認知症になった親の在宅介護から高額老人施設への入所、そして経済破綻までの経緯をエッセイにしています。
主に、認知症になってしまった親の介護エッセイです。在宅介護から始まり、やがて手に負えなくなり高額老人施設への入所、そして経済破綻を目前に控えながら日々暮らす現状までの経緯を綴っています。その他、管理人自身の仕事や日常、気になる情報、憂いな私事についての雑記帳です。
菓子折を手に、父が世話になっていた認知症患者特化型の施設を訪れたのは、父を退所させてから10日ほど経ってからの事だった。 施設の食堂ロビーでは馴染みの顔の入所者達がそれぞれテレビを眺めていたり、ソファにぼんやり腰掛けるなどしており、暴言を吐く父を、よく叱り付けていたあの女性の姿もあ…
いわゆる”虫の息”で帰宅した父だったが、そのまま数日が過ぎた。 管理人は日々仕事に出向き、家にいる母から何らかの連絡が入るのを待つ形となった。 その間、日に1度医師が巡回に訪れ、訪問の看護師も点滴の交換や容態の確認に出入りしていた。 看護師が入るたび、床ずれ防止の姿勢変換やオムツ交換が…
少々長文になりますが、 糖質制限を実践した管理人の経緯と結果について書いてみます。 ダイエットやメタボ、 そして高血糖や糖尿病の改善に有効とのことから、 近年よく耳にするようになった『糖質制限』。 じつはこれ、単に”味覚として甘い”食物や飲料を控えれば OKというワケではありません。 それ以外の食品にも、糖質はそりゃもう沢山含まれています。 はいそうです、炭水化物ですね。 むしろ、こ…
父危篤 ———— 勤務中に知らせを受けたので、早退して一旦自宅に寄り、そういう連絡が入ったと母へ伝える。 外出着を準備するのに母が寝室のドアを開け放つと、そこでは施設をたらい回しにされる直前まで父が寝起きしていたベッドがあり、長年使っていた布団や枕が整然と延べられたままである。 あの日まで、認知症在宅介護の修羅場と化していた筈のベッドだが、いまやそれは用途も温度も必要としないただの物体でしか…
ノロウィルスの旬な季節になりました…
その後母が回復し、日常生活を取り戻すまでの間、施設から父の退所を促す連絡が来なかったのは、我が家にとって何よりの救いとなり奇跡だったといえよう。 施設へは毎日足を運び、父の様子を窺い話しかけ、何回かに1度はスタッフや他の入所の皆様へということで菓子や飲み物といった差入れもしていた。 本来、家族からの付け届けの類については、どこもそうだが一切断られるのが普通であった。だがそこではいつも素直に受け…
結局は、施設側に折れてもらったのだろう。 後ろ髪を引かれる思いを胸に、父のいる施設を後にしながら、帰りの車中ではただただそんな気持ちに苛まれた。 「どうか宜しくお願いします」と、施設の責任者に玄関口で頭を下げたときも、相変わらず父の叫び声は轟いており、こちらをじっと窺っていた何人かの他の入所者達の顔も目に入った。 その中には、父を一生懸命に叱り付けていた女性の姿もあり、隠れるか消えてなくなりたい…
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