ブランド品の「ヴィンテージ」を売るお店があります。 「ヴィンテージ」と聞くと、 かなり価値があるもののように感じますが、 平たく言えば“古いもの”です。 家に眠っていた古いブランド品も「ヴィンテージ」です。 ブランド品の中古買い取り業者なら、 買い取り拒否する商品。 そんな品が、「ヴィンテージ」として“生まれ変わり”、 さらに高額で販売されているのです。 眼のつけどころというのか、発想の転換というのか。 新しいもの、古いもの、 それぞれに価値があるということを忘れてはいけません。
フィリピンのケンタッキーフライドチキンには、 肉好きを驚嘆させるメニューがあります。 「Double Down Dog」。 大きなソーセージをサンドした ホットドッグなのですが、 驚くのはドッグパン代わりのもの。 ドッグパンではなく、 ソーセージを挟むことのできるカタチをした、 チキンフィレのフライなのです。 つまり、ドッグパンのカタチをしたフライドチキンで、 ソーセージを挟んでいるのです。 肉をサンドした肉。 これは、肉好きにはたまりません。 大きなソーセージだけでは、インパクトがありません。 やるなら、これくらい徹底した方が、注目..
あるクリーニング店では、 業界の不況に飲み込まれることのないよう、 新たな市場を開拓しました。 これまでクリーニング店とは まったくの無縁だった分野に、アプローチしたのです。 洗濯はできないとされてきた、剣道の防具です。 金属や皮、漆塗りなど、 さまざまな素材が使われているため、手入れはできても、 洗濯することは不可能だと思われていました。 よって、強烈な匂いがしても、 我慢するのが常識だったのです。 そこで、このクリーニング店は洗濯方法を研究し、 諦めていた剣士たちに救いの手を差し伸べたのです。 「面」「小手」「垂」のセットで、 7500円..
三重県松阪市に、回転焼き肉のお店があります。 焼き肉を“回転寿司形式”で食べさせるお店は、 全国で見られるようになってきましたが、 このお店はちょっと違います。 高級な松阪牛をもっと手軽に食べてもらうための 実験的な店舗です。 このお店なら、庶民でも 松阪牛のさまざまな部位が食べられます。 高級な食材・料理であっても、 店舗費や人件費を押さえることができれば、 より多くの人に食べてもらうことができるのです。 “回転寿司形式”には、そんな可能性があります。
京都のパスタ屋さんには、 「つゆだくカルボナーラ」というメニューがあります。 「ただのスープスパゲティやんけ!」と、 関西弁でツッコミたくなるメニューなのですが、 女性に人気があります。 ネーミングで興味をそそり、 味でお客さまを捕まえています。 これを「目先を変えただけ」と捉えるか、 「優れた戦略」と捉えるか。 ハッキリ言うと、 “小手先のテクニック”ではありますが、 成功事例としてご紹介しておきましょう。
ある居酒屋さんでは、 メニュー表に店員さんの顔写真を載せています。 名前と簡単なプロフィールつきで、 店員さんを憶えてもらうためにしていることです。 お店とお客さまとの距離を縮めるために もっとも重要なのは、 店員さんとお客さまとのコミュニケーションです。 挨拶や注文を聞くだけの関係より、名前を呼んで、 他愛もない会話をすることの方が、 より親しみを感じやすく、 何度も足を運びたくなるものです。
成田空港国際線出発ロビー。 出国審査を終えてロビーに入ると、 目の前に「美顔ローラー」のショップがありました。 ただテーブルの上に商品を並べただけのお店です。 この美顔ローラーは、1台2万円という高額ながらも、 1日に10台20台と売れています。 簡易なお店なのに、なぜ売れるのでしょうか。 その秘密は、場所にあります。 飛行機の利用者にとって、 出国審査は精神的な負担であり、落ち着かないものです。 その審査が終わると、 ホッとして、心に余裕が生まれます。 その瞬間、目の前にこのお店が出現するのです。 元々女性が興味を示す商品である上..
鹿児島の屋久島は、雨が多いと言います。 「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど。 そんな厳しい生活環境でも、 人びとには普通の暮らしがあり、 普通の消費行動があります。 しかし、一部のお店では、 “雨が多い故に繁盛している”という、 興味深い事例があります。 雨が多いと洗濯物が乾かず、 時にはカビが繁殖してしまうことも。 よって、クリーニング店が繁盛しているのです。 また、雨が多いと、 外で何かをする楽しみが奪われるので、 カラオケ店が流行っています。 こうした事象から、雨による困りごとを解決する、 新しいビジネスが考えられるのではないで..
ある味噌汁専門店のメニューに載っている具材名には、 「゛(濁点)」がついていません。 「くしら」「はまくり」「しゅんさい」 「ゆは」「ししみ」「とせう」 “汁が濁らないように”という言葉遊びなのです。 味噌汁の味にはまったく関係ないのですが、 これを“小粋”な演出だと感心する人は多いのです。 どうでもいいことだと思うかもしれませんが、 小さな遊び心は大切なのです。
静岡にある「枡形(ますがた)」という食堂は、 豚汁が美味しいことで有名です。 豚汁目当てに、全国からお客さまがやって来ます。 失礼ながら、どこにでもある食堂です。 豚汁が美味しいというだけで、 なぜそこまで人気があるのでしょうか。 そこには、“美味しい豚汁”の域を超えた、 こだわりがあるからです。 作り方を聞くと、もはや豚汁ではありません。 常識を覆す作り方に、驚くしかありません。 豚骨や鶏ガラ、煮干しなどの魚介系で 出汁を取るところから始まります。 一般的な豚汁で、豚骨や鶏ガラを使うことなど ありませんから、味も想像できません。 作..
以前、病院内に「スターバックス」が 出店しているのを見て、 「なるほどなぁ〜」と感心したことがあります。 病院というところは、 患者も家族も“待つ”ことの多い場所です。 人気のあるカフェがあるのは、とても嬉しいことです。 また、この病院の近くには、 「ダイソー」がオープンしました。 入院に必要な箸、スプーン、コップといった生活用品や 介護用品などを100円で買うことができます。 入院にはお金が掛かるので、非常に助かります。 別の病院には、コンビニができていました。 入院患者や家族が便利なだけではなく、 このコンビニでは焼きたてパンが売られ、..
売りにくい商品を売ろうとする場合には、 その弱点を違う言葉に置き換えて アピールすれば良いでしょう。 たとえば飲食店で、 安く売るために、食材を少なくしなければならない場合。 ホルモンの量が少ない「ホルモン煮定食」では、 物足りない、しょぼい定食と認知されてしまいます。 しかし、これを「スープが旨いホルモン煮定食」 としたらどうでしょう。 ホルモンの味が染みたスープがメインとなり、 お客さまも納得してくれます。 また、牛肉の切れ端や脂ばかりの肉、 固い肉を焼き肉として売る場合。 「ガッツリカルビ」としてはどうでしょう。 安くて、たくさん食..
