしい独特の味
ザ・バニシング-消失-_冷静な狂人vs狂った一般人【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1988年 オランダ)旅先で人が居なくなるというサスペンスの定番を、意外性の連続でどんどん覆していくという驚異の構成にのけぞった。犯人側の異常性もさることながら、悲劇の主人公とは言えないほど逸脱した彼氏の弾けっぷりも見事なものであり、底意
ザ・フラッシュ(2023年)_マルチバースの正しい使い方【9点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)高い前評判を上回るほどの面白さだった。スリルと笑いと涙の組み合わせ方は抜群で「これぞコミック映画!」と言う感じだし、マルチバース設定を活かして思わぬキャラを復活させられるものだから、中年ファンは歓喜の涙を流す。30年
前回は能力も意欲も低い部下への対処法を書き、PVはさほど伸びなかったが、懲りずに続きを書いてみる。今回はダメ上司の特徴である。組織内での影響力が大きい分、ダメな部下よりもダメ上司の方が問題は深刻である。部下から好かれようとしている最近の若者
アーノルド(ドキュメンタリー)_体も器も大きな男シュワルツェネッガー【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)我らがアーノルド・シュワルツェネッガーの人生を追うドキュメンタリー。題材が良すぎるので面白いのは面白いけど、彼のファンなら既知の情報も多く、サプライズは少なかった。また俳優業や出演作品への言及が少なすぎて期待からやや
レジェンド&バタフライ_もっと濃姫を映して【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)信長伝を濃姫目線で描くというコンセプトはいいけど、結局は信長=キムタク偏重になってしまい、せかっくのコンセプトが台無しになっている。また日本映画特有のクセか、くどくどと長ったらしく説明されるドラマも問題だった。感想Ama
インセプション_ディカプリオが意外とポンコツ【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2010年 アメリカ)話は分かりづらいし、説明は不親切なんだけど、見せ場は圧巻の一言であり、一大アクション作品として楽しめた。よくよく考えるとディカプリオ扮する主人公コブの準備不足が混乱の原因ではあるが、そもそもが分かりづらい話なのでそう
【雑談】意識低い系部下をどう扱うべきか(ハラスメントと言われないように)
はたらきアリのうち8割は仕事をしていないという話もある通り、組織には生産性の高い者と低い者が併存している。ただし人間はアリほど機械的ではなく、生産性の低い者を何とかマシにしなければならない時がある。これが本当に大変なので、私の経験を基に対処
金なら返せん!_笑いどころがない【4点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1994年 日本)江頭2:50が普通の演技をしている珍しい作品なのだが、それ以外に見どころもないので、よほど時間を持て余した際にだけ鑑賞されることをお勧めする。90年代って、こういう誰得なVシネが量産されたおおらかな時代だった。感想Ama
ザ・マザー:母という名の暗殺者_黙ってろ、娘【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)元殺人マシーンの母親が娘を守るため鬼になるというジェニロペ版コマンドー。ジェニロペのアクションは素晴らしいが、今は緊急事態の真っただ中であるということを弁えない娘がひたすら面倒くさかった。感想Netflixでの配信開
TENET テネット_ちっちゃい事は気にするな【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2020年 アメリカ)ノーラン作品でも最強クラスの難解作品だが、骨子の部分はシンプルなので、細かいことを気にせずザックリと捉えるという鑑賞スタイルが最も正しいのだろう。何も考えずに見ればド派手なアクションにも夢中になれる。感想難解映画だが
AKA_ゴリマッチョのスケバン刑事【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 フランス)殺人マシーンが子供との関係性で変わっていくというありがちな暴力映画だが、主人公のキャラ造形が良いので他作品との差別化はできている。この主人公の立ち回りもバイオレントで最高なんだけど、話を作りこみすぎで盛り上がっていか
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー_究極のファンムービー【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)ゲームの映画化作品としては完璧ではないかと思うが、あまりに完璧であるがゆえに「これを映画でやる意味って何なんだろう」という疑問もわいてくる。スーパーマリオというゲーム界最大のスターでこそ成立しているが、他のキャラで同
