カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(16ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(16ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 住民発議権とは イニシアチブとも称される住民発議権の初期の形態は、すべての臣民が、皇帝宛に提案や苦情を伝えることができた、帝政時代の中国の陳情書です。 しかしながら、陳情書に法的拘束力はなく、単なる嘆願の域を出ないものでした。 住民による新法制定の手段として、署名集めによる住民発議という方法が初めて憲法に記されたのは、フランス革命後の18世紀末のことです。 現在では、住民発議権が頻繁に発動されて…
日本の民主主義制度の問題点 議会が民意を潰せる仕組みになっていること
素晴らしい伝統行事が受け継がれている桃源郷 大宜味村 www.youtube.com 15年前の話になりますが、大宜味村でも住民投票条例案が議会で否決されていました。日本の民主主義制度の問題点は、直接民意を問う制度「住民投票」を議会や自治体がつぶせる仕組みになっていること。小さな村の、小さな事案だから潰してもいいという話ではありません。 戦争はイヤだ!という人が大半だったとしても、その民意を反映させる仕組みがないということなのですから。2003-07-30 大宜味村(沖縄) 埋め立て賛否の住民投票条例案を否決 2003-07-30 大宜味村(沖縄) 埋め立て賛否の住民投票条例案を否決 大宜味村…
■日本の住民投票制度の欠陥日本の住民投票制度の最大欠陥のひとつは、投票結果に拘束力がないことです。 20年前に行われた名護市民投票では、辺野古基地建設「反対」が過半数をとりましたが、日本政府はそれを無視。投票結果に拘束力がないからです。■住民投票の正当性とはいえ、合法的に執り行われた住民投票の結果にはとてつもない「正当性」が付与されます。20年前の名護市民投票で辺野古基地反対が過半数をとったという事実が辺野古基地反対運動が20年以上も続けられている根拠のひとつになっていることを否定する人はいないでしょう。■住民投票が活発な沖縄辺野古基地反対運動が続けられている沖縄県では、名護市民投票をから20…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(15ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(15ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 利用すべき制度を見極めよう ■一般投票/強制的一般投票 法律によって執行することが定められている強制的一般投票も、ダイレクト・デモクラシー制度のひとつです。かかる議案について、すべての有権者に投票するよう呼びかけねばなりませんが、署名を集める必要はありません。強制的一般投票は、主として、課税問題や憲法改正など重要な政治課題が持ち上がったときに執行されます。強制的一般投票の結果に法的拘束力があるか…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(14ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(14ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 利用すべき制度を見極めよう ■ 一般投票 住民発議、すなわち、住民の側から政治的提案をしようとする行動が、ダイレクト・デモクラシーを推進する「アクセル」に例えられるのに対し、一般投票は、「アクセル」への反作用としての「ブレーキ」に例えられます。住民が主導する一般投票は、その典型例といえるでしょう。政治的には少数派に属する住民であっても、政府(地方政府含む)が立案した条例や法律、憲法改正案について…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(13ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(13ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 利用すべき制度を見極めよう 自分の意見を政治に反映させる制度としてのダイレクト・デモクラシー、参加型デモクラシーには、住民発議権、為政者が発動させる一般投票、あるいは参加型(協議型)の方法など、いくつかの制度があります。 ■ 住民発議権 住民発議権とは、政治的には少数派の住民であっても、法律改正を伴う政治的議案を提案できる権利のことです。この権利を行使するためには、自分が居住する地域の法律につい…
アクティブ・シチズンシップ 住んでいるエリアを良くしたいという思いと、ちょっとした行動力
https://www.youtube.com/watch?v=kiZNO_Lca8kwww.youtube.com 住んでいるエリアを良いものにしていこうという意識と、それを実行しようとする、ちょっとした「行動力」がアクティブシチズンシップ。難しく考える必要はまったくありません。ブリティッシュ・カウンシル(英: British Council)という、1934年に設立されたイギリスの非営利団体が「アクティブ・シチズン」についてのビデオを作っていたので要約を紹介します。 イラスト出典:What is Active Citizens?(British Council) 「こんな風にすると、住んで…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(12ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(12ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 参加すべき政治階層を見極めよう ■ 国際政治 -------------------------------------------------- 住民が行使できる権利 住民が行使できる権利についての情報は「the International IDEA」のサイトに掲載されています。 Direct Democracy Database: http://www.idea.int/data-tools…
出典:CNN.co.jp : カリフォルニア州3分割案、11月の住民投票は見送り カリフォルニア州では、およそ2週間後の2018年11月6日に、州を3つに分割する住民投票が行われる予定でした。 (住民発議を行った)ドレーパー氏は3分割を提案した理由について、学校制度や高い税金、インフラの劣化といった差し迫った課題に対応するため、それぞれの地域社会が市民のためにもっと合理的な判断を下せるようになると説明している。 提案によると、3州の人口はそれぞれおよそ1230万~1390万人。ロサンゼルスなど6郡はカリフォルニア州に、サンディエゴやオレンジなど12郡は南カリフォルニア州に、サンフランシスコ・ベ…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(11ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(11ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 参加すべき政治階層を見極めよう ■ 国 政 国家は、国際政治に参加する主体であるとともに、地方公共団体(市町村及び都道府県)や州政府にとっては、政策の根拠となる存在でもあります。公共資源を管理し、公共政策を策定し、政府間組織における決定権を有する国家は、支配的権力を有しているといえるでしょう。独立国家の国民は、憲法、法律、政府規制に記されているダイレクト・デモクラシー制度を利用することができます…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(10ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(10ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 参加すべき政治階層を見極めよう ■ 市町村の政治 民主主義国においては、市町村は、教育、社会インフラ、福祉、ゴミ処理や上下水道管理といった事業を担っていることが多い重要な組織です。