カナダのバンクーバーに、 「JAPADOG」というホットドッグ屋さんがあります。 日本人が屋台から始めたお店で、 現在大人気となり、行列ができるほど。 店舗数も拡大しつつあります。 ここのホットドッグは、 日本食とホットドッグを融合させたもの。 「TERIMAYO」「OROSHI」「TONKATSU」 「KOBE BEEF」「OKONOMI」……と、 日本テイストの味が売りとなっています。 ホットドッグと言えば、定番メニューで、 多くの人が日常的に食べるものです。 つまり、美味しければ、 たくさん売れることがわかっているメニュー。 そこに..
あるおでん屋さんには、 「まぬけ」というおでん種があります。 ねぎを串に刺しただけのものです。 まぐろとねぎの「ねぎま」から、 まぐろを抜いたから「まぬけ」なのです。 お上手! こうした、どうでも良いようなことが、 お客さまとの会話のキッカケとなり、 それが話題となって、口コミが広がるのです。 ただの言葉遊びだと、バカにしてはいけません。
コインランドリーの待ち時間と言えば、 その場で本や雑誌を読むか、一度自宅に戻るか。 この待ち時間に商機アリ! コインランドリーとパンケーキ屋さんがコラボして、 隣同士でお店を開店させました。 洗濯している間、隣接のパンケーキ屋さんで、 カフェタイムを取ることができます。 各洗濯機に設置された装置に、携帯番号を入力すると、 洗濯終了を電話で教えてくれるようになっています。 コインランドリーを利用するお客さまが、 虚無な時間を過ごすことなく、 くつろぎの時間を得ることができます。 なるほど! なアイデアです。 “待ち時間”は、他にもたくさんあり..
不況のなかでも、元気な飲食店はたくさんあります。 牧場直営のステーキ屋さん・焼き肉屋さん。 漁協・漁師が営む、海鮮料理店。 採れたて新鮮野菜を提供する、農家レストラン。 これらのお店は、生産者直営なので経費が少なく、 安く提供しても大きな儲けがあります。 消費税が上がっても、恐れるものはありません。 これからもっと増えていく業態です。 生産者自ら経営することで、流通を簡略化すれば、 売る側にもお客さまにも大きなメリットが生まれます。 今後は、生産者が小売りをし、 小売店が生産に乗り出すことが、 勝ち残っていくための、 ひとつの手立てとなることで..
小さな個人書店が、次々に潰れています。 本を読まなくなったことや万引き被害などが、 その原因です。 この状況から抜け出し、生き残るために、 新たな取り組みを始めている書店があります。 「書店+○○○」という兼業化。 「書店+ホテル」「書店+居酒屋」「書店+カフェ」。 本をゆったりと読んでもらい、 購入に繋げようという試みです。 加えて、別業種での収入確保が図れます。 また別の取り組みとしては、専門書店化があります。 ある分野の書籍に特化した書店。 「食」に関する本のみ。 「猫」のみ。 「旅」のみ。 専門書に絞ることで、 マ..
あるラーメン屋さんのカウンターには、 「高麗人参酢」という調味料が置かれています。 ラーメンの味を途中から変えるためにあるのですが、 身体に良さそうな名前なので、誰もが試してしまいます。 この調味料は、「血流促進」「冷え性改善」「肥満予防」 に効果があると言われているものなので、 頻繁にラーメンを食べる人にとっては、 嬉しいサービスなのです。 気休めと言えなくもないのですが、 これがあることで、安心して カロリーの高いラーメンを食べることができます。 つまり、リピーターになりやすいのです。
飲食店で何を注文するかを迷った時、 ふと見上げると、「人気メニューランキング」が。 これを見たほとんどの人が、 その中から注文するメニューを決めます。 人気があるのなら、美味しいに違いない。 と、力強く背中を押してくれるのです。 人は、さまざまな場面で迷います。 そんな時、ヒントを出してあげたら、 決断しやすくなるのです。 ひとつだけをお奨めしたのでは、 それは押しつけになりますが、 ランキングで選択肢を示してあげれば、 選んだの自分なので、自らの決断だと納得できるのです。
ある老舗ホテルでは、お客さまがゴミ箱を机の下から ベッドの隣に移動させていたら、 清掃後もその場所を変えません。 次回、宿泊した時にも、同じ位置に置きます。 こんな細かなところまで、 お客さまのデータを記録しておくことに脱帽です。 お客さまは気づかないかもしれませんが、 これが本当のおもてなしではないでしょうか。
保育専門学校付属保育園というものがあります。 学校のカリキュラムとしての実習があるので、 併設の保育園があれば、そこで実施することができ、 受け入れ先を探す必要がありません。 保育園の利用者からすれば、 人材不足で子どもたちに目が行き届かない、 ということがないので、安心して預けることができます。 保育園としても、常に実習生がいるので、 人材不足の心配が少なくなります。 この事例から考えられるのは、 人材不足で悩む企業・お店は、 その業種を目指す人のための専門学校を作れば良い、 ということです。 というと話が大きくなり過ぎるので、 専門学校の実習..
飲食店を開業するには、 まず料理を学ばなければなりません。 しかし、ビジネスとして参入するなら、 料理人を雇う方法もあります。 ただし、商売の最大リスクは人件費です。 先のわからない勝負に、リスクを背負うのは危険です。 とすると、自分で調理するか、 調理の不要な業態を選べば良いのです。 「しゃぶしゃぶ」or「焼肉」。 仕入れ先を厳選すれば、肉の素人でも構いません。 お客さまが自身で調理するので、料理人も不要です。 アルバイトだけなら、人件費は半分以下。 業態の特性を考えると、1階店舗である必要もないので、 家賃も半分。 これだ..
企業の商品開発担当者が、 社長のOKをもらいに行きます。 緊張の瞬間。 「いいじゃないか。これでいこう!」。 担当者はホッとし、思わず「ありがとうございます」。 よくある光景なのですが、私は違和感を覚えます。 なぜ、従業員が社長に礼を言うのでしょうか。 社長の命令で一所懸命に作り、完成させたのだから、 礼を言うのは社長ではないでしょうか。 「いい商品を作ってくれて、ありがとう!」と。 社長は、 それくらいの器量を持っていなければなりません。
日本人によるお米の消費が減ってきています。 とは言うものの、お米に対する執着は強く、 おいしいお米やご飯を美味しく食べる方法に関しては、 かなり敏感に反応します。 お米の銘柄にこだわり、ご飯の友を探し求め、 ご飯を美味しく炊くための炊飯器が発売されると、 高額でも躊躇なく買ってしまいます。 やはり、日本人にとってお米は特別な存在。 すなわち、お米・ご飯に関することには、 お金を使うということ。 お米、炊飯器、水、ご飯の友、 食器、テーブルや椅子……。 ご飯を美味しく食べるために“欲しい” と思ったものには、すぐに手を出してしまうのです。 ..
