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2019/02/07

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  • like a fate ❤be reunited with❤

    一泊の旅行の準備をして来てください、とメールが入る。 LAXを発つ前に送られたメールだった。 「断られることを想定してないのね...。 迷ってもしょうがないし、神様の話は長そうだし、一泊してみるか。」 和織は一泊する準備を整え、空港へと向かった。 到着ロビーに着くと、Flight Infomationで到着時間を確認した。 「Delayかぁ...」 和織は鞄から本を取り出し、到着ロビーにある椅子に腰かけた。 半分程読み進んだところで声を掛けられた。 「お元気でしたか?」 見上げると老紳士が、柔らかな笑みで立っていた。 「着いたら電話してくださればよかったのに。 すぐに私が判りましたか?」 「す…

  • different views

    「どうして連絡くれないの?」 「どうして電話に出てくれないの?」 「そんなに私が嫌なの?」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「私の何が嫌なの?」 「キチガイか....」 黒田はスマートフォンを見ながら吐き捨てるように言った。 どうして女はこうも連絡を欲しがる? 仕事やなんだかんだで、そう気遣ってられないし、かまってなんてやれない... 所謂、既読無視。 黒田は彼女に返信をしようとしなかった。 黒田は馴染みのワインバーの扉を開けた。 「いらっしゃいませ。」 「和織さん、接待帰りなんだ。 ちょっとだけつまんで飲みたい。」 和織はカウンター越しから黒田に顔を近づけ言った。 「黒田さん、ものすごく顔が険し…

  • If I had one wish…

    少しづつ暖かくなっていく。 散歩でもしようかと、栞は薄手のカーティガンを手に取った。 オオイヌノフグリやタンポポが道端を飾っている。 花たちが、寒かった冬がようやく終わることを告げていた。 公園の一角に大きな白木蓮の樹があった。 百合のような花を咲かせるこの花木が、栞はあまり好きではなかった。 白木蓮を見ると思い出してしまう歌。 つい口ずさんでしまう歌。 「逢いたくて逢いたくて この胸のささやきが あなたを探している あなたを呼んでいる…」 ”木蓮の涙より” 木蓮は紅紫色の花だが、この歌には白木蓮が似合うと栞は思った。 「ねぇ、私はもうあなたより歳上なのよ…」 栞にはもう二度と逢えない、逢いた…

  • Love in the air

    オフィスはいつも乾燥していた。 PCが何台も稼働しているし、空調はCPUの為に動きっぱなしだからだ。 「大丈夫か?」 背後から上司の塚田が声を掛けた。 ずっと咳が止まらない里香を心配していた。 「アレルギーで喉が炎症を起こしているだけです。 ご心配くださって、ありがとうございます。」 里香は軽く会釈してお礼を言った。 里香は給湯室に向かい、my cupにお湯を注いだ。 白湯を飲むと喉が温められて少し楽になる。 里香は中国人の友人に白湯を飲むといいと教えられてから、白湯をよく飲むようになった。 白湯を飲むようになってからは冷え性が改善されたが、アレルギーが治るという効果はなかった。 デスクに戻り…

  • The judge

    「離婚したいと妻に言われたんです。」 男性客はとても疲れている様子だった。 この男は、ちょっと変わった性癖を持っていた。 それを妻には話せず、ずっと結婚生活を続けてきた。 ある日、男は自分の性癖を満たしてくれる女性と出会ってしまった。 SNSで同じ性癖を持つ集まりを見つけたのだ。 そして肉体関係を持った... 「奥様にどうして知られたんですか?」 和織が尋ねた。 「出掛ける後ろ姿が、とても楽しそうに見えて、 変化が直ぐに分かったと言っていました。」 朝から何か楽しそうで、出掛ける足取りがいやに軽やかに見えた時、その男性の妻は女が出来たのだ、今日は女と会う日なのだと 直観したのだそうだ。 女の勘…

  • like a fate ❤personal history❤

    ❤︎ continuation from last time... 老紳士はアメリカに住んでいて、仕事で日本に来ていた。 明日帰るからと、連絡先の名刺を差し出された。 和織は少し戸惑いながら、名刺を受け取った。 「あなたの連絡先は教えてもらえないのですか?」 和織はメモを取り出し、自分の携帯の番号とメールアドレスを書き込んだ。 後日、老紳士からメールが届いた。 件名に「わたしの履歴書」と書かれていた。 「お見合いみたい。」 そう和織は思って笑った。 メールを開くと、長い彼の履歴が綴られていた。 琵琶湖の近くに生まれた彼は、とってもわんぱくで母親と神父様を困らせる子供だったこと。 そして東京の大…

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