炎帝の旅のトランク雲の峰金澤ひろあき※西本願寺にて。炎帝とは、夏の猛暑の擬人化。祇園祭ゲルマン民族移動かな※大きなスーツケースを引きながら、いっぱい来日。出国時に、空港やホテルに捨てる(?)人もいて、困っているとか。炎帝の
立葵で一句入口で直立不動立葵金澤ひろあき立ち葵で一句
フリー句(自由連句)「雨季終わる」の巻雨季終わる朽ちた戦車の笑い声青島巡紅魂なのか飛び交う蛍金澤ひろあきランドセル行き交う道の木々の笑み巡紅夏休み計画話す晴れ間ですひろあき楽譜に書いてない皆んなの音に溶ける巡紅田んぼの中でオタマジャクシがダンスしてひろあき沢山の魚嘴にぶら下げ巣穴に戻るツノメドリ巡紅お土産をまつ顔ほっこり目に浮かぶひろあき一直線に海目指す小亀達の危機一髪巡紅偶然の波の力で生き延びるひろあき1/625の確率で地球衝突の可能性ある2023DW巡紅*2046/02/14バレンタインデーの宇宙からのサプライズ。2023DWは、そういう地球近傍天体の名前の一つで、本命トップ。蝸牛殻の渦巻きぶつからずひろあき初恋の人の隣ドキドキして寝られない巡紅どうやって愛をささやく蝶の舌ひろあきもう一度走ってもあの...フリー句(自由連句)「雨季終わる」の巻
西院の裏路地三金澤ひろあき少し面影の残る路地を歩いていると、三十年前のことがよみがえってくるのですから不思議です。この路地で、こんなことがありました。冬のさなか、ショートパンツで素足の女の子が、思い詰めた顔で立っていました。一番寒い時に素足で、しかもかなり思い詰めた表情だったのです。しばらくすると、路地のさらに奥に行ってしまいました。その後また戻ってきた時、男の子と連れ立っていました。幸せそうな表情でした。寒いけれど、彼のためのコーディネートだったようです。あの二人、結ばれたのかな、などと思います。また、こんなことも。狭い路地から、男の子が自転車で突っ込んで来たのです。その頃、私は健康のために太極拳を習っていました。自転車が突っ込んで来た時、自然と体が太極拳の型のような動きをしたのです。どう考えても不思議...西院の裏路地三
西院の裏路地二金澤ひろあき同じアパートに住んでいた人は、まず高齢の男性。身寄りがないようでした。若い会社員の男性も一人で暮らしていましたが、忙しいらしく、夜遅くに帰ってきてそのまま寝るという生活でした。この人は大家と喧嘩して出て行ってしまいました。六畳、四畳の二間に小さな台所、トイレと言った間取りでしたので、一人暮らしの人が多かったのです。一部屋だけ家族で住んでいて、子供は小学生、奥さんがよく洗濯機を回していました。たぶん他の家の洗濯もしていたようです。どういう事情かは、分かりません。私と同じ年齢ぐらいの女性が一人。猫と一緒に暮らしていました。彼女とは話もしました。繊維工場に勤めていました。ある政党の熱心な支持者で、勧誘したり、機関紙を買わそうとするので、居ないふりをすることもありました。夜中に私の部屋に...西院の裏路地二
西院の路地裏金澤ひろあき一用事があって西院へ行きました。京都市の西大路四条を西院と呼びます。平安の頃は京の西の果てだったようですが、今は交通が便利なので、人が多いです。二十代の終わり頃、二年間西院に住んでいました。表の四条通りから一筋入った路地でした。その頃は、四条通りから少し離れると田畑がありました。その中にテニスコートや免許講習所があったりで、それだけ広い土地が残っていたのです。三十年以上経って、風景が変わっていました。田畑が無くなり、家やマンションになっています。かと思うと、古い家が無くなり、駐車場になっています。私が住んだアパートは、地元の農家が広い庭を利用して建てた木造モルタルの二階建てで、その当時から年代物でした。風呂がついてなく、銭湯を利用しました。夏は暑く、冬は寒かったですね。そのアパート...西院の路地裏