ある割烹料理店では、お客さまにお出しする割り箸を あらかじめ湿らせておきます。 乾いた食べ物が、 箸につかないようにする心配りなのです。 箸をお出しする時には、 「お箸を濡らしておりますが、 もし乾いたお箸がよろしければ、 代わりをお持ちいたします」 と、ひと言添えています。 このお店は、有名な老舗です。 老舗は、商品だけではなく、そのすべてが一流なのです。
大繁盛している、ある料理屋さんでは、 お客さまの食べ残したものを後でチェックするそうです。 そして、二度とその料理・食材を 出さないようにしています。 お客さまの好きなものを聞いて出すのではなく、 嫌いなものを出さないようにするのです。 お客さまも気づかないような心遣いですが、 もし誰かと一緒に来店した時、 自分だけ嫌いな食材が使われていないことに気づいたら、 どう感じるでしょうか。 その感激・感動は、非常に大きなものになります。 これぞ、繁盛店のおもてなしです。
福岡にある居酒屋のランチタイムメニューは、一品のみ。 「サバ定食・900円」。 連日行列ができる、人気店となっています。 脂がのって、ふっくらとした焼きサバ。 豆腐、漬け物、味噌汁、ご飯。 ご飯はおかわり自由。 一品しかないので、注文する必要もなく、 席に座れば、定食が運ばれてきます。 焼きサバによほどの自信がなければ、 こんな商売は成り立ちません。 どれほどの歳月を掛けて、 辿り着いたのかはわかりませんが、 たったひとつのことを極めれば、 人は集まってくるということの表れです。 お見事!
仙台・秋保温泉にある小さなスーパー 「主婦の店・さいち」。 売り場面積80坪ほどの家族経営のお店です。 ここは、“手づくりおはぎ”で知られており、 全国から多くの人がやって来ます。 朝、開店前から大行列ができるお店なのです。 ここのすごいところは、観光バスが立ち寄ることです。 休憩場所もない、ごく普通の小さなスーパーなのに、 ツアー客がやって来るのです。 失礼ながら、たかがおはぎです。 なのに、そこまで魅力があるのかと思うと驚きです。 商品力がどれほど重要なのかがわかります。 田舎町のありふれたスーパーであっても、 全国の人に知られる存..
イチゴとメロンをモチーフにした 革製品だけを販売するお店があります。 たとえば、メロンの網目模様がついた財布。 この網目には、 「夕張メロン」と「クラウンメロン」の種類があります。 財布の中の色も赤肉と青肉になっています。 また、イチゴのコイン&パスケースは、 イチゴの形をしているのですが、 「あまおう」と「スカイベリー」があり、 若干形が違っています。 素人にはわからない違いです。 この小さなこだわりがユニークですね。 笑いが取れると、注目を集めやすくなります。 非常に面白いビジネスモデルです。 ただ、イチゴとメロンだけで長く続..
飲食店で、「マウンテン」と名のつくメニューを 見掛けるようになりました。 「唐揚げマウンテン」「ローストビーフマウンテン」。 山のように盛りつけていることから、 この名がついたのですが、 「大盛り」「デカ盛り」より、インパクトがあります。 ただただ“多いのだろう”と想像するのではなく、 “どれほど盛りつけられているのだろう” という好奇心が湧いてきます。 単なるブームなのですが、 注目度を高める効果はかなりのものです。 ネーミングだけの違いなのですが、 「言葉の力」を感じます。 他にも、「天丼」や「カツ丼」、「海鮮丼」 「ざるそば」「パフェ」..
女子はスイーツ命。 中でも、いちごを使ったスイーツには、 目の色が変わります。 いちごの季節になると、 ホテルでは「いちごフェア」が大盛況。 料理もスイーツもいちご尽くし。 120分5800円、90分5000円 という高額なビュッフェが、毎回満席となっています。 スイーツのお店もスーパーのお菓子売り場も いちごだらけ。 そんな需要に応えるため、いちご農家も増殖中。 品種も全国で300種以上存在しています。 いちご市場は、バブル期だと言っても良いでしょう。 参入するなら、いま。 ファッションや雑貨、文具、 家電にも可能性はあります..
地方で人気のあるラーメン店が、 東京に進出して、失敗することがよくあります。 その原因は、競争の激しさやレベルの違いにあります。 しかし、それだけではありません。 味の嗜好の差もあります。 東京の人の味覚に合わなかったのです。 これは、どうしようもないことです。 私の地元である和歌山のラーメンは、 豚骨醤油が主流で、 かつて東京に何店舗かが出店しましたが、 全滅してしまいました。 ラーメンブームで少し人気が出たからといって、 何も考えずに進出してしまったのです。 嗜好の違いには、勝てなかったのです。 そんな豚骨好きの和歌山には、 九..
銭湯は、心身ともに癒される場所です。 気持ち良く、心地良く。 風呂上がりにはコーヒー牛乳を飲んで、 誰もが昭和の風情をも体験できるところ。 大阪府豊中市にある銭湯では、 風呂上がりの光景が若干違っています。 脱衣所から出ると、そこはたこ焼き屋さん。 子どもからお年寄りまでが、たこ焼きを食べながら、 ビールやジュースを飲んでいます。 風呂に入れば、小腹も空いて、喉も乾きます。 そこに、たこ焼きとビールがある。 誰もがくつろいでしまうでしょう。 銭湯だけでは経営が厳しい時代。 利益率の高い粉ものとビールは、 安定した収益をもたらしてくれま..
1本720ml、1188円(税込み)の牛乳があります。 驚きの価格ですが、美味しいと評判になっています。 自然の中で丁寧に育てられているとはいえ、 なぜ、そこまで高いのでしょうか。 環境や飼料、育て方が違うのはもちろんですが、 この牧場の“姿勢”が、 高くても売れる牛乳を生み出しているのです。 牧場長曰く、 「生き物である牛が作った乳が、 ジュースと同じような価格で 売られている方がおかしい」。 飲料市場への疑問や消費者への問題提起とも言えます。 この言葉には、説得力があります。 生き物からいただく有り難い飲み物だ、 ということは心に..
ある居酒屋さんでは、お客さまの前に七輪を置き、 いろんな干物をその場で焼いて、食べさせてくれます。 と言っても、焼くのはお客さま。 興味を持った干物を選び、 自分好みの焼き加減で食べることができます。 お店の人は、焼き方を教えるだけ。 このお店は、ほぼ干物だけを提供しているので、 料理人が必要ありません。 料理をしなくても、 お客さまは満足して帰っていくのです。 このように、調理をしない飲食店が有利であることは、 業界では常識です。 焼き肉やしゃぶしゃぶもそうです。 お客さまに料理をしてもらう方法を考えれば、 料理人がいらないので、 ..
大金を注ぎ込んで建てる家。 悩んで、迷って、時間も掛かります。 お客さまは、買った後の生活を想像して、 その理想に近い家を選択します。 見ための理想もあれば、暮らしぶりの理想もあります。 そこで、お客さまの決断を促す方法があります。 「一番大切なものは何か」を提案するのです。 家族の絆、夫婦の時間、子どもの成長……。 たとえば、 「子どもとの会話が弾む間取り」 「夫婦がゆったり寛げる寝室」 「子どもの勉強効率が上がる部屋」 「働くママの家事が3割軽減される動線」 「ひとりになれる場所と家族が集う場所」。 このように、見ためではない部分、 ..