質屋_後半の構成が神がかっている【7点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1964年 アメリカ)ハリウッドが初めて生存者の視点からホロコーストを扱った映画。無口な親父の陰鬱な日常生活がひたすら映し出される前半1時間には退屈したが、後半の構成は神がかっていた。作品解説ハリウッドの初めてが詰まった実験的作品エドワー
ナイト・エージェント_納得感の薄いポリティカルスリラー【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)ネットフリックスで話題のドラマだけど、個人的には今一つだった。前半のミステリーは勿体ぶりすぎで、第7話でようやく加速するという立ち上がりの悪さ。また中心にある陰謀がかなり強引で、「目的達成のためにそこまでやる?」と言
シンプル・プラン_骨折り損のくたびれもうけ【9点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1998年 アメリカ)たまたま拾った大金を我が物にしたければ、しばらく何もせず黙っておけ。そんな簡単な計画すら遂行できずドツボにハマっていく人々の姿を通して、人生の真理の一端を正確に切り取った残酷なおとぎ話。知名度は今一つだが、物凄く面白
ワールド・オブ・ライズ_リドリーのアメリカ批判【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2008年 アメリカ)ポリティカル・アクションとしては盛り上がりに欠けるので、直感的に面白い映画ではない。ただしアメリカの工作活動の失敗について驚くほどつっこんだ分析がなされているし、オチの付け方も秀逸なので、見るべき価値はある。感想面白
マネーショット Pornhubは語る_正義こそ凶器【8点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 アメリカ)世界最大のポルノ動画サイトが社会的追及を受けた顛末を追ったドキュメンタリーだが、真面目かつ合法的に働いているポルノ業界人が食い扶持を奪われる一方、正義をかたる側の弁護士や市民運動家の背後には何やらきな臭い団体が存在し
ゴースト・オブ・ミシシッピー_ただの生真面目映画【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(1996年 アメリカ)人種問題を扱ったザ・良識派な作風で、作りもいたって生真面目。題材の良さもあってそれなりに楽しめるが、それ以上の作品にもなっていない。感想劇場未公開・未ディスク化作品ロス暴動の影響か、90年代は人種問題に触れた映画が多
PLAN 75_どうせえっちゅーねん【6点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2022年 日本)現実社会の延長線上に感じられる世界観や倍賞千恵子の演技など、見るべきものは確かにある。ただしただ「可哀そう」で終わっており、「で、どうすればいいのか」という思案をさせる内容になっていない。感想現実社会の延長線上にあるリア
シン・仮面ライダー_この映画には背景がない【5点/10点満点中】(ネタバレあり・感想・解説)
(2023年 日本)ショッカーや仮面ライダーの設定、主演3人の熱演など、見るべきものは確かにある。ただし軸となるストーリーがないため展開に大きな流れを生み出せていないし、異常にレベルの低いCGは見る側のテンションを下げる原因となっている。感
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(1994年 アメリカ)クエンティン・タランティーノ監督の代表作。とにかくカッコよくて面白くてスゴイ映画なんだけど、あらためて魅力を説明しろと言われると、これがなかなか難しかったりする。いまだに熱狂してるのは、実はオジサンだけなんじゃないか
(2024年 アメリカ)復讐の連鎖を描いた作品でテーマ性は深いが、直感的な面白味では負けている。前作を完全に越えたと言えるのは、見た目も立ち居振る舞いも鳥居みゆきみたいなキ〇ガイ皇帝(しかも双子)くらいかな。 感想 第一作の大ファンなので、
(2000年 アメリカ)娯楽アクションとして面白く、ドラマ面でも充実しているという、映画とはこうあって欲しいと思う理想形のような作品。リドリー・スコットの演出は普段に増してキレッキレで、ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニクスからはキャリア最
(2022年 アメリカ)モロにジョン・ウィックの影響を受けたシスターアクションだけど、作り手が意図したほど面白くはなっていない。アクションは様式に偏りすぎて熱を感じないし、無駄にややこしいドラマが連続活劇に必要な勢いを奪っている。 感想 劇