フリー句(自由連句)「青む河岸」の巻青む河岸風の薫りを描いた絵金澤ひろあき夕の岸煙の方へ鼻がいく青島巡紅手招きをしているような暖簾の揺れひろあき蒲公英の綿毛わいわい風に乗る巡紅ちょっとしたしぐさの違いエトランゼひろあきノーブレーキだとこの人ぶっ飛ぶな巡紅最悪のシナリオ選ぶダム破壊ひろあきそれでも愛と平和を叫ぶ民衆の底力巡紅白き百合あしたはきっと晴れるだろうひろあき雨上がり駆け出す子供虹かかる巡紅ヒーローとヒロイン中から出てくるよひろあきショパンの葬送行進曲が呼ぶ臨死体験巡紅クリスマスキャロル亡き友人に諭されるひろあき元気だろうかと書いて便箋丸める夜巡紅言えなかったこと反響している雨音ひろあき赤信号水飛沫かけ車去る巡紅朝顔の双葉に小さな虹宿すひろあき傘畳む立ち飲み屋の灯手招きす巡紅川風の柳に昭和の石畳ひろあ...フリー句(自由連句)「青む河岸」の巻
2023年6月京都童心の会通信句会作品この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。特選句の選評をいただけるとありがたいです。1初夏そうか優しい本の置き方2昭和とろけるキャラメル少女3祖父の命日数えるしゃっくり4昭和唄芝居小屋の蜘蛛5本を旅する首筋痛の終バス6風薫る通り道や心地良し7初蝶や漂い飛びて何処までも8鯉のぼり風に揺られし泳ぎして9母の日や偲び写真に声掛けし10夏帽子母の写真が笑み浮かべ11新緑に息吸いしてや命あり12五月雨段々畑懐かしや13新茶飲み香り楽しみ八十八夜14夏の兆し草も緑なり胸踊る15風鈴や音耳傾け涼げや16円山の葉桜の下で夢を見る17顔洗う笑うか泣くか夜の酒18頭寄せ寝過ごすことも旅のうち19日が昇る歩く足止め手を合わす20水田と東の空に日が浮かぶ21冬の月夫婦...2023年6月京都童心の会通信句会作品
雨天のくすみ紫陽花の雨天のくすみ落としけりひろあき雨天のくすみ
題「町」4忘れ傘町の孤独が立っている金澤ひろあき題「町」4
フリー句(自由連句)「朝歩き」の巻朝歩きたわわな枇杷のもどかしさ青島巡紅食べごろを知る鳥の楽園金澤ひろあき鳥辺野の名前に残る鳥葬地巡紅ペルシャの砂漠に聳える石の塔ひろあき※ゾロアスター教の鳥葬の遺跡だそうです。琵琶湖に眠る縄文人の生活巡紅水底に神の住まいや鳥居立つひろあき繁茂する草木を喰ったモアイ像巡紅*モアイ像運搬用の木製ローラー製作の為に木々は伐採され植林されなかった。月明かり禿げ山傷跡めいているひろあき放火され金箔三倍の金閣寺の憂鬱巡紅黄金では負けないと秀吉の聚楽第ひろあき秀吉の極楽への道ぶった斬る家康巡紅*西本願寺に通じる正面通りの途中に東本願寺を建てさせる。達人の手つきは同じ茶と剣とひろあき※秀吉は茶、家康は剣の達人だったとか。君の心臓が無くなって眠るのが下手になった巡紅不老不死の願望ミイラの夢...フリー句(自由連句)「朝歩き」の巻
「さんしょ」180を読んで金澤ひろあきお世話になっております。今年も新茶をありがとうございます。もう新茶の季節なのですね。実は4月に急に異動を言われ、直後に父が亡くなり、慌ただしくしておりました。コロナの期間中に失ったもの、別れたものの多さと大きさを感じています。幸い、俳句という表現手段があるので、救われているのかもしれません。「さんしょ」180より、○沢山の穴開いて来た残り時間で閉じれるか鈴木和枝私も、うっかりを含め、日々穴だらけです。体の不調も増えて、どうにかしょうという意識も次第に薄くなっている感があります。それだけにこの句、他人事とは思えないのです。○病む足ひっぱってみる桜笑ってた山口美代子ままならないものを抱えている時。それは心であったり、体であったり、対人関係であったりと色々ですが、自分や他者...「さんしょ」180を読んで
