【シスター・コンソラータ ー 愛の最も小さい道 ー】(第4部・第29章)完結
第二十九章燔祭〈なつかしい修道院へもどる〉コンソラータはなつかしい修道院を去る時、もはや二度と戻れまいと考え、完全な犠牲をささげたが、一九四六年七月三日、イエズスのおはからいによって、再びモリオンドヘ帰れるように諸般の事情が運ばれた。その知らせが患者たちの間に広まると、コンソラータの病室はどんどん混んでいった。もう一度コンソラータを見たい人々がつめかけ、数人は泣いていた。だがコンソラータは落ち着いていて、微笑しながら人々にこたえていた。コンソラータの目方は今三十五キロとなり、二十年前、修道院にはいったころに比べ、三十キロも減った。カプチン会の修道服は骸骨をおおい隠しているようだった。患者運搬自動車には指導司祭と姉のテレサが付き添った。コンソラータは担架の上に寝ていた。目を半分閉じたまま絶え間なく愛の心を起こすこ...【シスター・コンソラーター愛の最も小さい道ー】(第4部・第29章)完結
【シスター・コンソラータ ー 愛の最も小さい道 ー】(第4部・第28章)
第二十八章いけにえの完了〈「すべてはなしとげられた」を迎えて〉一九四五年にはいるとコンソラータは苦痛と病気のため哀れな姿になってきた。腰のあたりからびっこになり、からだ全体がいたるところ痛んだ。しかし相変わらず、いつも力の限り務めを果たし、例外を求めず修道共同生活のあらゆる義務に参加し続けた。死亡の原因となった病気は、まだはっきり外に表われなかったし、からだと霊魂の苦しみをじょうずに隠し得たのでコンソラータの病気がそんなに重いとは、だれも夢にも考えなかった。医者の診察の結果に心配した姉妹たちに向かって「さあ、リウマチにすぎないでしょう」と笑い、修道院のかかりつけの医者で満足して専門の医者にかかることは、清貧と共同生活のため絶対に遠慮した。特別な薬も望まず、院長に「私はあまり薬を信用しません」と言った。だれかが顔...【シスター・コンソラーター愛の最も小さい道ー】(第4部・第28章)
【シスター・コンソラータ ー 愛の最も小さい道 ー】(第4部・第27章)
第二十七章苦しみと救霊の絶頂〈苦しみを耐え忍ぶこと〉コンソラータも救い主のように、殉難の最高頂である「すべてはなしとげられた」という最後の瞬間に達するだろうが、精神、心、肉身の苦しみを完全に忍耐することによって、すでに忍耐の絶頂に達していた。だがその殉難の最高頂を迎えるため、更に準備することが必要だった。「殉難の絶頂はまだ遠い。私はまだまだ不完全ないけにえです。でも絶え間ない愛の心と、完全な献身の誓約によって殉難の絶頂へ向かう準備は着々進んでいます。」(一九三七年)「神の恵みに導かれ、まず神と人に対する愛を完成させ、次に苦しみの忍耐を完成し、その次に私の『すべてはなしとげられた』がきて、私の道は終わるでしょう。」(一九三八年三月)コンソラータはトリノで愛の完成に努め、モリオンドで愛において苦しみを耐え忍ぶことを...【シスター・コンソラーター愛の最も小さい道ー】(第4部・第27章)
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