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「できたっ」いつもより早起きして作った、大好きなポッピーのキャラ弁。ご飯で顔の形を作って、黒い耳はご飯に海苔を巻いて再現した。目と鼻も海苔を切って顔に貼って、完成したそのお弁当。………うん、初めてにしては上出来じゃない?難しいけど結構楽しい。どうしよう、これはハマっちゃうかもしれない。僕は大学に持っていくお弁当はいつも自分で作っている。昨日の夜、おかずを何にしようか考えていたらたまたまキャラ弁を載せ...
「おお、なかなか似合うじゃん、ユノ」「着ぐるみなんだから似合うも何も見た目は一緒だろ」「そうだけどさ」あれからすぐにドンへが先輩に連絡を取ってくれて、早速次の土日に来て欲しいと言われた。ドンヘもレストランでバイトがあるけれど、まだ時間には早いからと言って俺が着ぐるみを着るところをニヤニヤしながら眺めていたのだった。「じゃあとりあえず着てみて」と、着ぐるみ担当のキャストの教育係でありドンヘと仲が良い...
ホミン同い年設定です。そんなに長くならないと思います。↓ ↓ ↓土日はがっつり働けて、時給はそこそこ良ければ。黙々と作業をするよりは、体を動かす方がいい。そんな条件を提示した俺に「それならうってつけのバイトがあるぞ」と言ったのは親友のドンへだった。ドンヘとは中学と高校が一緒で、その時からお互いの家はよく行き来していた。大学が違くなった今もそれは変わらず。お互い一人暮らしをしているから、授業が終わって予...
ぼくのまわりにはいつも雨が降っている。髪も濡れるし服も濡れるし、ちょっぴりさむい。でも嫌いじゃない。ぼくは雨が結構スキなんだ。雨の日は泣いててもだれも気が付かないんだって、ねえ知ってた?夜の静寂さえもぼくにはおそろしくて、寝れない日々が何日続いたのかなんて、そんなのはもう数えたくもない。ただベンチに座って、明日のことを考えて、明日になったらまた次の日のことを考える。たったそれだけ。感情なんてものは...
後編のユノ視点です。もともとユノ視点で書いていたものがあったので、こちらも宜しければ合わせて読んでいただければと。↓ ↓ ↓「嫁さんがさあ、俺が遅くに帰るといっつも寝てんの。ご飯とかも何もなくて。飲みに行ったなら食べてきたでしょって」いつだったか、随分前に先輩の誰かがそう言った。確か俺が入社して少ししてから開かれた飲み会の席での話だっただろうか。大学を卒業してすぐの若かった俺は、その奥さんに対して「少...
一週間くらい、出張に行かなきゃいけなくなった。そうユノさんから言われたのは、つい最近のこと。新店舗がオープンし、そのヘルプに駆り出されるのだと言う。ー俺がいない間に息抜きしたらいいよ。でも浮気だけはしないでね。なんて。冗談めいて言ったユノさんに、そんなことするわけないのになあと思いつつ見送ったその日から、今日で5日が経った。あともうちょっとで、ユノさんが帰ってくる。ユノさんがいないと分かっていても...
初めて会った日の花が綻ぶような笑顔を、これからもずっと隣で見ていたい、なんて。そう言ったら君はまた、同じように笑ってくれるのだろうか。「チャンミン、髪伸びたね」ー切らないの?そう問えば、俺の恋人は顔だけこちらに向けて首を横に振る。それから、ユノさんが…と何かもごもごと言っているけど聞き取れない。ソファの前、チャンミンに後ろから抱きつくように腕を回して座る。背丈はチャンミンの方が若干高いのに、骨格が...
ずっと前からこのお話の続きを書きたかったので、Blissful morningにチャンミンを登場させたこのタイミングで再upします。↓ ↓ ↓「チャンミン、今日も頼む」店内を覗いて、僕を見つけると爽やかに笑うユノさん。「ベースは何色が良いですか?春だから明るいイメージで、黄色とか」「最近お客さん用のソファーをラベンダー色にしたんだ。それに合うかな?」「きっと合いますよ」僕がそう言うと、じゃあそれで、と言って慣れた様子で...
ユノのことは、入社してすぐに知った。同じ大学で営業部に行った子が、ものすごくイケメンで仕事もできる先輩がいるって騒いでいたから。その子とはとりわけ仲が良かったわけではないけれど、同じ社内で働いているというのもあって、会えば近頃どうだとか、そんな会話をよくしていた。ある日、その子が携帯で撮った写真を興奮しながら僕に見せてくれたのだ。先日部署で歓迎会をしてもらった時に、一緒に撮ってもらったのだと言う。...
今日は雨が降るって天気予報で言っていたけど、こんなに土砂降りになるなんて聞いてない。「ああもう…っ」傘では防ぎきれなかった雨がシャツにやズボンに吸収されていく。肌に張り付くその感触が気持ち悪い。このままだと靴の中にも雨が入ってきそうで、慌てて保育園へと向かった。仕事が終わる30分前には降ってなかったのに、どうしてこうもタイミングが悪いんだろう。「トユンー」保育園にトユンを迎えに行くのも3日目になり...
「好きな芸能人だれ?」交流を深めるための、学生同士じゃよくある会話。グループを組んで発表する授業があって、お調子者の誰かがそう言った。「この間ドラマに出てたさあ」「雑誌のモデルなんだけど…」みんなが次々に答えて、そのたびにあの人はあーだのこーだのと言って盛り上がるなか、僕だけ話題についていけなくて、その様子をぼんやりと眺めていた。「シムは?誰かいねえの、好きな奴」お調子者のそいつが、隅っこの方で黙...
Side Y「マジでごめんって、ドンへ。今度奢るから」「ドタキャンしたかと思えば家まで送れって…優しい友達を持ってお前は幸せ者だな?」車のハンドルを握りながらぶつくさと嫌味を言う友人。その顔が俺の隣にいる人物に興味津々なのがバックミラー越しに見えて、苦笑いを返す。「わっ」というミノの焦ったような声に振り返れば、どうやら水をこぼしてしまったらしいチャンミンの姿が見えた。まあ水なら大丈夫だろうと、少し心配に...
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