題「町」3紫陽花や町屋の奥の井戸の跡金澤ひろあき※写真は二条陣屋です。題「町」3
題「町」その2香水や小町と呼ばれ有頂天金澤ひろあき題「町」その2
題「町」で一句神輿かつぐ町一番のろくでなし金澤ひろあき※神泉苑の神輿です。「町」で一句
町角風景より迷い猫探しポスター梅雨に入るひろあき※早く見つかるといいですね。ポスターに氏名と住所が書かれてあったので、写真は遠慮しました。町角風景
フリー句(自由連句)「風の訪う」の巻風の訪う百年の家柿若葉金澤ひろあき二千年まだまだ生きる山高神代桜青島巡紅梅雨迎え食生活はやや惰性ひろあき外は雨心は晴れよ朝の風呂巡紅連休初日まずはスタートひろあき短パンや洗濯機回し買い出しへ巡紅シルバーの料金新作映画館ひろあきすれ違い朝の挨拶ウォーキング巡紅若返りの錬金術はないけれどひろあき中学生の元気をもらう雨の日巡紅*修学旅行の貸切。やんちや盛りの鉄砲玉が止まらないひろあき死なない戦争サバイバルゲーム巡紅やられても復活早いバイキンマンひろあき夏の朝魚釣れずにカップヌードル巡紅帰宅して二度寝をしたら晩だったひろあき二ヶ月の放置プレイ振込用紙巡紅ほったらかしの紫陽花庭を埋め尽くすひろあき廃校や更地になって桜舞う巡紅つぎはぎの記憶の地図を呼び覚ますひろあき中国人韓国人より...フリー句(自由連句)「風の訪う」の巻
冠句今月題より5句金澤ひろあき青む河岸昨夜の蛍今朝醒める青む河岸風の薫りを描いた絵夜雨の駅ひとりで生きて行けますか好む店家族旅行の帰り道好む店最後の乾杯して閉める※またよく通った店が閉店。淋しいです。冠句今月題より
フリー句(自由連句)「ハレルヤを」の巻ハレルヤを和服女性が歌い軍楽隊が演奏す青島巡紅*エディンバラミリタリータトゥー(軍楽祭)のフィナーレに、その年最も高いレベルの公演を見せた国のソプラノがハレルヤを歌う名誉を得る。即位式済ました後の赤い薔薇金澤ひろあき双十節オレンジの悪魔縦横無尽巡紅※2020/10/10台湾建国記念日、異名通りの自由闊達で力強いパフォーマンスを見せた京都橘高校のマーチングバンド。日台友好の架け橋となる。研修旅行の候補地になり期待するひろあき円山の葉桜の下で夢を見る巡紅もう一度青春集合音楽堂ひろあき運転手中学生相手に熱弁巡紅*修学旅行の貸し切り。自分の足で行った現場に覚えありひろあき※私の場合、こうなんですね。顔洗う笑うか泣くか夜の酒巡紅時たてば笑い話になるけれどひろあき銀閃の疾風となり...フリー句(自由連句)「ハレルヤを」の巻
2023年5月京都童心の会通信句会結果【選評】後半○青島巡紅選特選8花へ老人徘徊ですか遠出です金澤ひろあき「徘徊ですか遠出です」が生きています。老人問題の大部分は家族の理解というか思いやりで解消される筈なのです。自分の祖母が徘徊したり、不必要に救急車を呼んだりして近所迷惑をかけたりした時、僕にはその行動の裏側にあるものを理解しようと努力せず、ただ一方的に迷惑を被っているというスタンスだった。だから何も言えた義理ではないのですが、それが現在の僕なら理解出来る。他界しているで後悔しか残っていませんが、もっと家族が、社会が老人一人一人の尊厳と自由を自分たちと同等に見なす時代が来ることを願います。そんなことを思わせる句です。「花へ」の想いは誰にも等しくありますよね。並選70おみやげ買って来るネと手を振って蔭山辰子...2023年5月京都童心の会通信句会結果選評後半
