2025年4月16日、朝日新聞は「ワン・シアター構想「今の日本に実行する覚悟あるのか」」とする記事を配信した。『インド太平洋地域を一体の「戦域」と捉え、日米が同志国とともに防衛協力を強化する「ワン・シアター(一つの戦域)」構想。中谷元・防衛相が、3月末のヘグセス米国防長官との会談で打ち出した考え方だ。構想の意義について、アジアの安全保障に詳しい慶応大の神保謙教授に聞いた。――そもそも「シアター(戦域)」とはどういう意味でしょうか。「シアター」とは、主要な紛争が起こる地域という意味です。大規模な軍事作戦や安全保障上の活動が展開される広域の地理空間を指します。もともとはアメリカ国防総省で用いられてきた軍事用語で、戦略文書にも頻繁に登場します。空・陸・海といった複数の領域をまたぎ、作戦を統合的に運用する単位とし...噴飯ものの「ワン・シアター(OneTheater)」構想―国連軍地位協定の焼直し―