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  • 映画「崖上のスパイ」

    ★この前はスパイを扱った韓国映画を続けて観たが、昨日から今日にかけて、アクション満載の中国映画を2本観た。★まずは、「崖上のスパイ」。日本が満州を支配していた時代。ソビエトで特殊な訓練を受けた工作員たちが密かに中国に侵入する。ミッションはある「同志」を救出すること。★誰が敵か味方かわからない。腹の探り合いのハラハラ感が見どころだ。拷問シーンは残酷だが、アクションシーンは面白い。★ロシア語で「夜明け」を意味する作戦。その遂行に多くの人が死んでいく。映像の背後に流れる音楽が切ない。★続いてみたのが「ヘリオス赤い諜報戦」。韓国の小型核兵器が謎の犯罪集団「ヘリオス」に奪われる。どうやら彼らはこの兵器を売りに出すようだ。★韓国のエージェント、香港警察、中国の公安がけん制しあいながら、「ヘリオス」と奪われた兵器を追う...映画「崖上のスパイ」

  • 水上勉「雁の寺」

    ★菅元総理の発言が話題になっている。岸田内閣に引導を渡すのか。★「引導」ということで、今日は水上勉さんの「雁の寺」(「雁の寺・越前竹人形」新潮文庫所収)を読み終えた。★京都洛西の孤峯庵には、画師・岸本南嶽による雁の襖絵がある。その南嶽が死に、彼と馴染みのあった女性・里子を孤峯庵の慈海和尚が引き取るところから物語が始まる。★昭和初期の話とはいいながら、当時の僧侶は戒律を蔑ろにし、飲酒するは、愛人を囲うはと乱れている。慈海もまた酒に溺れ、夜ごと里子との肉欲に溺れていた。★孤峯庵には一人の小僧がいた。名を慈念という。家庭環境に恵まれず、北陸からこの寺にやってきて、中学に通いつつ、僧侶への修行をしながら、寺の雑務を担っている。★和尚とその愛人の女性、そして小僧という不思議な構図で話が進む。★ある日、和尚が失踪する...水上勉「雁の寺」

  • 芥川龍之介「仙人」

    ★去年の夏は「新しい学校のリーダーズ」の首振りダンスが流行り、ちょっと前までは「ビングバングバングボーン」や「カンカンダンス」、そして今は「たんたんふるふる」と若い人たちの流行は目が回るようだ。★若い人相手の仕事なので、時代遅れにならないように努めねば。★さて中学校の期末テストが終わり、次は高校の期末テスト。それが終われば、夏期講座だ。今年も受験勉強が始まる。★今日は短い作品、芥川龍之介の「仙人」(「蜘蛛の糸・杜子春」新潮文庫所収)を読んだ。★大阪を舞台にした話。権助という男が口入れ屋を訪れる。男は仙人になれる奉公を求めているという。呆気にとられた口入れ屋。しかし、「よろず口入れ」という暖簾を嘘にはできない。なんとかならないかと考え、ある医者の家に仕事を見つける。★奉公先を見つけてもらい喜んだ権助。医者の...芥川龍之介「仙人」

  • 立松和平「蛍の熱」

    ★今年は梅雨入りが遅れているという。6月は「水無月」ともいう。旧暦とはいえ「水がない月」とはどういうことか。語源は諸説あるようだが、「無」が当てられている「な」は「の」が転じたものだというのが有力だそうだ。「水無月」は「水の月」だという。★京都では氷を模したういろうに小豆を乗せた和菓子が出回る。じめじめした季節にちょっとした清涼感が漂う。★さて今日は、立松和平さんの「卵洗い」(講談社文芸文庫)から「蛍の熱」を読んだ。昭和20年代の田園地帯には多くのホタルが夜ごとほのかな光を放っていたそうだ。★「卵洗い」は、父親の実家に住む少年の目で当時の暮らしを描いている。母親は食料品店を営み、卵がヒット商品になっている。父親は近所の農家を訪れては、卵を仕入れてくる。★「蛍の熱」は蛍狩りをし、家に持ち帰った家族の静かな就...立松和平「蛍の熱」

  • 髙村薫「李歐」

    ★中学校の期末試験対策2日目。今日は来る生徒が少なく、少々期待外れ。★空いた時間を利用して、髙村薫さんの「李歐」(講談社文庫)を読み終えた。★時代に翻弄されるある男性の物語。宿縁とでもいえそうな人々が絡み合い、大阪の町工場からアジア、世界まで大きく広がる物語だった。★父母が仲違いをして東京から大阪に移り住んだ母子。幼子は近所の町工場を遊び場とし成長する。子が成長すると母親は彼を残してある男性と中国に去る。★子は大学生となり、ナイトクラブでボーイとして働く。そこで殺人事件に巻き込まれるとともに、美しい容姿を持つ殺し屋・李歐と出会う。★李歐は再会する約束をして日本を去る。男性は罪を背負って服役する。刑期を終えた男性は町工場を引き継ぎ、李歐との再会の日を待つ。★それから15年。男性は幼なじみの女性と結婚し、子に...髙村薫「李歐」

  • 横山秀夫「黒い線」

    ★中学校の期末テストまで6日。今日と明日はその対策講座に追われる。★社会科はどの学年も「時事問題」が出題される。さて、この2か月はあまり大きなニュースはなかったなぁ。「政治資金規正法」改正とか、「太陽フレア」とか、郵便料金の値上げとか、「定額減税」「合計特殊出生率」が過去最低の1.20に下落したとか、新幹線の点検車「ドクターイエロー」が引退するとか、カメムシが大量発生しているとか、そんなところだろうか。★世界経済フォーラムの世界の男女格差調査で、日本が146か国中118位というのもあった。「ジェンダーギャップ」。★ということで、今なお男性が幅を利かす警察官の社会。横山秀夫さんの「陰の季節」(文春文庫)から「黒い線」を読んだ。★ある県警。わずか48人の女性警察官の適正配置を巡って、女性管理職(いちいち女性と...横山秀夫「黒い線」