2023年5月京都童心の会通信句会結果【選評】前半○中野硯池特選10しゃぼん玉空の明るさ際立たす金澤ひろあきなよなよとしながら吹き出口から生まれるしゃぼん玉が形を整えて大空へ飛ぶさまは晴天の星であろうか。しゃぼん玉の頭は虹色に輝き、やがてはじけて姿を消す。空の青さが宇宙を広げている。○野原加代子特選51やまふじやあれし田畑に廃家かな三村須美子田舎へ帰る道(高速道路)の斜面にやまふじが咲いている光景が目に浮かびました。この景色と同時に私の実家も現在は廃家になっています。父母が私たち子供を育ててくれた懐かしくて愛着のある家が現在は廃家で家の周りには草が多く生えています。でも私の眼には草が生えていてもどんな風になっていようが私の生まれ育った家なんです。毎年墓参り後に車の窓から涙ながらに見つめています。今にも母が...2023年5月京都童心の会通信句会結果選評前半
2023年5月京都童心の会通信句会結果亀浮かぶ金澤ひろあき若葉の中に入りました。5月21日、友達の「そういえば弘法さんだ」で気づきます。京都市内では、葵祭をはじめ、5月は祭で賑やかですが、長岡天神は静かです。キリシマツツジは終わりましたが、楠若葉。あふちの花。池には睡蓮が咲いています。蓮の葉、黄菖蒲、河骨。亀や鯉がのんびりと。ちょっと皆と吟行、一座を持ちます。第五類わしゃ何類だ亀浮かぶ弘法さんゼレンスキー氏来ないかな睡蓮や風の一刷毛描かれる蓮の風ちょっと止まった乳母車水鏡あふちの夢の淡さかな皆さんの選です。選者真・・野谷真治白・・白松いちろう修・・遠藤修司辰・・蔭山辰子ひ・・金澤ひろあき硯・・中野硯池巡・・青島巡紅須・・三村須美子さ・・岡畠さな子加・・野原加代子真理・・岡畠真理子○金澤ひろあき1転勤と桜便...2023年5月京都童心の会通信句会結果
フリー句「行き当たりばっちり」の巻行き当たりばっちりのジャズ風薫る金澤ひろあき水田と東の空に日が浮かぶ青島巡紅朝一の朝市方言満ちていてひろあき外国語シャワー浴びる回転寿司巡紅青い目の浴衣姿が「コ・ン・ニ・チ・ワ」ひろあき金閣寺にて初めて絵筆出す絵描きさん巡紅平和の図G7で書けるかなひろあき七色のアーチが作る虹手本巡紅合奏の音合わせする五月晴れひろあき青空や皆んなで作るカレーの美味さ巡紅どこで作っても家の味になってるねひろあき同じようで同じものなし千体観音巡紅君だけは素顔のままでいてほしいひろあき裸の付き合いが基本の動植物巡紅元カノは豹柄の服着るいいオンナひろあき黒鷺の羽蔽いにまた小魚ギョ巡紅*黒鷺は扇状に広げた羽の下に頭を隠して待ち伏せる。鷺の姿に見えず小魚が影に入ると嘴で頂きます。忍者ごっこしていた仲間...フリー句「行き当たりばっちり」の巻
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炎帝の旅のトランク雲の峰金澤ひろあき※西本願寺にて。炎帝とは、夏の猛暑の擬人化。祇園祭ゲルマン民族移動かな※大きなスーツケースを引きながら、いっぱい来日。出国時に、空港やホテルに捨てる(?)人もいて、困っているとか。炎帝の
暑いのに赤んぼ泣かせ鉾の露地金澤ひろあき※いよいよ祇園祭も歩行者天国になります。7月14日。暑いのに
鉾立て金澤ひろあき次々に割り込む鉾の立つ現場※四条大宮から、四条烏丸まで、鉾立ての様子を見ながら歩く。釘を使わず、縄を独特の技術で固定してゆく。これを数百年続けて来たのだと思うと尊い。見ていたら、人が前に次々と割り込んでくるのにはまいったな。観光客は必死に見ようとされるので仕方ないかな。人の背中ばかり映った。暑いので、気を付けて下さいね。2025年7月11日。鉾立て