(2024年 アメリカ)一人二役のトム・ハーディの掛け合いは相変わらず楽しいし、ラストでは感動したのだが、脚本の出来がイマイチなので映画としての完成度は低い。次につなげる要素満載で最終作らしさがほとんどないのもどうかと思った。 感想 主演も
(2016年 韓国)躊躇のない残酷描写、山間の村のおどろおどろしい空気には息を吞むものがあったが、雰囲気で引っ張るのに156分は長すぎる。途中で飽きた。あと善悪がコロコロ入れ替わる構図はB級映画『エイリアン・コップ』(1990年)の影響かな
(1997年 日本)90年代に社会現象を起こした不倫映画。不倫の実態を生々しく描く一方で、清涼感溢れるキャストでうまくパッケージ化できており、意外と楽しめた。念のため言っておくけど、不倫はダメゼッタイ。 90年代は異常な時代でしたな Net
(2024年 アメリカ・イギリス)アメリカ内線をテーマにしたシミュレーション映画で、ビジュアルや音響は素晴らしいので確かに楽しめる。ただし政治的背景をあえて割愛しているのでどこか実感が湧かないし、ジャーナリスト精神を高らかに謳ったドラマも時
(2024年 日本)主演の草彅剛の雰囲気は良いんだけど、後半にいくにつれて粗さが目立ってくる脚本で台無しだった。古典落語の人情噺が原作らしいが、オリジナルで不足していた細部を補うという作業が不十分だったように思う。 感想 Amazonプライ
(2024年 日本)話題のネトフリドラマだけど、個人的にはイマイチだった。見せ場のプロレスがショーだか真剣勝負だかグレーでどう見ていいのか分からないし、クラッシュギャルズの体格はプロレスラーのものではない。よく知ってるタレントが頑張ってプロ
(2024年 アメリカ)実話を元にしたオカルト映画だけど、貧困家庭が詰んでいくドラマのインパクトが強すぎて、悪魔憑きのインパクトは相対的に弱まっている。社会派ドラマとしてはアリだが、ホラーを期待すると肩透かしを食らうかも。 感想 Netfl
(2024年 アメリカ)Netflix製のSF映画は総じて出来がよろしくないが、本作は特に酷かった。2時間に渡ってひたすら泣くわ、喚くわ、怒るわのジェニロペを見ていることが本当に苦痛。1億ドルもかけただけあって、見せ場の質が悪くなかったこと
(2024年 アメリカ)アクション映画界の縁の下の力持ちフォールガイ(=スタントダブル)にスポットを当てた娯楽大作。ド派手なアクションに程よいコメディにと気持ちの良い作風にはなっているが、込み入ったストーリーとの間での調和がとれているとは言
(2024年 アメリカ・日本)ターミネーターシリーズの伝統を引き継ぎつつも、かなり大胆なアレンジも加わった初のアニメシリーズ。大胆過ぎるゆえにバランスが崩れてしまっている部分も多々あるが、シリーズのファンなら十分に見る価値がある。 感想(ネ
(2024年 アメリカ)Netflixのアクションコメディは総じて低品質だが、本作も例に漏れず。まったく笑えないし、まったくハラハラしない。俳優は豪華だし、アクションの出来も悪くないので、頑張りようによってはもうちょっと何とかなったと思うん
(2024年 アメリカ)ザック・スナイダー恒例のディレクターズ・カット版。ストーリー自体に変更はないものの、R指定上等の残酷描写により作品の色合いは大きく変わっているし、何人かのキャラクターが深掘りされたことで、通常版よりも格段に面白くなっ
(2019年 日本)山崎貴監督による戦争映画を笠に着たビジネス映画。戦艦大和の建造にかかる予算はウソじゃないか、もっとかかるんじゃないかという疑惑に挑む天才数学者の姿を通して、現代にも通じる問題提起がなされる良作。 感想 戦争映画の皮を被っ
(2024年 日本)60分に満たない上映時間、1700円フィックスの入場料と、異例づくめの作品ながらも大ヒットを記録しているアニメ映画。話題性に誘われて見に行ったけど、個人的にはイマイチだった。 創作活動を描いた良質な青春ドラマ 『チェンソ
(2023年 日本)前作とほぼ区別がつかなくなるほど、話の内容も合戦の流れも『2』と酷似しており、連続で見ると満足度はかなり低め。あと信の人間離れした跳躍をアリとしたら、もう何でもアリになってしまうので、あれはやめた方がいいと思う。 感想
(2022年 日本)前作よりも格段に面白くなっており、ちゃんと見られる映画にはなっている。ただし少数が多数を圧倒するという漫画的展開には依然として違和感があり、戦記ものとヒーローものとの間でのバランス感覚は、依然として大きな課題として残って
(2006年 イギリス)女教師が教え子と不倫したらえらいことになったという実話を元にしたドラマ。不倫教師の弱みを握ったことで私生活にズケズケと踏み込んでくる粘着おばさんが、未成年淫行なんてどうでもよくなるほど怖い。 感想 美人過ぎる性犯罪者
(2022年 韓国)航空パニック×バイオテロというサスペンスアクションの合い掛け状態で、前半の勢いには、それはそれは物凄いものがあったけど、ド演歌になる後半で映画ごと失速した。 感想 アマプラで配信されていたのを偶然見つけて鑑賞。 全然知ら