仙台市にあるハマグリ料理のお店には、 「わんこハマグリ」というメニューがあります。 焼きハマグリを昆布と鰹の出汁で食べるというものです。 わんこそばと同じく、「ストップ」と言わない限り、 ずっとハマグリが出てきます。 定額の食べ放題ではなく、1皿3個ずつの料金ですが 人気となっています。 わんこそばもそうですが、こうした方法で提供されると、 お客さまは調子に乗ってというのか、意地になって、 食べ続けてしまいます。 つまり、客単価が上がっていくということです。 少量の料理を“わんこ”スタイルで提供すれば、 お客さまも楽しいし、お店も儲かりますね。
あるホテルの館内には、 海の幸を楽しめる屋台風居酒屋があります。 ホテル内に居酒屋があるのは普通で、 食後や寝る前にお酒を楽しむ場所となっています。 しかし、このホテルの居酒屋は、 お酒を呑むのはもちろん、海鮮料理に力を入れていて、 お客さまは“食べるために”ここを訪れます。 そのために、わざわざ 「食事なしプラン」で宿泊しているのです。 珍しいケースですが、ホテルとしては、 食材を共有できるので無駄がなく、 しかも料理とお酒で客単価が大きくアップします。 ぜひ、マネしたいところです。 館内に作る場所がないなら、 ホテル近くに直営の居酒屋を作..
ある居酒屋さんには、 「チンチロリンハイボール」というメニューがあります。 それを注文すると、 サイコロが2つ入った茶碗が差し出されます。 そう、賭博の「チンチロリン」です。 振ったサイコロの目によって、勝負します。 このお店では、 2つのサイコロの目を足した数が、偶数なら半額に、 ゾロ目なら無料に、奇数なら倍額になります。 かなりのギャンブルに思えますが、倍額になっても、 ハイボールの量が倍になって出てくるので、 お客さまに損はありません。 お店にとっては、注文が増えたことと同じになります。 酒の席では、こういう単純なゲームがウケるのです。
店主の人柄に惚れて、 常連さんになることはよくあります。 お店や商品はほどほどでも、 店主に会うために通う人もいます。 そんな愛されている店主には、 面白い人が多いのです。 笑いのセンスがある人です。 たとえば、臨時休業を知らせる 張り紙1つにもユーモアがあります。 「お客さんにスイカが「おいしくない」っ言われて 兄がいじけたので休みます。 兄はほめられてのびるタイプなのになぁ〜」 「道重さゆみがモーニング娘’14を卒業した為、 臨時休業致します。 (ももクロにのりかえます)」 「浮気がバレたので、今日は閉店します。 またのお越しをお..
ある雑誌が、 「今年流行するものランキング」を発表しています。 情報収集力・分析力に長けている雑誌編集部が 導き出したランキングなので、 予想が外れることは少ないと思います。 ……と言いたいところですが、??? 世の中の流行は、自然発生的に生まれるものは少なく、 ほとんどの場合、企業によって創り出されています。 衣食住すべてにおいて、 「今年はこれ!」と決めたものを新商品として発売し、 「今年流行するもの」として、 メディアに取り上げてもらうのです。 実際に流行っていなくても、 メディアが流行っていると流せば、 その時からブームが起こるのです。 ..
神戸・三宮の繁華街に、 ホットドッグの移動販売車が止まっています。 ホットドッグと言えば、日本では浜辺や公園のイメージ。 アメリカでは、街中。 繁華街(飲屋街)で販売しているのは、 珍しいのではないでしょうか。 しかも、もっと不思議なのは、真夜中に売っていること。 このお店は、 飲んだ帰りのお客さまをターゲットにしているのです。 「飲んだ後はラーメン」のイメージですが、 意外にもホットドッグは売れるそうです。 常識やイメージに囚われないことが 大切だということです。 だとすると、売る場所や売る相手は、 もっと柔軟に考えるべきですね。
中高年以上には懐かしい「パインアメ」。 最近、いろんなところで見かけるようになりました。 たとえば、「パインカステラ」。 サブタイトルには、「パインアメの味をカステラに」。 食べてみましたが、ふわふわしっとりとしていて、 パインアメの味と香りが生きていました。 ただの話題づくりではなく、 しっかりと美味しいカステラです。 他にも、 「パインアメソフトクリーム」「パインバーム」 「噛むブレスケア・パインアメ味」 などが出ているようです。 古いものは、年配の人には懐かしく、 若い人には新しいので、注目度はかなり高くなります。 古き良きもの..
ある居酒屋さんでは、 「何、それ?」というメニューがあります。 ノンアルコールビールと焼酎を組み合わせた 「ゼロ酎ハイ」。 変わった組み合わせなので、 興味を持つ人はたくさんいます。 しかし、よく考えれば、 何のための「ノンアルコール」なのか、という疑問が。 せっかくアルコールを抜いたものに、 アルコールを足しているのです。 結局、変な味のビールになるだけではないでしょうか。 ここで、お客さまから「ツッコミ」が入ります。 「何の意味があるの?」「何のこっちゃ!」。 でも、面白がって注文してしまいます。
和歌山の国道沿いで古くから営業している、ある食堂。 一膳めし屋という風情で、 お客さまは車で立ち寄る常連さんばかり。 このお店には、 恐らく日本中でここだけであろうメニューがあります。 「にゃんこ飯」。 みなさんよくご存知の“ねこまんま”です。 ご飯とかつお節の、あの組み合わせ。 ねこのご飯もしくは家庭でしか味わうことのない メニューを堂々と販売しているのです。 ご飯とご飯の間に、 しょうゆに浸したかつお節が挟まっています。 赤い弁当箱に入り、味つけ海苔が別添えで出されます。 決して外食では見ることのないメニューですが、 これにハ..
あるオークションサイトに、 キャラクターフィギュアを出品した日本人がいました。 落札したのは、海外の人。 出品者から送られてきた荷物を開けた落札者は、 非常に驚き、感激しました。 荷物の中身を写真に撮り、SNSにアップしたところ、 大絶賛するコメントが多数寄せられました。 この出品者は、箱に入ったフィギュアを 保護するための緩衝材の代わりに、 日本のスナック菓子を使っていたのです。 スナックは窒素を充填しているので、 緩衝材に適しています。 海外の人にしてみれば、欲しいモノを落札できた喜びに、 日本のお菓子と出逢えた喜びも加わり、 感動もより..