膏薬辻子金澤ひろあき打ち水する旧名膏薬辻子となんひろあき※明治の初めまで、京都の小さな通りは「辻子」と呼んでいた。膏薬辻子(こうやくずし)はその名残。明治二年に、新釜座町。膏薬辻子
2025年7月京都童心の会通信句会作品この中より、十五句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。特選句の選評をいただけるとありがたいです。1五月の空に赤紫の帳(とばり)2トントンとバラに声かけ背伸びする3生きてゆけ迷惑かけてありがとう4寄り添い語る童心の集まり5水の甘さで蛍呼ぶ考え甘し6自分の想ひかえる季(とき)か衣更7風薫る私は好きさ由美かおる8米高し何とか安く私の口に9人も蛍もにごった所に住めません10常夏の人には無縁か衣更11田植えの苦省くもみ直に12風薫るおいしい食物健康長寿(よきくらし)13田植え前水面に映る夏の空14蛍の光に目をうばわれる今はドローン15日本からパンダが消える梅雨に入る16新茶出てお茶壺道中復活す17旅先の地米に結晶土と水18農業科生徒の日焼け田に水を19マンションに囲...2025年7月京都童心の会通信句会作品
鉾の刺す青空の先ビルの先金澤ひろあき鉾の刺す
「あまのがわ」283号を読んで金澤ひろあき・朝露の白い光の道延ばすひろあき7月に入り、京都は祇園祭の月です。毎日猛暑ですが、暑い暑いと文句ばかり言っても仕方ないので、何か美しいもの、良いものが無いかと探しております。「あまのがわ」283号拝受、ありがとうございます。実感に溢れた皆様の句、心に届きます。・菫ちょっこりすみれサイズの風が来た内橋多真「すみれサイズの風」がいいですね。柔らかそう。人間も、自分にピッタリのサイズの生き方がある。そんなことを連想させてくれます。・八十路行く花散りながら舞いながら手塚直人「散りながら」「舞いながら」と五音のリズムの繰り返しに想いをのせて、一篇の詩のような、絵のような世界を描いています。こんな風に詠える生き方、羨ましいです。・介護に疲れ桜の空に抱かれる岡田桂子疲れを内側に...「あまのがわ」283号を読んで
2025年6月京都童心の会通信句会結果【選評】○金澤ひろあき選特選天2雨ぶっきらぼう芍薬の赤野谷真治この句を読む時、どこで切るかで作品世界が変わる。(俳句は句読点を打たないので、読み手に任されるが)。・雨、ぶっきらぼう芍薬の赤・雨ぶっきらぼう、芍薬の赤ぶっきらぼうに見える芍薬に雨が降り注いでいるのか、雨がぶっきらぼうに芍薬に降っているのか。同じ「芍薬の赤」であるが、主語を雨にするかどうかで、視点が変化し、印象も変わる。地22初キューリのめん玉を洗う塩見すず子初きゅうりのみずみずしい模様を、「めん玉」ととらえた一種の発見、そして実感。本当に自分が採ったという感じが伝わる。人71燕飛び今年生きてる実感や野原加代子「生きている実感」は、どんな時に感じるのだろうか。人それぞれだろうが、この句の作者は、今年も来てく...2025年6月京都童心の会通信句会選評
2025年6月京都童心の会通信句会結果5月5日の散歩金澤ひろあき昨日、冠句の会で芭蕉翁献詠俳句(伊賀上野)の案内を貰ったので、句を送る。その後、嵐山へ。天気良く、人は多いものの、心地良い散歩。嵯峨嵐山文華館へ。木島桜谷展を見る。絵の中に永遠の気を吐く牡丹かなひろあき村上華岳の牡丹の図につけ句。ここに来る途中に見た牡丹が終わりかかりしおれていたので、絵の牡丹、実に鮮やかに感じる。良い絵には生命がある。桜谷の鳥の描写に感銘を受ける。夕日の中のカラスの絵。カラスがあれほど美しいとは。保津川沿いに小倉山公園へ。新緑が包む日中不戦の碑ひろあき周恩来さん存命の頃のように、隣国との友好が保たれることを祈る。緑が滴っている。平和でこうしてゆっくり散歩できるのが一番だ。皆さんの選です。選者真・・野谷真治白・・白松いちろう修...2025年6月京都童心の会通信句会結果
