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ちょっとマイナス思考になっただけで、まるで自分の感情とリンクするように足首にじわじわと痛みが広がっていくような気がするから不思議だ。こういうのは良くない。気持ちを切り替えようと顔を上げたら、それと同時にトランペットの大きな音が聞こえてきた。パレードが始まる。俺はハッとした。シムも、わあっ、と喜びの声を上げる。さっきまでがやがやしていたのに気が付けば辺りは静かになっていて、周りにいたはずのお客さんは...
「い……ってえ!」「ユノ!?」突然座りこんだ俺に、近くで練習をしていたサークルの仲間たちが慌てて近寄ってきた。左の足首がずきずきと痛む。着地したときに重心がずれて、足首を捻ってしまったみたいだ。痛むところをさすってみるが、その痛みが和らぐことはない。「大丈夫か?」「うん。ちょっと捻っただけ」「冷やす?氷とか、どこかから借りられないかな」「いや、いいよ」「でも……」「そんなに酷くないからさ。ちょっと踊り...
皆さまこんばんは!Beyond the Tについてどうしても一つだけホミンペンの皆さまと共有したいことがありましたのでこちらに書かせていただきます。SNSでみんな書いてるけど私も書きたかったんです……。ユノの前髪がおでこに貼りついちゃって、チャンミンが直してあげたところあるじゃないですか。あの瞬間、私の中で何かが爆発しまして!!!皆さまもそうでしたよね?ライブ会場だったらとんでもなく絶叫していたことでしょう。(い...
体育教師ユノ×生徒チャンミン授業ぐ始まってから、もうすぐ30分が経とうという頃だった。「先生、保健室に行って来てもいいでしょうか」「どこか悪いのか?」「ちょっと、気持ちが悪くて」今日はチームを組んでバスケをしている。対戦中のチームの審判をしていると、少し離れたところで練習をしていたはずのチャンミンがおずおずと俺のところまでやって来た。「一人で行けるか?」と顔を覗き込んで聞くと、近くにいたキュヒョン...
生徒ユノ×数学教師チャンミン「チョン・ユンホ君。放課後、僕のところまで来てください」終了のチャイムと同時に友達と教室を出ようとするユノ君の肩をむんずと掴めば、振り返った彼はまるで僕がそう言うのを分かっていたように「はあい」と笑顔で返事をした。放課後、チョン君は言われたとおりに職員室にやって来た。来るのがだいぶ遅かったので「遅かったですね」とはっきり言えば「友達に呼び止められちゃって」と悪びれる様子...
ダンスの大会が近付くにつれて、俺の生活は段々と目まぐるしくなっていく。平日はほぼ毎日、講義が終わり次第サークルに向かう。土日はテーマパークの営業時間に合わせてバイトをして、帰ったら自主練。もちろん講義で出される課題もあるから、やらなきゃいけないことばかりであっという間に一日が終わってしまう。電気を付けたままうっかり寝てしまって気が付けば朝になっている、なんてことも増えた。疲労が溜まっているというの...
先程更新した「身分違いの恋」の最後に、力尽きたと書きましたが、私自身が疲れてるとか落ち込んでいるとかそう意味ではないので、誤解してしまった方がいらっしゃったらすみません…!もともとこちらはリクエストをいただいて書いたお話でして、時代劇モノを書くのが初めてでなおかつ長編を書くとなるとそれなりの知識が必要になってくるため、私が書ける限界のところでストップさせていただいた次第でした。お話を考えるにあたり...
「俺は週に一度、村の中を散策しているんだ。その時にすれ違って」「それで一目惚れしたんですか?」「ああ。向こうは急いでいるようだったから、ほんの一瞬だった。でも目がぱっちりしていて、印象的だったんだ」「つまり……可愛い系ってことですか?」「うーん、説明しづらいな。背は俺と同じくらいあったから可愛いと言っていいのかどうか……。美人というか……でもどこか可愛らしさもあるような……」ユノから詳しく話を聞いたヨンフ...