東京・谷中のある居酒屋には、 サワー(酎ハイ)が約140種類もあります。 味噌サワー・甘酒サワー・おしるこサワー・ キムチサワー・かぼちゃサワー・ポタージュサワー……。 試すのを躊躇してしまうような、 いわゆる“ゲテモノ”です。 しかし、これがお店の“売り”になっています。 怖いもの見たさのチャレンジャーが、 毎夜「マズい!」「いまいち!」「なんだ、これは?」 と文句を言いながら、笑顔で呑んでいます。 変なものを楽しんでいるのです。 このお店のすごいところは、新しいサワーを考える時、 店主は味見をしないということ。
音楽がデジタルデータで販売されるようになり、 CDさえ消えようとしています。 しかし、ラジカセなどで録音・再生する カセットテープが、密かに生き延びています。 デジタルの苦手な中高年が、 操作の楽なカセットレコーダを いまだに利用しているのです。 カラオケを練習する際に、録音が容易で、 聞きたい部分がすばやく再生できるカセットの方が、 使い勝手が良いのです。 そんな需要が増えていることを受け、 カセットテープのメーカーが、さらに使いやすいように、 1、2曲だけを録音できる 「10分用テープ」を販売しました。 それが中高年の需要に合致し、 販売数..
以前はぬいぐるみばかりだったクレーンゲームですが、 最近はお洒落な雑貨やお菓子など、 そのバリエーションは豊富になっています。 千葉県にある道の駅には、 生きている「サザエ」のクレーンゲームがあり、 立ち寄った人びとを面白がらせています。 お土産にサザエを、という遊び心ですが、 話題性があって、楽しいアイデアです。 他の地方にも、伊勢エビやロブスター、 カニ、ホタテなどの海鮮物や ウーパールーパー、カブトムシ、ミドリフグなどという ユニークなものがあります。 このアイデアを拝借し、 さまざまなお土産のクレーンゲームを作り、 産品販売所や道の駅、旅館な..
おばちゃんが1人で切り盛りする居酒屋には、 メニューがありません。 「おまかせ」あるいは「何でも作ってくれるのか」 と思うでしょうが、どちらもハズレです。 「お通し5品 300円」。 料理は、これだけなのです。 席に座れば、この5品が出されます。 注文するのは、飲み物だけ。 おばちゃんにはファンがいて、 おばちゃんの料理にもファンがいて、 メニューのないことに文句を言うお客さまはいません。 出された料理をつまみながら、お酒を飲みます。 しかも、たった300円なので、 その分の浮いたお金をお酒にまわします。 つまり、お酒の注文がどんどん..
オーダーメイドの「お守り」があります。 一人ひとりの願いごとを聞き、 日本の伝統的な文様を組み合わせたデザインの 「お守り」を作ってくれます。 ネット上のサイトで注文でき、 1つ3000円(税・送料込み)。 高いようにも感じますが、売れているようです。 不思議なのは、自分の足でお参りもせず、 「お守り」だけをネットで購入すること。 それでご利益があると 信じることができるのでしょうか。 やはり日本人は、本当の信仰心がないのでしょうね。
平日のランチタイム。 イタリアン・フレンチ・和食・スイーツなど、 女性ウケするお店をテレビ局が取材していると……。 そこに映っているのは、40〜50代のおばさんたち。 ここ2,3年、急激に増えています。 たまの女子会なのかとも思うのですが、 ひとりで来ている人も結構います。 それは、どのお店を見ても同じです。 仕事はどうした? 家事は済んだの? いらぬお世話でしょうが、 「それで良いのか」と心配してしまいます。 憂さ晴らしなのかもしれませんが、 毎日のように出掛ける人も多いようです。 その中で目立つのが、 スマホでインスタ用写真..
東京・有楽町にある居酒屋さんの 看板や暖簾に書かれているのは、 「インドマグロの玉菊」。 普通の居酒屋さんなのですが、 イチオシがインドマグロなのです。 日本では、クロマグロに次ぐ高級品として知られ、 それが比較的安く食べられるので、 このお店にはマグロファンが殺到しています。 マグロファンでなくても、 このキャッチフレーズには興味を持ってしまいます。 まず、一般人はマグロの種類まではあまり知らず、 「どんなマグロだろう?」と考えます。 また、あまり聞いたことのないインドマグロを 推しているお店にも興味が湧きます。 つまり、新鮮で斬新さを感じ..
「お弁当に入っていたら最も嬉しいおかずは?」 というアンケートがありました。 1位「唐揚げ」 30.8% 2位「卵焼き」 19.1% 3位「ハンバーグ」 9.0% 4位「エビフライ」 8.5% 5位「しょうが焼き」 7.9% 6位「特にない」6.0% 7位「ウインナー」5.6% 8位「ミートボール」 4.2% 9位「煮魚・焼魚」 3.8% 10位「惣菜(きんぴらなど)」 1.2% 11位「スパゲッティ」1.1% 12位「生野菜」1.0% 13位「焼きそば」 0.9% 14位「その他」 0.9% お弁当屋さんが、 この結果を元におかずを入れ替えたら、 ..
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ブランド品の「ヴィンテージ」を売るお店があります。 「ヴィンテージ」と聞くと、 かなり価値があるもののように感じますが、 平たく言えば“古いもの”です。 家に眠っていた古いブランド品も「ヴィンテージ」です。 ブランド品の中古買い取り業者なら、 買い取り拒否する商品。 そんな品が、「ヴィンテージ」として“生まれ変わり”、 さらに高額で販売されているのです。 眼のつけどころというのか、発想の転換というのか。 新しいもの、古いもの、 それぞれに価値があるということを忘れてはいけません。
ある居酒屋さんでは、 「何、それ?」というメニューがあります。 ノンアルコールビールと焼酎を組み合わせた 「ゼロ酎ハイ」。 変わった組み合わせなので、 興味を持つ人はたくさんいます。 しかし、よく考えれば、 何のための「ノンアルコール」なのか、という疑問が。 せっかくアルコールを抜いたものに、 アルコールを足しているのです。 結局、変な味のビールになるだけではないでしょうか。 ここで、お客さまから「ツッコミ」が入ります。 「何の意味があるの?」「何のこっちゃ!」。 でも、面白がって注文してしまいます。
和歌山の国道沿いで古くから営業している、ある食堂。 一膳めし屋という風情で、 お客さまは車で立ち寄る常連さんばかり。 このお店には、 恐らく日本中でここだけであろうメニューがあります。 「にゃんこ飯」。 みなさんよくご存知の“ねこまんま”です。 ご飯とかつお節の、あの組み合わせ。 ねこのご飯もしくは家庭でしか味わうことのない メニューを堂々と販売しているのです。 ご飯とご飯の間に、 しょうゆに浸したかつお節が挟まっています。 赤い弁当箱に入り、味つけ海苔が別添えで出されます。 決して外食では見ることのないメニューですが、 これにハ..