近年では、区画単位あるいは地区単位の自治組織を設けて、住民が直接的に予算編成に参加できる仕組みを導入する大都市も増えています。市町村の機構に組み入れられているダイレクト・デモクラシー制度の多くは、地域社会が牽引し、シス…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(9ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(9ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA ダイレクト・デモクラシー制度との関わり方 ■ ダイレクト・デモクラシー制度を運営管理する 住民発議による住民投票、一般投票、参加型(協議型)方式など、ダイレクト・デモクラシーを適切かつ効率的に運営管理していくポイントは、事前準備を整えて不正を防ぐことと、追跡調査を実施することです。 ダイレクト・デモクラシーの制度は、そのプロセスを遵守し、正しく機能させねばなりません。あらゆる関連法規に精通している…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(8ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(8ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA ダイレクト・デモクラシー制度との関わり方 ■ ダイレクト・デモクラシー制度を利用する 自分の意見を政治に反映させようと思ったとき、どんな方法を用いればよいのかを考えてみましょう。居住している地域で認められている方法でしょうか。住民発議権を利用するべき事案でしょうか。一般投票を実施することが政府(地方政府含む)に義務付けられている案件でしょうか。管轄する機関が市町村なのか、県や州、それとも国なのか、…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(7ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(7ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA ダイレクト・デモクラシー制度: 住民発議、一般投票、そして新しい地平へ 3. 参加型(審議型)の方法 住民が公開討論に参加して意見を述べるという、新しい手法も実践されつつあります。住民の声を共有する意見聴取会は、今のところ諮問機関のひとつに留まっていますが、住民が予算編成などの政策決定に参加できるようになれば、住民投票と同等の効果が得られるようになります。 図1 国政または州政府のレベルで一般投票…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(6ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(6ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA ダイレクト・デモクラシー制度: 住民発議、一般投票、そして新しい地平へ 住民が政治に直接参加できる制度は、下記の3種類に大別されます。 ・住民が主導する住民発議権・政府や自治体が発動させる一般投票・参加型(協議型)の方法 1. 住民が主導するボトムアップ型の住民発議権 住民が自らの意思を表明し、それを政治に反映させる制度の最たるものは、住民自らが政治的議題を提案(住民発議)し、住民投票を行う制度で…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(3ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(3ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA 基本的人権としてのダイレクト・デモクラシー 世界人権宣言 第21条の1には「すべて人は、直接に又は自由意志によって選出された代表者を通じて、自国の政治に参与する権利を有する。」と書かれています。 本書「ダイレクト・デモクラシーへのグローバルパスポート」の所有者は: 氏名:_____________________________住所:_____________________________ 私は…
フランスの省庁がベーシックインカム導入に向けて動き出している!
フランスの省庁が、国際貧困撲滅の日となる10月17日に、ベーシックインカムの導入を可能にする提案を発表したそうです。 everyday.earth 数週間前には、国連事務総長 アントニオ・グテーレス氏が無条件ベーシックインカムを支持する声明を発表しましたし、ドイツやイタリアの政府高官もベーシクインカムに賛成だと公言しています。 www.inverse.com
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(5ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(5ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA ダイレクト・デモクラシーとは 以上の理由から、本書「ダイレクト・デモクラシーへのグローバルパスポート」は、今なお発展し続けているダイレクト・デモクラシーの概念と、直接的に政治参加していこうという市民精神:アクティブ・シチズンシップについて、深く理解できるように構成してあります。 今日の代議制民主主義の枠組みのなかで、ダイレクト・デモクラシーのシステムやプロセスをうまく機能させられるかどうかについて…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート(4ページ目)
上岡みおによる、グローバル・パスポートの翻訳(4ページ目)。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA ダイレクト・デモクラシーとは 民主主義にとって、かかる政治案件について住民が意思表明できる合法的な住民投票制度(または一般投票制度)は、政治に民意を反映させるために欠かせないシステムです。伝統的な代議制民主主義では、政党や候補者を選び、国会あるいは地方議会へと送り込むことしかできませんでした。 しかしながら、近年では、民意を反映させるために、新しい方向性や可能性を試そうとする国々が増えてきました。…
画像引用元:【公式】「辺野古」県民投票の会 辺野古米軍基地建設の是非をめぐる県民投票を実施するための署名が集まり、玉城デニー県知事も、県民投票を支持するとインタビューに答えておられる昨今ですが、「県民投票反対を可決」というニュースによって、住民投票にかかる日本の制度欠陥が浮き彫りになりました。 www.y-mainichi.co.jp 何よりもまず驚くのは、県民が、法律を遵守して行っているものをつぶそうとする政治家がいるという事実。 住民投票って、ある住民の「政治的主張」を広く一般意思に問うものであり、住民投票に公費が使用されるのも当たり前です。こんな基本的すぎることを批判してつぶそうとする人…
カウフマン氏考案!政治参加するための指南書 グローバル・パスポート キーワード解説
上岡みおによる、グローバル・パスポートキーワード解説。 画像引用:Global Passport to Modern Direct Democracy International IDEA■キーワードとなる言葉本書のキーワードとなる言葉については、下記のように統一しています。 住民発議権(Citizens’ Initiative):国県市町村の各政治階層において、住民の側から議題を提案すること 住民投票(Referendum):住民発議された議題についての投票 一般投票(Popular Referendum, Popular Vote):既存または新しく可決された法の是非を問う、または修正…
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