自分より年上のはずなのに、近くで見れば見るほど、この人は可愛い顔立ちをしている。チャンミンに依頼をしにやって来たイ・ヨンファは、何でもないような素振りをしながらチャンミンの顔を観察し、心の中で歓びの悲鳴を上げていた。まさしく、理想。むしろ理想を超えてる。隙間から差し込んだ西日が、チャンミンのつるんとした頬にまつ毛の影を作る。……まるで一つの芸術作品みたいだわ。ヨンファはその美しい光景に、チャンミンに...
「あ、あれ多分僕たちのです。ちょっと行ってきますね」向こうからスンジャおばあちゃんが料理を運んでくるのが見えて、チャンミンは立ち上がった。時々腰が痛いと言うおばあちゃんへの配慮だ。チャンミンはビビンバの乗ったおぼんをおばあちゃんから受け取りユノの前に置くと、続いて自分の分も置いた。「悪いねえ」と言ったおばあちゃんは、一旦奥に戻ったかと思えば今度はおぼんに沢山の小鉢を乗せ、チャンミン達のテーブルまで...
「村にはたまに息抜きをしに来るが……どこかで食べたことはないな」美味しいご飯屋さん知ってるか、とユノが聞く。チャンミンは、そうですねえ、と言いながら頭を悩ませていた。毎日豪華な宮廷料理を食べているユノさんの口に合うものなんて……。高級食材を扱っているところなら、あるにはある。でも、僕がお金を払うには無理がある。あまり高いところには行けない……。そうなると、僕の馴染みの食堂くらいしか選択肢がないのだ。「ユ...
2人の間に、しばしの沈黙が流れる。チャンミンは何を話せば良いのか分からずにいた。何でも屋なんてやっているが、根は人見知りが激しく大人しい性格であるチャンミン。ちゃんとした人物設定があれば役に成りきれるのだが、ヨンファから特にそういったことは教えてもらっていないため、素のチャンミンの状態で挑むしかなかったのだ。ユノはユノで、待っている間に話したいことは沢山考えていたのだが、どれから話せばいいのか悩ん...
ヨンファは約束の日の前日にやって来て、待ち合わせの場所と時間だけを簡潔に述べた。「それじゃあチャンミンさん、よろしくお願いね」「え、それだけですか」もっとこう……アドバイスみたいなものは。手紙でこういうやり取りをしたとか、趣味とか好きな食べ物とか。何も知らない状態で会って、会話に食い違いが生じるのはまずいんじゃないのか。チャンミンに引き留められ、ヨンファは片眉をぴくりと上げた。「私は男のふりをしてい...
2万拍手の時にいただいたリクエストの小説です。時代劇ホミンちゃん(のつもり)なのですが、細かいことは気にせず、どうか、ニュアンスで楽しんでください。リクエストくださった方、大変遅くなってしまった上に設定も予定と変わってしまい、何から何まで申し訳ないです…!少しでも楽しんでいただければ幸いです。...「それはさすがに無理ですね」チャンミンがそう言うと、先ほど仕事を依頼しにやって来た女性…イ・ヨンファが、...
久し振りに、ドンヘと休憩が被った。シムは1時間前くらいにテーマパークにやって来て、パレードの時間になると「この前みたいに踊って!」と言い携帯のカメラを俺に向け、ムービーを撮り終わるとご機嫌な様子で帰って行った。何も報告はなかったが、ジュニとは無事に仲直り(?)できたらしい。そんなわけで今日も俺は汗だく。でも、はしゃぐシムの姿が可愛かったから結果オーライだ。最近暖かくなってきたからか、淡いピンク色の...
遠くから流れてくる明るくポップな音楽は、パレードの最初を飾るのにふさわしい、お客さんからも一番人気のある曲だ。シムは俺を見て、これから何が始まるのだろうと落ち着きなくそわそわしている。そのまま少し待っていると曲の中盤に差し掛かり、キャラクターたちが「さあ、みんなも踊って!」と声を上げる。……よし、今だ。その合図で、俺は腕を横に大きく広げた。「わあ……っ」音楽に合わせて踊り始めた俺に、シムは両手で口を覆...
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