八角楼と蘭奢待金澤ひろあき大阪の谷町四丁目には、大阪歴史博物館と難波宮趾が並んでいます。天智天皇の大化の改新後、難波宮が一時首都になったこともあります。日本の中心であったのですね。太極殿趾と八角楼趾などが残っています。八角楼ありし昔は今木影ひろあき大阪歴史博物館は、「正倉院TheSHOW」という企画。御物の復元品などを見ます。3DCGの御物動画もアニメのようです。シルクロードのデザイン、心引かれます。名香の蘭奢待(らんじゃたい)の香りの復元があります。甘い、爽やかに香りです。織田信長は、この香りを楽しんだのでしょうか。「蘭奢待」は名香の代名詞で、文字の中に「東大寺」が隠れています。「蘭」に「東」、「奢」に「大」、「待」に「寺」ですね。足利義政、織田信長、明治天皇が所持されたとか。蘭奢待切り取る甘い夢心地ひ...八角楼と蘭奢待
三島由紀夫主演の映画金澤ひろあき三島由紀夫は昭和元年生まれだから、もし生きていたら、今年百歳になる。その三島由紀夫が主演した映画を上映している映画館があるというので、行ってみた。大阪の九条商店街近くにある映画館で、ディープな特集をやっている。今回は「若尾文子(わかおあやこ)特集」。その中の、「からっ風野郎」という1960年の映画で、三島由紀夫はヤクザ組長の跡取り息子の役をやっている。この息子、純情で弱いくせに格好だけはつけたがる。三島由紀夫はこの映画で、ずいぶん演技を鍛えられたそうだ。三島由紀夫の演じる次期組長の愛人のヒロイン役を若尾文子が演じている。どうしょうもない奴だが純情な役どころ、死に方の演技まで、三島由紀夫はけっこうならり切っている。というか、本来の三島由紀夫は、そういう人物に共感があったのでは...三島由紀夫主演の映画
一年の早き体感粽買う金澤ひろあき※祇園祭が近づいています。昨日は籤取りがありました。去年の粽(ちまき)が古びて。でも一年、無病息災で働いてくれたのかな。粽
あとがき(童心記念号2025年より)3年前に父、去年親友、今年母と、大切な人を亡くしました。この歳まで父母が居たというのは、むしろ感謝すべきことなのかもしれませんが、実際亡くなると淋しいです。亡くなった親友も、心あたたかな優しい人で、私達にかけがえのない思い出と句作品を遺してくれました。そして、それが今の自分につながっている。私が「今あること」の中に、あなた方がいる。大切にしたいです。宇宙の旅夢さめました蓮ひらく金澤ひろあき蓮ひらく
友の命日近づく風の死んだ露地金澤ひろあき1光年進んだ時計友の命日風の死んだ
蚕が繭に金澤ひろあきいつ繭になろうか蚕相談中抜け駆けで繭になるのもおるかしら※7月になりましたね。蚕が繭になりました。蚕が繭に
看板の裏金澤ひろあきシャッター街になるもんか祭待つ商店街雨音も蚊も届かないタワマンの林ドローンで宅配梅雨空のタワマンタワマンや永遠に交らわない地平線タワマン次々に建つ地面陥没する国お買い得です一億のタワマンすすめにくる泣いている笑顔もあるんだね紫陽花梅雨なんかに負けへんカラスの朝餉の歌梅雨空に高く掲げる廃業の看板夫婦の年輪刻んだ廃業した店の看板看板の裏にも顔があるんだね看板の裏
天得院桔梗追加石も笑顔桔梗ひらいた金澤ひろあき※写真は天得院、井泉水句碑。天得院桔梗句追加
東福寺天得院金澤ひろあき東福寺天得院、桔梗の庭を拝観。自由律の井泉水さんゆかりの寺でもある。関東大震災で家族を亡くされた後、ここに隠棲されていた。風が桔梗に遊びに来た苔のみどりに桔梗の結界桔梗を借景に悟りあらわす石東福寺天得院
