第163話 脱走未遂
今日、吾輩はあることを決心し、実行することにした。 そして、しばらくすると、突然、家中に「キャー」というけたたましい叫び声が鳴り響いたのである。 なんだ?なんだ?いったい、何が起こったのだ! 吾輩が、何のことやらわからないでいると、主人が吾輩に近づいて来て言ったのである。 主人:おい、おい、カメ子。また、水槽の縁によじ登ぼって、脱走するつもりかよ。 と、言い、笑いながら水槽の中に戻したのである。 吾輩は、「あっ、バレた」と思わず心の中で叫んだ。 感の鋭い読者の皆様は、もう、お分かりだとは思いますが、叫び声の持ち主は奥さんであり、吾輩が決めたのは、脱走することだったのです。 さて、話を先に進める…
2022/10/24 02:28