~3章(前編)~
6月梅雨がはじまり、最近著しく雨の日が増えた。しかし、7月に暑さのマシなうちに体育祭を済ませようということで行われるため、必然と6月に体育祭の練習やら準備が始まる。おかげで今日の授業の半分を種目決めで使うらしい。その日の朝、あいにくの天気だった。「今日も雨か」そう呟き家を出る。「やっほー、たけるくん」いつもよく聞いている声。高木さんだ。「おはよ、今日も元気そうだね」「授業が半分になるんだよ?元気にならない学生はいないよ!」確かにそうだ。「たけるくんの家、私の家から近いね」「えっそうなの?」「うん、だって同じマンションの3階だよ。たけるくんは?」驚いた。彼女と知り合ってからこれだけ経っているのに…
2019/02/18 20:26