  • 佐々木譲「博労沢の殺人」

    ★映画「前科者」を途中まで観た。授業が終わったら残りを見よう。先日、滋賀県で保護司が殺害されるという事件があったが、「前科者」では有村架純さんが演じる保護司が活躍する。★保護司とは、仮釈放中の受刑者の更生を支援する非常勤の国家公務員で、ボランティアのため無報酬だという。民生委員もそうだが、無報酬でも社会の役に立とうという人がいることに驚いた。★さて、警察小説つながりで、今日は佐々木譲さんの「廃墟に乞う」(文春文庫)から「博労沢の殺人」を読んだ。★17年前のある殺人事件。被疑者に限りなく近かったが決め手となる物証がなく逮捕に至らなかった牧場主。その人物が何者かに撲殺された。★かつての捜査に新米刑事として関わり、現在は休職中の仙道刑事が事件の真相に迫る。☆いよいよ、中学校の期末テストまであと1週間。久々に忙し...佐々木譲「博労沢の殺人」

  • 堂場瞬一「検証捜査」

    ★韓国映画は今日も1作。ハ・ジョンウ主演の「哀しき獣」(2010年)を観た。北朝鮮と中国の国境地帯、その朝鮮族居住区でタクシーの運転手をしている男が主人公。多額の借金を抱え、妻は韓国に出稼ぎ。借金を返すために男は仕事を引き受ける。それは韓国である男を殺すというもの。★男は韓国に密入国できたのだが、思わぬバトルに巻き込まれる。★さて、堂場瞬一さんの「検証捜査」(集英社文庫)を読み終えた。連続婦女暴行殺人事件の犯人として逮捕され、公判にかけられた男に無罪の判決が言い渡される。捜査を担当したのは神奈川県警。冤罪事件となったことを受け、捜査に問題はなかったのか、検察庁は各地の警察官を集め検証チームを編成する。★主人公は警視庁に籍を置く神谷警部補。警視庁管内で起こった婦女暴行事件での強引な捜査を責められ、離島の警察...堂場瞬一「検証捜査」

  • 韓国映画

    ★夏を感じる気候。暑いが、洗濯物が早く乾いてありがたい。明日は下り坂とか。★さて読書の方は、堂場瞬一さんの「検証捜査」(集英社文庫)がもう少しで読み終わる。★この3日間で韓国映画を3本観た。★1本目は、「サスペクト哀しき容疑者」。殺された妻の仇をとるため脱北した元「北」のエリート工作員。復讐の機会をうかがっていたが、ある殺人事件に遭遇し、濡れ衣を着せられ追跡される羽目に。容疑者チ・ドンチョルと彼を追うミン・セフン大佐。これに対北情報局室長の不正が絡んで・・・という話だった。★チ・ドンチョル役のコン・ユが良い感じだ。★2本目は、「ベルリンファイル」。2度目か3度目の視聴。「北」のエージェントと「南」のエージェントがベルリンを舞台に、ある時は対立し、ある時は協力する。事件の背景には「北」の権力争いが絡んでいた...韓国映画

  • 垣根涼介「室町無頼 下」

    ★今日は宇治のあがた祭り。塾生は祭りに興じているらしく、塾は開店休業。★時間が空いたので、垣根亮介さんの「室町無頼」下巻(新潮文庫)を読み終えた。面白かった。★室町時代後期。幕府の権威は落ち、民は支配者たちの重税に窮していた。そんな時代、京に二人の豪傑がいた。1人は稲荷大社を拠点に、弱体化した幕府に変わって町の治安をあずかる無頼の頭、道賢。もう1人は、向日神社を拠点とする無頼の頭、兵衛。立場を異にするも豪傑は相通じるものがあると見えて、お互いの腕と才を認め合う関係だった。★そしてもう1人。家族に恵まれず、幼いころから棒振りで糊口をしのぎ、棒術の際に恵まれやがては土倉の用心棒となる才蔵という男。★道賢の一味が土倉を襲った際、道賢は気まぐれか、あるいは才蔵に何かを感じたのか、彼の命を助ける。そしてその身柄をラ...垣根涼介「室町無頼下」

  • 川村元気「百花」

    ★曇り空。突然晴れたかと思うと、雷が鳴って激しい雨。こんな日は鬱になる。★昨日は英検。今日は、期末テスト前の静かな1日。静かすぎるのも何か物足りない。★さて、川村元気さんの「百花」(文春文庫)を読み終えた。母親と息子、息子は成長しレコード会社で働いている。同僚との恋が実り結婚。子も授かり出産目前。★そんな折、最愛の母親が認知症になった。日々薄れゆる母の記憶。消えてゆく人格。息子はその母に寄り添いながら、かつて二人が過ごした日々を振り返る。★母親にも辛い時期があったようだ。幼いひとり息子を残して1年間失踪。息子は祖母に救いを求め、過ごす。ふと帰ってきた母親と息子。息子は問い詰めもせず、母も何も語らない。ただそれ以降、母親は息子により一層愛情を注ぐ。★記憶を失い、幼児に戻ったかのような母親を見るのは息子として...川村元気「百花」

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