ウズベキスタンには、 「ナン」だけを売る屋台が集まった 「ナンバザール」があります。 屋台がズラリと並んだ光景は圧巻です。 肉や玉ねぎなどの具材が入ったものや 作った人の名前と電話番号が書かれた、 ユニークな「ナン」があります。 「ナン」だけを売るという“専門化”には、 驚くほどの集客力があります。 誰もが行ってみたくなるでしょう。
京都のパスタ屋さんには、 「つゆだくカルボナーラ」というメニューがあります。 「ただのスープスパゲティやんけ!」と、 関西弁でツッコミたくなるメニューなのですが、 女性に人気があります。 ネーミングで興味をそそり、 味でお客さまを捕まえています。 これを「目先を変えただけ」と捉えるか、 「優れた戦略」と捉えるか。 ハッキリ言うと、 “小手先のテクニック”ではありますが、 成功事例としてご紹介しておきましょう。
ある居酒屋さんには、 「チンチロリンハイボール」というメニューがあります。 それを注文すると、 サイコロが2つ入った茶碗が差し出されます。 そう、賭博の「チンチロリン」です。 振ったサイコロの目によって、勝負します。 このお店では、 2つのサイコロの目を足した数が、偶数なら半額に、 ゾロ目なら無料に、奇数なら倍額になります。 かなりのギャンブルに思えますが、倍額になっても、 ハイボールの量が倍になって出てくるので、 お客さまに損はありません。 お店にとっては、注文が増えたことと同じになります。 酒の席では、こういう単純なゲームがウケるのです。
鳥取の栽培漁業センターとJR西日本が協同で、 「養殖サバ」の販売を始めています。 相当新鮮でなければ食べられない“生食”が、 遠隔地でもできると言います。 その名も『お嬢サバ』。 ダジャレです。 しかし、ちゃんとした理由のあるダジャレなのです。 完全養殖なので、 天然サバに多い寄生虫がつきにくくなっています。 この特徴を取って、 虫がつきにくい“箱入り娘”=『お嬢サバ』 となったのです。 インパクトもあり、消費者に強くアピールできます。 なるほど!
銭湯は、心身ともに癒される場所です。 気持ち良く、心地良く。 風呂上がりにはコーヒー牛乳を飲んで、 誰もが昭和の風情をも体験できるところ。 大阪府豊中市にある銭湯では、 風呂上がりの光景が若干違っています。 脱衣所から出ると、そこはたこ焼き屋さん。 子どもからお年寄りまでが、たこ焼きを食べながら、 ビールやジュースを飲んでいます。 風呂に入れば、小腹も空いて、喉も乾きます。 そこに、たこ焼きとビールがある。 誰もがくつろいでしまうでしょう。 銭湯だけでは経営が厳しい時代。 利益率の高い粉ものとビールは、 安定した収益をもたらしてくれま..
あるオークションサイトに、 キャラクターフィギュアを出品した日本人がいました。 落札したのは、海外の人。 出品者から送られてきた荷物を開けた落札者は、 非常に驚き、感激しました。 荷物の中身を写真に撮り、SNSにアップしたところ、 大絶賛するコメントが多数寄せられました。 この出品者は、箱に入ったフィギュアを 保護するための緩衝材の代わりに、 日本のスナック菓子を使っていたのです。 スナックは窒素を充填しているので、 緩衝材に適していたのです。 海外の人にしてみれば、欲しいモノを落札できた喜びに、 日本のお菓子と出逢えた喜びも加わり、 感動も..
お店の入口前に、 小さなフラワーショップを作ったスナックがあります。 お酒と花には、何の繋がりもないように思えますが、 実は緻密に計算された戦略なのです。 スナックに来たお客さまが、お店の女の子に 花をプレゼントするように仕掛けたのです。 女の子たちを喜ばせ、花も確実に売れるということです。 なるほど!
飲食店を開業するには、 まず料理を学ばなければなりません。 しかし、ビジネスとして参入するなら、 料理人を雇う方法もあります。 ただし、商売の最大リスクは人件費です。 先のわからない勝負に、リスクを背負うのは危険です。 とすると、自分で調理するか、 調理の不要な業態を選べば良いのです。 「しゃぶしゃぶ」or「焼肉」。 仕入れ先を厳選すれば、肉の素人でも構いません。 お客さまが自身で調理するので、料理人も不要です。 アルバイトだけなら、人件費は半分以下。 業態の特性を考えると、1階店舗である必要もないので、 家賃も半分。 これだ..
お客さまを買う気にさせるには? 欲しくなるセールストークの見本があります。 テレビ通販でお馴染みの「ジャパネットたかた」です。 商品がどれだけ優れているかはあまり語らず、 具体的な使い方を提案しています。 たとえば、「腹筋ができる座イス」。 「メタボ解消に運動しましょう」ではなく、 「これならテレビを観ながら、 気が向いた時に10回ぐらい腹筋できますよ」 という説明をします。 「ICレコーダー」の場合。 ICレコーダーはビジネスマンがメインターゲットですが、 共働きのお母さんに向けて、 「お子さんに声で伝言を残すと喜ばれますよ」 と、ア..
福岡にある居酒屋のランチタイムメニューは、一品のみ。 「鯖の一枚焼き定食・1000円」。 連日行列ができる、人気店となっています。 脂がのって、ふっくらとした焼きサバ。 豆腐、漬け物、味噌汁、ご飯。 ご飯はおかわり自由。 一品しかないので、注文する必要もなく、 席に座れば、定食が運ばれてきます。 焼きサバによほどの自信がなければ、 こんな商売は成り立ちません。 どれほどの歳月を掛けて、 辿り着いたのかはわかりませんが、 たったひとつのことを極めれば、 人は集まってくるということの表れです。 お見事!
仙台・秋保温泉にある小さなスーパー 「主婦の店・さいち」。 売り場面積80坪ほどの家族経営のお店です。 ここは、“手づくりおはぎ”で知られており、 全国から多くの人がやって来ます。 朝、開店前から大行列ができるお店なのです。 ここのすごいところは、観光バスが立ち寄ることです。 休憩場所もない、ごく普通の小さなスーパーなのに、 ツアー客がやって来るのです。 失礼ながら、たかがおはぎです。 なのに、そこまで魅力があるのかと思うと驚きです。 商品力がどれほど重要なのかがわかります。 田舎町のありふれたスーパーであっても、 全国の人に知られる存..