夫婦の年輪刻んだ廃業した店の看板金澤ひろあき夫婦の年輪
廃業の看板金澤ひろあき梅雨空に高く掲げる廃業の看板梅雨なんかに負けへんカラスゴミあさり梅雨なんかに負けへんカラスの朝餉の歌熱帯夜ペットボトルきしんでるよ廃業の看板
葬儀の翌朝の雨を聴くひろあき葬儀の翌朝
フリー句(自由連句)「霧晴れる」霧晴れる一歩一歩があるように金澤ひろあき目に見える耳に聞こえるモノみな痛いただ痛い佐久間照三痛いの痛いの飛んでけーのおまじないひろあき飛んでいってばらけるタンポポの種照三自由な空と自由な時にひたりきるひろあき大きな宇宙の流れの中でアメーバ照三夕暮れの百合はゆらゆらする未来ひろあきもう見え隠れてしない映画のラスト照三続編を匂わす悪役捕まらずひろあき七月七日まさかのこんな終わり方同佐久間さんが、7月7日に亡くなったとのお知らせを受けました。続編をたくさん作りたいと願っていましたが、悲しいです。フリー句(自由連句)「霧晴れる」
蟷螂のにらむ祭りの人の波輝※写真は祇園祭。蟷螂山。蟷螂のにらむ
近日のこと熱中症株価狂乱都知事選みんなうたかたかもしれないがひろあき近日のこと
七夕の句金澤ひろあき静岡で40度七夕もどこ吹く風よ四十度雨乞いの龍うたた寝す天の川七夕の句
続編を匂わす悪役捕まらず金澤ひろあき※山口県柳井市のお祭りの提灯です。涼しげですね。続編を
雨の日に思い出す金澤ひろあき7月の初め、大雨になった。その中、大学による合同説明会が京都の大谷大学で行われた。大谷大学に入ってそこから見える京都の街並みや山を見ているうちに、昔ここである国語の研究会をやったことを思い出した。その研究会で、大石征勝先生と知り合うことになり、多くの実践・研究を学ばせていただいた。幅広く読書されており、読んだ本についての考察を書かれていたが、それ自体が勉強になった。また、教材のもとになっている小説や詩などについての考察も優れ、自分が毎日読んでいるものの中に、すばらしいものがあることも発見できた。京都に残る秦氏の遺跡探訪で、太秦近くにある蛇塚古墳そして松尾大社探訪をご一緒させていただいたこと等、思い出すことも多い。教科書に載っているものだけが教材ではない、人を動かすもの、考えさせ...雨の日に思い出す
仁清の黒と白金澤ひろあき野々村仁清は江戸初期に色絵付きの器を作った京都ゆかりの人。京都国立博物館の常設展で、一つか二つ見ることができ、それが楽しみの一つです。2024年6月は、三つ出ていました。細くてかわいらしい茶入。こういういい方は変かもしれませんが、「仁清はかわいい」です。仁清黒という黒に彩色鮮やかな花を描く茶壺。白地に鉄錆びの線で水仙を描く錆び絵の茶碗です。仁清黒は引き立って見えます。白いさび絵の茶碗は、茶人金森宗和の好みで作ったそうです。静かなたたずまいで、さび色で描く水仙は、山水画のような趣があり、この時期に見ると涼しげです。霧色の茶碗ほのかに錆の線ひろあき現代の陶工でこういう茶碗を作っている方はおられるのかななどと思いました。※写真は智積院の庭。もとは長谷川等伯の襖絵がありました。仁清の黒と白
霧晴れる一歩一歩があるように金澤ひろあき霧晴れる
【頂いた句集より】「つながる」視線で鈴木和枝句集『離農』金澤ひろあき生活の中で、私達は色々な物を見ている(はずだ)。見ているにもかかわらず覚えていないのは、大して気にもとめずに過ごしているからであろう。鈴木和枝という詩人は、生活の中で見えたものを、口語の俳句という短い詩型で掬い上げている。中に出てくるのは、野菜であったり、蛙などの小さな生き物たちだ。あるいは農作業に関わることだ。例えば、葱坊主のガッツポーズにはかなわない(以下、引用句の作者はすべて鈴木和枝)人参も入って今夜ソプラノ鍋ペコペコしても本音見せませんネコジャラシ肝のすわった筍だ茹でてみるはみ出した家計簿夜通しコオロギだんご虫が急ぐ自由時間光れお母さんに好かれる茄子になれ音のない雨は大根も私も太らせるドクダミ引っこ抜く淋しさ抱えていた鍬キズなんて...【頂いた句集より】「つながる」視線で鈴木和枝句集『離農』
