私はお気に入りのものを使うだけじゃなくて手で掲げて、ボーッと眺める。これの何が楽しいのかうまく説明出来ないけどやってしまう。つまりこれは、本来あるべき保管場所から持ち出すことを意味するので、当然お気に入りのものをよく失くす。お気に入りほど失くし易い。レリーフ加工のブルーアイズアルティメットドラゴンに、金色のバトル鉛筆、色々部品を組み合わせた自分だけのドクターグリップ、ゼンハイザーのいい音がする有線イヤホン、彼女とお揃いで購入したレザーのしおり、バイト先の店長から貰った高いボールペン。今まで失くしたものは数え切れないほどある。どこか思い出ごと紛失したような気がしてただのモノ以上にダメージを受ける…