大阪・千林商店街に、 たくさんのポケモンが集まってきた。 これは、商店会が「ポケモンGO」の 「ポケモンが集まって来る」という、 アイテム(課金サービス)を利用した、 集客のひとつです。 その効果があり、多くの人たちが押し寄せたのです。 商売と結びついているのかどうかはわかりませんが。 この「ポケモンGO」を活用した、 観光客誘致のアイデアをひとつ。 任天堂に依頼し、 「ご当地ポケモン」を作ってもらうのです。 そこに行かなければゲットできないポケモンがいれば、 大きな集客力となります。
ある老舗ホテルでは、お客さまがゴミ箱を机の下から ベッドの隣に移動させていたら、 連泊の場合、清掃後もその場所を変えません。 次回、宿泊した時にも、同じ位置に置きます。 こんな細かなところまで、 お客さまのデータを記録しておくことに脱帽です。 お客さまは気づかないかもしれませんが、 これが本当のおもてなしではないでしょうか。
東京・谷中のある居酒屋には、 サワー(酎ハイ)が約140種類もあります。 味噌サワー・甘酒サワー・おしるこサワー・ キムチサワー・かぼちゃサワー・ポタージュサワー……。 試すのを躊躇してしまうような、 いわゆる“ゲテモノ”です。 しかし、これがお店の“売り”になっています。 怖いもの見たさのチャレンジャーが、 毎夜「マズい!」「いまいち!」「なんだ、これは?」 と文句を言いながら、笑顔で呑んでいます。 変なものを楽しんでいるのです。 このお店のすごいところは、新しいサワーを考える時、 店主は味見をしないということ。
思わず見てしまう。思わず読んでしまう。 私たちのまわりには、そんなことが多々あります。 その中のひとつが、言葉です。 たったひと言が、多くの人を惹きつけたりします。 その言葉が入っているだけで、人は興味を持ち、 お店を利用してしまうことがあります。 「裏技」「秘伝」「秘密」「理由」「損」「失敗」 「得」「マスコミ」「話題」「魔法」「新○○」 「初○○」「楽」「ここだけ」「一番」「痩せる」 「奇跡」「人気」「みんな」「いまだけ」「限定」 「先着」「特別」「割引」「おまけ」……。 これらのキーワードを使えば、 注目度を高めることは容易になります。 ..
音楽がデジタルデータで販売されるようになり、 CDさえ消えようとしています。 しかし、ラジカセなどで録音・再生する カセットテープが、密かに生き延びています。 デジタルの苦手な中高年が、 操作の楽なカセットレコーダを いまだに利用しているのです。 カラオケを練習する際に、録音が容易で、 聞きたい部分がすばやく再生できるカセットの方が、 使い勝手が良いのです。 そんな需要が増えていることを受け、 カセットテープのメーカーが、さらに使いやすいように、 1、2曲だけを録音できる 「10分用テープ」を販売しました。 それが中高年の需要に合致し、 販売数..
おばちゃんが1人で切り盛りする居酒屋には、 メニューがありません。 「おまかせ」あるいは「何でも作ってくれるのか」 と思うでしょうが、どちらもハズレです。 「お通し5品 300円」。 料理は、これだけなのです。 席に座れば、この5品が出されます。 注文するのは、飲み物だけ。 おばちゃんにはファンがいて、 おばちゃんの料理にもファンがいて、 メニューのないことに文句を言うお客さまはいません。 出された料理をつまみながら、お酒を飲みます。 しかも、たった300円なので、 その分の浮いたお金をお酒にまわします。 つまり、お酒の注文がどんどん..
フィリピンのケンタッキーフライドチキンには、 肉好きを驚嘆させるメニューがあります。 「Double Down Dog」。 大きなソーセージをサンドした ホットドッグなのですが、 驚くのはドッグパン代わりのもの。 ドッグパンではなく、 ソーセージを挟むことのできるカタチをした、 チキンフィレのフライなのです。 つまり、ドッグパンのカタチをしたフライドチキンで、 ソーセージを挟んでいるのです。 肉をサンドした肉。 これは、肉好きにはたまりません。 大きなソーセージだけでは、インパクトがありません。 やるなら、これくらい徹底した方が、注目..
あるクリーニング店では、 業界の不況に飲み込まれることのないよう、 新たな市場を開拓しました。 これまでクリーニング店とは まったくの無縁だった分野に、アプローチしたのです。 洗濯はできないとされてきた、剣道の防具です。 金属や皮、漆塗りなど、 さまざまな素材が使われているため、手入れはできても、 洗濯することは不可能だと思われていました。 よって、強烈な匂いがしても、 我慢するのが常識だったのです。 そこで、このクリーニング店は洗濯方法を研究し、 諦めていた剣士たちに救いの手を差し伸べたのです。 「面」「小手」「垂」のセットで、 7500円..
三重県松阪市に、回転焼き肉のお店があります。 焼き肉を“回転寿司形式”で食べさせるお店は、 全国で見られるようになってきましたが、 このお店はちょっと違います。 高級な松阪牛をもっと手軽に食べてもらうための 実験的な店舗です。 このお店なら、庶民でも 松阪牛のさまざまな部位が食べられます。 高級な食材・料理であっても、 店舗費や人件費を押さえることができれば、 より多くの人に食べてもらうことができるのです。 “回転寿司形式”には、そんな可能性があります。
京都のパスタ屋さんには、 「つゆだくカルボナーラ」というメニューがあります。 「ただのスープスパゲティやんけ!」と、 関西弁でツッコミたくなるメニューなのですが、 女性に人気があります。 ネーミングで興味をそそり、 味でお客さまを捕まえています。 これを「目先を変えただけ」と捉えるか、 「優れた戦略」と捉えるか。 ハッキリ言うと、 “小手先のテクニック”ではありますが、 成功事例としてご紹介しておきましょう。
ある居酒屋さんでは、 メニュー表に店員さんの顔写真を載せています。 名前と簡単なプロフィールつきで、 店員さんを憶えてもらうためにしていることです。 お店とお客さまとの距離を縮めるために もっとも重要なのは、 店員さんとお客さまとのコミュニケーションです。 挨拶や注文を聞くだけの関係より、名前を呼んで、 他愛もない会話をすることの方が、 より親しみを感じやすく、 何度も足を運びたくなるものです。
成田空港国際線出発ロビー。 出国審査を終えてロビーに入ると、 目の前に「美顔ローラー」のショップがありました。 ただテーブルの上に商品を並べただけのお店です。 この美顔ローラーは、1台2万円という高額ながらも、 1日に10台20台と売れています。 簡易なお店なのに、なぜ売れるのでしょうか。 その秘密は、場所にあります。 飛行機の利用者にとって、 出国審査は精神的な負担であり、落ち着かないものです。 その審査が終わると、 ホッとして、心に余裕が生まれます。 その瞬間、目の前にこのお店が出現するのです。 元々女性が興味を示す商品である上..
鹿児島の屋久島は、雨が多いと言います。 「ひと月に35日雨が降る」と言われるほど。 そんな厳しい生活環境でも、 人びとには普通の暮らしがあり、 普通の消費行動があります。 しかし、一部のお店では、 “雨が多い故に繁盛している”という、 興味深い事例があります。 雨が多いと洗濯物が乾かず、 時にはカビが繁殖してしまうことも。 よって、クリーニング店が繁盛しているのです。 また、雨が多いと、 外で何かをする楽しみが奪われるので、 カラオケ店が流行っています。 こうした事象から、雨による困りごとを解決する、 新しいビジネスが考えられるのではないで..