(2022年 アメリカ)デイミアン・チャゼル監督の濃厚演出のおかげで3時間はあっという間だったし、印象に残る場面もあった。ただし主人公であるマニーのキャラが異様に薄いのと、後半に向けて無茶な展開が増えてくるのとで、全体としてはまぁまぁといっ
(2023年 日本)市井の人々にスポットを当てたゴジラという、ありそうでなかったアプローチは新鮮だったものの、日本映画特有の展開のもっさり感や、俳優たちのねちっこい演技のせいで、上映時間以上に退屈させられた。 感想 初日にIMAXにて鑑賞。
(2023年 日本)驚異の構成力と洞察力で紡がれる超ド級のアニメ。こんなに面白い作品を作れる人が本当にこの世にいるのだろうかと思うほど面白かった。 感想 期待していなかったら激しく面白かった このブログを見ていただければお分かりの通り、基本
(2022年 アメリカ)スピルバーグの自伝的作品だけど、本人が製作したがゆえか散漫なエピソードの積み重ねとなっており、他人から見てさして面白い映画ではない。途中からはお母さんのゲス不倫を中心に置き始めて、余計に何の映画だか分からなくなるし。
(2023年 日本)アニメ『ルパン3世』の人気キャラ 次元大介のスピンオフ&実写化企画だけど、世界観やキャラ造詣が中途半端なために、かなりイタイ出来になっている。肝心の銃撃戦もイマイチだし、全方位的に芳しくない。 感想 アマプラがス
(2023年 スペイン)密航者の隠れたコンテナが海に流されるというサバイバルスリラー。サバイバル劇としては一貫性がなく、ランダムなアイデアの積み重ねという印象も受けたが、主人公の成長譚としてみるとなかなか面白かった。 感想 Netflixで
(2023年 アメリカ)職場恋愛しているカップルのうち、女性の方が出世したもんだから関係性がどんどんおかしくなっていくという大人のドラマ。プライドをこじらせて勝手に堕ちていく男性側が愚かなんだけど、自分にもこういう面がないとも言い切れない怖
(2023年 アメリカ)アクションの量こそ少ないが、キレ味とゴア描写が強烈なインパクトだし、忍従を重ねた末の猛反撃という抜群のタイミングには監督と主演の円熟を感じた。 感想 仕事が休みになったので平日の昼間っから映画館に行けた。時間帯もあっ
(2023年 アメリカ)ある殺人事件を捜査していると思いもよらぬ事実が浮かび上がってくるという、クライムサスペンスとしてはド定番のお話。主演のベニチオ・デル・トロは激シブだし、テンプル通りの脚本なのでつまらなくはないけど、テンプレ通りゆえに
(2023年日本)地方都市の水道局員を主人公にした異色のドラマで、主演の生田斗真は名演を見せる。ただし社会派っぽいのにリアリティの醸成には失敗していて、後半にかけて「んなことあるか」の連続になるので、ドラマとしての完成度は低い。感想芥川賞候
(2023年アメリカ)レーシングゲームのハイスコア者を本物のレーサーにするという嘘のような実話の映画化だが、脚本や演出は良い意味で王道に徹しており、スポーツ映画の良さを思いっきり楽しめる良作だった。感想公開初日である9月15日に見に行ったん
(2022年アメリカ)ダイバーシティの時流の中で評価されただけの凡作。ギャグはつまらないし、ぐるぐると同じことを繰り返すだけで物語は進んでいかないし、長尺がキツくて仕方なかった。感想ネットフリックスで配信されていたのを鑑賞。アカデミー賞7部
(2011年アメリカ)「時間=金」をカリカチュアした基本設定部分は素晴らしいのだけれど、そこからどう話を発展させるのかに行き詰まり、最終的にはチマチマと銀行強盗をして時間=金を奪うという中途半端な着地をする。滅茶苦茶に酷いわけではないが、か
(1994年アメリカ)盲目的な疑似科学の崇拝や、過度の健康オタクを皮肉った製作意図には感銘を受けたし、時代劇として素晴らしい部分もあったが、ブラックコメディなのに笑えないという点が致命的だった。社会派アラン・パーカーは慣れないコメディに手を
(2022年日本)高校生を主人公にした経済啓蒙映画というコンセプトは素晴らしいのだけど、主張があまりに偏りすぎていて、そもそも同じ考え方の人にしか通じない内容となっている。主演の子は可愛いが厭味ったらしい喋り方のせいで魅力台無しだし、いろい
(2023年イギリス)ジョニー・デップとアンバー・ハードの泥沼離婚劇を題材にした全3話のドキュメンタリーだけど、裁判の模様を編集しただけで、新しい情報や分析が出てくるわけでもない相当ポンコツな作り。しかも作り手は明らかにハード寄りでかなり内
(2023年ドイツ)余命が取引される社会で破産したカップルが辿る地獄という着想こそ良かったけど、そのネタをどう発展させていくべきかのビジョンはなかったようで、行き当たりばったりの誘拐計画というどうでもいい本筋に突入していく。冒頭20分だけは
(2023年アメリカ)我らがガル・ガドットがスーパースパイを演じた、シリーズ化する気満々のスパイアクションだが、見せ場がやりすぎの遥か上を行っており、もはや生身の人間が戦っているという感覚が残っていないので、まったく手に汗握らなかった。感想