【頂いた句集より】「つながる」視線で鈴木和枝句集『離農』金澤ひろあき生活の中で、私達は色々な物を見ている(はずだ)。見ているにもかかわらず覚えていないのは、大して気にもとめずに過ごしているからであろう。鈴木和枝という詩人は、生活の中で見えたものを、口語の俳句という短い詩型で掬い上げている。中に出てくるのは、野菜であったり、蛙などの小さな生き物たちだ。あるいは農作業に関わることだ。例えば、葱坊主のガッツポーズにはかなわない(以下、引用句の作者はすべて鈴木和枝)人参も入って今夜ソプラノ鍋ペコペコしても本音見せませんネコジャラシ肝のすわった筍だ茹でてみるはみ出した家計簿夜通しコオロギだんご虫が急ぐ自由時間光れお母さんに好かれる茄子になれ音のない雨は大根も私も太らせるドクダミ引っこ抜く淋しさ抱えていた鍬キズなんて...「つながる」視線で鈴木和枝句集『離農』
紫陽花金澤ひろあき紫陽花はすぐに根付いたりする生命力の強い花。その生命力にあやかって。負けてばっかりがきれいなあじさい病院へ友を送る紫陽花曇の道お人好しの紫陽花の顔色が明るいあじさいの笑みのくすぐる旅心紫陽花
格子戸に五月雨の音重苦し金澤ひろあき格子戸に
祗園提灯増えて市場の活気かな金澤輝※三条大宮商店街、提灯増えました。打ち水や商店街に朝を呼ぶ祇園提灯
フリー句(自由連句)「病癒えたら」の巻病癒えたら御礼参りの巡礼に金澤輝桜愛で紅葉愛で行く闇の間を佐久間照三月光を頼りに読んだ道しるべ輝風邪一つ二週間延期入院は照三仕切り直しで草を抜いてる梅雨晴れ間輝なるようになるしかないさ蝌蚪の旅照三力みを抜けば涼風起こる足元に輝冷え症の男は寒いと日向へと照三蝸牛殻の中へととじこもる輝寝るのに軍手靴下着替の山照三暑がりの犬がべろんと板張りに輝笹の舟流れのままに海に行け照三七夕を迎える前に雨が来て輝子供らのブーイングが届いた夜空照三流れ星見間違える人工衛星輝帰られぬ場所から帰る人もいる照三だまされて戦地に行かされた異邦人の訴え輝生と死の狭間に見える彼岸花照三六根清浄唱えて登る高野山輝御来光霊峰の息吹胸に沁む照三何事もなかったように去る嵐輝友には友の生活ありてまた会おう照三※...フリー句(自由連句)「病癒えたら」の巻
6月長岡天神にて金澤輝石段の一段一段増す暑さいつもいる一人が居らず青葉道青葉の社友の回復祈るため我がためにあらず病持つ身の祈り本殿よりいただく涼しき風一陣※祈念届きますように。6月長岡天神にて
水無月や祇園の祭動き初む金澤輝※大宮三条商店街に、祇園祭の提灯登場。京都の西のほうですが、祇園社の御旅所があるのです。水無月や祇園の
横になるああ極楽の四畳半ひろあき※写真は京町家。横になる
桔梗のお寺金澤輝季節的に美しい紫陽花の紹介が多いですが、桔梗も良いものです。京都で桔梗というと、東福寺の天得院や紫式部ゆかりの盧山寺が有名ですが、東山七条にある智積院も良いものです。白い参道沿いに沢山見ることができます。お寺の紋も桔梗です。参道の白きに桔梗の影落とす輝桔梗のお寺
木屋町高瀬川金澤ひろあき木屋町高瀬川というと、三条から四条間の繁華街のイメージが強いです。しかし、四条を下がり五条近くになると、ずいぶん景色が変わります。飛び石で渡れる所も設けてあり、生活の匂いもします。せせらぎを踏む飛び石を踏む半ズボンひろあき紫陽花の王国繁華街横目木屋町高瀬川