ある味噌汁専門店のメニューに載っている具材名には、 「゛(濁点)」がついていません。 「くしら」「はまくり」「しゅんさい」 「ゆは」「ししみ」「とせう」 “汁が濁らないように”という言葉遊びなのです。 味噌汁の味にはまったく関係ないのですが、 これを“小粋”な演出だと感心する人は多いのです。 どうでもいいことだと思うかもしれませんが、 小さな遊び心は大切なのです。
静岡にある「枡形(ますがた)」という食堂は、 豚汁が美味しいことで有名です。 豚汁目当てに、全国からお客さまがやって来ます。 失礼ながら、どこにでもある食堂です。 豚汁が美味しいというだけで、 なぜそこまで人気があるのでしょうか。 そこには、“美味しい豚汁”の域を超えた、 こだわりがあるからです。 作り方を聞くと、もはや豚汁ではありません。 常識を覆す作り方に、驚くしかありません。 豚骨や鶏ガラ、煮干しなどの魚介系で 出汁を取るところから始まります。 一般的な豚汁で、豚骨や鶏ガラを使うことなど ありませんから、味も想像できません。 作..
以前、病院内に「スターバックス」が 出店しているのを見て、 「なるほどなぁ〜」と感心したことがあります。 病院というところは、 患者も家族も“待つ”ことの多い場所です。 人気のあるカフェがあるのは、とても嬉しいことです。 また、この病院の近くには、 「ダイソー」がオープンしました。 入院に必要な箸、スプーン、コップといった生活用品や 介護用品などを100円で買うことができます。 入院にはお金が掛かるので、非常に助かります。 別の病院には、コンビニができていました。 入院患者や家族が便利なだけではなく、 このコンビニでは焼きたてパンが売られ、..
売りにくい商品を売ろうとする場合には、 その弱点を違う言葉に置き換えて アピールすれば良いでしょう。 たとえば飲食店で、 安く売るために、食材を少なくしなければならない場合。 ホルモンの量が少ない「ホルモン煮定食」では、 物足りない、しょぼい定食と認知されてしまいます。 しかし、これを「スープが旨いホルモン煮定食」 としたらどうでしょう。 ホルモンの味が染みたスープがメインとなり、 お客さまも納得してくれます。 また、牛肉の切れ端や脂ばかりの肉、 固い肉を焼き肉として売る場合。 「ガッツリカルビ」としてはどうでしょう。 安くて、たくさん食..
カナダのバンクーバーに、 「JAPADOG」というホットドッグ屋さんがあります。 日本人が屋台から始めたお店で、 現在大人気となり、行列ができるほど。 店舗数も拡大しつつあります。 ここのホットドッグは、 日本食とホットドッグを融合させたもの。 「TERIMAYO」「OROSHI」「TONKATSU」 「KOBE BEEF」「OKONOMI」……と、 日本テイストの味が売りとなっています。 ホットドッグと言えば、定番メニューで、 多くの人が日常的に食べるものです。 つまり、美味しければ、 たくさん売れることがわかっているメニュー。 そこに..
あるおでん屋さんには、 「まぬけ」というおでん種があります。 ねぎを串に刺しただけのものです。 まぐろとねぎの「ねぎま」から、 まぐろを抜いたから「まぬけ」なのです。 お上手! こうした、どうでも良いようなことが、 お客さまとの会話のキッカケとなり、 それが話題となって、口コミが広がるのです。 ただの言葉遊びだと、バカにしてはいけません。
コインランドリーの待ち時間と言えば、 その場で本や雑誌を読むか、一度自宅に戻るか。 この待ち時間に商機アリ! コインランドリーとパンケーキ屋さんがコラボして、 隣同士でお店を開店させました。 洗濯している間、隣接のパンケーキ屋さんで、 カフェタイムを取ることができます。 各洗濯機に設置された装置に、携帯番号を入力すると、 洗濯終了を電話で教えてくれるようになっています。 コインランドリーを利用するお客さまが、 虚無な時間を過ごすことなく、 くつろぎの時間を得ることができます。 なるほど! なアイデアです。 “待ち時間”は、他にもたくさんあり..
不況のなかでも、元気な飲食店はたくさんあります。 牧場直営のステーキ屋さん・焼き肉屋さん。 漁協・漁師が営む、海鮮料理店。 採れたて新鮮野菜を提供する、農家レストラン。 これらのお店は、生産者直営なので経費が少なく、 安く提供しても大きな儲けがあります。 消費税が上がっても、恐れるものはありません。 これからもっと増えていく業態です。 生産者自ら経営することで、流通を簡略化すれば、 売る側にもお客さまにも大きなメリットが生まれます。 今後は、生産者が小売りをし、 小売店が生産に乗り出すことが、 勝ち残っていくための、 ひとつの手立てとなることで..
小さな個人書店が、次々に潰れています。 本を読まなくなったことや万引き被害などが、 その原因です。 この状況から抜け出し、生き残るために、 新たな取り組みを始めている書店があります。 「書店+○○○」という兼業化。 「書店+ホテル」「書店+居酒屋」「書店+カフェ」。 本をゆったりと読んでもらい、 購入に繋げようという試みです。 加えて、別業種での収入確保が図れます。 また別の取り組みとしては、専門書店化があります。 ある分野の書籍に特化した書店。 「食」に関する本のみ。 「猫」のみ。 「旅」のみ。 専門書に絞ることで、 マ..
あるラーメン屋さんのカウンターには、 「高麗人参酢」という調味料が置かれています。 ラーメンの味を途中から変えるためにあるのですが、 身体に良さそうな名前なので、誰もが試してしまいます。 この調味料は、「血流促進」「冷え性改善」「肥満予防」 に効果があると言われているものなので、 頻繁にラーメンを食べる人にとっては、 嬉しいサービスなのです。 気休めと言えなくもないのですが、 これがあることで、安心して カロリーの高いラーメンを食べることができます。 つまり、リピーターになりやすいのです。
飲食店で何を注文するかを迷った時、 ふと見上げると、「人気メニューランキング」が。 これを見たほとんどの人が、 その中から注文するメニューを決めます。 人気があるのなら、美味しいに違いない。 と、力強く背中を押してくれるのです。 人は、さまざまな場面で迷います。 そんな時、ヒントを出してあげたら、 決断しやすくなるのです。 ひとつだけをお奨めしたのでは、 それは押しつけになりますが、 ランキングで選択肢を示してあげれば、 選んだの自分なので、自らの決断だと納得できるのです。
ある老舗ホテルでは、お客さまがゴミ箱を机の下から ベッドの隣に移動させていたら、 清掃後もその場所を変えません。 次回、宿泊した時にも、同じ位置に置きます。 こんな細かなところまで、 お客さまのデータを記録しておくことに脱帽です。 お客さまは気づかないかもしれませんが、 これが本当のおもてなしではないでしょうか。
保育専門学校付属保育園というものがあります。 学校のカリキュラムとしての実習があるので、 併設の保育園があれば、そこで実施することができ、 受け入れ先を探す必要がありません。 保育園の利用者からすれば、 人材不足で子どもたちに目が行き届かない、 ということがないので、安心して預けることができます。 保育園としても、常に実習生がいるので、 人材不足の心配が少なくなります。 この事例から考えられるのは、 人材不足で悩む企業・お店は、 その業種を目指す人のための専門学校を作れば良い、 ということです。 というと話が大きくなり過ぎるので、 専門学校の実習..